三方岳、丸笹山
- GPS
- 06:36
- 距離
- 9.9km
- 登り
- 996m
- 下り
- 690m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
三方岳に登ったのは数年前。
静かで柔らかく、懐の深い山という印象でした。
その時、稜線の途中でみた、ラクダのこぶのような
丸く連なった山が気になった。
後でしらべると、それは丸笹山。
稜線伝いに縦走してみたいなとずっと思っていた。
ようやく今回、重い腰をあげて歩いてみることにした。
三方岳からの縦走路は、地理院の地形図ではわからなかったが、
色々調べてみると、どうやら行けそうに思えた。
大河内越の登山口から、南に向かって登り進むと三方岳。
そこから東へつながる鞍部を伝って、稜線を外れないようにすれば大丈夫そうだ。
西米良村、椎葉村と車をすすめ、
八時ちょうどに登山口へ。
九州大学の演習林の看板が目印。
車を降りると、風がつよくて冷たい。霜柱がザクザクしている。
いきなりの尾根は、ひたすらに直登。道は一本道。
寒さの中、吐く息が荒く響く。鳥の声と鹿の声だけで静かな道だ。
ようやく尾根の肩に立ち、息をととのえる。
崩落した木道の残骸の斜面を越え、最初のピークへ。
アップダウンの多いこの山は、山頂までに大きなピークが
二つ。左は植林地、右は手付かずの自然林。九大の演習林。
まず迷うことのないしっかりした道なのだ。
二つ目のピークを越えると、いよいよ山頂に続く、長い長い尾根。
右は谷になっており、沢の水音を聞きつつ、ただただひたすらに
真っすぐ登りつづける。
もう勘弁して…、と折れそうになる頃にようやく山頂手前の肩にのる。
ここからは上を向いて山頂をにらみつつ、一歩ずつ足を運べば
到着だ。約二時間というところ。
ああそうだった、こんな山頂だったなと記憶がよみがえる。
山頂から少し西側へ進むと、馬酔木群が切れている箇所があり、
ここから米良三山の石堂山と市房山の勇壮な姿が見える。
一息入れて、いよいよ目的の丸笹山へ。
山頂の広場の南側に、赤ペンキ印の道がある。
藪漕ぎしなくても、ちゃんと木が刈られており、道は明瞭だ。
三方岳の山頂から、丸笹山へとつながる鞍部まで、一気に下る。
急降下だが、馬酔木が行くてを塞ぎ、伐採された跡を慎重に探しながら進まないと、あっというまに体力を絞られてしまうだろう。道をつけてくれた方に感謝だ。
赤テープはほとんどないと思ったほうがよい。鞍部から谷筋へ下らないように注意すれば、なんとかいけるだろうが、とにかく下るのだ。
下って下って、不安になるくらい。
帰りの事を考えると、ゾッとするが…。
崩落地までくだり、ようやく鞍部へ。
ここからコブをふたつ越えると、三つ目が山頂と思っていた。
遠くから見るとそう見えるのだ。がしかし、コブの数はそんなものではなかった。
まずなにより、稜線沿いにあるけない。稜線は馬酔木に占められている。
進行方向の左、つまり北側の斜面を、トラバースするようにしてアップダウンをくりかえす道でした。
道といっても、うっすらとみえる踏み跡と、たまに出てくる赤テープ。
ちょっとでも外れると、ズルズルと谷側に足をとられて、疲労感がはんぱない。
ああ、登りでも下りでも、平らな道は素晴らしい…、足首の負担が全然ちがうのだと、いまさらながら気づかされる。何気ない登山道が平らに均されているのって、とってもすばらしいのだなあ。
たまに広い道にでると、また元気がでてくるが、そう長くは続かない。
折れそうだ。引っ返そうか。まいったな。
逡巡をくりかえしつつ、それでも少しずつでも進んでいく。
よし、これを登りきれば山頂だ!と何度思って裏切られたろうか。
一時間あれば丸笹山に着くと思っていたが、結局は一時間半かかった。
気持ち的には三時間は歩いたようだった。
ようやく山頂に着いた時は、ほんとにうれしかったなあ。
ああもう登らなくてもいいのだと…。直後、
いや待て。帰らないといけないのだ。まだ登りは続くのだ…。どひゃ。
スマホがブルっと鳴って、バッテリー切れをつたえる。
もう写真もとれないのだ。GPSログも片道しか残せないのか。
やだなあ、と思いつつも山頂で袋ラーメンを煮て食べたら、まあおいしいこと。
コーヒーを淹れて、アンパンをほおばれば、よし充電完了。
さて帰るべえ。家に着くまでが遠足だ。
疲労で傷む足をかばいつつ、ヨタヨタと三時間半かけて下山です。
八時にスタートして五時に下山。仕事か!タイムカードはないけどね。
登山口の車にたどりついた時は、
ひさしぶりに、ALLOUT。出し切った感覚でした。
安心感、充実感を抱きつつ、また来るねと
三方岳と丸笹山にサヨナラして帰路へとつきました。
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