初冬の尾瀬(燧岳、至仏山)(テント泊)


- GPS
- 68:10
- 距離
- 38.0km
- 登り
- 2,282m
- 下り
- 1,888m
コースタイム
11/1 6:00尾瀬沼−8:30ミノブチ岳−9:10-40燧岳(マナイタグラ)−11:00沼尻−11:40-13:10尾瀬沼テント場−15:40見晴し地区(テント泊)
11/2 6:00見晴地区−8:10-9:00山の鼻−11:40-13:00至仏山−14:50山の鼻(テント泊)
11/3 7時頃 山の鼻−8時頃 鳩待峠登山口
天候 | 10/31 晴れ 11/1 晴れのち曇り 11/2 晴れ(朝のうち霧) 11/3 雲り |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
船
(帰り)鳩待峠登山口ー(バス)−戸倉ー(バス)−上毛高原=(JR新幹線)−東京ー(JR)−大阪ー(夜行フェリー)−四国(東予港)−(バス)−新居浜 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・燧岳は、新雪が途中より20〜30cm程度。ピッケルも使ったが、なくてもOKのレベル。 ・至仏山は、この当時、山の鼻からの登りも下りも制限はなかった。登路の雪は、途中より出だし、上部は50cm程度の量。ピッケルを一応使用。アイゼンは使用せず。下りは濡れた蛇紋岩が滑りやすかった。 |
写真
感想
【山行NO 105】
※ 以前から一度は行きたかった尾瀬、季節は晩秋になっているが、
テント泊で行ってみることにした。
10月31日(金)
・前夜、四国を出て、高松より宇高連絡船で、本州の宇野へ、
そこから夜行特急「瀬戸」号で東京へと向かう。
・朝7時過ぎに東京着。今日は平日なので通勤の人が多いなか、山の姿でウロウロするのは、ちょっと後ろめたい。
・上野から新幹線で上毛高原へと向かう。今日は秋晴れの良い天気で、
新幹線の車中からは、奥秩父の山々や、はるかに富士山もみることができた。
9:03-9:20 上毛高原駅
・ここからバスで、尾瀬の登山口の大清水へと向かう。
バスは東武バスだが、床が木張りで、ずいぶんと古めかしいバスだ。
乗客は少なく、バスの車窓からは紅葉した森も眺められ、長時間のバスでも退屈しなかった。
11:25-50 大清水登山口(気温=11℃)
・シーズン中は混雑するだろう尾瀬の玄関口だが、今日は平日ということもあって、閑散としていた。
時刻は早くも昼前になっているので、軽く昼食を取ってからシュッパする。
・テントを含めた17kgの荷物はさすがに重たく、ゆっくりと林道を登ってゆく。
しかし周りの風景はなかなか良く、気分も上々。
13:00-10 一の瀬
・休憩所になっており、一休みする。後ろを振り返ると、日光の白根山だろう、
高い山が少し白くなっているのが見えた。
13:40-50 石清水
・このあたりから、足元に新雪が目立ち始めてきた。紅葉もすでにこの付近は終わって冬枯れの姿を見せている。
14:40-50 三平下
・ようやく峠を越え、尾瀬沼のほとりに出た。
期待通りの絵のような風景が広がっている。わずかな新雪を抱いた燧岳が
眼前にそびえ、青く静まり返った尾瀬沼に、その山影を映しているだけの志津かな湖畔。
15:20 尾瀬沼キャンプ場(長蔵小屋付近)
・深い森の中にあるキャンプ場に到着。テントは5張しかなく、静かな秋の森だ。
11月1日(土)
・冬用のシュラフのせいで、思ったよりは寒くなく、ぐっすりと眠れた。
5時ころに目覚めて外を見ると、まだ日の出には早く、上空には星が光っていた。
6:00 尾瀬沼 発
・サブザックに荷物を詰め、燧岳へと出発する。
6:10頃が日の出。燧岳も薄くピンク色に染まった。今日も良い天気のようだ。
・夜が冷えたのか、道には霜が降りており、少し滑りやすい。
最初は展望のない針葉樹林帯を黙々と進んでゆく。そのうち傾斜が出てきて、
木々の合間から、会津駒ヶ岳や日光白根山も見えてきた。
・途中から雪が少し増えてきたので、念のためピッケルを取り出して登高する。
8:30-40 ミノブチ岳
・まだ中腹のコブのような場所かと思っていたが、地図を取り出してよく見ると、
ここはすでに山頂手前のミノブチ岳だ。
・この付近までくると、西風が結構強く、上空もうす雲が西風に乗って速いスピードで流れていってる。
・ミノブチ岳からは少し岩場が出てきたが、そう苦労するようなものではなかった。
9:10-40 燧岳(マナイタグラ山頂)
・3時間で登頂できた。思ったより雪も少なくて楽だった。
・山頂に立つと一気に展望が広がった。北東側は手前に会津駒ヶ岳がおおきく、
その向こうに白く見えるのは飯豊連峰だろう。磐梯山も小さく見えている。
北西側は、平が岳がどーんと大きく、その奥は、まだ足を踏み入れたことがない
越後三山や巻機山が、早くも真冬のように白い姿を見せてくれている。
南西に目を転じると、関東平野のはるか向こうに、奥秩父の連山が並んでおり、
その先には小さく、富士山や八ヶ岳までも認めることができた。
・360度の大展望を眺めながら、お茶を飲んでのんびり休憩する。
尾瀬沼からの登山者は割と少なかったが、裏手の御池登山口側からだろう、
山頂には結構登山者が多かった。
・下りは、行きと同じではつまらないと思い、まっすぐ尾瀬沼に向かう、ナデックボのルートを取る。
岩が露出していてヌカルミがないので割と歩きやすかった。
11:00 沼尻
・今日は見晴へ向かう予定だが、装備をテント場においているので、いったん、長蔵小屋へと戻る。
11:40-13:10 尾瀬沼テント場
・テントを撤収し、ちょうど昼時なので、お湯を沸かしてのんびりと昼食をとった。
・重荷を担いで見晴へと向かう。午前中は良く晴れていたのに、
午後から雲が広がってきて、日差しの無い道はすでに初冬の雰囲気だ。
14:00 沼尻
・ここから見晴地区まで下り坂が続く。所々雪解けのせいでヌカルミがあるが、
スパッツを着けているので、どんどんと下る。
15:40 見晴地区
・今日のテント場に到着。テントは10張りほどある。
このテント場からは、正面に至仏山がどーんと見える。手前の尾瀬ヶ原はきつね色をしている。
(テント場は管理人はすでにおらず、無料だった。ただしトイレも閉鎖されていた)
11月2日(日)
・5時前に目が覚めてテントの外を見ると、降るような星空になっていた。
今日も良い天気になるらしい。
6:00 見晴地区 発(気温=マイナス3℃)
・日の出前で寒いなかを出発。まだ周りのテントは出発する気配はない。
・見晴地区から尾瀬ヶ原の木道をずっと行く。
小屋泊まりの人だろうか?以外と人が出ていて、朝もやの風景を写真に撮ろうと、
木道のあちこちにめったやたらと三脚を立てて、まるで写真撮影会場のようだ。
・尾瀬ヶ原は盆地霧だろう、低い霧に覆われて最初は視界が薄かったが、
7時ころ、ようやく山の端より太陽が顔をだすと、だんだんと朝霧が薄れてきて視界も出てきた。
まるで絵のような幻想的な風景が周りに広がっている。
自分も周りの風景をパチパチと写真にとりながら、木道を進む。
8:10-9:00 山の鼻
・2時間かけて尾瀬ヶ原を横断、ようやく至仏山の裾野に到着した。
まずはテントを張り、温かいスープで人心地ついてから、サブザックで至仏山を目指す。
・至仏山への直登路は、蛇紋岩の岩がゴロゴロしていて結構な悪路となっている。
まあ予想通りではある。
ただ、至仏山の山頂部が雲に覆われているのは少し気になるなぁ..
・森林限界を超えてからも蛇紋岩がゴロゴロしており、さらに岩が朝露で濡れており、
滑りやすい。なかなか疲れる登路だ。
・頂上に近づくにつれ、登山道は雪が増えてきた。上部の積雪量は50cm程度。
一方で天気は回復してきて青空も見えてきた。なんとなく5月のアルプスのような雰囲気だ。
11:40-13:00 至仏山山頂
・すっかり天気は回復して、青空のもとの山頂に到着。
大展望の山頂は風も弱くなっており、気持ちがいい。
パンと紅茶で昼食を取った後、時間もあるので、岩の上にごろりと寝転び、うたたねしながら、秋の雰囲気を存分に味わった。
イヤホンで聞くラジオからは、はるかFM横浜からのjazzが聞こえる。
展望も素晴らしく、巻機山や谷川連峰がまじかに白く雪化粧しているし、
遠くの日光連山、越後三山などもいい感じだ。
・下りは(この当時、山の鼻への下りも禁止されてはいなかった)、同じ道を下る。
新雪が溶けて濡れた登路は、登りにまして滑りやすい。慎重に下るが、
天気も良いので気分は上々、あまり苦にならない下山だった。
14:50 山の鼻
・山頂で十分にのんびりした割には、午後早い時間にテント場に戻ってきた。
あくまで青い空の下、冬枯れの木々が、山の影に隠れようとしている日の光を
浴びている姿はいかにも晩秋らしくて美しい。
紅茶を飲みながら、晩秋の尾瀬ヶ原の風景を堪能した。
11月3日(月)
・今日はいよいよ下山日だ。
3日間、比較的良い天気が続いたが、そろそろ天気も下り坂のようで、朝から高層雲が広がっている。
7時ころ 山の鼻 発
・鳩待峠へとゆっくりと登ってゆく。
8時ころ 鳩待峠
・ここから始発のバスに乗って下界へと下る。戸倉でバスを乗り継いで、上毛高原へとバスで向かう。
・上毛高原駅からは、上越新幹線で東京に出、東京で少しぶらついたのち、新幹線で、大阪に向かう。
新幹線の車中では、隣に座った人と、山の話で盛り上がった。
・大阪に夜に着き、いつもの夜行フェリーで、四国へと帰路に着いた。
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