牛奥ノ雁ヶ腹摺山


- GPS
- 05:37
- 距離
- 16.3km
- 登り
- 827m
- 下り
- 1,034m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山道は積雪。山頂付近は膝上くらいまで積もっていました。 |
その他周辺情報 | やまと天目山ふれあいやすらぎセンターで入浴。510円。 |
写真
感想
こんにちは! ノーマルタイヤで行ける雪山ってことで、ここに決めました(^^)
しかし、この辺りをよくご存知の方はこのピストンプランに首を傾げていらっしゃることでしょう。なぜペンションすずらんさんから往復しないのかと。なぜアスファルトの道を7キロも歩くのだと。
そうなんです! またもや お約束の想定外があっての変更・撤退(=^▽^)σ
ホントは黒岳経由の周回、あわよくば「大蔵高丸」そして「ハマイバ丸」と一日で富嶽十二峰を3つ取ってしまおうなんて考えてたんです。ところが予想以上の積雪、踏み抜きまくりでした。山頂に近づくと膝より上まで。
計画にあたり、積雪の程度を探ろうと直前のレコを探したのですが見当たらず、「暖かい日が続いたし、雪も少なくってむしろ心配すべきは泥濘の方じゃね」なんて考えていました。
トレースがあったのと、午前中やや早い時間だったのでまだだいぶマシだったのだと思いますが、なにぶん経験不足知識不足の私には十分な試練でした(>_<)
(振り返れば大した時間ではないのですがね…)
トレースに従って進んだつもりですが、時々コースを外れ、足跡がなくなって引き返したりしました。無数の鹿道(これも下山後に「そうか!」と判りました。「なんだろうこの細いひきずるような足跡は?」なーんて思っていました。そこかしこにフンだらけ。実際に鹿の親子を見かけました)にも騙されました。踏み抜きの連続で靴の中にも雪が入って冷たく湿ってきました。
私は普段から夏山でさえもGPSに頼りまくりなのですが、ここがもしノー・トレースだったら決して進むことはできなかったと思います。かねてよりの疑問なのですが、始めの人はテープもほとんど無いような真っ白な雪面を、また持っていたとしても紙の地図のみ、などという人は いったいどうやって進むべき道を見つけることができるのでしょうか。本当にすごい。信じられない。心から尊敬します。
それでも気温が高かったのと、青空が広がっていたのは救いでした。
さて、まだまだ続きがあります。牛奥の後、それでもまだ元気だったので予定通り黒岳を目指そうと登山道を探しました。南に下るのは地図からわかったので、山頂の案内板が示す方へ下りてみました。しかし頼るべき足跡がありません。こちらではないのかと戻ってはまた下るを3回繰り返し、山頂でコンパスを見るなど何度も確認しましたが、やはりそちら方面のようです。それはつまり、ノー・トレースでラッセルをしながらコースタイム1時間の雪道を突き進まなければならないことを意味していました。どう考えても私には不可能です。決断までにすごく時間を使った気がしますが、実際は10分ぐらいで来た道を戻ることを決めました。
さらに話は続きます。元来た方へ戻ろうという決断は実は自分の中で中途半端で、来た通りの道とは別にあったトレースを下って行きました。もしかしたらこれが南の方へ行く道とつながるのでは? などと あわよくばの期待をしながらトレースを辿っていったのです。しかし今思えばその「トレース」は恐らく「鹿道」だったのです。GPSを見ると「わずか」ながら道をそれていました。その「わずか」は誤差としてよくあることなので、決めつけきれずに何となくそのまま進みました。ところが「どう考えてもこれは登山道ではない…」と思わせる場所に来ました。「やってしまった」
水を飲んで「冷静に」と自分に言い聞かせました。GPSを見ると戻る道と黒岳方面の南への道とどっちにも行けそうな微妙な場所にいました。南の方はいったん下る方面なので行き先を見渡すことができます。いっそそっちへ行ってしまおうか?
しかし過去の教訓(秩父での道迷い)を生かし、とりあえず来た道(上り戻す方向)を戻りました。こんな時は自分がきちんと来た道を戻っているのかどうかも自信がなくなります。GPSによれば、ほんの少し北に行けば登山道です。見上げれば北方は急斜面ですが、そこは尾根道の一番高いところまで上がれそうな様子でした。意を決して所々笹の露出した急斜面を四つん這いで上がっていきました。「足跡」があった!! そしてGPSを見ると……登山道の真上にいました! 喜! 安堵!
やがて、登って来た時に通ったと確信できる絶景の場所にたどり着きました。心から安心してそのまま通過しようとしましたが、ふと思いなおして、もう一度戻ってザックを下しました。冷たくて硬くなったおにぎりを食べました。きちんと見渡せば富士は大きくて奇麗だし、南アルの北岳、間ノ岳とトップ・スリーが同時に見えます。八ヶ岳連峰もくっきりと見えます。山座同定は苦手ですが、さすがに南アルプスや八ヶ岳はあれがあれであれだと分かります。昨年はギックリ腰で行けなかったあの赤石に上るぞ、待ってろ悪沢、聖、光!!
結局は15分で行ける所を50分くらいかかったようです。計算上は迷った時間はわずか30分ほどでした。たしかにそれほどの時間経過は感じませんでしたが、その間の心の動揺や、不安や焦りの気持ちはなかなか体験できない貴重なものでした。「生きてる」って感じでした。山はやはり「生」を意識させてくれます。
最後は暖かい7kmのロードを駆け下りてきました。今日もありがとー!!
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