四ッ岳 リベンジ
- GPS
- 10:55
- 距離
- 12.5km
- 登り
- 1,600m
- 下り
- 1,590m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【登行】 ・スタートから新雪でトレースは不明瞭。 ・急登はパリパリモナカの上に薄っすら新雪でクトー装着でも難儀する。 ・大滝川渡渉は、スキーを放り投げる。クトー装着のままなので丁寧に。 ・クトーは山頂まで付けっぱなし。 ・沢は当然だが尾根でも踝ラッセル。 ・山頂までシールとクトーで行ける。 【滑走】 ・山頂直下はアイシーだが柔らかい所もあるので快適。 ・大斜面も多少もっさりしているがパウダー。 ・沢地形にはパウダーがたっぷり。 ・1850くらいまでパウダーはあった。 ・1800付近の沢芯は口を開けているヶ所あり。 ・最後の急斜面は、先日の日曜日のデラかけ状態よりは滑りやすい。 |
写真
感想
先日の日曜日の課題を回収しに再び四ッ岳に挑んだ。
今回の目標は唯一つ「ピーク」だ。
平湯野営場の駐車場に着くと、薄っすら降雪があり駐車場は真っ白。
満天の星空のもと準備をする。冷え込みは思ったほどではない。
出だしから降雪によりトレースは、ほとんど判らない。
最初の急登に取り着く前、沢のスノーブリッジを越えたら早々にクトーを装着する。
パリパリモナカに新雪がのっているので登行に難儀していたら、2つ目の急登をこなした所で夜明け。
トレースは無くGPSを都度確認しながらの行動なので時間がかかり、踝程度のラッセルが続く。
大滝川渡渉は、先日よりも水位、水量が多く中間の飛び石が流れの中だった。
渡渉後は、クトーを装着し尾根へ乗り上げる。この後、クトーはピークまで外す事はなかった。
暫くすると陽が差し込んできて暖かくなる。木々の隙間から吊り尾根が見えてきた。先日は悪天により見えなかった景色が飛び込んできた。絶景だ。
槍穂に癒されながらラッセルは続く。
沢内は雪が吹き溜まっていてラッセルがつらいので、尾根に乗り上げてみるが変わらない雪量だった。逆に斜度が急になるとスリッピーで大変だった。
2330付近の槍穂が見渡せる特等席でエネルギー補給。これもまた山行の楽しみ醍醐味だ。
それにしても後続が全く来ない。皆とルートが違うのか、それとも入山者がいないのか。何れにせよボッチラッセル継続は確定のようだ。
先日、撤退した2423付近を越えて行く。ここからは完全に初めての場所になる。ここまで来ても四ッ岳のピークは見えない。ピークが見えれば地形を見ながら進んで行けるが、目標物がないのでGPSを確認しながら進む。それでも、ちょいちょいルートミスをしているので都度修正しながら進んだ。
2400〜2500あたりの無立木斜面をトラバース気味に進む際は雪の結合が気になった。カリカリの上に15僂らいの積雪がありズレるかなと思ったが、それほどではなく安堵した。次回からは、もっと西寄りの沢底の方から進入しよう。
2600くらいでやっとラッセルから解放されたが、気温が高くスキー表面に雪が付き重たい。試練は続く。
左手にゴツゴツしたピークを見ながら山頂直下の谷を詰めていく。所々アイシーだが、雪は緩んでいてクトーの効きは良い。
登頂〜。
時間はかかったがリベンジ達成。貸し切りなので大声で吠える。
写真をパシャパシャ撮ってからGPSを見たら山頂の位置がピークより北西になっている。歩いて行ったら三角点と標柱がありこっちが本当の山頂だった。ピークと標柱の位置が違うのね。
風はやや強いが、火照った体に心地よい。自撮りしたりエネルギー補給をしたりと貸し切りの山頂を40分ほど満喫する。
山頂直下からGO〜。
直下は所々アイシーだが柔らかい所も多く快適に滑れる。5分もせず無立木の大斜面に突入する。少しもっさりしているがパウダーだ。こちらも一気に落とし歓喜に酔う。沢地形の入り口に入り雪質は更に良くなる。樹木に守られた沢のパウダーを食い、2000付近まで快適にスプレーをあげた。
一旦、登りに使った尾根側のパウダーを滑り再び沢底へ戻る。登りにラッセルしたトレースはそのままだった。日陰の沢の雪はまだまだ生きていて快適。念のため沢芯を外して滑っていたが、1800付近で沢に口が開いていた。危なかった。
快適滑走で登りトレースの合流地点より落とし過ぎてしまった。
ここから再び試練だった。
登りトレースにリカバリーしようとカニ登行を試みるが腐れ雪でなかなかグリップしない。スキーを外そうかとも思ったが外すような場所もない。仕方なくジリジリ登り上げるが倒木が出てきて跨いでみようと試みるが無理。下側の雪を掘ってくぐってかわす。暫くすると又倒木。今度は下に隙間もなく跨ぐしかない。倒木に抱きつき、高跳びのベリーロールのような状態でかわす。
高度を落とさないように滑走モードのままラッセル。
何とかトレースに合流でき大滝川渡渉に。水位は行きより減っていて飛び石の頭は水流の上に出ていた。板を放り投げシールを貼って登り返す。
シールを剥がしトレースを見ながら急斜面に。下段の急斜面を尾根側から降りずに沢側から降りようとしたところ左足のスキーが外れプチ滑落。ロックを忘れていた。リーシュコードが切れスキーは上方3mの藪に引っ掛かっている。反対のスキーを外し登り上げ回収。
沢の右岸を滑りススノーブリッジを使用しなかった。
あとは駐車場まで自動運転。
すっかり駐車場の雪も解け無事(?)下山。
誰にも会わず一人で四ッ岳を遊び、堪能した。
先週末で仕事がひと段落したので休暇を取り、心に刺さった棘を抜きに四ッ岳に挑んだ。前回の四ッ岳後に誓った「ピーク」にとことん拘った。
スタートから2600までボッチラッセルでも心は折れなかった。
内容は散々かもしれないが、四ッ岳のピークをとれた。
少しは心が強くなれたと思う。
大丈夫だ。これからも頑張れる。
コメント
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takkarinさんはじめまして。
拘ってピークを踏むって最高ですね(笑)
スキーの為に長野に移住ってのも凄いですよ、hgotobenさんと言う方も同じように移住されていて、皆様の行動力に頭が下がります。
graveltrel
graveltrekさん
はじめまして。コメントありがとうございます。
前回の四ツ岳撤退が本当に情けなく、早々にリベンジしたいと思い中2日で再挑戦してきました。天気、気持ち共に晴々したピークでした。
乗鞍連峰の山々は、どこも素晴らしい山ですね。
大好きな乗鞍岳にも近く、首都圏での仕事を辞めて軽井沢に移住したのは大正解でした。
軽井沢ですか?
今迄知り合った移住した方々の住まいは、白馬とか長野市、松本市と言うのが多かったんで、てっきり北アに近いエリアと思って居たんで意外でした。
軽井沢から平湯って、けっこう遠いですヤン(笑)
私は岐阜県関市在住なんで、平湯まで130km約3時間・・・takkarinさんと変わらないか?(笑)
お住まいの近くにはスキー場が多いのでしょうか?
しかし、山に登ってしまうと、スキー場では物足りなくなって仕舞うのでは無いですか?老婆心でごめんなさい。
graveltrek
白馬に移住したかったのですが身内の許可が出ませんでした…妥協してもらっての軽井沢です。
平湯、乗鞍までは下道で110kmってとこですかね。近いもんですよ。
軽井沢は寒冷地ですが降雪は少ないのでスキー場は少ないですよ。車で20分位の所に軽井沢プリンススキー場が最寄りです。行った事はないけど…。
これからの残雪期は乗鞍岳をメインに遊びます。
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