鈴鹿峠〜高畑山・那須ヶ原岳・油日岳〜奥余野公園☆晩秋の南鈴鹿縦走路
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- GPS
- 06:25
- 距離
- 12.0km
- 登り
- 1,003m
- 下り
- 1,045m
コースタイム
- 山行
- 4:48
- 休憩
- 1:36
- 合計
- 6:24
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
https://www.igaueno.net/?p=1560 鈴鹿峠 茶畑の中の駐車スペース 数台 万人講灯篭常夜灯脇 駐車スペース数台 トイレ有 https://www.biwako-visitors.jp/spot/detail/1698 奥余野公園に1台デポ、その後、鈴鹿峠に向かいました。 hirasuzukaさんが、見送りにきてくださいました。深謝 |
コース状況/ 危険箇所等 |
補助ロープが設置されていましたが、基本三点確保をしっかりと行うこと。 やせた尾根、登山道があり、滑落など気を付けてください。 険しいアップダウンが続きます。 |
その他周辺情報 | 油日神社 https://www.aburahijinjya.jp/ 大原貯水池 https://www.pref.shiga.lg.jp/ippan/shigotosangyou/nougyou/nouchiseibi/21170.html |
写真
感想
yamaneko0922さん、yamaizuさんと、鈴鹿峠から鈴鹿山系の南端、油日岳まで縦走しました。
以前に例会山行であるきましたが、今回は奥与野公園へ下り、少し赤線つなぎがのばせました。
鈴鹿峠には、hirasuzukaさんが、見送りにきてくださいました。
お仕事が忙しく今回はご一緒できませんでした。出発前にいただいた甘酒のおかげで、かなりの区間歩くことができました。まさに飲む点滴で効果抜群でした。ありがとうございました。
鈴鹿峠から歩き始め、樹林帯の登りを抜けると尾根に出て、光り輝く伊勢湾に迎えられす。hirasuzukaさんと歩いたツヅラト峠でもそうでしたが、太平洋側の明るい海は神々しく、その先に神仏がおられると古人が考えたのに納得がいきます。振り返ると、鎌ヶ岳、御在所岳、雨乞岳、綿向山と鈴鹿の峰々が一望できます。この展望に恵まれながら、縦走を続けます。高畑山に至れば、この展望が360度、大パノラマで広がるのです。好天に恵まれると登山が病みつきになること間違いなしの山です。
溝干山から下り始めると南鈴鹿の縦走の厳しさが顔をのぞかせ始めるのですがまだ序の口ですから、足取りも軽く坂下峠に着きます。道標のCTが高原地図よりしょっぱめなのは、この後縦走するなら、それくらいの足前は必要との念押しと捉えました。
唐木キレットが序奏となるのですが、churaは巻きました。一度登ったし、今回は後半のために貯金作戦をとりました。それでも、巻き道でも緊張を強いられます。お助けロープがダブルで張られ、こんな具合にダブルにする方法もあるのかと感心していたのもつかの間、滑落などありえないトラバースです。その後、壁を這い上がり、唐木岳でお二人を待ちました。yamaizuさんが無事越えてこられました。きっとポイント、足の運び方はyamaneko0922さんから指示があってのことだと思います。とっとことっとこ、先に行ってしまわれるようにみえますが、ここぞというところは一言アドバイスがあるのです。スマートな山男さんなんです。と、感心している余裕はなくなってしまいます。険しいアップダウンが何度も続き、どんどん足が重たくなります。前回の縦走の記憶が思い出せない後半区間は、唯々先輩の背中を追っていただけだったからでしょう。那須ヶ原山では、かわいい道標を探していると、伐採地で展望が開けました。大原貯水池が眼下に確かめられ、甲賀の里が一望できました。油日岳ピークまでほんの少しというところで、ついに足がつってしまいます。昼食休憩で収まったかのようでしたが、歩き始めでまたつります。だましだまし動かして、温めていくと元に戻りました。筋力が足りていないのと、冷えたときのことを考えておかなくてはいけなかったのです。
奥与野公園に下り一安心。ぞろぞろ峠、加太不動滝には、がっつりコースでしたので、日を改めてうかがうことにしました。鈴鹿峠に車の回収に向かう途中、大原貯水池より那須ヶ原岳を眺めると、残りもみじや那須ヶ原山が水面に映りこみ、しょっぱかった山道も美しい絵に溶け込んでしまいまうのでした。
那須ヶ原山から油日岳にかけて縦走する山行計画が持ち上がったのは二年前に遡る。hirasuzukaさんにお誘い頂いて、heheさんのご案内でchurabanaさんと共に紅葉の美しい大文字山を歩いた時のことだ。山行後の打ち上げの席で、今度は那須ヶ原山から油日岳に行きましょうという話になり、hirasuzukaさんとchurabanaさんと共にこの山を縦走するのが宿願となる。
今回、遂にその山行を実行することとなった。車をデポすることが出来るので、鈴鹿峠から油日岳までの縦走を計画するこことなった。しかしお仕事がお忙しいのだろう、前日にhirasuzukaさんから午後、出勤する必要が生じたというご連絡を頂く。
11月に入っても暖かい日が続いていたが、ようやく晩秋らしく冷え込んだ朝となる。こういう日は伊賀や甲賀のあたりは霧が立ち込めて、山の上からは雲海が眺められることだろう。
正面には鈴鹿の山々を見ながら、新名神を東に向かう、甲南インターで降りて柘植のあたりに向かうと濃霧の中へと入ってゆく。再び霧が晴れたところで余野に向かうと、低いながらもギザギザとした鋸歯状の稜線が目に入る。
奥余野の公園でchurabanaさんとお会いして、鈴鹿峠に向かう。峠にはhirasuzukaさんがわざわざ私たちを壮行しににいらして下さり、甘酒をご馳走になる。
峠の手前では茶畑が広がっている。このあたりは土山茶として知られる銘茶の産地らしいが、栽培を放棄された茶畑では茶の木が伸び放題であり、背丈よりも遥かに高く成長しているが、椿のような白い花を咲かせている。一方、小径を挟んで反対側には綺麗に刈り込まれた茶畑があるが、こちらには一切、花は咲いていない。栽培中の茶は木が若い葉を旺盛に出すように花芽は摘み取ってしまうらしい。
急登を登ると植林はすぐに終わり、自然林の中を登ってゆく。尾根が徐々に緩やかになると背後には綿向山、雨乞山、御在所岳といった鈴鹿の中央の山々の展望が広がるようになる。以前、この高畑山を訪れた時にはこのような鈴鹿の山々の好展望を見た覚えがない。仙ヶ岳より向こうは灰色の緞帳に覆い隠されていたのだった。左手の山裾に否応なく目に入る白い大きな建物はダイヤモンド・リゾートの建物であることをchurabanaさんが教えて下さる。東側には伊勢湾が朝日に光輝いている。
高畑山の山頂にたどり着くとご夫婦がいらした。遠路はるばる石川県からいらしたらしい。石川県の山は藪山が多く、山頂からの眺望もすぐれないところが多いので、福井や滋賀に足を伸ばされることが多いとのこと。
山頂は360度の好展望が広がり、これから辿る那須ヶ原山にかけての稜線が視界に入る。山頂からの眺望を堪能すると溝干山にかけて丈の低い笹が繁茂するなだらかな稜線を辿る。
溝干山も東側に好展望が開けている。眼下には前回この高畑山を訪れた時に辿った長峰山からの長い尾根が目に入る。伊勢湾の先に目を凝らすとその彼方にはうっすらと冠雪した銀嶺が見える。左手の山脈は中央アルプスだろうか、恵那山と思われるドーム状の山を挟んで右手に見えるのは南アルプスに思われる。
坂下峠に下降して登り返すと長峰尾根への分岐点となるピークには小笹山の山名標がある。こおピークを越えると唐木のキレットに差し掛かる。キレットからは左側から巻き道がついているが、キレットの岩にはフィックス・ロープもつけられているので、ロープを頼りに岩を攀じ登る。
急峻なキレットを通過すると尾根の様相は一転してしばらくはリョウブとネジキの低木の樹林の中の平坦な尾根となる。三ツ頭山にさしかかると地図ではアップダウンがあるようには到底思われないが、稜線上の細かいピークは詳細には記されていないのだろう。小ピークを連続して越えてゆく。
那須ヶ原山に到着すると山頂から北西の尾根を辿ってみる。なだらかな尾根の北端部ca770mでは突如として展望が大きく開ける。眼下には大原ダム、櫟野ダムの二つの貯水池が見える。
小ピークのアップダウンという意味においては、この縦走路の核心部は三国岳にかけてのアップダウンの繰り返しであろう。鞍部への急峻な下降と登り返しが連続するが、とりわけ急峻なのがp686にかけての下降とその登り返しである。p686の上でブドウとタブレットで一息ついて、三国岳への登りに備える。
三国岳は近江、伊賀、伊勢の三国の境となるところだ。伊賀は近江と同様に内陸国であり、その風土や文化は伊勢よりも遥かに近江に近く、国境を跨いで伊賀、甲賀の文化圏が隣接するのも頷けるところだ。
ここからは油日岳にかけて伊賀と近江の国境、すなわち伊賀と甲賀の境界を辿ることになる。三国岳から下降した鞍部には望油峠と道標があるが、油日岳を望むことが出来ることからそう命名されたのだろうが、樹林に遮られて眺望は聞かない。登り返した最初のピークは忍者岳だ。伊賀と甲賀の境界に相応しい山名だ。ところで油日岳の南麓の分水嶺がなくなるので、従来より国境の設定を巡って争いが絶えなかったところでもあるらしい。
尾根ここで油日岳に向かうには尾根を右手に曲がる。尾根上には大きな岩があり、岩の上に登ると那須ヶ原岳から三国岳にかけての鋸歯のような稜線が目に入る。三国岳の前後の急峻な稜線に比べれば、忍者岳から加茂岳を経て油日岳への稜線はかなり穏健だ。
油日岳の山頂は山麓の油日神社の御神体であるだけあって立派な岳神社の社がある。山頂から少し西に降りたところに小屋があり、小屋の前からは伊賀の展望が大きく開けている。小屋の中には囲炉裏もあるが、残念ながら扉がないので避難小屋として寝泊まりするのは難しそうだ。
好展望を眺めながらランチを料理する。この日はシメジとベーコンをバターで炒めた後、白米を投入してピラフにする。透明な晩秋の日差しが降り注ぐ中で、贅沢な休憩時間を堪能する。
食後は三馬谷に向かって急下降の尾根を下る。登山道には三馬谷滝と案内がある。谷に下降すると水流がなんとも細い。最初は平流であったがすぐにも落差の大きい滝が現れる。登山道は滝の右岸を下降するが、狭いゴルジュを遡行して滝下に到達する。
登山道に戻るとすぐ下には二段の滝が現れる。登山道を辿ると小屋が現れ、三馬谷渓谷入口とある。ということは滝があるのはここまでの区間だったらしい。あとで確認するとこの三馬谷はF1からF5まで5つの滝があり、下から昇竜、雲竜、水竜、天龍と勇壮な名称が付けられている。水流が多い季節にはそれなりの美瀑になるのかもしれないが、水の少ない晩秋の時期は滝を鑑賞するには不適な季節のようだ。
後は車を停めた奥余野公園までは林道を下る。谷の対岸では家族連れがキャンプを楽しんでおられる。谷沿いは楓が綺麗に紅葉している。車に乗り込んで奥余野公園を出るとすぐに壬申の乱の古戦場の碑がある。鈴鹿峠が東海道として開かれるまでは余野から亀山に抜ける道が東西を結ぶ要路であり、まさに古代における関ヶ原であったようだ。手前の余野公園に至ると多くの人が来られていた。
鈴鹿峠に停めたchurabanaさんの車を回収に向かう途中で、油日神社に寄り道する。神社の本殿の左手には一本の巨木が目を惹く。甲賀市の指定天然記念物の高野槙(コウヤマキ)であり、その樹木名は高野山に槙の純林があることに由来するらしいが、高野山にもこれほどの巨樹はないと記されている。神社の前に出ると御神体である油日岳が正面に大きく見える。
油日神社を後にすると鈴鹿峠に向かう道は大原ダムの脇を通る。ダムのほとりに降り立つと静かな湖面には那須ヶ原山を中心とした縦走路のシルエットが綺麗に映っていた。
コメント
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先日は失礼しました。しかし、お元気そうな皆さんのお顔を拝見できただけでもうれしく思います。皆さんが高畑山でお会いになったご夫妻は私が峠に着いたときに出発された方だと思います。このご夫妻もヤマレコユーザーさんのようですね。
次回は是非ともご一緒させていただきたいと思います。churaさん貴重な般若湯ありがとうございました。これからいただきます。
当日はわざわざ鈴鹿峠までいらして頂いて、また出発前に甘酒をご馳走になり、有難うございます。高畑山でお会いしたご夫妻の出発時間を確認すると、hirasuzukaさんはかなり早い時間に鈴鹿峠にいらしてくださったんですね。
次回、またご一緒させて頂けるのを楽しみにしております。
hirasuzukaさん こんばんは
お見送りありがとうございました。甘酒のおかげで、p686まで何とか進めました。消化吸収効率の良い行動食の適切な摂取はマストでした。いろいろ気を付けないと、今まで通りにはいかないことが増えてきたようです
般若湯
わたくしも、お猪口でぐびぐびいただいてます。
お天気と相談しながら、鈴鹿南部、ぜひ歩きましょう
安楽越までと、
臼杵ヶ岳、ベンケイ、仙ヶ岳あたりもおもしろそうですね。
コースの組み合わせを考えながら、妄想を膨らませています
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