西穂高岳(ピラミッドピークで冬毛の雷鳥がお出迎え)
![情報量の目安: S](https://yamareco.org/themes/bootstrap3/img/detail_level_S2.png)
![都道府県](/modules/yamainfo/images/icon_japan_white.png)
- GPS
- 05:02
- 距離
- 8.8km
- 登り
- 986m
- 下り
- 981m
コースタイム
天候 | 晴れのち小雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
12月から駐車場は無料開放。 ロープウェイは大人往復2,800円。(モンベルクラブカード特典で10%OFF) 荷物が8kgを超えると別途料金がかかるので注意。 運行時間も12月から9:00〜16:15となっているため、時間に気をつけて計画する必要がある。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
新穂高ロープウェイまでの道はドライだったが気温は氷点下だったので基本的にこれからの時期はスタッドレス必須。 【ロープウェイ〜西穂山荘〜丸山】 なだらかな雪道だがアイゼンは必要。 トレースあり。 【丸山〜独標】 アイゼン必須。 独標手前からはピッケルも必須。 トレースあり。 【独標〜西穂高岳】 10本以上のアイゼンとピッケル必須。 岩場が中心となるが、たまに岩が露出しているため注意が必要。 雪庇ができつつあったのであまり信州側は歩かない方が良いと思う。 トレースあり。 ■ドコモ電波状況 全般的に電波はよく入る。 |
写真
感想
「時間との勝負!」
これが今回の山行のキーワードとなった。
西穂高岳に日帰りで登ろうと決めたものの、次の2つの懸念点があった。
1.ロープウェイの運行時間内に往復する必要あり。
2.ガスがかかる前に登頂する必要あり。
12月から新穂高ロープウェイの運行時間は9:00〜16:15までとなっており、実質的に6時間程度で山頂まで往復する必要があった。
また、西から天気が崩れる予報だったため、山頂が雲に覆われる前に登頂する必要もあった。
こういった経緯から、今までになく時間に気を配りながらの登山を余儀なくされた。
9:00始発のロープウェイに乗るべく乗り場に向かったが、既に団体客が列をなしていたため始発を逃す羽目に。
ただでさえ時間との勝負だというのに、これは手痛いミス。
それでも何とか臨時便に乗り込みダメージを最小限に抑える。
ロープウェイの中では恒例のアナウンスが。
「そして左に見えるのが槍ヶ岳です!」
満員の乗客からどよめきに似た歓声が沸き起こる。
槍ヶ岳はこの夏に登頂したばかりだったので、少しだけ誇らしげな気分になる。
朝は快晴だった。
笠ヶ岳、双六岳、槍ヶ岳、乗鞍岳、そして遠く白山までもがロープウェイの中から確認できる。
こんなにいい天気なのに、本当に午後から崩れるのだろうか。
ロープウェイを降りると、脇目もふらずに登山口へ。
最初から雪道なので、迷わずアイゼンを装着。
とにかく今回はのんびりしている余裕はない。
13時までに西穂山頂に着かなければ撤退、最初からそう決めて臨んでいた。
この日はとにかく人が少なかった。
西穂はアプローチのしやすさ等から、比較的人が多い印象があったのだが、今回は全く違っていた。
全行程で出会ったのはほんの10人程度。
ロープウェイの観光客はそれなりに多かったのだが、登山となるとこの時期はこんな感じなのだろうか?
稜線に立つと、これまで見えなかった南アルプス、八ヶ岳、富士山、中央アルプスなど、名だたる山々の展望が一気に開ける。
テンションもあがったところで、休む間もなく独標を目指す。
所々ハイマツや岩が出ていて歩きにくい半面、マーキングも残っていたりするので総合的には歩きやすいと感じた。
また、全体を通してトレースがしっかり残っているので視界さえよければ迷う心配はない。
独標。誰もいない。
西側を見ると、朝はスッキリ晴れていた空の様相が変わっていた。
青空に映えていた純白の笠ヶ岳がすっかり雲に覆われて頭しか見えなくなっている。
ゆっくりする間もなく、時間に追われるようにピラミッドピークに向かう。
ここから先は岩稜帯となるためこれまで以上に注意を払う必要がある。
先を急ぐ気持ちと、それを抑える気持ちのバランスが要求された。
場所によっては四つん這いで、ピッケルを打ち込みながら進む必要があった。
ピラミッドピーク。無人。
雲がいよいよすぐ下まで迫っている。
気をつけながらも先を急ごう。
とうとう念願の西穂高岳登頂。そして独占。
時計を見ると12時半。何とか制限時間の13時に間に合った。
山頂に立つと、これまで隠れていたジャンダルムや吊尾根、そして槍ヶ岳が目の前に迫ってくる。
しばらく雄大な風景を眺めていたいところだったが、帰りの時間を考えるとゆっくりもしていられないので写真だけとってすぐに下山開始。
ついているのかいないのか、登頂した直後にその山頂もガスで覆われてしまった。
気を抜かないように気をつけながら下山していると、ピラミッドピーク辺りで冬毛の雷鳥と遭遇。
よくよく考えてみれば、確かに典型的な雷鳥向きの天気となっていた。
冬毛の雷鳥を見る機会はそれほどないので貴重な出会いだといえる。
西穂山荘に到着したのが14:00。
思ったより余裕ができたので名物西穂ラーメンをいただくことに。
お気に入りだったとんこつ味が淘汰され、その替わりに味噌味なるものがデビューしていた。
仕方なくしょうゆ味をいただくと15分あまりで平らげて、下山。
帰りはアイゼンを外してグリセードでスピードアップ。
結果的には15時前にはロープウェイ乗り場に到着し、無事帰路につくことができた。
そして、「来年はジャンダルムに行こう!」、そう誓うのであった。
いいねした人
コメントを書く
ヤマレコにユーザー登録いただき、ログインしていただくことによって、コメントが書けるようになります。ヤマレコにユーザ登録する