甲武信岳ロングハイク(リハビリ登山)
- GPS
- 10:00
- 距離
- 15.2km
- 登り
- 1,613m
- 下り
- 1,601m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
・近丸新道は少々道が荒れていました。斜面のトラバースが最初しばらく続きますが、道のすぐ脇が崩壊している箇所が数箇所あります。通行は可能です。林の中では、踏み跡が複数伸びている箇所(昔の道?)が数箇所ありますが、ピンクのテープがついているので注意深く見ておけば大丈夫かと思います。後半、沢の渡渉後は結構急登です。 ・徳ちゃん新道は、前半尾根への急登の後はなだらかで歩き易い道が続きますが、分岐手前から割と高度感のある岩のヤセ尾根があります。 ・分岐以降はひたすら長いルートで特に危険はありませんが、木賊山山頂付近から圧雪の薄い積雪があり、スリップ注意です。木賊山から甲武信ヶ岳に向けて鞍部へ降りる道はそこそこ急で前半積雪があるので、スリップ注意です。現在無くても可ですが軽アイゼンがあればラクかと思います。 |
写真
感想
足の休養期間をおいて、乗鞍、至仏と徐々に調子を確かめつつも山を楽しみ、そろそろ本調子?と仕上げに甲武信ヶ岳へ向かいました。
自宅から100km圏内の近場ですが、行程が長いので今まで二の足を踏んでいた山でもあります。
朝7時の西沢渓谷は、紅葉狩りハイクの人達で満員御礼状態でした。
天気も良く、紅葉狩り日和でもあります。
今回結構思いつきに近く慌しく準備したので、登山靴を見るとうっかりインソールを外に干したまま忘れて来てたり。仕方なく履いてきた靴と中身を入れ替えて、フツーの靴用インソール。そして履き終わってから気付くも、靴下もいかにもサラリーマンな薄手の靴下。まー材質こそ化繊でムレにくいのですが…
歩いてみると大丈夫そうだったので、このまま出発しました。
渓谷入口から1kmの道を奥へと向かい、近丸新道入口から登り始め。
周囲にあれだけいたハイカーは誰も居なくなり、1人きりの山行になりました。
気を引き締めなおして進みます。斜面のトラバースは狭く、所々道の下が大きく崩壊している箇所もありました。まー通れる程度ではありますが、なんせ分岐まで2.5時間の長い道のり、他に人もなく、ひとたびアクシデントが起きればどうなるか…慎重に行きました。
紅葉を楽しみつつ、道迷いしない様に怪しい場所では都度確認もしつつ、沢を渡り急登を越えて…途中まではいいペースだと思ったのですが、分岐まで8割方来た所でやはり擦れてかかとが痛くなってきました。急登でずっと踵側に負担がかかりっぱなしな事もあるかと思います。
靴紐を少し緩め当たりを和らげて、何とか分岐点まで。結局コースタイム通りの2.5時間かかりました。ここでザックを下ろし、横着せずに靴下も履き替え、靴紐も丁寧に結びなおして、行動食のおにぎりとサンドイッチを食べました。
徳ちゃん新道の方からは、続々と人が上がってきました。ちょっと談笑などしつつ休憩して、それから山頂目指して出発。まだ3時間弱もの行程があります。
しばらく行くと割と平坦な道が続き、シャクナゲの葉があちこちに出ていました。
分岐までは約700mを登り、斜面に取り付いてからは主稜線までひたすら黙々とあと600m程の登りです。いかにも奥秩父の原生林、といった雰囲気の森の雰囲気に段々と周囲も変わって来ました。
すれ違う下山者に上の方の様子など聞くと、雪もあるようです。「登りが長いですねえ」とつぶやくと、笑顔も爽やかな清清しい単独行の好青年から「頑張って下さい」と励まされ、ちょっと元気を貰いました。
眺望のある箇所でしばし写真を撮ったりした後は、登っていくと段々と雪も出て来ますが、斜度は下がりほぼ平坦な道になりました。
雪は2cm程度ですがギュッと詰まって滑りやすくなっているので、少々歩き方に気をつけながら進みました。
主稜線の破風山・木賊山分岐を過ぎ、樹林の廊下の様な平坦地を進むと、その突き当たりが木賊山の山頂でした。
スルーで先を目指しましたが、雪の積もった下り斜面でおっかなびっくり、木の根を掴みながらそろそろ進む事になり、ちょっとタイムロス。でもそこから先は雪もあまりなく歩き易い道になりました。
鞍部から甲武信山頂までは20分程、長い行程でお腹も空いて来てたし、逸る気持ちを抑えつつ、心拍数を上げすぎない様1歩1歩丁寧に登りました。
今日は雲1つない快晴、山頂からの眺望は遠くまで見えて非常に良好でした。
北アルプスこそ見えなかったものの、これまで行って来た山々なんかも一望出来ました。下山時刻も考えないと、日が暮れてしまうので、コンビニで買った焼きそばをかきこみ、20分ぐらいの滞在でさっと切り上げ、下山にかかりました。
山頂付近であった男性の登山者もこれから西沢渓谷の方へ下られる様で、そろそろ降りないと時間がマズイですね、とお互い話し、先を急ぎました。
小屋でバッジを購入。今日は泊まりの登山者も多く、ゆっくり滞在したい気持ちにもなりましたが、やはり下山する事に。
木賊山へと登り返す時も、前にも後ろにも下山者は全くなく、安全で歩き易い所でちょっと急ぐ必要はあるな、と思っていました。
逆に登ってくる人はまだまだいて、安心材料ではないのですが、誰にも会わないより全然ほっとする事が出来ました。皆小屋を目指して行くとの事でした。
下山者が他に居たか聞いてみると、下の方では多数すれ違った、でも段々少なくなってきた、との事。登りの時に、徳ちゃん新道分岐でお会いしたご夫婦と木賊山でバッタリ再会。「え?もう行ってきたの?早いなぁ。え?帰っちゃうの?日帰りの人ばっかだと小屋つぶれちゃうよ」等冗談を言われ談笑。
徳ちゃん新道分岐までは急坂ではあるけど危険箇所もほぼないので、道迷いに気をつけながら、長丁場なので足置きをドタバタして足を痛めない様にだけ気をつけつつ、黙々と下りの道を急ぎました。途中、休憩中の1組のハイカーを追い越しました。
分岐に着くと、先ほど山頂付近であった男性の姿が。あれ?自分の方が先に出たと思っていたけど、いつの間に…小屋でトイレに行ってる間にでも追い越されたかな?と思っていると、小屋のすぐ近くに、木賊山山頂を経由しないで下りる巻き道があり、そちらを通られて来たとの事。そんな道があったとは…自分の調査不足でした。この方もこの時間単独で降りていくのは、まー出来るだろうけど心細さはあったとの事、互いに仲間が見つかり、下山までの旅の道連れが出来ました。
徳ちゃん新道に入ると、ヤセ尾根とは聞いてましたが、意外に見事なヤセっぷり。足場は十分あるのですがデコボコの岩だし、左右遮るものがなく結構な斜度、高度で遥か下まで見えるストンと切れ落ちなので、足もつれない様、慎重についていきました。その後ちょっと気を遣う岩場を抜けると、後はなだらかで歩き易い稜線歩きが続きました。
同行の彼と、「何とか日没までに降りられそうですね」と、今日の山行の事、普段行っている山の事、付近の奥秩父の山の事、等々あれこれ話ながら長い行程を降りて行きました。夕焼けの空になって来て、晩秋の紅葉の森の雰囲気です。
西側に鶏冠尾根があり、落ちかけてきた陽もそちらに遮られ、予想より早く暗くなりそうでした。
やがて尾根から左に90度折れて、何度も巻きながら高度を一気に下げる細い道に出ると、こういう道は登る時はいいものの、下りだと高度感もあるし、段差があるとヒザにくるし、スリッピーだったりするとなお慎重に、で、ちょっとやらしい道でした。途中で「いやーホントに道が長い、登りたい放題下りたい放題ですね〜」なんて冗談を言いつつ、カップル登山者を追い抜いたり。服装もしっかりしていたし、まーヘッデンぐらいは持っていそうだし大丈夫かな。
標高差にして最後の100mぐらいで、深い森の中、日も完全に暮れてしまいました。
少し前からヘッデンはつけてて、「もう1時間は早く下山しないといけなかったですね、足場の悪い所だったらコワかった」と二人で話していました。
普段は単独だし仮に電池切れ、ヘッデン故障でもしようもんなら即遭難、最悪の場合に備え防寒着とツェルトはありますが、一応予備電池と予備ヘッデンは常時携帯しています。
ナイトハイクの時は、道が分かっていればいいのですが、照らしている範囲外が見えないので、道っぽく見える別の方向に思わず入らない様に、慎重にキョロキョロ見ながら行かないとな、と思いました。それにしても、1人でこの真っ暗な樹林の中の道歩きだと多分降りられても心細さは結構なもんかと思います。今回は仲間のありがたさを感じました。
無事徳ちゃん新道入口に辿り着き、後は車も通れる遊歩道を駐車場まで下るばかりです。時計を見ると時間はそんなに遅くもないのですが、やはり秋以降の日没は急で早いな、と感じさせられました。
歩道を歩いて戻っていると、今通って来た後ろの暗闇から人の笑い声。
振り返り照らしてみても何も見えません。
空耳か、と思って進むものの、また女性2,3人の笑い声が後ろから聞こえる様な…
ゾッとしてきました。
「何か声聞こえません?でもこの暗い中を歩けるとも思えないし…」
暫く歩を進めるウチに、今度はハッキリ聞こえました。振り返り照らすと、人影が暗闇に浮かんでます。
若い女性3人を含む4人ぐらいの一団が、談笑しながら降りて来ている所でした。
登山者ではなく、地元の人?と思しき、普段着の人達でした。
「こんばんはー。ライトなしで道見えるんですか?すごいですねー」と声をかけると「大丈夫でーす」と笑いつつ、抜き去っていきました。
あーびっくりした。
同行の彼と話していると、「ヤマレコって知ってますか?されてます?」との話が出ました。彼はまだ始めてはいないけど、よく見てはいるそうです。駐車場に着いて、「今日はありがとうございました、お気をつけて」と互いに礼を言い、解散しました。
登りたい放題下りたい放題、そしてちょっと遅れてしまってナイトハイク(これは帰れたので良い経験でもあるけど反省点)、と中身の充実した山行でした。
下山中に
「登りたい放題下りたい放題ですね」
とお声をかけて頂いた者です!!
あの後、こちらもヘッドライトで
ドキドキ下山となりました^_^;
あの時追い抜かれた後もrossyさん方の明かりが見えていたのでとっても心強かったですよ
お互い無事に下山できて良かったですね!
徳ちゃん新道から同行させていただいた者です。
下山中はいろいろなお話をさせていただき楽しかったです。
こちらも、一人ではとても心細かったです。無事に下山できました。ありがとうございました。
昨日の疲れが膝にきています・・・。
次回は南アルプスぜひ挑戦したいですね。
> tanu-kiさん
お互い無事に下山、ホント何よりでした。
暗くなると紅葉も何もないというか、道のイメージが違って見えるのもドキドキですよね。
> ku-naさん
ヤマレコ登録されたんですね。昨日は本当にありがとうございました。心細さも消え、楽しいひと時でした。
今回はあ久方ぶりのロングハイクで、丹沢山と同程度かな?と思っていましたが、フタをあけてみるともう少しだけキツかった様な気もします。お聞きした雲取山周辺も一度じっくり行ってみたいと思いました。
こんにちは
天気が良くて良かったね!
先週の甲武信ヶ岳は、残念な天気でした。
ロングコース、本当に疲れました。
まだ、少し足が痛いです。
(転んだ影響でしょうか?)
精力的に登山に取り組んでいる姿をヤマレコで
拝読するとこちらも刺激になります。
今年はいっしょに登れてませんが、
またいっしょに行きましょう!
ではまた!!
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