紅葉のはずが初冠雪 〜銀泉台-赤岳-高根ヶ原-緑岳-北海岳-黒岳縦走〜
- GPS
- 28:55
- 距離
- 26.8km
- 登り
- 1,492m
- 下り
- 1,443m
コースタイム
銀泉台(9:00)→駒草平(10:10)→赤岳(11:10)→小泉岳(11:35)→白雲岳避難小屋(12:00←昼食→13:15)→高根ヶ原・平ヶ岳1730m点(14:00)→白雲岳避難小屋(15:05)
2日目(9/25)
白雲岳避難小屋(7:50)→緑岳(8:20)→小泉岳(9:15)→北海岳(10:25)→黒岳石室(11:25←昼食→12:00)→黒岳岩場(12:00←ナキウサギタイム→12:55)→黒岳(13:05)→黒岳7合目(13:55)→黒岳5合目(14:15)→層雲峡(14:40)
天候 | 9/24:曇り時折晴れ後雨(高根ヶ原方面は横殴りの雨と霰) 9/25:晴れのち曇り |
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過去天気図(気象庁) | 2011年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
層雲峡温泉駐車場に車を止め、レイクサイト経由で紅葉期の車両交通規制に伴うシャトルバスを利用。 シャトルバスは30分間隔で運行。運賃は片道800円。 <帰り> 黒岳ロープウェー&リフトを使用。 ロープウェーは20分間隔で運行。運賃は片道1,000円。 リフトは随時運行で片道400円。 詳細はりんゆう観光ホームページ参照。 http://www.rinyu.co.jp/modules/pico01/ |
コース状況/ 危険箇所等 |
一日目、銀泉台は登山者ラッシュ。いきなり渋滞に巻き込まれるのもイヤだったので、ゲート入ってすぐのショートカットルートを使って一気に御一行様の先頭に出た。だが、第一花畑には狭い登山道に三脚セットしたカメラマン多数。これらを注意しながらスライドして行く。 第三雪渓を登りきると雪が見え始める。霰もポツポツ降ってきた。登るにつれて積雪の量が増えていき、赤岳山頂付近は完全に雪道に..白雲岳方面は雪にかなり足を取られるような感じでした。 二日目、雪のなくなった板垣新道を通って緑岳へ。緑岳までは雪はそれほどなかったが、反転して小泉岳に向かうにつれて雪深くなっていく。道も曖昧になってきて高山植物の上に踏み跡があったりして出来るだけ雪の上を選んで歩いていく。 白雲岳分岐を越えて北海岳に至るルートに出ると一気に雪深くなる。ルートも思い思いといった感じで、本来夏道のあるだろうペンキの所は誰も歩いていない。一応、雪にはまりつつペンキをトレースしていく。道が掘れている箇所は雪が深いので要注意。できるだけ端を通ってやり過ごす。北海岳から先はうそのような雪がなかった。 |
写真
感想
今年の山小屋営業最終日ということで白雲小屋に泊って来ました。層雲峡からバスで銀泉台に、白雲小屋で一泊して黒岳ロープウェーで降りるというルートです。
<一日目>
銀泉台では狭い登山道に三脚セットしたカメラマン多数。迷惑な上に歩く場所が制限されて危険なことこの上ない。何とかしてほしいと思う。天気は今ひとつだったか、第三雪渓あたりで運良く日差しがあたり始める。第三雪渓を登りきると雪が見え始める。「えっ?」って感じ。霰もポツポツ降ってきた。登るにつれて積雪の量が増えくる。それでも赤岳山頂はざっと40人ぐらいの人で賑わっている。赤岳っていつからこんなに人気の山になったんだろうって思う。
天気は総じて悪く、曇りまたはガスという感じなので、白雲小屋に直行した。水を汲んで、寝袋を広げつつ昼食にして、ゴロっと横になっていると思わぬことに高根ヶ原が晴れてきた。ちょうど高根ヶ原から戻ってきた3人パーティが、高原沼の視界は良かったと言っていたので、早速行ってみることに...確かに高原沼のほうは晴れているが、横殴りの雨が降って来て心が折れそうになる。それでも、結局、好奇心が勝って平ヶ岳近くの1730m点まで行ってしまったが、帰りは霰に合い、びしょ濡れになって帰還(T_T)。
夕食は自分で用意したものの他に、mrkgenさんの三人パーティに焼肉や漬け物など色々と頂いて、お腹一杯になってしまった。いつもはレトルトやインスタントものばかりなので、ちゃんと調理された食事が山の上で頂けるなんて夢みたいな話だ。食後は、酒を片手に写真を撮りに外に行くと、管理人さんからも夕食の誘いが...ありがたい話だったが、さすがにもう食べられないので丁重に辞退する。
一旦、就寝後、夜21時前に暑くて目が覚める。涼みがてら外に出ると一面の星空。ちょうど観察していた人に小泉岳の「稜線近くにすばる(プレアデス星団)が見えますよ」と言われたが眼鏡を忘れたので全く見えない。それらしき方向にカメラを向けてシャッターをきって確認するとちゃんと映っていた(写真下側の5〜7個の星の集り、右側の明るいのは木星らしい)。双眼鏡をのぞかせてもらいつつ、色々と星の話を教えてもらって楽しい夜が過ぎていった。
<2日目>
朝5時30分起床。寒い。小屋の中の気温6℃。昨夜、0℃ぐらいの中、星を観察をしていた自分が信じられない。飯でも食えば暖まるかもということで食事にする。今朝も、mrkgenさんパーティに薄切りの餅を熱々のラーメンの中に入れてもらった。うまい!これはお手軽だし次に行くときは持って行きたいなと思う。ようやく身体が暖まって外にでると、まぁ、いい天気。
出発前には、管理人さんにコーヒーをご馳走になる。昨日は、ほうじ茶とハーブティ、焼肉に漬け物、今朝は餅にコーヒーと、色んな人に色んな物もらって感謝の気持ちでいっぱいになる。管理人さんに挨拶して、暖かい気持ちで小屋を出発するとドンヨリとした雲天。さすがにお天気まではついてきてくれないらしい。それでも緑岳まで行ってみる。緑岳の稜線の向こう側や高原温泉は晴れていて景色は良好だ。振り返るとこれから歩いていく稜線がきれいに見えていた。
ここで高原温泉に下りると言っていたおっちゃんと別れて、まずは小泉岳へ。緑岳は雪が殆どなかったが、小泉岳方面は雪深い。高山植物をいためないように気をつけながら黒岳へ。途中、白雲岳の麓のベンチで作っておいたお茶にする。昨日、高根ヶ原から戻ってきたばかりの3人パーティに頂いたハーブティ。ドイツ製で「Hot Love」と書いてあった。「うーん、まず〜い(^^;」中途半端な酸味が刺激的な何とも言えず珍妙なお茶だ。この酸味は疲れた身体に良さそうな気もするが、やはり美味しくない。同じベンチで話した男性は今年の夏に岩尾別〜羅臼岳〜カムイワッカの日帰り縦走をやったらしい。13時間掛かったそうだ。強者だなぁと思っていたら、「赤岳、緑岳経由で高原温泉に降りたいんですけど大丈夫ですかねぇ」と弱気な発言。私なんて今年の夏、11時間弱の十勝縦走で動けなくなってるのに、13時間の縦走できる人なら楽勝でしょうと送り出す。その後、私も北海岳に向けて出発するが、このルートは道が掘れているので雪が深い。できるだけ端を通ってやり過ごす。北海岳に着くと、凌雲岳・桂月岳・黒岳は全然雪がない。
北海岳から下って行くと、それまで頭痛がするほど寒かったのがウソのように暖かくなっていく。北海沢まで下ると暑くて汗が出てきた。アウターを脱いで夏山の格好に...なんだか、このあたりから季節が違う。赤石川を渡って黒岳石室まで来るともうポカポカ陽気。この差はいったい何? 黒岳石室は相変わらずの大賑わいだ。管理人室前の物置小屋の石積みの基礎に腰かけて食事にする。営業最終日ということで管理人さんも何時になく多い。私が知っている顔は、昨年に御世話になった一人ぐらい...忙しそうにしている中、私を覚えていたのかいないのか声を掛けてくれる。サンダル履きにショルダーバッグと小説の中から飛び出てきたような信じられない格好をした姉ちゃんもいる。よく登山口で止められなかったものだ。
昼食後は黒岳の岩場でナキウサギを探す。食べ物探しに集中しているのか鳴き声が殆ど聞こえない。いや、鳴き声が聞こえないとこんなに探すのが大変なのかと改めて思う。私よりも先に老夫婦が見つけたようで、たちまち人だかりができる。その後、私も地道に観察を続けてようやく鳴き声を頼りに岩の上にたたずむ一匹をフレームに入れた。丁度、子供さん連れのパーティが通りかかって見せてあげられたのも良かったと思う。写真のナキウサギはいつもと変わらないポーズだけど、やはり忙しいんだなと痛感した。ナキウサギ観察を終えると、一気に黒岳のピークまで登って、転がり落ちるようなペースで下っていく。夏のように花の誘惑もないので、多分黒岳の下山時間としては私の最速タイムだと思う。早く風呂に入りたい気持ちと、今年の表大雪の山行もいよいよ終わったなぁというシンミリした気持ちが入り交じった何だか妙な気分でリフトに乗って下山した。
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