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Yamareco

記録ID: 2626081
全員に公開
アルパインクライミング
甲斐駒・北岳

北岳 バットレス登攀

2008年09月10日(水) ~ 2008年09月12日(金)
 - 拍手
セラック その他1人
GPS
56:00
距離
14.8km
登り
2,790m
下り
2,796m
過去天気図(気象庁) 2008年09月の天気図
アクセス
利用交通機関:
電車 バス

感想

大学時代の記録があったので記録本文はそちらから抜粋

9/11
第4尾根主稜の登攀。初めてだったためアプローチのルートファインディングの方が難しい。D沢をつめて下部岩壁にでる。計画書ではcガリー大滝を登る予定だったが、落石が多いため急慮変更してdガリー大滝をルートにとることにした。登る前に十字クラック、第5尾根支稜を見る。大滝の登攀はグレードの割に難しい。岩がツルツルしておりこの手の岩質は苦手だ。特に1P目の最初が核心だった。2P目は1Pに比べるとだいぶ楽だった。緩傾斜にでる。少し休憩をとり、その後はコンテでバンドを移動する。崩壊したバンドの手前でリングボルトがあったのでここでセルフを取り、スタカットでここを通過する。その後第4尾根の取付まではリッジを登るのか、ヤブの中を登っていくのかよくわからなかった。結局ヤブの中をリッジからあまり離れないように登った。一応アンザイレン。ようやく取付に到着したころには先行パーティが2組もおり順番待ちかと思われたが、なんと順番を譲ってくれた。休憩後早速登り始める。1P目は西槇がリードする。クラックが難しい。スタンスはここもツルツル。カムを使い支点を作る。クラックの後は驚くほど簡単だった。2P目は僕がリード。ザイルなしで歩けるようなピッチだった。しかも短かったため不満が残る。続く3P目は白い岩のクラックとトポ図には書いてあったがどちらかというとスラブだと思う。簡単だ。本来40mのルートだったが西槇は50mいっぱいのぼして第一コルまで登った。ここも本当に簡単だった。4P目、5mくらい登ったとこで核心部である三角形垂壁がでてきた。あまりフリクションが利かなかったためA0で処理した。マッチ箱までリッジを快適に登る。後ろを振り返ると富士山がキレイに見えて高度感もバツグンで最高だ。そして、マッチ箱からdガリー側に懸垂。引き続きリードをする。このピッチのスラブはフリクションが良く利き安心して登れた。最終ピッチは西槇がリード。本来このピッチも枯れ木テラスできるのだが、2Pまとめて登ってしまった。枯れ木テラスまでは簡単な凹角、バルジを超えてそこで終了。そこから20mほどあがったところで比較的広い場所にでた。ここで靴をはきかえ、ギアをかたし山頂へ向かう。写真を何枚か撮り休憩後、帰幕。登攀自体は簡単だったがそこに至るまでのアプローチに苦戦した。楽しいクライミングだったが物足りない。明日のDガリー奥壁が楽しみだ。

9/12
昨日より早く出発する。昨日と同じくdガリー大滝を登る。その後奥壁の取付までdガリーをひたすらつめる。一応ザイルをつけたまま登る。5Pほどで取付についた。長い…。
岩に赤い文字で4と書かれており、三段のハングがある。Dガリー奥壁は1,4P目は西槇が、2,3P目は僕がリードした。1P目のハング越えはリードはキツそうだった。ビレイしながらハングを越える西槇の写真を何枚か撮る。セカンドで登ったがかなり難しい。ホールドは確かにあるがきかすことができない。ハングを越えてすぐのクラックもタチが悪く最高だった。ランナーの回収が難しかったため回収時だけテンションしてもらう。クラックも細く難しい。なんとか核心のピッチを終わらせることができた。2P目は綺麗なクラックをたどりながら、クラックが終わるあたりで右に数mトラバースしてスラブを登り終了。このクラックだがすごい面白かった。クラックであるためピトンはほとんどなくかなりランアウトして怖い。が、カム類を持っていたため支点はまめにとることができた。フットジャムとハンドジャムを駆使して登る。後で西槇に聞いたのだがかなりカッコ良かったらしい。3P目を引き続きリードする。草付スラブだが1,2Pに比べると恐ろしいほど簡単だった。オフウィズスの直下にて終了点があったのでここでピッチをきる。最終ピッチは西槇がリードする。オフウィズスは西槇だとかなりせまくとっかかりが難しいように見えた。城砦チムニーも終ったらしくコールが届く。最後なので気合いを入れる。オフウィズスは僕だとすっぽり体がはまってしまい逆に上部にでるのに少し苦労した。なんとか抜けて少しスラブを登り城砦チムニー。変な風にはさまって少し大変だった。チムニーの登りは変則的で面白い。なんとか脱出して終了点へ。帰りのバスの時刻を考えるとゆっくりすることもできず、すぐにBCへ直行。撤収も30分ほどですませ出発。バスの時刻にもなんとか間に合い山行も無事に終了。今回の山行は自分たちにちょうどいいレベルで力をだしきれたという意味で非常に充実したものになった。素早いザイルワーク、NPの練習、長いピッチの登攀などいろいろ勉強もできた。今度行くときは下部フランケや中央稜などの継続登攀を狙ってみたい。

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