助川市民の森から高鈴山〜神峰山〜かみね公園
- GPS
- 07:16
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 870m
- 下り
- 920m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
タクシー 自家用車
市民の森駐車場に駐車。 下山後はタクシーで市民の森へ戻る。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
周辺は高鈴県立自然公園に指定され、地元の皆さんのハイキングコースとなっている。道標もありがた迷惑なほど整備されている。 特筆すべきは全コースを通じて植林がほとんどなく、気持ちのいい山歩きが楽しめる。 東京からはいささか距離は遠いが、歩けば間違いなく報われる素晴らしいルート。 |
写真
感想
9日に加波山に登った後、高速で日立に移動して日立駅前のビジネスホテルに宿泊。
10日は日立アルプスと呼ばれる日立後背部の丘陵地帯の最高峰、といっても620メートルだけど…日本の山1000や花の百名山にも選ばれている高鈴山に登る予定を立てていた。
天気は快晴、予定通り高鈴山登山決行、ということでホテルの無料朝食バイキングを泣く泣くパスして登山口の助川山市民の森へ車で向かう。
助川山周辺はかつて山火事により丸焼けになったものを日立市が買い取り市民の森として遊歩道などを整備、周辺住民の憩いの場所となっている。
駐車場に車を止めてまずは助川山を目指すが、遊歩道が複雑に絡み合う中、ルートを間違え直接高鈴山登山の起点となるおむすび池に出てしまった。
おむすび池からは一本道。きちんと整備された道は緩やかな登降を繰り返しながら進む。
おむすび池から30分ほどで金山百体観音。
西国、東国、秩父の各札所めぐり合わせて百体の観音がまつられ、ここにお参りするだけで巡礼するのと同じご利益があるそうだ。
ここからようやく山登りらしい登りとなるが、それも束の間、なぜか山中に古い車がひっくり返っている場所を過ぎると荒れた林道に出る。このあたりから北面や日陰には雪が残る。
一息で四辻、その名の通り四方向の分岐点となっていて、ここから山頂は舗装された車道歩き。
ここまでのルートでは、実はこの車道の登りが一番きつい。笑
向陽台への分岐を分けると地球防衛軍基地のような観測塔やアンテナが立ち並ぶ高鈴山頂。
山頂は北側が広く開けており、いわき方面の海岸線や茨城北部の山、さらには阿武隈まで一望できる。
雨量観測等のわきからは視界が良ければ富士山が見えるそうだが、この日はやや靄っていて見えず。
予定では往路を引き返すつもりだったけどあまりにもあっけなくどうしたものかと思案。
そうこうしてるうちに私たちのすぐ後から登ってこられた地元のAさんや、ひたちなか在住で奥久慈の観光大使もされているYさん夫妻の4人で山談義で盛り上がり。
Aさんは二日に一度は高鈴に登られ周辺には精通しておられる。
Aさんのアドバイスで神峰山に登り返し、羽黒山経由でかみね公園に下るコースを教えていただく。
地図を持ち合わせていなかったのだがYさんから県立高鈴自然公園のハイキングマップを譲っていただいた。
当然両方と住所や電話番号を交換、新しい山の友人ができた。
神峰山には向陽台への道標に従って進む。軽く下った後、玉簾の滝への道を分け、御岩山の岩稜は巻き道で巻く。御岩神社への道を分けると一下りで車道へ飛び出す。
ここは県道34号の旧道でちょうど高鈴山と神峰山の鞍部にあたる。
旧道のトンネル跡の脇を登り返すと右手に神峰山が姿を現す。
きららの里への分岐を分け雑木林の中の陽だまりを進むと、山頂への分岐点。
神峰神社の社を抜けると山頂。
山頂からは西側が開け眼下に大煙突と日立市街さらには太平洋を見下ろせる。
大煙突はかつての日立鉱山のもので、この鉱山が日本鉱業(現JXホールディングス)の礎となり、鉱山開発に必要な原動機や機械部門が現在の日立製作所のルーツとなった。
さらにこのグループからは日産自動車なども生まれており、この煙突は日立のみならず、日本の近代産業史の重要な1ページを担う産業遺産である。
この煙突をモデルにして新田次郎が『ある町の高い煙突』という小説も書いている。
私たちが山頂に着いた時も日鉱OBの皆さんが登っておられ、いろいろ詳しいお話を聞かせていただいた。
ここでお昼、いつものおでんうどんを食べながら入れ替わり立ち代り登って来れれる皆さんと山談義に花を咲かせながら1時間ほど休憩。
下りも雪が残る道ながら凍結部分はなくアイゼンは必要ない。
いったん登り返すと三角点のある羽黒山。
急坂を下り、小木津山への道を分けるとあとは緩やかな気持ちのいい下り。
蛇塚を過ぎ馬酔木のトンネルを抜けると前方に市街地と海が見える。
急な木製階段を下ったところが切通しの登山口。
ここには駐車場があり、多くの皆さんはここに車を置いて登っておられるようだ。
車道を20分ほど進むと前方にかみね公園の観覧車が見えてくる。
頑張って公園まで行ってもよかったが、手前にちょうど公衆電話。
中の電話帳でタクシー会社の番号を調べ電話すると、5分で行きます!!とのこと。
最後はタクシーで車を置いた助川市民の森へ無事到着。
コースを通じて厳しい登りや下り、危険な場所はほとんどない。
終始緩やかな登降を繰り返すためトレイルランのトレーニングには最適のようだ。
事実この日も山ですれ違った登山者と変わりない人数のランナーとすれ違った。
東京周辺にもこの程度のコースはいくらでもあるだろう。
でもその多くはスギやヒノキの植林の薄暗い道。
一方高鈴山周辺は、コースを通じて杉やヒノキの植林がほとんどない。
かつて周辺は日立鉱山による煙害でほぼはげ山だったのだが、その後の緑化運動の成果もあり今では素晴らしい雑木林となっている。
冬の日差しを受けながら明るい雑木林の中を落ち葉を踏みしめながら歩くのはサイーコーの一言。
激しい登降を求めるなら不適だけど、長いコースを楽しく山歩きするにはもって来いの山。
わざわざ東京から足を延ばす価値はある。
陽気は暖かく、雪の山道を歩くのって
サクサクッ サクサクッ
と気持ちがいいですよね!
圧雪やアイスバーンは嫌ですが、しまった雪は足への負担もなくて歩きやすいですね。
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