鈴鹿峠から臼杵ヶ岳 〜鈴鹿一低く危険な稜線〜 [滋賀県 甲賀市 土山町]
- GPS
- --:--
- 距離
- 13.5km
- 登り
- 1,085m
- 下り
- 1,074m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
三子山から安楽越までは、特に錐山から北のキレットが大変危険です。 |
写真
感想
いよいよこのルートを実行する日がやってきた。
鈴鹿山地で1番低く、そして1番危険なエリアと称される場所だ。
天候は微妙なところで午後に北から下がってくるにわか雨があるかも知れないが、ここなら綿向山と雨乞岳がガードしてくれるはずだ。
鈴鹿峠に着いたのは9時だ。
駐車する車がありその隣に俺も停めさせてもらった。
目的は一緒で気の優しそうな人だったので同行することになった。
本来ならば峠からの登山なんて邪道だと思っているが、この先の事を考えたら拘ってられない。
鈴鹿峠は久しぶりに訪れた。
もう5年以上前だろうか?
関宿から東海道を歩いてここに着き、それから南の尾根を南端まで歩いて柘植に降りきったものだ。
今回は鈴鹿峠の北を攻めるので早速向かう。
いかにも東海自然歩道っぽい整備で歩きやすい。
自然歩道が別れてから登りに入り、登りきれば三子山3峰、2峰、1峰と小刻みなアップダウンでテンポよく踏破していった。
三子山1峰からは難関が潜む四方草山が拝められるが、山容を見る限りでは危険箇所があるようには思えない。
とりあえず進んでいくと、尾根は急に東に振ったりする。
とある場所から急に尾根の雰囲気が変わり、鈴鹿っぽい風化したザレた痩せ尾根へと変化し、キレットが出てきた。
見た目は大したことないように見えるが、ストンと落ちていてロープのないザレたキレットなので、それなりに危ないところだ。
キレットをやり過ごしたら四方草山の直下に入る。
四方草山南峰に登り切ると展望の良い場所で、綿向山、雨乞岳、南を向けば錫杖が岳や経ヶ峰など見渡せた。
北峰に向かうコルは同じ山なのになんと痩せ尾根という。
その北峰が四方草山の山頂だ。
四方を木に覆われ展望が無い、正に四方草山と言うわけだ。
先に進むと痩せ尾根も多くなる。
霧ヶ岳手前で尾根は西に折れる。
そこからの景色もなかなかのもので、西山、綿向山、雨乞岳、更に仙ヶ岳、鎌ヶ岳までもが望める。
その分岐から霧ヶ岳はすぐだが、鬱蒼とした樹林の中の残念なピークだった。
分岐は気持ちが良いので中休止しておにぎりを食べた。
分岐からは容赦なく標高を落とす急坂下りだ。
そこからまた登り錐山に到着。
さっきまで登っていた霧ヶ岳と四方草山を拝める事が出来る。
そしてここから先が鈴鹿山地で最も危険な例のキレットの入口となる。
近づくにつれてザレた下りになり、更に痩せ尾根になると突如現れた。
変わりのないザレた急坂での岩の痩せ尾根で、東側は完全に切れ落ちてて、足を踏み外して滑落すればジ・エンドだ。
かと言ってロープがある訳でも無ければ掴むための木の枝すらない。
その痩せ尾根を見つめてたら、唯一西から捲るルートを描けたのでそこを下ったらなんとかなったが、キレット通過時も緊張は半端なかった。
キレットを通過して大峠までたどり着いてホッとしたのも束の間、今度は鬼のような勾配での登りだ。
登りきれば、樹林に覆われたただの名のないピークだった。
その先は緩やかに下りながら安楽峠に辿り着けた。
ここで一緒に同行してくれた人とは別れる。
同じような経験話をしたりして、意気投合出来た人なので、楽しかったし感謝してます。
安楽峠を北に歩くと、さっきまでの痩せ尾根、キレットが連続した尾根が嘘のように緩やかで安全に歩ける道となる。
臼杵岳までは呆気なかった。
臼杵岳山頂でもいい景色だが、展望岩に行ってみるとこの山行1番の景色が拝められた。
仙ヶ岳と野登山の仙鶏尾根、新名神高速道路、錫杖が岳、経ヶ峰といつまでもここに居たい、そんな場所だった。
来た道を戻り、かもしか高原というところから西に逸れるショートカットルートがあるのでそこを下る。
公園みたいな階段下りだったので、心配は皆無だったがなんと斜面で歩道の柵ごと崩落してる箇所があり、ロープで横ばいしながらトラバースする、難易度の差が激しい。
なんとか林道に下りきり、やがて山女原に辿り着き、今度は鈴鹿峠に戻らなければならない。
林道で橋から沢の写真を撮るときに事件はおきた。
手を滑らせてスマホが10m以上下の沢に落ちてしまったのだ。
当然スマホは取れない場所まで流され、仮に取れたとしても助からないだろうと思い、全てを諦めて鈴鹿峠を目指す。
スマホが無いので時間も分からず歩く。
三子山分岐までの登りは急いでいたのもあったせいか、登りきった時には大汗をかいていた。
急ぎ足でなんとか16時半には駐車場に戻る事ができ、その足で水口のauショップに駆け込んだ。
当然今まで撮ってきた写真は全てオシャカどころか、電話帳やラインから全てを失う大惨事だった。
それでもこうしてレコ出来たのは、ヤマレコだからだ。
撮った写真はちゃんとヤマレコで保存されてあったので凄く助かった。
色んなドラマがあり過ぎて長文になり過ぎてしまい、このレコを書くのに膨大な時間を費やしてしまった。
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