大山:蓑毛→阿夫利下社(第2回膝の会)
- GPS
- 06:21
- 距離
- 6.0km
- 登り
- 938m
- 下り
- 576m
コースタイム
0:00 0:00 0922 蓑毛バス停(入山)
0:38 0:38 1000 浅間山分岐
1:58 1:20 1120 大山表参道16丁目(〜1124)
2:30 0:32 1156 大山表参道25丁目
2:42 0:12 1208 大山山頂(〜1351)
3:53 1:11 1502 大山表参道16丁目
4:10 0:41 1543 阿夫利神社下社ケーブル駅(下山)
天候 | 曇時々晴 (山側は曇、海側は晴) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
↓(小田急線) 秦野駅 ↓(駅北口4番乗り場、神奈中バスヤビツ峠行、蓑毛行 http://dia.kanachu.jp/bus/dest?busstop=17001) 蓑毛バス停(ここまで260円) 【復路】 大山ケーブル ↓(神奈中バス) 伊勢原駅北口(300円) http://dia.kanachu.jp/bus/timetable?busstop=18135&pole=2&pole_seq=1&apply=2012/09/13&day=2 臨時バスあり |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はなし。 表参道と合流する16丁目から上は混雑している。 山頂では女性トイレ30分待ち。男性でも10分待ち。 早めに済ませるか、下社、あるいはケーブル下までガマンするほうが吉か。 |
写真
感想
先月の奥多摩(月夜見山→御前山)に続き、
今回は丹沢は大山にて膝の動作確認の会(通称:膝の会)を挙行しました。
前回は偏平足に伴い、踏み出す足の外側に力が流れることが重なり、
疼痛を訴える方で、外科的に受傷をしていないという診断でしたが、
今回の方は左膝外側半月板損傷(水平断裂、手術不要)で、
医師の指示による3ヶ月の安静を経て、先ごろにお山に復帰したばかり。
体力も筋力もまだまだ不足している状態でしたので、
その方の居住地から近く、かつコースタイムが短くてエスケープが容易である、
という条件から大山を裏参道から表参道へ歩くルートを選択しました。
体力が著しく低下しているとの申告でしたが、
安静の間に自宅近隣を散歩したり、
患部に負荷がかからない程度の筋トレを行ったり、
ある程度は身体を動かしていたということで、
登りに関しては「山と高原地図」のコースタイムよりもいくらか早い時間で歩き、
大山に登頂しました。
山頂は多くの方々でごった返していました。
トイレは長蛇の列で、あちらこちらで皆さんが楽しそうに景色を眺めたり、
食事をしたりしていました。
これだけの登山者がいたわりには、ゴミはほとんど見かけませんでしたが、
その裏には登山者自身の良心に加え、
登山道保全に努める有志の方々の努力があります。
この日も、ゴミ袋を持ったヴォランティアとすれ違いました。
さて、前回同様、動作確認の本番はここからです。
今回の方は今年の春にお山を始めるまで、
ほとんど全くと言っていいほど運動経験がなく、自称「インドア派」。
基礎体力も筋力も同年代の平均よりなかったひとが、
とある強い想いがあってお山に目覚めたのですが、
その矢先に膝を故障し、忸怩たる思いで安静の日々を送ってきました。
ぼくとしては、そのひとが膝に不安なくお山を歩いて欲しいという願いとともに、
今回の膝の会を挙行したのですが、その動作には多くの問題がありました。
一例として、下りの時に踵から着地してしまうという癖があり、
腰が引けてしまっているために着地時の衝撃が
余計に強くなるという悪循環に陥っていました。
そこで、まずは
・「拇指球」から着地すること
・前脚が完全に着地しきるまで、後脚でバランスをとる
・歩幅はできるだけ狭く、ステップを多くする
・骨盤を立て、そこを軸にして脚を動かす
の4点を念頭に入れて歩いてもらいました。
しかし、脚の後側の筋力が前のそれに比べて極端に弱く、
前脚の着地時に後脚で体重を支えることが困難でした。
それでも、ひとまずはこの動作を身につけることが第1歩なので、
動作を反復しながら、ゆっくりとしたペースで下ってもらいました。
その方としては、これまでの動作を180度覆された形になったので、
新たな動作に神経をすり減らして、ずいぶん消耗が激しくなりました。
途中からは持参したダブルトレッキングポールを出してもらい、
脚の後側の筋力不足を補助する形で使ってもらいました。
トレッキングポールを使っての下りでよく見られるのは、
手を目一杯伸ばしてできるだけ遠くに突き、
ポールの支えに依存するというものですが、
これは以下の理由でオススメできません。
1.ポールの石突き(先端部)の摩擦力に依存するため、
石突きが滑ったときに転倒、負傷の危険性が高い
2.ポールを強く振るために無駄な遠心力が生じ、上体の疲労につながる
3.周りの登山者に危険が及ぶ可能性がある
そこで、今回については
(1)脇を締めて肘をLの字にした状態よりも遠くにポールをつかないようにする
(2)段差を下る場合、上段に立った状態で下段のできるだけ身体に近い場所にポールをつく
(3)ポールは交互につかず、ダブルで2本同時につく
という方法にしてもらいました。
(1)(2)については、「1」「2」を防止するためですが、
(3)については「1」「2」に加えて、
ポールを交互に突くことによる上体の左右のブレを防止するためです。
(左をつけば、上体は必ず左に傾きますし、右なら右に傾きます)
上体がブレると無駄な力が生じ、下肢の安定を損ないます。
裏を返せば、上体がブレなければ下肢は安定する、ということです。
この方法によって脚の後側の筋力不足をカヴァーできます。
事実、この方法に切り替えてからは少しずつ新しい歩行方法に慣れてゆき、
最後のほうは意識せずとも拇指球から着地できるようになり、
歩行のテンポもずいぶんとよくなりました。
ただし、理想は後側の筋力を強化し、
ポールを使うことなく下ることが出来るようになることです。
大山山頂と阿夫利下社の標高差は約570mありますが、
膝が痛むことなく無事に降りることができましたので、
筋力強化は今後の課題ということで今回の膝の会はお開きとしました。
CF:第1回膝の会
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-230391.html
CF:トレッキングポールの使用に関して
http://www.yamareco.com/modules/diary/19423-detail-41935
motchさん、おはようございます
ザレた急斜面の下りで練習すると良さそうですね。
最近、靴を替えたおかげで自分の癖を再発見していますが、大抵は下りです。
靴に合わせた下山技術を身につかなくては
で、疑問なのですが、歩行技術が上達するとストックを使いたい場面が判断できるのでしょうか?
こんにちは。
下りならどのようなシーンでも練習できますが、
最初はまず大き目の段差(膝下くらいの高さ)がある場所から始めています。
斜面よりも段差のほうが荷重移動を実感しやすいからです。
そこで基本動作を反復しながら、
次第にザレ場へ移行していくと良いのではないかと思います。
第1回の方は基礎体力も筋力も平均以上で、
問題のあるクセもあまりなかったので、
段差と斜面のミックスで練習できましたが、
今回の方は問題のあるクセが多く見受けられたので、
まずは段差で下降する練習をしてもらいましたが、
大山表参道という場所柄、段差だらけなので
練習にはうってつけの場所でした。
で、疑問への回答なのですが、
歩行技術の向上とストックを使いたい場面判断の識別力の向上は、
特に関連性があるわけではないと思います。
むしろ、運動生理学的観点から見た身体の動かし方の
理解度に比例するのではないでしょうか。
脚の後ろ側の筋力が不足している場合において、
ストックによる補助動作が
身体動作の基本動作の弊害にならない程度を考慮したうえで、
本文のような動作に落ち着いたということです。
まだ改善の余地はあるかと思いますが・・・。
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