とびしま海道最高峰と第三の峰
- GPS
- 05:36
- 距離
- 9.5km
- 登り
- 841m
- 下り
- 822m
コースタイム
※コースタイムは暫定的なもの。
地形図=仁方
天候 | 晴れのちくもり |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
船
登山口はウォーキング・センター東なので、センターの駐車場を利用できる。センター内にトイレがあるが、休館日は不明。開館時間帯でも職員が留守にしている場合が多い。 センター内には地形図より詳しい森林基本図等のコース入り地図が張られているが、配布はされていない。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
とびしま海道の有人島五島の最高峰は上蒲刈島の有名峰・七国見山(457m)だが、第三位の標高の山・奥山(420.8m)も同山と尾根続きの箇所にあり、登山道も整備されているが、ヤマレコには投稿されてなかったので、投稿することにした。 七国見山は改めて解説するまでもないが、ごつごつした男性的な花崗岩が特徴的な山で、昔から洋上からの目印になっており、中世は河野水軍の見張所もあった。 山頂からはかつて、備中、備後、安芸、周防、豊後、伊予、讃岐の七つの国を遠望できたことから山名が付けられたが、現在、山頂の展望台からの眺望は南方の一部のみである。 尾根続きの奥山は往路(復路と同じコースだが)に於いては、展望は皆無で、復路も開けるのは一瞬である。コースは終始、雑木の中の落ち葉踏む道となる。 まずは七国見山に登る。この山のコースは恋ケ浜、ウォーキング・センター、雁田池、柏原等からあるが、最もよく利用されているコースは、ウォーキング・センターからのコース。そのコースを往復する場合、地元県のハイカーは同コース上部の西泊公園まで車で乗り入れることもある。が、この山も奥山もどのコースをとっても急登続きとなる。 ウォーキング・センターから何分か登ると、早くも登山道沿いに一枚岩や巨岩が現れるようになる。 道路に出た所が西泊公園だが、あるのは小堂や祠、石像、それにアスファルトの車の転回場のような広場だけである。それでもここは最初の展望ポイントで、恋ケ浜から県民の浜、そしてそこから伸びる細長い黒鼻は絵になる。 ここから上部にある、1200年前、弘法大師のお告げにより奉安されたという西泊観音までは急な階段が続くが、休日には案外行楽客の姿もある。 西泊観音は、裏手の崖側に回ると展望が開けるが、そんなことをしなくても、すぐ登山道の先に安心して展望を楽しめる場所がある。 尚、観音裏手にある、三角形の岩は「弁慶屏風ケ岩」という。かの弁慶が平家追討時、参籠した折、この岩を立てて風を防いだという。岡村島には義経の史跡もあるため、弁慶がこの島に来島したのも本当かも知れない。 観音堂から先は急登から解放され、すぐコース随一の展望ポイントに至る。展望は北西から南西にかけて開け、目指す七国見山山頂部も望むことができる。 行楽客はここで弁当を食べている。 平坦だった登山道は樹林帯に入ると再び急登になる。 410mピークで進路を西に変え、小ピークを越えた先のコル辺りで桂の滝方向を示す道標が現れる。ヤマレコ投稿者の中にもこの滝を往復しようとした方がいるが、往復できる距離ではないし、パイプから水が垂れているだけのようなので、見応えはない。とびしま海道で見応えのある滝と言えば、豊島の雄混(ゆうこん)の滝である。 山頂三角点側には木造展望台があり、展望は南方のみに広がる。海原を望見しながら休止する。 山頂から西の登山道も急坂だが、下り故、軽快に進める。展望は皆無である。 中腹の道路に出ると左折する。北西から南に向きを変え、108mの峠を目指すが、これから目指す奥山が視界一杯に横たわっている。 チラシマップ(「かまがり観光マップ」)には、その峠分岐の東にトイレマークが記載されているが、そこには建物が建つスペースはなく、分岐西に廃屋があるだけである。 奥山にはその廃屋方向に進む。ほどなくコンクリート歩道が前方右に分かれるが、これが奥山の登山道である。こちらのコースも最初から急登で、すぐ自然歩道に変わる。 奥山の登山道は、山頂から西のコースが途中で通行困難になっていることもあり、近年は整備されておらず、倒木が幾重にも折り重なって道を塞いでいる箇所もある。そこは下方を迂回する。 山頂の三等三角点は登山道脇にあるため、山頂たる風情はない。マイナー山故、山頂を独り占めできることが唯一の救いか。 山頂からは108m峠まで戻り、南に折れ、ウォーキング・センター西方に下りて行く道路を進むが、この道路はウォーキング・コースに指定されているだけあり、海岸から海原の展望や、七国見山南面の花崗岩の奇岩怪石群を仰ぐことができる。 187m三角点から伸びる尾根は西と南側が砕石で削り取られ、切り立っているが、東側から振り返って見た際、尾根に一列に立岩のようなものが数基並んでいる。これに似た光景は奈良の大峰山周辺で見た記憶がある。名付けるとすれば「羅漢尾根」か。 そこからしばらく行くと物見橋があり、北袂に展望舎があるが立入禁止となっている。この辺りから先、特に山の斜面に奇岩怪石が目立つが、かなり上部にピラミダルな岩が付き出ている。これを物見岩という。中世、河野水軍が見張所としていた岩である。 そこを過ぎると今度は物見岩公園が現れるが、広場と東屋があるだけである。東屋からは、県民の浜から黒鼻、そしてその向こうには小島群を従えた尾久比島が遠望できる。 ここから先、亀石や天狗岩が北側にあるはずだが、看板が一切出ていないので分からない。道路縁の鼻のような出っ張った岩が天狗岩だろうか。 県道まで下り、再度北方斜面を仰いでみると、またもピラミダルな岩石群や立岩がある。二基の対となったような立岩の内、向かって右側が蛙(おんびき)岩のようである。 ウォーキング・センターはすぐ先である。 |
写真
感想
[島のウォーキングコース]
旧蒲刈町では'96年、七国見山・奥山コース、輝きの丘コース、観音コースの三種、総距離26kmのウォーキング・コースを整備したが、本文中で触れたように、奥山の西方と輝きの丘コースの大越からのルートは通行できなくなっている。それらのコースが記載された「かまがり観光マップ」は、呉市の観光部署に連絡すると郵送してくれる。
余談だが、そのマップに記載されている輝きの丘コースの「砲台跡」は、実際は砲台ではなく、海軍の見張所跡である。
[上蒲刈島の宿]
宿泊料が安い順に民宿とみ屋、民宿小浜荘、輝きの館、民宿かつら、民宿あこうがある。また、輝きの館の側には「コテージかまがり」もある。
因みに投稿者は海道で最も安い宿の一つ、大崎下島の小長港前にある民宿ふるさとに連泊した。一泊二食で5,000円。弁当はこちらで弁当箱を持参して特別に作って貰った。一食500円だったが、支払時には三日分をただにしてくれた。おまけにおみやげとして大長みかん(1kg以上)とみかん餅(10個入り)まで戴いた。赤字にならないのか?
[とびしま海道有人島五島の各最高峰]
岡村島=甲ノ峰(212.8m)→三角点は廃点、登山道は廃道。投稿者は西斜面から藪漕ぎして登頂。
大崎下島=一峰寺山(449.3m・一等三角点)→山頂直下まで車道化。
豊島=高雄山(317m)→山頂まで車道。
下蒲刈島=大平山(275m)→山頂直下まで車道。山頂に三基の海軍高角砲台跡が残る。
[とびしま海道のコンビニ]
下蒲刈島と豊島にヤマザキショップが一軒ずつあるが、アルコールは置いておらず、18時台に閉店する。前者は元日以外は営業しているが、後者は長い連休時には休業することがある。
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