奥三方山
- GPS
- --:--
- 距離
- 16.4km
- 登り
- 1,447m
- 下り
- 1,434m
コースタイム
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2012年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
旧林道には崩壊地があります。 上部登山道は少し薮っぽいです。 コース図は手書きです。 |
写真
感想
晴れ予報の日曜日.行き先に悩んだが,奥三方山を目指すことにする.目的の一つは山頂から延々続く西尾根にある△1547.1m.以前はセイモアスキー場から奥三方山まで道があったと聞くが,今は松尾山までのよう.この△が懸案の一つ.セイモアスキー場上から延々行くか,奥三方から往復するか.
奥三方には2005年6月19日に奈良岳とともに訪れているが,当時は道もしっかりしていた,奈良岳へも刈り払われた直後だった.今はいろいろ記録を見ていると,奥三方への登山口までにも新たな危険な林道崩壊箇所ができていること,それに伴い登山道も荒れつつあること,奈良岳へは完全な藪になっていること,などがわかった.
奥三方まで片道4時間,△往復4時間とすると12時間必要.16時半に日の入りなので明るいうちに帰るには4時半発か...林道の崩壊の状況もわからず,モチベーションがあがりきらず.気づくといつものとおり出遅れていた.山にはおそらく積雪もあるだろう.この時点で△は半ばあきらめモード.偵察も兼ねて奥三方までは行っておきたい...
某時
セイモアスキー場前から口三方登山口を過ぎ,内尾谷分岐.前回はここに駐車してMTBでアプローチした.今日もMTBを積んできたが,少しでも体力を温存しよう.ということで裏技で(ネットでいろいろ書かれていてもはや裏技でもないですか)さらに進む.標高480mあたりの広場に駐車.驚いたことに車がすでに4,5台ある.準備を始めて愕然とした.登山靴がない...取りに帰る余裕はなし.長靴かズックか.長靴では傷めている親指爪に負担が大きいと判断し,ズックで...上部では雪が積もっているのはわかっているが仕方ないか.
06:32【標高480m 駐車箇所発】
MTBで進もうかと思ったが,林道の状況がわからないのではじめから歩きにした.しばらくはきれいな林道で,MTBで来ればよかったと後悔.先行は20人くらいの団体のようだ.途中でパスさせていただきました.林道は2005年に来た時より明らかに荒れている.前回は崩落地点まで行けたのだ.しかも釣り師は崩落地点まで軽4駆で来ていたくらいだ.今はいくつもの小沢から小さな押し出しが堆積している状態.
既知の崩壊地点の手前に,新たな崩壊地点があった.砂まじりの嫌な押し出しと,落ちると止まる段差のない滑り台のような堆積.ステップ状になった踏み跡があったのでおそるおそる渡りきる.つぎの旧崩壊地点は今となっては安定している.シングルトラックと化した道を進むと,登山口の標識.帰宅してからGPSトラックを見ると,地形図破線とは異なり,もう少し南の標高920m地点が登山口のようだ.
07:48【標高920mくらい 登山口】
いきなり急な登りだが,すぐにぶなの広がる気持ちのよい森となる.登山口やその少し上が紅葉の見頃のようだ.登山道は濡れた枯れ葉でスリップしやすい.慎重に登っていく.登るにつれ,所々に雪が現れるようになって来た.帰宅してから見たGPSトラックでは,破線の一つ南の尾根を進み標高1300mで破線に合流しているよう.ここまで来るとぶなは葉を落としている.<BR><BR><BR>
トラバース道となるが,道幅が狭かったり,不明瞭な感じになったりで,道を見極めながら進んでいく.トラバースを終えると細尾根となり,わずかに雪のつく高三郎山と二又川への斜面の紅葉がきれい.右奥には雪をまといすでに真っ白になっている見越山が立派だ.立派な裸のぶなが続く尾根を登っていく.標高1440m,1450mのコブはやはり破線と異なり,心持ち南側を巻くようになっている.ここに鏡池があり立寄ってみた.すでに水面は雪で覆われていた.
登山道には10cmもないくらいだがクラストした雪が積もり,バリバリ踏みながら進む.カモシカとウサギの足跡が先行する.南下しだすと笹が目立ってきた.雪の重みで倒れて道型が判別できるようになっている.服も靴もすでにびしょ濡れ.左には奈良岳が立派だ.奈良岳と奥三方山の分岐に来る.2005年はきれいに刈り払われていた奈良岳への道は完全に藪と化している.
10:12【標高1530m 奈良岳・奥三方山分岐】
ここからも意外に藪っぽい.雪を踏みしめ所々笹をかきわけ,登っていく.山頂手前ですばらしい光景が広がる.白山が文字通り白く神々しい.特徴的な笈ヶ岳も白い.大笠山も白くでんと構えている.かなりばてて最後のひと登りで山頂へ.誰もいません.
10:29〜11:18【標高1601m 奥三方山山頂】
倒れかかった山頂標識とそばの木にチャムラン山の会の山名板.積雪10cm程度か.それにしてもすばらしい眺め.白山,笈,大笠,奈良,見越,高三郎と写真を撮りまくる.9月に行ったショウガ山も見える.真っ白な北アルプスも遠望できる.剣・立山は奈良岳の影のようだが,薬師岳,黒部五郎,そして槍ヶ岳,穂高岳.その右に乗鞍岳も見える.大キレットの窪みが見えないな,と思ったが,帰宅して写真をしっかり見たらちょうどそこには笠ヶ岳があった.薬師と黒部五郎の間,北ノ俣の奥には整った水晶岳も見えていた.
日没までに戻るには,山頂発のタイムリミットを13時前には設定したい.とすると△まで往復2時間あまりしかない.山頂の奥にはターゲットは見える.道があればじゅうぶんな時間だが,山頂から西側を写真を撮りつつ偵察するとけっこうな笹薮のようだ.下りはよいが登り返しは雪でスリップもしそうでキツそう.何より雪で石が見つかるかも不安.今日はここまでにしますか.木々が葉を落としたこの時期は見やすくてよいのですが,日の短いのが欠点ですね.もっと早いうちから歩かねば...来年ですね.
山頂にいるとすらっとした単独行が到着.何と7時50分に出て来たとのこと.所要3時間とは早すぎです.ブログでそろそろ奥三方に行こうか,と書かれていたあの方かも?ザックの色をちらっと見ると,ブログの写真と同じ色です.声をかけてみるとやはり「やっちん」さんでした.「稜線からの便り」というブログを書かれていて,健脚ぶりがすごいのです.
しばし山談義の後に,先に出発しました.すぐに抜かれるでしょう...
滑りやすいので慎重に下る.分岐に戻りさらに下る.程なく2人組(←11月6日にネットサーフィンをしていてビックリ.富山では有名な「真っ黒ネコ」さんだったようです.何か見たことあるお顔だなと思っていたら,よくホームページで見ていたからなんですね.もう少しお話ししたかった...),さらには3人組,その後には単独行にすれ違う.団体さんは鏡池そばで終了としたようで休憩中でした.今日の奥三方は大盛況ですね.もちろんやっちんさんは鏡池を過ぎてしばらくの所で行ってしまいました.またどこかの山でお会いしましょう.
陽も高くなり,葉を落としたぶな林が輝いてきれい.樹間からは奥三方や△コブがよく見える.トラバース道を進み,ぶなの林を下っていくと,陽に紅葉が輝いている.ぶなの林には所々に炭焼き釜の跡と思われる窪みがあった.予定より早く下って来たので森の恵みがないかキョロキョロするも,これといったものはなし.
13:20【標高920mくらい 登山口】
登山口近くにキノコ取り?の人がいた.バイクで行ける所まで林道を来たようだ.草っぽいシングルトラックの廃林道を戻っていく.すぐの2つの沢が合流する箇所は登山道が川のようになっていた.旧崩壊地を過ぎ,新崩壊地も何とかこなす.滑り落ちるとおそらく命はない.心臓に悪いです.さらに進むとバイク(モンキー)が止まっていました.自分もMTBでアプローチすればよかった...
斜面の紅葉がきれい.下っていくと,駐車箇所がまだ先に見えた.谷を大きくまわり込んでだらだらと下っていくと駐車箇所が近づく.振り返ると紅葉の谷の奥に雪をまとった奥三方山がそびえていた.すぐに駐車箇所に到着.
14:32【標高480m 駐車箇所発】
久しぶりの奥三方山は,紅葉,ぶな林,雪の感触,山頂からの大展望,やっちんさんとの出会い,など良いことばかりでした.△は来年の課題ということで...昔みたいに松尾山から奥三方の道が整備されないかなあ.石にこだわらずに残雪期にその尾根を延々歩くのも楽しそうです.
注意:今回のコースは旧林道に崩壊地があることや、上部登山道は薮っぽいところもあることから道迷いの危険も高いです.本報告はこのルートを推奨するコースガイドではありません.
(2020年11月9日にアップロードしました。当時公開していたホームページ(閉鎖)からの抜粋です。)
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