狩場山・須築川
- GPS
- 31:49
- 距離
- 23.0km
- 登り
- 1,876m
- 下り
- 1,880m
コースタイム
9月2日:C1(5:40)→ヤブ漕ぎ開始(7:10)→山頂(8:25-9:10)→須築橋(12:50)
天候 | 両日晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2007年09月の天気図 |
アクセス | |
コース状況/ 危険箇所等 |
● 狩場山・須築川 【ルート】須築川→茂津多ルート下山 道内屈指のゴルジュ沢の須築川。現役パーティーに入れてもらった。壮絶なゴルジュを期待して踏み込んだのだがむしろ印象は、愉快な「おフロの遊園地」だった。広く大きな狩場山を一本槍でひと突きの快適ルート。滝三つ以外は全部直登できた。 前夜は札幌からバスで来た二人を八雲で拾って須築河口へ。土日雨だった天気予報は金曜日の午後から劇的に変わった。「土日晴れ、その後一週間は雨」と。始めの数時間は河原歩き。体が温まった頃に泳ぎの淵が始まる。Co300は新宿ゴールデン街のウラ路地よりも狭い淵になっていて、「ようこそ須築へ、いらっしゃ〜い」という雰囲気のところを犬かきで泳いでいく。 そこからはくねくねの天井の高い洞窟探検風だが、ザラザラの砂岩で摩擦が効くので全部水流真ん中突破。高い滝でもないし落ちても水瓶で、どんと行けという感じだ。 Co420二股から先がS字峡。沢の真ん中を高さ100m以上の柱状節理で取り巻かれた岩峰が塞いでいる。どこかの世界遺産みたいな眺めだ。これのせいで沢がS字に曲がり屈曲している。 6mほどの滝があり、初めて捲く。左岸のフェイス状を登ってクライムダウン。ザイルなし。残置ハーケンがメタメタ打ってある。多すぎるのでいくらか頂くその後も楽しいゴルジュや数メートルの滝が連続する。 プール付き3m滝は登れそうもなく右岸少し登って斜めに懸垂する。残置ハーケンあり。 その後も楽しめる函滝を幾つか越えると、どうやら登れない7mの滝。左岸側の縦リスの入った壁を登ってクライムダウン。ここで初めてザイルでビレーする。ハーケンが1m毎に打ってある。ここは確かに易しくはない。その後も函や小滝は続くが、だんだん沢が開けてきて遠くに570二股が見えてきた。もしやさっきのがヤカンの底か?もっと凄いのを身構えていたのでやや拍子抜けした。 とはいえまだまだ遊園地は続く。二股を越えれば落差10m弱のハングの滝を右岸草付きから捲き、相変わらず泳いで取り付き水流にホールドを探す滝が続く。ニシキヘビのモンモン模様のきれいな滝もあった。沢は明るく開けていき、太陽が降り注ぎ、快適この上ない。 Co760、地図にある12m滝は右岸をノーザイルで登る。小さいながらもカチカチ決まるホールドがある。まだ時間に余裕があるので、天場を探しながら登っていく。流木豊か、眺め抜群の場所があり、Co680mで泊まる。この上にも良い天場はいくらでもあった。 焚き火の脇で刈ったイタドリを敷いたベッドを作りごろ寝した。空が朱色に、群青色に変わり、北斗七星がカシオペアに位置代わりし、遅い月が山の端を這い、最後に空が白み始めた。眠ったり覚めたり薪を足したりだがツエルトのない夜は空の移ろいが見えて良い。 翌朝も晴れ。羊雲や絹雲が浮かぶ秋の空だ。水はやがて涸れるが、夏道のように快適な涸沢をつめ、最後のヤブを1時間ちょっと漕いで山頂少し東側の道に出た。ササ→カンバ→ハイマツだがミックスでもなくまあまあのクラスのヤブ。 南側の大草原を見下ろす山頂は誰にも会わなかった。須築川を見下ろす。奥尻、遊楽部が見える。 茂津多コースは長いが好きなコースだ。人通りが少ないせいか地面が柔らかく、のんびり歩ける。前半は展望を楽しみ、後半はブナ林を楽しむ。傾斜が緩いので膝に来ない。牧場の散歩道風。 20年前、遊楽部に登るのに前夜泊した瀬棚駅は廃線で今は温泉になっている。汗を流して富美栄でメンチカツ定食。瀬棚で一番の大衆食堂だ。食後はせたな名物甲田菓子店の岩シュー。ここでしか食べられない。 |
写真
感想
● 狩場山・須築川
【ルート】須築川→茂津多ルート下山
道内屈指のゴルジュ沢の須築川。現役パーティーに入れてもらった。壮絶なゴルジュを期待して踏み込んだのだがむしろ印象は、愉快な「おフロの遊園地」だった。広く大きな狩場山を一本槍でひと突きの快適ルート。滝三つ以外は全部直登できた。
前夜は札幌からバスで来た二人を八雲で拾って須築河口へ。土日雨だった天気予報は金曜日の午後から劇的に変わった。「土日晴れ、その後一週間は雨」と。始めの数時間は河原歩き。体が温まった頃に泳ぎの淵が始まる。Co300は新宿ゴールデン街のウラ路地よりも狭い淵になっていて、「ようこそ須築へ、いらっしゃ〜い」という雰囲気のところを犬かきで泳いでいく。
そこからはくねくねの天井の高い洞窟探検風だが、ザラザラの砂岩で摩擦が効くので全部水流真ん中突破。高い滝でもないし落ちても水瓶で、どんと行けという感じだ。
Co420二股から先がS字峡。沢の真ん中を高さ100m以上の柱状節理で取り巻かれた岩峰が塞いでいる。どこかの世界遺産みたいな眺めだ。これのせいで沢がS字に曲がり屈曲している。
6mほどの滝があり、初めて捲く。左岸のフェイス状を登ってクライムダウン。ザイルなし。残置ハーケンがメタメタ打ってある。多すぎるのでいくらか頂くその後も楽しいゴルジュや数メートルの滝が連続する。
プール付き3m滝は登れそうもなく右岸少し登って斜めに懸垂する。残置ハーケンあり。
その後も楽しめる函滝を幾つか越えると、どうやら登れない7mの滝。左岸側の縦リスの入った壁を登ってクライムダウン。ここで初めてザイルでビレーする。ハーケンが1m毎に打ってある。ここは確かに易しくはない。その後も函や小滝は続くが、だんだん沢が開けてきて遠くに570二股が見えてきた。もしやさっきのがヤカンの底か?もっと凄いのを身構えていたのでやや拍子抜けした。
とはいえまだまだ遊園地は続く。二股を越えれば落差10m弱のハングの滝を右岸草付きから捲き、相変わらず泳いで取り付き水流にホールドを探す滝が続く。ニシキヘビのモンモン模様のきれいな滝もあった。沢は明るく開けていき、太陽が降り注ぎ、快適この上ない。
Co760、地図にある12m滝は右岸をノーザイルで登る。小さいながらもカチカチ決まるホールドがある。まだ時間に余裕があるので、天場を探しながら登っていく。流木豊か、眺め抜群の場所があり、Co680mで泊まる。この上にも良い天場はいくらでもあった。
焚き火の脇で刈ったイタドリを敷いたベッドを作りごろ寝した。空が朱色に、群青色に変わり、北斗七星がカシオペアに位置代わりし、遅い月が山の端を這い、最後に空が白み始めた。眠ったり覚めたり薪を足したりだがツエルトのない夜は空の移ろいが見えて良い。
翌朝も晴れ。羊雲や絹雲が浮かぶ秋の空だ。水はやがて涸れるが、夏道のように快適な涸沢をつめ、最後のヤブを1時間ちょっと漕いで山頂少し東側の道に出た。ササ→カンバ→ハイマツだがミックスでもなくまあまあのクラスのヤブ。
南側の大草原を見下ろす山頂は誰にも会わなかった。須築川を見下ろす。奥尻、遊楽部が見える。
茂津多コースは長いが好きなコースだ。人通りが少ないせいか地面が柔らかく、のんびり歩ける。前半は展望を楽しみ、後半はブナ林を楽しむ。傾斜が緩いので膝に来ない。牧場の散歩道風。
20年前、遊楽部に登るのに前夜泊した瀬棚駅は廃線で今は温泉になっている。汗を流して富美栄でメンチカツ定食。瀬棚で一番の大衆食堂だ。食後はせたな名物甲田菓子店の岩シュー。ここでしか食べられない。
コメント
この記録に関連する登山ルート
この場所を通る登山ルートは、まだ登録されていません。
ルートを登録する
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する