大門山
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- GPS
- 11:34
- 距離
- 18.3km
- 登り
- 1,632m
- 下り
- 1,629m
コースタイム
天候 | 雪後吹雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
1103mピークへの登り道は締まった歩きやすい雪面、そこからブナオ峠への下りと峠から大門山への登りは雨後凍結のガリガリ斜面だったが登山中の降雪で急速に様子が変わり、1400m以上で新雪ラッセル、下りは全部新雪パウダーになった。 |
写真
感想
北陸では水・木好天、金曜日気圧の谷通過だがそれまで気温は高く平地で15℃を越えた。土曜は冬型になると共に気温が大幅に下がるという。日曜日の方が穏やかになるようだが用事があるので土曜日でないと山に行けない。「冬型で雪」といっても程度は様々で、山に行っても穏やかにちらつく程度で済んだことも多かった。前回ラッセル中途敗退した大門山も今は潜らないだろうと行ってみた。その結果リベンジは果たしたものの、天候面では今回は結構厳しかった。
五箇山の新屋(あたらしや)、国道からブナオ峠に上がる林道の入り口のゲートが冬季閉鎖中で、その前に数台分の駐車スペースがある。5時前に出発した前回よりも遅くない方が良いとは思ったが、諸般の事情で6時に漸く到着、灯りが要らなくなった状況で出発した。
出発時点では雪はちらつく程度、風も穏やかで視界も良好。林道上の雪は締まっていて、スキーでは殆ど潜らないに等しい。
前回下りにだけ使った1103mピークへの尾根を今回は登りにも使い、標高550mで林道から取り付く。前半の痩せ尾根部分は登り易いルートを見つけるのに若干手間取る程度で、次第に広くて気持ちの良い斜面になって行く。上部はブナ林でヤドリギのアクセントも素敵だ。標高1000〜1050mの緩やかなピークは鼻歌で歩き、痩せた吊尾根を渡ると1103mピークのある台地に到達。ここまで今日は3時間ちょっと、前回は林道通しでルートが違うがラッセルに喘いで6時間近くかかった。雪は強くなったり弱くなったりしながら概ね降り続いてはいたが、行動に支障になるほどではなかった。これで今日は楽勝だろうとこの時は思っていた。
ブナオ峠への下り道になる西向き斜面になると、雨後凍結のガリガリ斜面になって、急斜面でエッジを外さないよう慎重に下りた。峠を横断していよいよ大門山への尾根道となるが、ガリガリ斜面が続くようなのでクトーを装着。斜面はこれでガシガシ登っていけて難しい所はない。しかし吹雪が次第に強くなり、時には耐風姿勢が必要な位になった。また弱くもなるだろうと頑張るが、一向に弱まる気配がない。完全防備すれば登ってはいけるが、大変なのは下りの方だろうとは気づいてきた。しかしここまで来たら行くしかない。
標高1500mを超えると木がまばらになって来て、濃霧の中次第に見えるものが減って行って、ついには斜面以外何も見えない中をただ上を目指す。いつの間にか踝程度の新雪ラッセルにもなっていた。
斜面が緩くなって、どうやらここより高い所はなさそうだ。本当に山頂か、GPSで確かめて間違いなく大門山の頂上に着いたとわかった。ここまでも登りのペースは悪くはなく、時刻は12時半、普通なら下山の時間の心配を未だしなくていい筈だが、今日は違う。
補給とシール剥がしをそそくさと、大変な下りを始める。大門山頂は広くゆるやかで、360度どっちに向かっても滑っていける。そして濃霧の中目標になるものが全く見えない。自分が登って来たトレースも既に消えてなくなった。頼りはGPSと磁石。方角を定めて下りていくと、樹木が見えてきて、密度の高い方向に下りて見て、GPS見るとやはり方角がずれていて修正、という具合にそろりそろりと下りて行く。次第に尾根筋がはっきりして来て、時たま自分の登りトレースの痕跡を見つけると一安心。赤摩木古山への分岐点では少し南の窪地に下りてしまい、新雪ラッセルで登り返す。ブナオ峠に下りる稜線上が風の通り道で、再びガリガリ急斜面の滑降だが新雪が乗った面と乗らない面で変化が激しく、自分の回り数mしか見えないので殆ど横滑りでともかくこけない様に下りて行く。当然頻繁なGPSの方向確認は欠かせない。それでも標高1100mのところでブナオ峠への尾根が右に折れるところを真っ直ぐ下りてしまい、修正しようとして斜面のトラバースに進んだがちょっと厳しい。そのまま下れば間もなくブナオ峠に登り返す林道なので、そうして林道上でシールを付け、ブナオ峠に戻った。
続けて1103mピーク方面に登り返す。ガリガリ斜面はあらかた新雪で覆われていて、所々エッジの効きにくい急斜面もあったが、クトーは着けずに乗り切った。ピーク付近で一度勘違いの徘徊をやらかし、登るつもりではなかったピーク上でシールを外した。
1100mから1000mに下りるまではやはり方向定めの手間とシール無の緩斜面ラッセルで時間を要した。風雪は続いていたが山頂付近に比べると大分ましになった。1000mから下はまともな滑降になり、ここだけは楽しめるパウダーとなって林道に戻るまではあっという間だった。林道上もトレースは痕跡程度で楽して滑れたのは5%程度、ひたすら歩いてどうにか日が暮れる前にゲートに戻って来た。
登り6時間に対し下り5時間だった。
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