槍ヶ岳(穂先はカチカチ・飛騨沢は激パウ)


- GPS
- 11:57
- 距離
- 28.3km
- 登り
- 2,250m
- 下り
- 2,245m
コースタイム
- 山行
- 9:26
- 休憩
- 2:32
- 合計
- 11:58
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年01月の天気図 |
アクセス |
・新穂高温泉までマイカー ・登山者用駐車場は無料で利用可能 |
コース状況/ 危険箇所等 |
◆新穂高温泉〜白出沢出合 ・雪はビッシリ。前日のトレースもあった。 ◆白出沢出合〜滝谷出合 ・基本夏道通り。 ・滝谷避難小屋手前から少し河原に降りた。 ◆滝谷出合〜槍平小屋 ・基本河原歩き。 ・まだ河原も埋まり切っていないのでルートは臨機応変に。 ・槍平小屋の冬季小屋は問題なく利用可能。 ◆槍平小屋〜飛騨乗越 ・2,200mくらいまではトレースがあったがそこからはノートレースだった。 ・飛騨沢は脛ラッセルでパウダーが詰まっていた。 ・飛騨乗越直下はカチカチでスキー歩行不可。アイゼン必須。 ◆飛騨乗越〜槍ヶ岳山頂 ・飛騨乗越〜槍ヶ岳山荘までもカチカチビビンバなのでアイゼン+シートラ。 ・槍ヶ岳の穂先も一度融けた雪が凍って過去にないレベルのカチカチ度合いだった。 ・全員スチールorチタンアイゼンでダブルウィペットで何とか登頂した。 ◆スキー滑走 ・槍ヶ岳山荘〜飛騨乗越までは槍沢側をトラバースしながら滑走。雪の下は凍っていたので注意が必要。 ・飛騨乗越上部のカチカチは横滑りでクリア。 ・飛騨沢は激パウ、過去最高レベルのパウダーオープンバーンだった。 ・滝谷まで滑走してそこからシールで白出沢出合までトレース。 ・白出沢出合〜新穂高温泉まではすべて滑走。 |
予約できる山小屋 |
槍平小屋
|
写真
感想
今日は地獄メンバーで槍ヶ岳へ行ってきた。
これもほぼ恒例行事、昨年はポンツーンを無くして参加できなかったが地獄軍団としては毎年行っている。
例年12月に行くことが多いが今年は雪が少ないので1月のこのタイミングまで延び延びになっていた。
あいにく兄ちゃんは体調不良で不参加となったのでYSHR先生、大魔人さん、パクと自分の4人での遠足となった。
午前中の方が天気が良さそうということでいつもの槍より少し早めの0時スタート。
パクだけ0時半スタートで後から追う形になったが白出沢で追いついて全員集合。
途中8人くらいパスしてきたらしい。
ここまでも滝谷までもかなりしっかりしたトレースがあったので割と楽にアプローチすることができた。
槍平小屋までの区間もかなり雪は増えていたが沢は埋まり切っていなかったのでルートを確認しつつ臨機応変に進路を取る。
途中で藪に阻まれアップダウンを作ってしまった…ルート工作は難しくて面白い。
槍平ではいつものように避難小屋に入って装備を整えつつエネルギー補給。
前泊者の形跡があったが既に出発した後だった。
小屋の外へ出ると後続の登山者が続々と到着していた。
さあここからが本番、ガンガン行きますか!
しかし槍平は寒い。
ペースを上げても一向に身体が温まらないのでたまらず地獄装備に換装。
まだ標高2,000mあまりだというのにダウンと地獄ゴーグルまで装備してようやくポカポカになった。
途中までは先行者のトレースがあったが2,200mくらいからなくなったのでパクが先頭で引っ張っていく。
相変わらずのラッセル機関車、後ろから付いていくのだけで精一杯だ。
飛騨乗越が見えてから長い…このままでは日の出に間に合わない。
ラスト大魔人さんがスパートをかける。
パクもそうだがマジ速い、日の出写真は任せて自分はセンセーとマッタリいこう。
飛騨乗越手前から氷化斜面になるのでスキーを担いでアイゼンに換装。
いつもはクトーでスキーのまま登り切るのだが今回のカチカチ斜面はヤバかった。
先週の白山もそうだったが、暖冬の影響で雪面が一度融けて水になって再氷結している感じ。
槍ヶ岳山荘まで辿り着いたがカチカチ劇場はまだ終わらなかった。
ザックをデポしてアイゼンとダブルウィペットで穂先を目指すが、ここも過去に経験したことがないほどカチカチだった。
アイスクライマーの大魔人さんが先頭でガシガシ登っていくが、はっきりいって山スキーのジャンルを超えている。
山スキーは総合力だ、とは言うもののかなり際どい登攀が求められることになった。
アイゼンは前爪をガッチリ効かせてウィペットもしっかり決めていく。
クサリやハシゴが出ているところは全て使っていく。
ヒヤヒヤしながらも集中力を切らさずに何とかクリア。
結局穂先の往復だけで1時間半を要した。
通常厳冬期でも40分くらいで往復できるので倍くらい時間がかかったことになる。
槍ヶ岳山荘からの滑走もシビれた。
いつも通り槍沢側を際どくトラバースして飛騨乗越にショートカット、その後は例の飛騨沢の氷化斜面に入るがエッジがあれば何とかいける!
アイゼンよりむしろ安心できる。
順次各自の判断でルートを取ってドロップイン。
ちょうど後続スキーヤー達が槍ヶ岳山荘を目指して登っていくところだった。
YSHR先生がスキーを引っかけて大転倒!
それでもすぐに立ち上がって滑走再開、普通の60歳なら全身打撲か骨折で終了って感じだと思うけど…鉄人ですね。
その後はパラダイスだった。
特大斜面が全て極上パウダー!
登りトレース以外はシュプールはなく各自思うがままに滑走ラインを引いた。
多分これだけのオープンバーンでこれだけのパウダーを味わったのは初めての経験だったかも。
槍平まであっという間に下って、そこから滝谷まではちょっとルート工作が必要になったが概ね順調にこなした。
白出沢までは来たルートを滑って下り、新穂高温泉まで快適ダウンヒル。
穂先で想定外に時間を要したが終わってみれば大体いつもと同じ12時間程度の山行となった。
山スキー万歳!槍ヶ岳万歳!
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