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Yamareco

記録ID: 271065
全員に公開
無雪期ピークハント/縦走
大雪山

黒岳から愛別岳アタック失敗後、御鉢平1周

2011年08月12日(金) ~ 2011年08月13日(土)
 - 拍手
GPS
28:30
距離
23.4km
登り
1,845m
下り
1,843m

コースタイム

8/12(1日目)
層雲峡温泉(12:00)→黒岳5合目(12:10)→黒岳7合目(12:30)→黒岳山頂(13:55)→黒岳石室(14:30) 黒岳石室(17:30)→桂月岳(17:45←写真撮影→18:10)→黒岳石室(18:20)

8/13(2日目)
黒岳石室(3:40)→桂月岳(3:55←御来光撮影→4:45)→黒岳石室(5:00)
黒岳石室(6:25)→お鉢平展望台(7:00)→北鎮岳(7:55)→比布岳(8:45)→愛別岳分岐(8:55)→愛別岳のコル(9:14)→愛別岳分岐(9:45←休憩→10:00)→比布岳(10:10)→北鎮岳(11:05)→中岳(11:40)→中岳分岐(11:55←昼食→12:10)→間宮岳(12:25)→荒井岳(12:30)→松田岳(13:00)→北海岳(13:15)→黒岳石室(14:35←休憩→15:10)→黒岳(15:45)→黒岳7合目(17:00)→黒岳5合目(17:10)→層雲峡(17:30)
過去天気図(気象庁) 2011年08月の天気図
アクセス
利用交通機関:
自家用車 ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
層雲峡温泉駐車場に車を止め黒岳ロープウェー&リフトを使用。
ロープウェーは20分間隔で運行。運賃は片道1,000円。
リフトは随時運行で片道400円。
詳細はりんゆう観光ホームページ参照。
http://www.rinyu.co.jp/modules/pico01/
コース状況/
危険箇所等
この日は強風で黒岳から石室に向かうまでのルートが風の通り道になっていて、突発的に来る強風にストックで重心を低く構えて風をやり過ごし、弱まったら進んでいくを繰り返しました。

黒岳石室は一泊2,000円。大雪山系で唯一の営業小屋ですが、貸してくれるのは毛布のみです。シュラフ等のレンタルもありますが数に限りがあるので、基本的に寝具等は自分で上げる必要があります。売店では、割高ですが、カップラーメンやご飯、水、ビールなどが販売されています。 縦走時はここを最終宿泊地にすると、疲れた身体をビールなどで癒しつつ、山の雰囲気も満喫できて有り難い存在です。

北鎮岳の手前の雪渓はトラバース気味に登ったが、気温が低かったこともあって雪が固く、ストックで雪を掘り起し足場を確保しつつ進みました。
5合目ロープウェー駅。
2011年08月12日 12:12撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 12:12
5合目ロープウェー駅。
素直にリフト乗ります。
2011年08月12日 12:18撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 12:18
素直にリフト乗ります。
7合目リフト乗り場から北大雪。
2011年08月12日 12:41撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 12:41
7合目リフト乗り場から北大雪。
黒岳山頂から。この先が風の通り道になっていて大変。
2011年08月12日 13:54撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 13:54
黒岳山頂から。この先が風の通り道になっていて大変。
黒岳石室の内部より。早速、酒盛り。
2011年08月12日 14:49撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 14:49
黒岳石室の内部より。早速、酒盛り。
石室管理人の清水さんに私とyahさんそして旭川の御年配とで記念写真を撮ってもらった。yahさん以外は完全に出来上がっている。
石室管理人の清水さんに私とyahさんそして旭川の御年配とで記念写真を撮ってもらった。yahさん以外は完全に出来上がっている。
晴れてきたので桂月岳へ登った。
2011年08月12日 17:48撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 17:48
晴れてきたので桂月岳へ登った。
桂月岳からの景色。
2011年08月12日 17:50撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 17:50
桂月岳からの景色。
桂月岳から黒岳石室とテント場。
2011年08月12日 17:54撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 17:54
桂月岳から黒岳石室とテント場。
みんな思い思いの場所で写真をとっている。
2011年08月12日 17:54撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 17:54
みんな思い思いの場所で写真をとっている。
テント場に戻るともう夕暮れ。
2011年08月12日 19:07撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 19:07
テント場に戻るともう夕暮れ。
清水さんが言っていた方向を540mm相当で望遠。本当に利尻富士...なんだろうか?
2011年08月12日 19:15撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 19:15
清水さんが言っていた方向を540mm相当で望遠。本当に利尻富士...なんだろうか?
石室は夜の闇に包まれた。
2011年08月12日 19:17撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/12 19:17
石室は夜の闇に包まれた。
朝、石室の上にオリオン座。
2011年08月13日 03:15撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 3:15
朝、石室の上にオリオン座。
再び桂月岳へ。山頂には既に御来光待ちの人達が...
2011年08月13日 03:56撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 3:56
再び桂月岳へ。山頂には既に御来光待ちの人達が...
北鎮岳方面は真っ暗です。
2011年08月13日 03:59撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 3:59
北鎮岳方面は真っ暗です。
東の空が明るくなり始める。
2011年08月13日 04:10撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 4:10
東の空が明るくなり始める。
武利岳の左側の稜線から朝日が登り始める。
2011年08月13日 04:28撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 4:28
武利岳の左側の稜線から朝日が登り始める。
最大望遠で少しずつ登ってくる御天道様。
2011年08月13日 04:28撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 4:28
最大望遠で少しずつ登ってくる御天道様。
稜線の上に出た楕円形の太陽。
2011年08月13日 04:32撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 4:32
稜線の上に出た楕円形の太陽。
縦アングルで撮ってみた。
2011年08月13日 04:33撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 4:33
縦アングルで撮ってみた。
花札みたい(^^;。
2011年08月13日 04:34撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 4:34
花札みたい(^^;。
北鎮岳方面もすっかり明るくなった。
2011年08月13日 04:48撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 4:48
北鎮岳方面もすっかり明るくなった。
愛別岳を目指して石室を出発。
2011年08月13日 06:24撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 6:24
愛別岳を目指して石室を出発。
石室から御鉢平のルート。歩きやすいハイキングコース。
2011年08月13日 06:37撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 6:37
石室から御鉢平のルート。歩きやすいハイキングコース。
御鉢平展望台より。
2011年08月13日 07:01撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 7:01
御鉢平展望台より。
北鎮岳手前の巨大な雪渓。カチカチでストックで足場を掘りながら登った。
2011年08月13日 07:28撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 7:28
北鎮岳手前の巨大な雪渓。カチカチでストックで足場を掘りながら登った。
北鎮岳分岐。
2011年08月13日 07:37撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 7:37
北鎮岳分岐。
北鎮岳分岐から旭岳方面。
2011年08月13日 07:38撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 7:38
北鎮岳分岐から旭岳方面。
北鎮岳から黒岳を眺める。
2011年08月13日 07:55撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 7:55
北鎮岳から黒岳を眺める。
北鎮岳山頂。
2011年08月13日 07:57撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 7:57
北鎮岳山頂。
鋸岳のトラバース路を比布岳方面へ。
2011年08月13日 08:13撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 8:13
鋸岳のトラバース路を比布岳方面へ。
比布岳に到着です。
2011年08月13日 08:45撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 8:45
比布岳に到着です。
反対側にも比布岳の標識があります。
2011年08月13日 08:45撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 8:45
反対側にも比布岳の標識があります。
愛別岳への下り斜面。めっちゃ怖い(^^;。
2011年08月13日 08:55撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 8:55
愛別岳への下り斜面。めっちゃ怖い(^^;。
ここを降りてきたんですよ。
2011年08月13日 09:12撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 9:12
ここを降りてきたんですよ。
中間地点の尾根です。思ったよりも風が強くて、ここで引き返した。
2011年08月13日 09:14撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 9:14
中間地点の尾根です。思ったよりも風が強くて、ここで引き返した。
愛別岳分岐に戻ってきて、安足間へと向かう稜線を眺める。
2011年08月13日 10:07撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 10:07
愛別岳分岐に戻ってきて、安足間へと向かう稜線を眺める。
ミヤマアキノキリンソウ。
2011年08月13日 10:13撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 10:13
ミヤマアキノキリンソウ。
ミヤマリンドウ。
2011年08月13日 10:24撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 10:24
ミヤマリンドウ。
クモマユキノシタ。
2011年08月13日 10:53撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 10:53
クモマユキノシタ。
北鎮岳で記念写真。
2011年08月13日 11:06撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 11:06
北鎮岳で記念写真。
北鎮の雪渓を下るのがイヤで、御鉢平を一周することに...まず中岳。
2011年08月13日 11:42撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 11:42
北鎮の雪渓を下るのがイヤで、御鉢平を一周することに...まず中岳。
そして間宮岳。
2011年08月13日 12:28撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 12:28
そして間宮岳。
間宮岳から御鉢平。
2011年08月13日 12:36撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 12:36
間宮岳から御鉢平。
これ、なんですか?
2011年08月13日 12:40撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 12:40
これ、なんですか?
荒井岳付近かなぁ...このあたりの山は標識がなく、目立ったピークもないので、どこがどの山だかさっぱりわからない。
2011年08月13日 12:44撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 12:44
荒井岳付近かなぁ...このあたりの山は標識がなく、目立ったピークもないので、どこがどの山だかさっぱりわからない。
エゾウサギギクの群落。群落になってるのは結構珍しい気がする。
2011年08月13日 12:47撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 12:47
エゾウサギギクの群落。群落になってるのは結構珍しい気がする。
これも、何かわからない。
2011年08月13日 12:48撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 12:48
これも、何かわからない。
御鉢平。
2011年08月13日 13:03撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 13:03
御鉢平。
少し広くなったピーク上に標識か何かの残骸が...ここが松田岳?
2011年08月13日 13:03撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 13:03
少し広くなったピーク上に標識か何かの残骸が...ここが松田岳?
そして北海岳に到着。
2011年08月13日 13:13撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 13:13
そして北海岳に到着。
北海岳から黒岳方面。ここで3/4周。
2011年08月13日 13:26撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 13:26
北海岳から黒岳方面。ここで3/4周。
亀の形に見える岩(勝手に亀岩と命名)と北鎮岳。
2011年08月13日 13:29撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 13:29
亀の形に見える岩(勝手に亀岩と命名)と北鎮岳。
エゾノツガザクラ。花は終わっています。
2011年08月13日 13:57撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 13:57
エゾノツガザクラ。花は終わっています。
チシマクモマグサ。
2011年08月13日 13:59撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 13:59
チシマクモマグサ。
色鮮やかな苔。
2011年08月13日 14:02撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:02
色鮮やかな苔。
雪渓が遅くまで残る場所には苔がビッシリと生えてくる。
2011年08月13日 14:04撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:04
雪渓が遅くまで残る場所には苔がビッシリと生えてくる。
イワギキョウ。
2011年08月13日 14:10撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:10
イワギキョウ。
ミヤマキンバイ。
2011年08月13日 14:12撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:12
ミヤマキンバイ。
エゾノツガザクラ。
2011年08月13日 14:14撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:14
エゾノツガザクラ。
アオノツガザクラとエゾノツガザクラの変種。色が薄い変種は珍しいのでは?
2011年08月13日 14:15撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:15
アオノツガザクラとエゾノツガザクラの変種。色が薄い変種は珍しいのでは?
ミヤマリンドウ。元気一杯。
2011年08月13日 14:19撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:19
ミヤマリンドウ。元気一杯。
黒岳石室在住のエゾシマリスくん。無事に帰ってきましたよと報告。この後、管理人の清水さんと家が結構近所だということもあってすっかり仲良くなりました。
2011年08月13日 14:34撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 14:34
黒岳石室在住のエゾシマリスくん。無事に帰ってきましたよと報告。この後、管理人の清水さんと家が結構近所だということもあってすっかり仲良くなりました。
黒岳石室近くの巨岩帯在住のナキウサギさん。
2011年08月13日 15:20撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 15:20
黒岳石室近くの巨岩帯在住のナキウサギさん。
黒岳山頂。戻ってきたぁ。
2011年08月13日 15:44撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 15:44
黒岳山頂。戻ってきたぁ。
ダイセツトリカブト。
2011年08月13日 15:58撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 15:58
ダイセツトリカブト。
マネキ岩。
2011年08月13日 16:03撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 16:03
マネキ岩。
ハイオトギリ..かな?
2011年08月13日 16:05撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 16:05
ハイオトギリ..かな?
リフトを使って下山。
2011年08月13日 16:58撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 16:58
リフトを使って下山。
昨日、石室で御世話になった後藤さんと清水さん。この二人がコンビの時が最高に面白い。
2011年08月13日 18:24撮影 by  SP550UZ , OLYMPUS IMAGING CORP.
8/13 18:24
昨日、石室で御世話になった後藤さんと清水さん。この二人がコンビの時が最高に面白い。

感想

夏休み後半戦は、前半戦に熱中症気味で堪能できなかった黒岳石室を使ってのんびり山行を楽しもうということで、急遽計画。というわけで3日ぶりに層雲峡に戻ってきました。
1日目(8月12日)

本日は天気が良くないので石室に行くだけ。層雲峡温泉街に昼前に到着し、いつもの登山軒でラーメンを食べた後、ロープウェーで5合目に上がる。ここで旭川から来た御年配から声を掛けられる。リフトに乗って7合目から一緒に登山開始。3日前に降りて来たばかりの道だし、特にこれといった光景もないが、自分達が標高を上げる度に、少しずつ雲が高くなっていく気がする。8合目ではyah氏と出会い、ここからは三人の即席パーティで上がっていく。

黒岳山頂は3日前と様変わりして強風とガスの海。写真からは伝わらないが風速15メートルを越える風が吹いている。私はここでアウターを着たが、yah氏は果敢にもそのままアタックしていった。で、やはり戻ってくる(^^;。少し下がるだけで相当風が強くなって寒いらしい。御年配はさすがというか頂上直下で着替えて登ってくる。進み始めると風の強いこと。突発的に来る強風にはストックで重心を低く構えて風をやり過ごし、弱まったら進んでいく。難所を越えれば幾分風も気にならないほどに...石室手前の雪渓で御年配がビールを冷やす氷を取りたいと言って、一緒にストックで掘ったりして雪をかき集める。

で、石室にチェックインするなりビール買って宴会スタート。yah氏は酒が飲めないと言っていたが、一緒に話に加わる。他にも朝に石室に来て一日いたという関西のおっちゃんなどを交えて盛り上がる。そんな感じで3時間近くが経過して、ふと外を見ると晴れているっぽい。どれどれと三人で外に出て眺めていると桂月岳がくっきりと。私が「桂月岳登りませんか」と言うと他の二人も同意。で、夕食前に桂月岳に登ることに。登るとは言っても石室からなら近所の小山も同然で、あっというまに到着。カメラ片手に思い思いのポジションで写真を撮っている。

みんな堪能したということで帰って夕食。食べおわって後片づけをしていると管理人の清水さんが、テント場から利尻富士が見えますよと声を掛けてくれる。どれどれと後片づけもそのままに見に行く。肉眼ではあまりよくわからないので、ズームをいっぱいにして撮影する。ああ、確かにピークが見える。しかし手持ちなので中々うまく撮影できない。ねばって何枚も撮影してようやく良いものが撮れる。時計を見たらもう19時20分。食事の後片づけをして寝床の準備をするとあっという間に消灯時間。そんな感じで一日目はすぐに過ぎていった。


2日目(8月13日)

朝2時54分。誰かに「時間ですよ!」と耳元で声を掛けられて起床。というか誰も声を掛けてはいない様子。そもそも、いつものように耳栓をして周りの人の気配すら感じずにぐっすりと眠っていたのに、よほどの大声でなければ声で目覚めるなんてありえない。不思議に思いつつも、まぁ「山ではこんなことは良くあるさ」と星の写真でも撮ろうと起き出す。石室前のテーブルには、もう既に桂月岳御来光の準備をしている人達もポツポツと。石室の屋根ごしにはオリオン座が登ってきているのが確認できる。夏でも、明け方近くであれば東の空に見られるようだ。

3時30分、御年配が起き出してくる。そろそろ準備して行きますかとyah氏を起こしにかかる。去年は酒を飲んで桂月の御来光を逃したが、今年は謎の声のおかげもあって、かなり飲んだにも関わらずスッキリと目覚めた。が、しかし、yah氏は寝ついたところらしく中々起きない。私も耳栓を使い出すまでは、テントや山小屋で眠れなくて苦労した覚えがあるだけに、悪いなぁと思ったが、ここで起こさなければ御来光を逃した後悔のほうが大きいだろうと思い、心を鬼にして強く身体を揺すると何やら反応が...「時間ですよ。そろそろ行きましょう」と声を掛けるとガバッと起きてくる。しばらく固まっていたが、状況を理解したようで準備を始める。暗闇の中の登山は私自身も始めてで、ライトの調整等々色々と試しながら登っていく。LEDライトは全体的にぼんやりと明るいが地面の凹凸がはっきりしなくて歩きにくい。結果的には、電球のスポットライトのほうが凹凸がわかって歩きやすかった。そんなわけで無事に山頂に、既に多くの人がスタンバイしている。

私も桂月岳で最も高いと思われる岩の上に腰を落ち着ける。寒いかと思ったが、上半身は下着の上にシャツ、フリース、ダウン、アウターの5枚重ね、下半身はパンツの上に雨具、スパッツと持ってきたものをすべて着ただけのことはあってすこぶる快適。待つこと約30分、武利岳の左側の稜線から朝日が登り始める。最大望遠で朝日を捉える。うーん美しい。今まで「御来光なんて」と思っていたが、こうやって実際に見てみるとわざわざ見に行く人の気持ちが理解できる。太陽が完全に稜線の上に出ると横長の楕円形に見える。大気の影響で真円には見えない。縦アングルで撮ってみて花札みたいだとか、いや花札は月だろうと御年配にツッコミをくらったりと楽しく時間が過ぎていく。

その後は御年配は旭岳縦走、yah氏は御鉢平一周、私は愛別岳アタックと思い思いに別れて出発。yah氏とはここで別れ、御年配とは北鎮岳まで一緒に行く。北鎮岳の雪渓の手前では一回チャレンジして引き返してきたカップルのパーティがいる。少し休憩した後、御年配は直登、私はトラバース気味に思い思いのルートで雪渓を登っていく。気温が低かったこともあって雪が固い。ストックで雪を掘り起し、足場を確保して進んでいく。ストックは、キャップを外して90cm弱まで短くしている。傾斜が急だとこのほうが楽だ。しかし、時間のかかること。斜度が緩くなると三点確保で登っていく。カップルパーティも私の足場を使って登ってきている。全員無事に登れそうだ。

北鎮岳で2日間共に過ごした御年配と別れて愛別岳へ向かう。まだ、朝も早い裏ルートということで誰も歩いていない。愛別分岐に辿りつくと愛別岳の全容が見える。前回はガスがかかっていてよくわからなかったが、思ったよりも痩せ尾根だ。ザックをおいて出発、コルまで降りてくると、別な風が流れ込んでいるらしく、急に風向きが変わり、強風が吹きつけ身体がふらつき始める。もう少しなんだけどなと思いつつ、誰か他にアタックする人がいればと思い来た道を振り返るも誰もいない。午後にかけて風も強くなってくるらしいと前情報と、御年配が言っていた「風が強かったら戻ったほうがいいよ」の声を信じて戻ることに。丁度、分岐まで戻ったあたりで愛別岳に行くというおっちゃんと出会う。タイミング悪いよと思いつつ、今回は諦めて戻る。

北鎮岳で休憩した後は、あの急斜面の雪渓を降りる気もしないので御鉢平を一周して帰ってくる。北海岳では神戸から来たN氏夫婦と出会う。銀泉台から黒岳・層雲峡への一周ルートを楽しんでいるらしい。ペースが似たりよったりで、たまに話をしながら降りていく。黒岳石室では管理人の後藤さんとエゾシマリスが出迎えてくれる。「もう一泊するかい?」と声をかけられるが、家の中が山道具で散らかった状態なのでやっぱり「降ります。ちょっと休憩させて下さい」と言って休憩していると、今度は管理人の清水さんがチャーハンの鍋片手に話掛けてくる。名刺交換して互いの情報を共有したり、山の話をしたりしている内に30分以上時間が経過。「お世話になりました」と声を掛けて下山する。

小屋を出ると黒岳への登りにの手前で、北海岳で出会ったN氏夫婦が何やら岩場を眺めて立ち止まっている。「この辺りにナキウサギいるんですか?」って聞かれて「いますよ〜」と即答。鳴き声は聞こえるんだけど、ということで暫くナキウサギタイム。近くの岩場でチョコっと顔をだす。「ここまで出てくれば後は時間勝負ですね」と、言って見ているとギャラリーが増えていき、発見率がどんどんあがる。で、岩場の一番上にいるナキウサギを捉える。暫くじっとしていてくれたので、N氏も無事にビデオにも収められたようだ。「いますよ〜」と回答した手前、見れてよかったとホッとする。

その後もN氏夫婦とは着かず離れずのペースで、途中から元山岳ガイドのおっちゃんも加わって、花のことを聞いたりしながら降りていく。山岳ガイドのおっちゃんは途中からペースを上げて先に行ってしまった。7合目で私は脚が痛いからリフトで下りますと言って、5合目まで歩いて降りるN氏夫婦と別れる。

ロープウェー黒岳駅で、山岳ガイドのおっちゃんと再び合流して話をしていると、何やら見たことのある大きな人が近づいてくる。あれ?白雲小屋の管理人さんじゃないか。勤務シフトを終えて降りるようだ。偶然とはいえ良く合うなと管理人さんも驚いている様子。「十勝縦走したんですって?いいなぁ。今度の休みに行ってみようなかなぁ」とロープウェーの中でも話をしなから下山して行った。

層雲峡で二人と別れた後は、黒岳の湯で汗を流す。駐車場に戻ってくると神戸ナンバーの車を発見...もしやと思って近づいてみるN氏夫婦だった。今、下山してきたところらしい。「お茶でもどうですか?」と言われて別に断る理由もないので「いいですよ」と答えて温泉街の一番手前にある喫茶店で話をする。明日は高原温泉沼巡り、明後日は旧士幌線のアーチ橋を見に行くと言っていた。毎年北海道に来ているそうで、車中泊で色々回っているんだそう。私の移住話や、私の知らない北海道の情報を色々と教えてもらったりしつつ、1時間ぐらいがあっと言う間に過ぎていた。車に戻ると急に眠くなってくる。まぁ、考えてみたら3時起きで山歩いてるんだから眠くもなるよね。そうは言っても今日は宿もとってないし帰るしかない。まぁ、そんなわけで、途中のパーキングでお菓子を食べたり、仮眠を取ったりして何とか無事に帰り着いたら時計は22時30分を差していた。

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