日永岳(過去レコです)。
- GPS
- --:--
- 距離
- 5.4km
- 登り
- 694m
- 下り
- 687m
天候 | 曇り。 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2004年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
危険個所はありません。 |
写真
感想
舟伏山のさらに奥に日永岳(ひながだけ)がある。平成16年4月24日、天気予報では冬型の気圧配置で寒くなり、山沿いでは雪が降るかも知れないとの事である。朝7時20分に出発した時、岐阜市は晴天であったが、北の山の方には雲がかかっているのが見える。高富で道を間違えて伊自良に行ってしまい、大分時間をロスした。もう帰ろうかなと思い高富まで引き返したが、まだ時間も早いので頑張る事にし、洞戸から国道418号線に乗り、谷合で神崎に向かう道に入った。神崎からさらに奥へ、神崎川に沿う舗装された道を、時折り来る対向車に気を付けながら進むと、やがて舗装道路が終わり道は二股に分れている。左へ登る道は通行止めとなっているので真直ぐ進むと、建築現場の建物が立つ広場となり、道は無くなる。建物の前にはクマよけスプレー保管場所と書かれたロッカーがあり、「これは有り難い」と開けて見ても何も入っていない。ここが仲越の廃校跡なのだろう、ここから林道を歩くのだなと登山靴に履き替えていると、林道から四輪駆動車が下りて来るのが見える。この道は通る事が出来るんだと、再び車に乗って林道に入る。これがガッパ谷林道なのだろう。しばらく行くと橋の上に2台の車がとめられており、右に車止めされた道がある。ここが登山口なのだろうと、辺りを見ても登山口の案内は何も見当たらない。きっと魚釣りの人達の車だろうと思い、橋を渡ってさらに林道を進むと、とうとう道はなくなる。しかしどうみてもそこには登山道らしきものは無い。今日は日永岳に見放されたのだと、あきらめて帰る事にしロウギヤーで林道を下りて行った。先の車がとめられていた橋で車を降り、車止めに近付くと、鎖をかける柱にマジックインクで小さく「日永岳←」と書かれているではないか。やっと入り口を見つけ、せっかくここまで来たのだからと身支度を整え、10時18分、車止めの脇から林道に入った。この林道に車止めがしてある理由はすぐに判る。道は崩落途絶し、古い丸太の橋を渡ったり倒木を乗り越えたり、垂れ下がった木の枝をくぐったりする。車は絶対に通れない。道端にタチツボスミレの花が日の光りを浴びて輝いているが、時折空が雲におおわれ、アラレ混じりの雨がそぼ降る。もしクマに出会ったらストックで立ち向かうしかないなと思いながら、底まで澄みきった清らかな渓流に沿って歩いて行くと、30分もしないうちに林道は終りとなる。岩がゴロゴロし、滝が流れる広場で、その奥に登山口がある。山道に入るとハシゴがあり、これからジグザグの急坂が続く。渓流の音も徐々に遠のき杉林の中の急登となるが、イワウチワの花が目を楽しませて呉れる。2人連れの男が下りてきて「頂上は雪が降っていた」と云うが、木陰から覗く空には雲はなく晴天となっている。自分では調子良く登っているつもりであったが、後から来た男の人が追い抜いて行く。杉の枯れ葉の敷き詰められた急坂を登るにつれ汗をかき、脈が早くなり、ついで不整脈が出現し、胸が痛くなる。こんな所で狭心症になっても誰も助けてくれないと、歩を止め心臓をいたわり、しばらくしてまた歩き始める。回り道をしてきたとは云えまだ時間も早く、あわてる必要は無いのでその歩は極めてゆっくりである。歩き始めてから1時間程経った頃、道が左に曲がり登りも緩やかになる。だが気を緩める事は出来ない。左山をトラバースするのだが、崩れかけなのか崩れた後なのか、右下の深い谷を見ないようにしながら、笹にしがみついてそろりそろりと渡る。このトラバースが終わると峠に出るが、道は両手に分かれている。右手の道の方が立派だが、左の踏み跡の細い方が日永岳への道と記してある。ここからはハシゴを上り、ロープにしがみつき、またハシゴを上り、笹を握りしめての急坂で、心臓の事などかまっている暇は無い。急坂を登り切ると右手前に大きな反射板が現れ、山頂は間近である事が分り気分が落ち着く。一旦下って登り返し、12時4分、登り始めてから1時間46分と、思っていたより早く頂上に到着した。三角点以外に山頂を表す標識は何もなく、手入れがされていない小さな山頂広場には、夫婦連れと途中でっわたしを追い抜いていった男が休んでいた。北側は木立で、西側は反射板で視界は遮られているが、他は青空の下、新緑の山また山が拡がっている。北西にまだ雪を抱いた能合白山、それに続く福井との県境の山々にも雪が残っている。東には遠く北アルプスの山々が連なり、その右手には恵那山が浮いている。恵那山の手前に見えるのは、高賀山、飄ケ岳だろう、南には舟伏山が低く見える。本日始めて水分を補給し、昼食にラーメンを食べてお腹も膨れ、春の空気も一杯吸って、12時40分、頂上を出発した。頂上を少し下ったところで、わたしと同年輩と思しき男が元気に登って来るのに会う。ハシゴは後ろ向きに下り、急坂や崩壊地のトラバースは滑落しないよう慎重に歩を進め、木の根っ子につまづいて捻挫をおこさないように気を付けながら、林道終点の広場に到着。林道をスミレの写真を撮ったり、澄み切った渓流を楽しみながら歩いていると、頂上付近であった男がせかせかと追い越して行った。頂上で休む暇も無く下りて来たのだろう、あれでも楽しいのだろうかと思いつつゆっくり歩き、13時55分、1時間15分で車に帰り着いた。登山口を探して何度も道を間違え、登り始めは元気が無く、雲行きも怪しかったが、あとは天候にも恵まれ元気も回復し、帰り着いた時は爽快な気分であった。冬型の気候で気温は低く、水分補給はペットボトル1本を要しなかった。3年前、舟伏山の帰りに入った瀬見温泉は廃業して跡形も無く、帰宅してから汗を流した。
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