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Yamareco

記録ID: 240978
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ハイキング
奥秩父

甲武信岳ロングハイク(リハビリ登山)

2012年11月03日(土) [日帰り]
 - 拍手
rossy その他1人
GPS
10:00
距離
15.2km
登り
1,613m
下り
1,601m

コースタイム

7:25西沢渓谷入口-(近丸新道)-10:00徳ちゃん新道・近丸新道分岐(20分休憩)-12:40木賊山-13:00甲武信小屋-13:20甲武信ヶ岳山頂-13:50山頂出発-14:10甲武信小屋-14:35木賊山-16:00徳ちゃん新道・近丸新道分岐-(徳ちゃん新道)-17:30下山
天候 快晴
過去天気図(気象庁) 2012年11月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車
西沢渓谷周辺に無料、有料駐車場等多数あります。紅葉シーズンにつき、朝7時頃には満車近くなっていました。
コース状況/
危険箇所等
・近丸新道は少々道が荒れていました。斜面のトラバースが最初しばらく続きますが、道のすぐ脇が崩壊している箇所が数箇所あります。通行は可能です。林の中では、踏み跡が複数伸びている箇所(昔の道?)が数箇所ありますが、ピンクのテープがついているので注意深く見ておけば大丈夫かと思います。後半、沢の渡渉後は結構急登です。
・徳ちゃん新道は、前半尾根への急登の後はなだらかで歩き易い道が続きますが、分岐手前から割と高度感のある岩のヤセ尾根があります。
・分岐以降はひたすら長いルートで特に危険はありませんが、木賊山山頂付近から圧雪の薄い積雪があり、スリップ注意です。木賊山から甲武信ヶ岳に向けて鞍部へ降りる道はそこそこ急で前半積雪があるので、スリップ注意です。現在無くても可ですが軽アイゼンがあればラクかと思います。
朝の西沢渓谷、気温は3℃ぐらいで肌寒い。
紅葉の森へと出発〜!
2012年11月03日 07:25撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 7:25
朝の西沢渓谷、気温は3℃ぐらいで肌寒い。
紅葉の森へと出発〜!
周囲には紅葉狩りハイカーがぞろぞろ。
道の脇にもチラホラ紅葉。
2012年11月03日 07:28撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 7:28
周囲には紅葉狩りハイカーがぞろぞろ。
道の脇にもチラホラ紅葉。
山全体もほんのり色付き。
2012年11月03日 07:32撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 7:32
山全体もほんのり色付き。
2012年11月03日 07:38撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 7:38
そろそろ渓谷と登山道の分岐が近い
2012年11月03日 07:39撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 7:39
そろそろ渓谷と登山道の分岐が近い
光が透けてきてきれい
2012年11月03日 07:39撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 7:39
光が透けてきてきれい
近丸新道に入ると、あれだけいたハイカーも皆渓谷行きで、自分以外に人はゼロ。静かな山歩き。
2012年11月03日 07:48撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 7:48
近丸新道に入ると、あれだけいたハイカーも皆渓谷行きで、自分以外に人はゼロ。静かな山歩き。
沢への斜面に紅葉のグラデーション
2012年11月03日 07:52撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 7:52
沢への斜面に紅葉のグラデーション
にしても少々荒れてますね;
ずっと続くトラバースの道は狭く、砂っぽい土壌で斜面上から少し被さって来てる所も。
多分下まで落ちたら上がれなさそう
2012年11月03日 07:59撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 7:59
にしても少々荒れてますね;
ずっと続くトラバースの道は狭く、砂っぽい土壌で斜面上から少し被さって来てる所も。
多分下まで落ちたら上がれなさそう
レールの敷かれた紅葉の渓谷
2012年11月03日 08:19撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:19
レールの敷かれた紅葉の渓谷
1人静かな2時間半の道。
2012年11月03日 08:21撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:21
1人静かな2時間半の道。
トラロープもあるけど結ばれてる向こうの木が何だかその内倒れそうなイメージも;
2012年11月03日 08:26撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:26
トラロープもあるけど結ばれてる向こうの木が何だかその内倒れそうなイメージも;
古い道の踏み跡が所々に出てくる。地形図とテープを見て確認
2012年11月03日 08:29撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:29
古い道の踏み跡が所々に出てくる。地形図とテープを見て確認
向こうの尾根が光があたってキレイ
2012年11月03日 08:29撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 8:29
向こうの尾根が光があたってキレイ
2012年11月03日 08:30撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 8:30
2012年11月03日 08:32撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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2012年11月03日 08:35撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 8:35
ひたすら1時間チョイの渓谷歩きの後、沢に出ました。これをわたる。
2012年11月03日 08:35撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:35
ひたすら1時間チョイの渓谷歩きの後、沢に出ました。これをわたる。
乗ったら折れそう
何とか折れずにクリア
2012年11月03日 08:36撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:36
乗ったら折れそう
何とか折れずにクリア
反対岸。この沢を登るの?…落ち着いてじっとよく周りを見ると、右手の尾根上へとあがる急斜面の上にテープが。
2012年11月03日 08:38撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:38
反対岸。この沢を登るの?…落ち着いてじっとよく周りを見ると、右手の尾根上へとあがる急斜面の上にテープが。
2012年11月03日 08:51撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 8:51
今度はひたすら黙々と急登。標高約1800mの分岐点を目指し、標高を稼ぎます
2012年11月03日 09:05撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 9:05
今度はひたすら黙々と急登。標高約1800mの分岐点を目指し、標高を稼ぎます
2012年11月03日 09:36撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 9:36
紅と青
2012年11月03日 09:36撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 9:36
紅と青
やっと分岐へ。結局コースタイム通りの時間かかりました。歩き易くなった尾根道を、山頂方面へ向けて進む。
2012年11月03日 10:30撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 10:30
やっと分岐へ。結局コースタイム通りの時間かかりました。歩き易くなった尾根道を、山頂方面へ向けて進む。
チラッと見えてきた奥秩父の主稜線。
2012年11月03日 10:34撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 10:34
チラッと見えてきた奥秩父の主稜線。
苔の花
花ではないようですが…
2012年11月03日 11:08撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 11:08
苔の花
花ではないようですが…
シャクナゲが多い。シーズン中はさぞきれいでしょう。
2012年11月03日 11:08撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 11:08
シャクナゲが多い。シーズン中はさぞきれいでしょう。
きのこ
2012年11月03日 11:15撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 11:15
きのこ
奥秩父らしい雰囲気の森
2012年11月03日 11:18撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 11:18
奥秩父らしい雰囲気の森
何だか開けた場所に出そうです
2012年11月03日 12:06撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 12:06
何だか開けた場所に出そうです
2012年11月03日 12:07撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 12:07
結構登ってきました。
2012年11月03日 12:08撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 12:08
結構登ってきました。
ほんのり裾を色付かせた山々
2012年11月03日 12:09撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 12:09
ほんのり裾を色付かせた山々
2012年11月03日 12:11撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 12:11
段々と雪が。
晩秋の世界から、初冬の世界へ。
2012年11月03日 12:25撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 12:25
段々と雪が。
晩秋の世界から、初冬の世界へ。
主稜線に出ました。
あー長い登りだった。キッカリ5時間。
2012年11月03日 12:28撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 12:28
主稜線に出ました。
あー長い登りだった。キッカリ5時間。
あとは比較的なだらか。足元が圧雪で滑り易い
2012年11月03日 12:31撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 12:31
あとは比較的なだらか。足元が圧雪で滑り易い
廊下のような道を抜けると
2012年11月03日 12:36撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 12:36
廊下のような道を抜けると
そこは木賊山(とくさやま)の山頂でした。
2012年11月03日 12:37撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 12:37
そこは木賊山(とくさやま)の山頂でした。
隣の甲武信ヶ岳へと向けて雪の鞍部を半分ほど降りると、樹林が切れて、尖った山容の甲武信ヶ岳が見えました。
2012年11月03日 12:50撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 12:50
隣の甲武信ヶ岳へと向けて雪の鞍部を半分ほど降りると、樹林が切れて、尖った山容の甲武信ヶ岳が見えました。
お隣の三宝山には大きな岩
2012年11月03日 12:52撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 12:52
お隣の三宝山には大きな岩
小屋の前は賑わい
2012年11月03日 13:01撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 13:01
小屋の前は賑わい
甲武信ヶ岳に登る。
開けた場所から木賊山を振り返る。さっき居た、樹林が切れて開けた場所も見えた。
2012年11月03日 13:17撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 13:17
甲武信ヶ岳に登る。
開けた場所から木賊山を振り返る。さっき居た、樹林が切れて開けた場所も見えた。
右に目をやれば、大菩薩嶺。
2012年11月03日 13:18撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 13:18
右に目をやれば、大菩薩嶺。
山頂へはここから徒歩1分
2012年11月03日 13:20撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 13:20
山頂へはここから徒歩1分
着きました。雲1つない青い空。
2012年11月03日 13:25撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 13:25
着きました。雲1つない青い空。
名山の数々が見える見える…
手前には奥秩父の山々。
写真中央左から北奥千丈岳、朝日岳に金峰山。
その丁度間奥にすっぽり南ア白峰三山。
ちょい右に甲斐駒・鋸岳。
一番奥は中央アルプス?
手前右のなだらかな山は小川山、
そして右端に八ヶ岳。
2012年11月03日 13:27撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 13:27
名山の数々が見える見える…
手前には奥秩父の山々。
写真中央左から北奥千丈岳、朝日岳に金峰山。
その丁度間奥にすっぽり南ア白峰三山。
ちょい右に甲斐駒・鋸岳。
一番奥は中央アルプス?
手前右のなだらかな山は小川山、
そして右端に八ヶ岳。
八ヶ岳。
2012年11月03日 13:27撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 13:27
八ヶ岳。
コブシヶ岳の山頂で、コブシを(以下略
2012年11月04日 09:08撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/4 9:08
コブシヶ岳の山頂で、コブシを(以下略
早速お昼ごはん。今日は手っ取り早くコンビニ焼きそば。行程長かったしお腹すきました。
2012年11月03日 13:33撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 13:33
早速お昼ごはん。今日は手っ取り早くコンビニ焼きそば。行程長かったしお腹すきました。
もう1度白峰三山。
農鳥岳、間ノ岳、北岳
2012年11月03日 13:48撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 13:48
もう1度白峰三山。
農鳥岳、間ノ岳、北岳
どちらを向いても山・山・山。
2012年11月03日 13:49撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 13:49
どちらを向いても山・山・山。
そろそろ出発。
2012年11月03日 13:52撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 13:52
そろそろ出発。
雲海上に顔を出すのは一際高いあの山。
手前には乾徳山も。
2012年11月03日 13:53撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 13:53
雲海上に顔を出すのは一際高いあの山。
手前には乾徳山も。
富士の気品ある佇まい。
2012年11月03日 13:53撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 13:53
富士の気品ある佇まい。
小屋に戻ってバッジ購入、トイレ休憩。
テントサイトにも人割と沢山
2012年11月03日 14:10撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 14:10
小屋に戻ってバッジ購入、トイレ休憩。
テントサイトにも人割と沢山
山の駅
2012年11月03日 14:11撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 14:11
山の駅
木賊山へと登り返して振り返る。
軽アイゼン持ってくれば楽だった…
2012年11月03日 14:27撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 14:27
木賊山へと登り返して振り返る。
軽アイゼン持ってくれば楽だった…
ここからひたすら下りの始まり。
2012年11月03日 14:42撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 14:42
ここからひたすら下りの始まり。
登り2.5時間の道を、1時間で急ぎ下り。1回スリップしました。
ここからは山旅の仲間も出来て、徳ちゃん新道の方へ。それからヤセ尾根通過もありました。
2012年11月03日 16:00撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 16:00
登り2.5時間の道を、1時間で急ぎ下り。1回スリップしました。
ここからは山旅の仲間も出来て、徳ちゃん新道の方へ。それからヤセ尾根通過もありました。
木々の間から見る紅葉
2012年11月03日 16:39撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 16:39
木々の間から見る紅葉
秋へと帰ってきました。
2012年11月03日 16:41撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 16:41
秋へと帰ってきました。
奥の奥まで、夕暮れの中の紅葉。
この後しばらくして、尾根から谷へと高度感のある巻き下り。落ち葉の下が粘土質でスリッピーな箇所も。
2012年11月03日 16:42撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
11/3 16:42
奥の奥まで、夕暮れの中の紅葉。
この後しばらくして、尾根から谷へと高度感のある巻き下り。落ち葉の下が粘土質でスリッピーな箇所も。
秋の陽はつるべおとし。
17時を少しまわると一気に暗く。ヘッデンつけて降りました。
2012年11月03日 17:27撮影 by  TG-615 , OLYMPUS IMAGING CORP.
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11/3 17:27
秋の陽はつるべおとし。
17時を少しまわると一気に暗く。ヘッデンつけて降りました。

感想

足の休養期間をおいて、乗鞍、至仏と徐々に調子を確かめつつも山を楽しみ、そろそろ本調子?と仕上げに甲武信ヶ岳へ向かいました。

自宅から100km圏内の近場ですが、行程が長いので今まで二の足を踏んでいた山でもあります。

朝7時の西沢渓谷は、紅葉狩りハイクの人達で満員御礼状態でした。
天気も良く、紅葉狩り日和でもあります。
今回結構思いつきに近く慌しく準備したので、登山靴を見るとうっかりインソールを外に干したまま忘れて来てたり。仕方なく履いてきた靴と中身を入れ替えて、フツーの靴用インソール。そして履き終わってから気付くも、靴下もいかにもサラリーマンな薄手の靴下。まー材質こそ化繊でムレにくいのですが…
歩いてみると大丈夫そうだったので、このまま出発しました。

渓谷入口から1kmの道を奥へと向かい、近丸新道入口から登り始め。
周囲にあれだけいたハイカーは誰も居なくなり、1人きりの山行になりました。
気を引き締めなおして進みます。斜面のトラバースは狭く、所々道の下が大きく崩壊している箇所もありました。まー通れる程度ではありますが、なんせ分岐まで2.5時間の長い道のり、他に人もなく、ひとたびアクシデントが起きればどうなるか…慎重に行きました。

紅葉を楽しみつつ、道迷いしない様に怪しい場所では都度確認もしつつ、沢を渡り急登を越えて…途中まではいいペースだと思ったのですが、分岐まで8割方来た所でやはり擦れてかかとが痛くなってきました。急登でずっと踵側に負担がかかりっぱなしな事もあるかと思います。

靴紐を少し緩め当たりを和らげて、何とか分岐点まで。結局コースタイム通りの2.5時間かかりました。ここでザックを下ろし、横着せずに靴下も履き替え、靴紐も丁寧に結びなおして、行動食のおにぎりとサンドイッチを食べました。
徳ちゃん新道の方からは、続々と人が上がってきました。ちょっと談笑などしつつ休憩して、それから山頂目指して出発。まだ3時間弱もの行程があります。

しばらく行くと割と平坦な道が続き、シャクナゲの葉があちこちに出ていました。
分岐までは約700mを登り、斜面に取り付いてからは主稜線までひたすら黙々とあと600m程の登りです。いかにも奥秩父の原生林、といった雰囲気の森の雰囲気に段々と周囲も変わって来ました。
すれ違う下山者に上の方の様子など聞くと、雪もあるようです。「登りが長いですねえ」とつぶやくと、笑顔も爽やかな清清しい単独行の好青年から「頑張って下さい」と励まされ、ちょっと元気を貰いました。

眺望のある箇所でしばし写真を撮ったりした後は、登っていくと段々と雪も出て来ますが、斜度は下がりほぼ平坦な道になりました。
雪は2cm程度ですがギュッと詰まって滑りやすくなっているので、少々歩き方に気をつけながら進みました。
主稜線の破風山・木賊山分岐を過ぎ、樹林の廊下の様な平坦地を進むと、その突き当たりが木賊山の山頂でした。
スルーで先を目指しましたが、雪の積もった下り斜面でおっかなびっくり、木の根を掴みながらそろそろ進む事になり、ちょっとタイムロス。でもそこから先は雪もあまりなく歩き易い道になりました。

鞍部から甲武信山頂までは20分程、長い行程でお腹も空いて来てたし、逸る気持ちを抑えつつ、心拍数を上げすぎない様1歩1歩丁寧に登りました。

今日は雲1つない快晴、山頂からの眺望は遠くまで見えて非常に良好でした。
北アルプスこそ見えなかったものの、これまで行って来た山々なんかも一望出来ました。下山時刻も考えないと、日が暮れてしまうので、コンビニで買った焼きそばをかきこみ、20分ぐらいの滞在でさっと切り上げ、下山にかかりました。

山頂付近であった男性の登山者もこれから西沢渓谷の方へ下られる様で、そろそろ降りないと時間がマズイですね、とお互い話し、先を急ぎました。
小屋でバッジを購入。今日は泊まりの登山者も多く、ゆっくり滞在したい気持ちにもなりましたが、やはり下山する事に。
木賊山へと登り返す時も、前にも後ろにも下山者は全くなく、安全で歩き易い所でちょっと急ぐ必要はあるな、と思っていました。
逆に登ってくる人はまだまだいて、安心材料ではないのですが、誰にも会わないより全然ほっとする事が出来ました。皆小屋を目指して行くとの事でした。
下山者が他に居たか聞いてみると、下の方では多数すれ違った、でも段々少なくなってきた、との事。登りの時に、徳ちゃん新道分岐でお会いしたご夫婦と木賊山でバッタリ再会。「え?もう行ってきたの?早いなぁ。え?帰っちゃうの?日帰りの人ばっかだと小屋つぶれちゃうよ」等冗談を言われ談笑。

徳ちゃん新道分岐までは急坂ではあるけど危険箇所もほぼないので、道迷いに気をつけながら、長丁場なので足置きをドタバタして足を痛めない様にだけ気をつけつつ、黙々と下りの道を急ぎました。途中、休憩中の1組のハイカーを追い越しました。

分岐に着くと、先ほど山頂付近であった男性の姿が。あれ?自分の方が先に出たと思っていたけど、いつの間に…小屋でトイレに行ってる間にでも追い越されたかな?と思っていると、小屋のすぐ近くに、木賊山山頂を経由しないで下りる巻き道があり、そちらを通られて来たとの事。そんな道があったとは…自分の調査不足でした。この方もこの時間単独で降りていくのは、まー出来るだろうけど心細さはあったとの事、互いに仲間が見つかり、下山までの旅の道連れが出来ました。

徳ちゃん新道に入ると、ヤセ尾根とは聞いてましたが、意外に見事なヤセっぷり。足場は十分あるのですがデコボコの岩だし、左右遮るものがなく結構な斜度、高度で遥か下まで見えるストンと切れ落ちなので、足もつれない様、慎重についていきました。その後ちょっと気を遣う岩場を抜けると、後はなだらかで歩き易い稜線歩きが続きました。

同行の彼と、「何とか日没までに降りられそうですね」と、今日の山行の事、普段行っている山の事、付近の奥秩父の山の事、等々あれこれ話ながら長い行程を降りて行きました。夕焼けの空になって来て、晩秋の紅葉の森の雰囲気です。
西側に鶏冠尾根があり、落ちかけてきた陽もそちらに遮られ、予想より早く暗くなりそうでした。

やがて尾根から左に90度折れて、何度も巻きながら高度を一気に下げる細い道に出ると、こういう道は登る時はいいものの、下りだと高度感もあるし、段差があるとヒザにくるし、スリッピーだったりするとなお慎重に、で、ちょっとやらしい道でした。途中で「いやーホントに道が長い、登りたい放題下りたい放題ですね〜」なんて冗談を言いつつ、カップル登山者を追い抜いたり。服装もしっかりしていたし、まーヘッデンぐらいは持っていそうだし大丈夫かな。

標高差にして最後の100mぐらいで、深い森の中、日も完全に暮れてしまいました。
少し前からヘッデンはつけてて、「もう1時間は早く下山しないといけなかったですね、足場の悪い所だったらコワかった」と二人で話していました。

普段は単独だし仮に電池切れ、ヘッデン故障でもしようもんなら即遭難、最悪の場合に備え防寒着とツェルトはありますが、一応予備電池と予備ヘッデンは常時携帯しています。

ナイトハイクの時は、道が分かっていればいいのですが、照らしている範囲外が見えないので、道っぽく見える別の方向に思わず入らない様に、慎重にキョロキョロ見ながら行かないとな、と思いました。それにしても、1人でこの真っ暗な樹林の中の道歩きだと多分降りられても心細さは結構なもんかと思います。今回は仲間のありがたさを感じました。

無事徳ちゃん新道入口に辿り着き、後は車も通れる遊歩道を駐車場まで下るばかりです。時計を見ると時間はそんなに遅くもないのですが、やはり秋以降の日没は急で早いな、と感じさせられました。

歩道を歩いて戻っていると、今通って来た後ろの暗闇から人の笑い声。
振り返り照らしてみても何も見えません。
空耳か、と思って進むものの、また女性2,3人の笑い声が後ろから聞こえる様な…
ゾッとしてきました。
「何か声聞こえません?でもこの暗い中を歩けるとも思えないし…」

暫く歩を進めるウチに、今度はハッキリ聞こえました。振り返り照らすと、人影が暗闇に浮かんでます。

若い女性3人を含む4人ぐらいの一団が、談笑しながら降りて来ている所でした。
登山者ではなく、地元の人?と思しき、普段着の人達でした。
「こんばんはー。ライトなしで道見えるんですか?すごいですねー」と声をかけると「大丈夫でーす」と笑いつつ、抜き去っていきました。
あーびっくりした。

同行の彼と話していると、「ヤマレコって知ってますか?されてます?」との話が出ました。彼はまだ始めてはいないけど、よく見てはいるそうです。駐車場に着いて、「今日はありがとうございました、お気をつけて」と互いに礼を言い、解散しました。

登りたい放題下りたい放題、そしてちょっと遅れてしまってナイトハイク(これは帰れたので良い経験でもあるけど反省点)、と中身の充実した山行でした。

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コメント

おつかれさまでした!
下山中に
「登りたい放題下りたい放題ですね」
とお声をかけて頂いた者です!!

あの後、こちらもヘッドライトで
ドキドキ下山となりました^_^;

あの時追い抜かれた後もrossyさん方の明かりが見えていたのでとっても心強かったですよ

お互い無事に下山できて良かったですね!
2012/11/4 20:25
ありがとうございました!
徳ちゃん新道から同行させていただいた者です。
下山中はいろいろなお話をさせていただき楽しかったです。
こちらも、一人ではとても心細かったです。無事に下山できました。ありがとうございました。
昨日の疲れが膝にきています・・・。


次回は南アルプスぜひ挑戦したいですね。
2012/11/4 21:25
こんばんは。
> tanu-kiさん

お互い無事に下山、ホント何よりでした。
暗くなると紅葉も何もないというか、道のイメージが違って見えるのもドキドキですよね。

> ku-naさん

ヤマレコ登録されたんですね。昨日は本当にありがとうございました。心細さも消え、楽しいひと時でした。
今回はあ久方ぶりのロングハイクで、丹沢山と同程度かな?と思っていましたが、フタをあけてみるともう少しだけキツかった様な気もします。お聞きした雲取山周辺も一度じっくり行ってみたいと思いました。
2012/11/4 22:57
快晴の甲武信ヶ岳登頂おめでとう!
こんにちは
天気が良くて良かったね!
先週の甲武信ヶ岳は、残念な天気でした。
ロングコース、本当に疲れました。
まだ、少し足が痛いです。
(転んだ影響でしょうか?)

精力的に登山に取り組んでいる姿をヤマレコで
拝読するとこちらも刺激になります。
今年はいっしょに登れてませんが、
またいっしょに行きましょう!

ではまた!!
2012/11/7 0:48
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ハイキング 奥秩父 [日帰り]
甲武信ヶ岳(徳ちゃん新道〜近丸新道)
利用交通機関: 車・バイク
技術レベル
2/5
体力レベル
3/5

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