金山鉱泉〜姥子山〜雁ヶ腹摺山往復(秀麗富嶽12景最終章:「フジサンの日」に…)
- GPS
- 08:01
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,834m
- 下り
- 1,728m
コースタイム
- 山行
- 7:08
- 休憩
- 1:31
- 合計
- 8:39
天候 | 終日快晴(北西の季節風強し) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・金山鉱泉から金山峠への登路、林道(沢沿い)ルートは尾根への登りが砂地でザレており、歩行に支障ありとのこと(スライドした男性お二人からの情報)。大垈山分岐経由の尾根ルートの登降が無難(特に下り)。 ・尾根に登り着く手前、一カ所ザレたトラバース区間あり、倒木で歩きにくい上、トラロープ等もなく、通行注意(特に疲れの出る帰路)。 ・雁ヶ腹摺山方面からの帰路、金山峠手前の分岐には沢ルートが「金山鉱泉方面」、尾根ルートが「大垈山」とあり、ややミスリーディング。これだと多くの方が沢ルートへ誘導されると思われ、要注意。 ・林道から雁ヶ腹摺山への登路、残雪はほとんどなし、気温の上がる日中は霜柱が解け、黒土のコースが泥濘んで滑りやすい区間も多く、通行注意。 ・林道から姥子山への往復ルート、及び姥子山から雁ヶ腹摺山へのショートカット登路、落ち葉でルートが隠れ、やや分かりにくい区間あり。 |
その他周辺情報 | 金山鉱泉・山口館は2019年に閉業 |
写真
感想
海外出張を挟み、3連休の好天予報を逃さず約10日ぶりの山歩きへ。今回はソロにて、残り1座となった「秀麗富嶽12景」ラストの大菩薩前衛・姥子山へ向かいます。通常は雁ヶ腹摺山直下の大峠まで車でアクセス可能ながら、今冬は通常の冬季閉鎖に加え、深城ダムからのアクセス路も法面崩壊で大峠手前で通行止め。姥子山に車で最も接近できるのは金山鉱泉ということで、同地区最奥の山口館(昨年惜しまれつつ閉業)の先の駐車スペースへ早朝車で乗り入れます。先行者はナシ、夜来の雨は上がったものの、季節風が強く吹き付け、しっかり着込んで朝6時半前にスタート。
クマ鈴をリンリン鳴らし、尾根へ上がると金山峠まで比較的歩きやすいルートが続きます。峠の手前から一旦下る途中で富士の好展望地があり、右手の樹間にはこれから向かう姥子山〜雁ヶ腹摺山のステキな稜線もバッチリ見えてきて、大いにテンションもアップ。百間干場で奈良子からの林道(こちらも冬季通行止め)に出た後、標識に従い再び尾根に取り付きます。所々出現する急登区間をクリアし、上部の林道へ向かって標高を上げていくうち、後方からクマ鈴を鳴らし男性お二人組が近づいてきて、息切れ気味の小生をアッサリ追い越していきます。聞けば彼らは林道(沢)コースを詰めてきたそうで、尾根へ上がる区間がザレた急斜面で大変歩きにくく、帰路は絶対通りたくない由。小生も同じルートのピストンは避けたいと思っていたのですが、お二人の情報も踏まえ、山と高原地図の「荒れており通行困難」のアドバイスを素直に受け入れて沢ルートは断念、帰路も同じコースを往復することに。
そうこうするうち、大峠からの立派な舗装林道に出て、暫しこの舗装道を辿った後、案内標識に従って姥子山へのルートに進みます。どう見ても東峰より標高の高そうな西峰には山名標すらなく、呆気なく通過。一旦下った後、岩混じりの急登を乗り越えると、南側の展望絶佳の姥子山東峰到着、これでついに「秀麗富嶽12景」の山々もコンプリートです。北風も思ったより強くなく、雪煙を上げる眼前の富士と御坂・天子山塊などこれを取り巻く馴染み深い甲州の山々を眺めながら、お湯を沸かしゆっくりと弁当昼食。東の樹間越しには、意外と近くに特徴的山容の大岳山はじめ、奥多摩の山々も望めます。身体が冷えてきたところで周囲の山々のパノラマを撮り、山頂を後にして本日のラスボス、雁ヶ腹摺山へと足を延ばします。懸念された残雪もほとんどなく、霜柱が解けてやや滑りやすい黒土の斜面を喘ぎながら登っていくと、小1時間弱で学生時代以来およそ35年ぶりの雁ヶ腹摺山到着です。今はすっかりご無沙汰となった500円札裏のデザインそのものの素晴らしい富士が仰げるここも「秀麗富嶽」1番山頂。しばし絶景を堪能の後、山頂から大峠方面へ若干下ってみると、広濶な笹原の向こうに南アルプス前衛〜安倍奥の山々が出現。主稜の3,000m超の山々はさすがに強い季節風で湧き出した雪雲の下でしたが、特徴ある双耳峰(恐らく笊ヶ岳…)はじめまだまだ冬山の様相の南アの峰々も眺められて大いに満足。昼食もこなれて快調に滑りやすい南斜面を下っていきます。
午後になっても相変わらず季節風は強く、雪面がテカリ出した富士の雄大なお姿に励まされるように尾根道を進んで、約1,000m余の標高差をクリア、午後3時過ぎにはスタート地点の駐車スペースに帰り着きました。朝は小生の車1台だったのが、登山口には路肩駐車を含めて数台のマイカーが入り、かなり地味でアクセスもイマイチのこの山域の意外な人気ぶりに感心。大月市内を経て都留市へ移動、翌日の食料を仕入れ、この日の泊り先・ホテルスターらんどへ午後4時過ぎにチェックインです。こちらは「漢方薬草風呂」も備えた温泉宿で、夕食のみ・早朝出発で格安の宿泊プランも魅力です。過去何度か予約を入れたものの、天候不順でいずれも直前にキャンセル、今回が初のお泊りです。早速一風呂浴びて山の汗を流し、迫り来る眠気を堪えながら食堂で肉野菜炒めの夕食+ビールで「秀麗富嶽」完登のプチ打上げ&カロリー補給。無料のマッサージ機で全身のコリを解きほぐした後、更に追加の「部屋呑み」でバタンキューです。これで心身の疲れもしっかり回復、翌日の梨百おかわり山行×2ラウンドにも何とかチャレンジできそうです。
都会では新型肺炎がとうとう「市中感染」疑いのレベルに拡がりを見せ、大規模イベントは次々中止、繁華街や公共交通機関でもマスクが手放せぬ疑心暗鬼の状況です。こちら山梨県は今月初め頃、ドライバーの感染が判明した中国からのバスツアーの立ち寄り先として「風評被害」に苦しんだものの、未だに感染報告はゼロ。お隣の長野県(※こちらは残念ながら2/25に感染者第1号が判明)とともにスキー場など屋外ウィンタースポーツのスポットも大賑わいのようです。当方、いずれも甲乙つけ難い山岳展望が楽しめる「秀麗富嶽」の山々を巡る旅は、残念ながら今回で一応完結となりましたが、本日踏破した大菩薩前衛をはじめ、山梨のマイナーな山々は行き交うハイカーもほとんどなく、ウィルス密度も限りなくゼロに近く安心です。山を下りて温泉に浸かれば心身もすっかりリフレッシュ、免疫力もアップして良いことづくめのように思えますので、こういう時期だからこそ、家族や職場の同僚にも山歩き・キャンプなど感染の心配のないアウトドア活動をお勧めしたく思います!(調子に乗って年甲斐もなく歩き過ぎると、数日後になって筋肉痛のしっぺ返しに遭う上、花粉症の方にはそろそろ乱れ舞いの始まったスギ花粉が心配かとは思いますが…。)
コメント
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satonaoさん、おはようございます。「秀麗富獄12景」完登おめでとうございます🎉
最後は姥子山でしたか。お祝いの山頂ランチ美味しそうです。私も年末に登ったので嬉しくなりました。しかも同じルートですね。私は大垈山が大変で、ひいこらでした💦頂上踏めば良かったと、改めて思いました😄
2/23はフジサンの日でしたか。私も偶然同じ奥秩父から、秀麗の姿を見る事ができて。ありがたい事です。
私も今年には12景コンプリーしたいと密かに思っています😆
いつも参考にさせて頂いて、ありがとうございます。
miruru(^^)
miruruさま:早速の温かい祝意メッセージを頂き、有難うございます。今回の姥子山ツアーの計画に当たっては、年末の貴台ツアーの記録も大いに参考とさせて頂きました。本エリアも一時期はかなりの積雪があったようですが、このところの気温上昇ですっかり春山の様相にて、トラブルなく往復できてホッとしました。
2/23が語呂合わせで「富士山の日」であることは、お恥ずかしながら小生も報道等を見て後付けで知った次第です。貴台のステキな奥秩父縦走のレコも拝見しましたが、同じフジサンの日に、貴女も比較的近い角度で富士の雄姿をご覧になっていたと知り、嬉しく感じました。レコにも書かれていた通り、一晩で麗らかな春山が冬に逆戻りするところがこの時期の山歩きの難しい点ですが、万全かつコンパクトな装備にて、3日間のコースをしっかり歩き切られたことに改めて敬意を表します。
下界では新型コロナがいよいよ本格的市中感染の瀬戸際まで来ており、社会活動やアウトドアにも少なからず影響が生じていますが、こんな時期だからこそ、自宅に閉じこもって心身のストレスを溜め込むのでなく、未だウィルスフリーに見える山梨県はじめ、郊外の中低山に日帰りソロで出かけるのも悪くないと考えています。(山間地の観光経済もかなりのダメージを受けていますし…。)天候や社会情勢を見極めながらではありましょうが、貴台も早い時期の「秀麗富嶽」完登など、次なるターゲットを目指されることを期待しております。その際は、いつもの「快速レコ」とくまモン登場も楽しみにお待ちしています!
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