伊吹山(過去レコです)。
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.3km
- 登り
- 620m
- 下り
- 608m
天候 | 晴れ。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2004年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
特に危険個所はありません。 |
写真
感想
2004年1月4日、正月3ヶ日が過ぎた日曜日、快晴。昨日、新年の挨拶のため京都へ行く途中で雪を冠った伊吹山を見て、明日はこの山に登ろうと決めた。1000mをこえる冬山に登るのは始めての事で、連れ立つ人もなく少々不安ではある。暖冬で伊吹山スキー場の駐車場には雪が無く、車も少ない。スキー客がちらほらいる中に、登山姿の人を見つけホッとする。駐車料金1000円を支払って仕度を整えていると、スパッツを忘れて来た事に気がついたが今さら仕方が無い。行ける所まで行って、駄目なら引き返せば良いと気楽なものである。往復料金1600円を払い、待つ事もなくロープウェイに乗ると、4人乗りのゴンドラにはわたし一人のみという寂しさである。ロープウェイの終点は三合目で、駅舎を出ると台地が広がっている。しかしここも積雪は無く、人口雪のゲレンデが一枚作られているのみで、そこに若者達が集まってスノーボードに興じていた。目の前に見える伊吹山は白く輝いているが、登山口までのゲレンデはまだらに雪があるのみでリフトは運転していない。予定ではこのゲレンデのリフトに乗って登山口まで行く筈であったが、やむなくゲレンデを歩いて登る。前を行く4人組の若者はスノーシューやショートスキーをかついで勇ましいが、リフトの降り場でもう休憩している。彼等をやりすごし登山口に入るが、ここも積雪はちらほらで、岩がゴロゴロと露出した登山道をジグザグに登る。五合目に着いても積雪はまばらで、枯れ草の広々とした中を歩いて再び登山道に取り付く。折り返しながら登る道は徐々に雪が目立ち始め、やがて一面真っ白となり、雪の上についた踏み跡を辿って登る事になる。冬の柔らかい日射しではあるがじきに汗が出始め、小休止をとってダウンの上着を脱ぎザックに括りつける。この間にも登山客が通り過ぎて行くが、ピッケルを持ったり、プラスティック製の雪山用のシューズをはいたり、本格的な冬山装備である。わたしはいつもの軽登山靴に、スキー用のズボンとスキー用の手袋を着けているのみである。八合目で休んでいる2人組は、ヒマラヤの頂上でたばこを吸ったという話しをしている。雪が深くなって来るが足跡がついているので道に迷う事はなく、急な登りではその足跡を丁寧になぞって登る。足跡を踏み外すと滑ってしまい、膝までズボズボと入り込む。下から雲が流れて来て下界は見えなくなるが、頂上は白く輝きどんどん迫って来る。急登を終え、頂上近くになると真っ白な広がりの中に1本の足跡が続き、その向こうに氷りを冠った伊吹寺が見える。頂上は銀白の世界で、積もった固い雪には風紋が刻まれ、風の強さをものがたっている。寺にも小屋にも記念碑にも、その向こうに立つパラボラアンテナにも氷りが付着しており、その氷りは全て強風のため真横に向いてエビのしっぽとなっている。汗をかいて登ってきたのであるが頂上はさすがに寒く、ダウンの上着を着なおす。しばし頂上台地を散策す。ドライブウェイは閉鎖されているので登山者だけしか味わえない冬の伊吹山を充分に堪能し、小屋のかげで風を除けて休みをとる。夏は人で一杯の土産物屋であるが今は閉ざされ、静寂が広がっている。おにぎりを2個食べ、下山にそなえて四本歯の簡易アイゼンを装着。12時前に下山を始めた。登って来る時にはきれいに足跡がなぞられていたのだが、先に下山した人に踏みつぶされ、頂上直下の急坂の足跡はグジャグジャにつぶれ一層滑り易くなっていた。アイゼンを着けていたのは正解であったが、途中、登って来る人の為に道を開けようと横によった途端、滑って約10m滑落。成る程、ピッケルが必要である。以後は慎重にゆっくり下りて来たのだが、僅か1時間で三合目のロープウェイ駅に到着した。天気が良ければの話しだろうが、伊吹山では簡単に冬山気分を味わえる事がわかった。
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