御坂山塊主稜日帰り縦走(市川本町駅−蛾ヶ岳〜本社ヶ丸−角研山−笹子駅) 53Km 15時間
- GPS
- 15:08
- 距離
- 46.6km
- 登り
- 3,688m
- 下り
- 3,333m
コースタイム
歩行時間 14:24 + 休憩時間 0:44 = 全行程 15:08
標準コースタイム 26:15、短縮率 57.7%
GPSログ:沿面距離 53.0Km
高度計:累積標高差 +4,826m、-4,482m
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り:中央本線笹子駅 21:43発、甲府駅 22:19着。570円。トイレ、自販機あり。周囲にコンビニ無し |
コース状況/ 危険箇所等 |
標高1400mを超えた北斜面は凍結した積雪路でした。王岳直下の上り下り、鬼ヶ岳〜金堀山、黒岳下りなどはアイゼン必要です。会った人全員まともなアイゼンを履いていました。 私はスピードを優先したため持っていきませんでしたので(持っていっても多分履かなかった)、かなりスリリングな思いと数度の転倒をしました。冷や汗かきまくりで薄くなってきた頭の毛がさらに薄くなったかもしれません。 ○市川本町駅〜蛾ヶ岳 駅には、トイレや自販機などあります。 駅出口は北側にありますので、線路を渡り南へ登っていけば碑林公園に導かれます。公園入口駐車場にもトイレらしきものがありましたが、暗くてよく分かりませんでした。 公園内を進み一番奥の建物左手に登山道入口があります。 昨年秋にはここから蛾ヶ岳までトレランのミニレースを開催したところです。良く整備されていて、道に迷うことはありません。 四尾連峠できつい登りは一段落し、フラットなコースとなります。西肩峠から標高差110m、俯角22度の急傾斜を登れば蛾ヶ岳に到着です。 ○蛾ヶ岳〜釈迦ヶ岳 蛾ヶ岳から急坂を下り、穏やかなアップダウンを数度繰り返すと、大平山の分岐に到着します。大平山は、富士山方面がきれいに切り払われていて、蛾ヶ岳より富士山の眺望は良い感じでした。 分岐まで戻り、進むとすぐに折門峠に到着します。ここで三方分山・精進湖方面に進みます。 折門峠から地蔵峠はすぐです。稜線を忠実に辿るコースと国土地理院の地形図にある稜線南を迂回するコースがここで分かれます。もちろん忠実に稜線を歩きます。 踏み跡は、枯れ葉に隠れて分かりづらいところもありますが、良く踏まれていて、小枝や倒木も少なく大変歩きやすい稜線です。黄色のテープも豊富で、迷うことはないと思います。 八坂峠で左右の古くからある道に合流します。まっすぐ直登するピンクテープがありましたので、そのまま進みました。あまり踏まれておらず厳しい登りを70mほどこなすと林道に出ます。林道からは、南アルプス方面が開けていて気持ちの良い眺望が味わえます。 ハシゴを登り80mほどゆるゆると高度を稼ぐと三方分山への分岐に出ます。分岐からはすぐに釈迦ヶ岳山頂です。展望は良くありませんでした。 ○釈迦ヶ岳〜三方分山 南北に走る稜線のため登りは陽が当たらずこの時期寒々しく志気が下がりますが、三方分山に到着すれば眼下に大展望が待っているだろうことを期待して登ります。トレースはしっかりしていて歩きやすいものでした。 ○三方分山〜主稜 ガイドブック等にも掲載されているメジャーなルートですので割愛します。 |
写真
感想
御坂山塊の主稜を全山縦走してみることにしました。「分県登山ガイド 山梨県の山」によると、御坂山塊は、蛾ヶ岳から三ッ峠山までとのことです。個人的には、清八山から三ッ峠は、支稜のような感じがして違和感があり本社ヶ丸〜鶴ヶ鳥屋山の稜線の方がしっくりときます。
そこで、今回蛾ヶ岳から東進し釈迦ヶ岳−三方分山−金山−節刀ヶ岳−御坂峠−本社ヶ丸−鶴ヶ鳥屋山と一日で行けるだけ行くことにしました。
身延線の始発に乗ると、市川本町駅に5:50着。駅を6:00に出発したとして、中央線初狩駅下りの終電が23:16です。時間にして17時間16分のコースタイムがMAXとなります。
今回フルに歩いた場合、標準コースタイムが28時間40分。標準コースタイムの60%として、17時間12分です。コースタイムが12時間を超える歩行の過去実績からすると、65%程度がいいところですので、60%で歩くのは無理っぽいです。
エスケープルートは無数にあるので、時間を見ながら臨機応変に対応することとします。
三方分山までは、ほぼ目標コースタイム60%で来ました。女坂峠まで13分で下ってしまいだいぶ時間を稼ぎ、その後もペース良く歩け、王岳で目標コースタイムより29分の短縮。黒岳で35分の短縮と良い調子でこれました。
黒岳で西の空に日が沈み、旧御坂峠でヘッドランプを装着、時刻は17:20。黒岳の下りは今までで一番凍結度が高く時間を食ってしまいました。それでもまだ60%を切っていましたので、気合いを入れ直して暗闇の中、右手に河口湖の夜景を見ながら進みました。
本社ヶ丸できつい登りを終え、あとは下りです。まだ貯金もあるので、これなら行けそうとの期待感が出てきました。御坂峠から本社ヶ丸までは、過去に歩いた事があったのでペース配分などできたのですが、この先は未知のコースです。地形図的には多少の登りはあるものの下り基調なので、走力さえ残っていれば60%を維持できそうです。
角研山手前で笹子駅の分岐をやり過ごし、鶴ヶ鳥屋山に向かったつもりが、先ほどの分岐に誘い込まれてしまったようです。痛恨のミスコースです。すでに100m近く高度を落としてしまってました。登り返して本来のコースに戻ると、15分程のロスですみそうですが、ここに来ての15分はかなり痛い。
しばらく迷った末、「ここで下山せよ」との天の声と思い潔くエスケープすることにしました。
長い下山路も標準コースタイムの50%を切ることができ、悔しさで胸がいっぱいでしたが、ロングコースをこの時間で歩けるようになったことがうれしく笹子駅に到着したときは、感無量でした。
その後笹子駅で30分の電車待ちは、地獄のように寒く、温まった心までも冷え切ってしまいました。自販機のホットココアは、ぬるく身体は全く温まりませんでした。ホカロン2個残しておいて良かったです。
ちなみに笹子駅周辺は、DoCoMoが圏外でした。ヨメに無事下山の連絡ができず心配させてしまいました。公衆電話で連絡すれば良かったと後日思いつきました。
二日後の成人式どか雪が降りました。12日(土)に行っておいて良かったです。春までロングコースは無理かな。
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1月17日追記
鶴ヶ鳥屋山−初狩駅間のコースタイム計算が間違ってました。標準コースタイムは、
誤)3:15
正)2:15
積算標準コースタイムは、27時間40分となります。60%として16時間36分です。この時間で歩ければ、初狩駅の終電に余裕(40分)で間に合います。この計算を間違ってなければミスコースしたときに戻ってたと思います。いや〜、悔しかです。
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○食料、水分
ゼリー飲料9個(8個消費)、あんパン、水1.5リットル(全て消費)
○装備
ザック(14リットル)、ハイドレーションパック(2リットル)、行動食、スマートフォン、ハンドタオル、心拍計GPSウオッチ、デジカメ、家の鍵、熊鈴、お金、充電用リチュウムイオンバッテリ、靴擦れ保護パッド、ヘッドライト、地図(コピー)。
トレランシューズ、登山用カーゴパンツ、撥水ロングスリーブシャッツ、ドライロングTシャッツ、ウィンドストッパジャケット、ゴアテックスレインウェア(上)、耳当て、防寒手袋、着替え(上)、ホカロン×4。
○未使用のもの
ペーパー、ファーストエイドと薬少々、ゴミ袋、免許証、保険証、テーピング、ポール、レスキューシート。
コメント
この記録に関連する登山ルート
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すごいです。(*´v`)ノノ・゚・ぱちぱち☆
超ロング達成おめでとうございます。
電車を使うと効率的と思い
今年地図を見ていろいろなコースを検討しました。
その時、同じコースを妄想してしまいました。
しかし、距離とコースタイムを計算してとっても無理。
これを日帰りで出来る人はいないと思っていました。
それも、1月に、、、驚きです。
山梨百名山も6座とは、、、
超ロングお疲れ様でした。
nori3さんも目を付けていたとは知りませんでした。
下山予定地に車を置いておけば、時間を気にしなくて良いので気が楽なのですが、今回のように行きも帰りも公共交通機関だと時間が絞られてなかなか長モノができないジレンマがありますね。
トレランを始めたことでだいぶ走力が付いたようです。じゃなきゃ、さすがに今回の計画は思いつかなかったと思います。
nori3さん始めトレラン仲間に感謝です。
これはすごい。
5月くらいに逆走で挑戦してみたいですね。
御坂の稜線はいいですよね。
三ツ峠から河口湖のトレイルもおすすめです。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-187936.html
逆コースも面白そう。後半エスケープが無い分逆ルートのほうが精神的にはきついかもしれませんね。
途中どこかで水の補給ができれば良いのですが、下らないと水場がないので、行程分全て背負ってかないとなりません。
5月だと日中の消費が増えるので2リットルでも足らないかなぁ。でも季節的にはロングやるには丁度いいと思います。
余裕があれば十二ヶ岳のピストンを追加すると、1日で山梨百名山7座という偉業を成し遂げられますねぇ。
お勧めトレイルのレコ拝見しました。patakoさんとさくらちゃんともに健脚ですね。疲れた足での三つ峠登り返しはとても辛そう。
ナイスです!
山梨側からならではです。
表現力・創造力、共にバッチリです。
ainuさんの西湖河口湖を周遊するコースを参考にさせてもらいました。
御坂主稜をメインに前後のコースを替えるだけで色々なバリエーションがあって、楽しめる山域ですね。
天子山地からつなげるというのも考えているのですが、もっと力を付けないと厳しそうです。ainuさんぐらい早く走れればなぁ。
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