三徳山 〜修行の山を裏側から攻める〜
- GPS
- 04:17
- 距離
- 4.6km
- 登り
- 602m
- 下り
- 596m
コースタイム
天候 | 曇 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
最初は作業用車両(軽トラ)が入れる程度の道、続いて林の中の歩道(中国電力送電線点検道)、ここまでは道が比較的明瞭です。 送電線の下を横切って山頂までの尾根は薮と灌木の間を歩くことになりますが、ここはあまり道がはっきりしません。ただ、尾根の高いところを上って行けば山頂までたどり着くことができます。 山頂には標識が掛かっていましたが、途中には標識などはありません。ただ、「火の用心」の黄色い札とピンクのテープが木の枝に下がっていますので、それを頼りに登って行くことができました。 |
写真
装備
個人装備 |
長袖シャツ
ズボン
靴下
グローブ
日よけ帽子(ハット)
靴
サブザック
昼食(カップラーメン)
行動食(飴)
予備食(シリアルバー他)
飲料(お茶600mL+ 水500mL)
ガスカートリッジ
シングルバーナー
ケトル
箸
iPhone(GPS+カメラ)
iPad mini
サブバッテリー
カメラ
携帯電話
腕時計
ラジオ
ヘッドライト
手拭い
ティシューペーパー
|
---|---|
備考 | トレッキングポールを持って行けばよかった。 |
感想
この日の天気予報は曇り、降水確率は20%程度だったので、雨の心配はそれほどしなくても良いだろうが、山からの眺望を楽しむことはできなさそうだった。山にかかっている雲の様子を見ながら登る山を決めようと、自宅(鳥取市)を出てとりあえず国道9号線(山陰道)を西へ向かった。車を走らせながらちらちらと見る山はみんな雲がかかっていて、やはり高い山はダメそうだった。展望が無くても楽しめそうな山はどこかなと考えて、一つ心当たりを思い出した。「三徳山」…以前、三佛寺から投入堂への道を歩いたこと(「三徳山投入堂 〜2時間足らずの修行の道〜」 https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-1562846.html )はあるのだが、そこから山頂へ行くことは禁止されていた。けれども、中国100名山にも選ばれている山なので一度は山頂を目指してみたいと思っていた。三徳山山頂への道は国土地理院の地図には載っていないが、ヤマレコのレポートを見ると南側から登っているレポートがいくつかある。その中で、一番上りやすそうなレポートのルートを参考にすることにした。
登山口とされている地点には駐車場があった。「冠巌展望駐車場」と標識が立っているが、駐車場は道から少し下がった展望が良いとは思えないところだ。どこが展望駐車場なのかいぶかしく思っていたが、車から下りて傘(屋根)の下に入り振り返ったら目の前に大きな岩の断崖がそびえていてびっくりした。そうか、あれが冠巌(かんむりいわ)なんだ。まさか、三徳山って、あの山じゃないよねと、地図で確認したが、少し方向が違っているようでほっとした。
ヤマレコアプリの山行記録地図を見ながら歩き始めた。最初は車でも行けそうな道ではあったが、無理して車で入っても車を停められるところが無いかもしれないし、往復で5kmぐらいの行程なのでそんなにケチらずに歩けばよいと思って、畑の脇の道を歩いて行った。畑が無くなって山の中に入っても、道は車が通れるぐらいの道幅で、きっと農耕車や山仕事の車は通るんだろうなという感だった。けれども、そこは轍が掘れて溝になっていたり、そこに尖った礫が転がっていたり、なかなか厳しい道だった。でも、歩くには傾斜は緩やかで楽ちんだ。轍の間には赤いヘビイチゴが、道の脇には白い花が房になって咲いている。そして木立の上の方を見ると白い蛾がひらひらと舞っていた。やがて車の入れない林間の道になった。杉林の中には1mぐらいある岩がたくさん転がっている。時々、広葉樹林の中を通る。明るいところでは道の脇に笹が広がっている。杉林の中は落ちている杉の葉に覆われて道がはっきりしないところがあるが、ピンクのテープや「火の用心」と赤い字で書かれた黄色い札を頼りに林の中をジグザグに上って行った。
道の左脇が開けていて送電線の鉄塔が見えた。前に続く道はこの先下りになっているようだ。スマホに表示される地図を見ると、ここで、送電線を横切って尾根を上がるようだ。道を外れて送電線の下にやってきた。目の前は薮になっていて道は無いように見えた。しかし、ここから目の前に見える尾根を上ることは間違いなさそうなので、思い切って薮の中に飛び込んでみた。すると、足下に草の密度が薄いところがある。それを辿っていくとその先にも少し薮の開けたところが…どうもこれが山頂へ向かうルートで間違いなさそうだ。しばらく行くと下草の少ないヒノキの林、シャクナゲらしき低木硬葉樹、そして、ブナやミズナラ。尾根の直登で傾斜はそこそこあるものの豊かな植生が目を楽しませるし、足下も歩きやすい。すぐその先にある山頂目指してラストスパートをかけた。
薮を抜けたところで上り坂が終わった。周りには木が茂っていて展望は無いが、その地面に三角点の標石を見つけた。ここが山頂だ。少し奥に「三徳山900m」の900の字に×が重ねられていてその下に小さく899.6と記されている青い札が掛かっていた。間違いなく山頂だ。まあ、展望がないだろうことは予想していて、だからこそ今日この山を選んだのだから目的達成だ。枯れた笹の葉が重なる地面に腰を下ろしてお湯を沸かし、途中のコンビニで買ってきたカップラーメンを作って昼食とした。
下りは来た道を折り返したが、上ってきたときよりも道が確認しやすく、特に迷うこともなく順調に歩くことができた。鉄塔上の薮の中もそれほど苦労せずに歩きやすいルートを辿ることができた。「これ何の木だろう?」と木の葉の形や樹皮の模様を確認したり、立ち止まって鳥の聲を聴いたりしながら。
結局この日、上りも下りも山の中では誰にも会うことはなかった。展望も特になかった。中国地方の取り立てて特徴のない山といった感じだった。ただ、これでやっと「三徳山に登った」と胸を張って言えるようにはなった。単なる観光登山ではなく「休日には山歩きしてます」と言える、ちょっと山の好きなおじさんを自称しても文句は出ないだろう。
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