7歳児とゆく快適絶景の今倉山・赤岩・二十六夜山
- GPS
- 05:26
- 距離
- 8.5km
- 登り
- 716m
- 下り
- 1,162m
コースタイム
天候 | 曇りのち雨 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2020年12月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
整備完璧、危険箇所なし 時期的に落ち葉で埋まってる |
その他周辺情報 | 芭蕉 月待ちの湯 広いし人少ないし最高の温泉 バスのアクセスが極悪なのだけが問題 |
写真
感想
土曜日、妻は健康診断を受けねばならないという。つまり息子とサシでやまのぼりになるということ、けっこう久しぶりだ。
車移動に慣れ切った息子は「でんしゃはいやだ、くるまがいい」という。まあでも電車で行くといいこともあるんだよ、富士急行の電車乗れるし。
でもそれよりなにより、ピストンしなくていいんだぜ! 帰りぜんぜん違うとこ降りられるんだぜ! 最高じゃない?
さてのぼる山だが、三ツ峠山を考えていた。三つ峠駅からのチャレンジコース、どこまでいけるか試してみたいと思っていた。来年富士山登るんならこれはクリアしておかなくちゃ。
と思っていたけれど、日曜日に息子のガールフレンドとのハイキングをすることに。ヘロヘロで行くわけにはいかないな、ということで少し軽い山に行き先変更。
今倉山→赤岩→二十六夜山。山梨百名山をひとつ、都留21は3つも登れる。登山口までバスで行けて、おりたところには行ったことのない温泉がある。しかも息子が大好きな(そして今日行けない妻は苦手な)くだりの長いルートなのだ。
東京は朝から雨模様。だが山梨県都留市の天気は11時ごろまで曇りであとは晴れだという。おにぎりを用意し、息子を6時半に叩き起こして朝イチの特急あずさに乗る。
大月で富士急行線に乗り換え、都留市駅へ。バスまでしばらく時間があるので、ここで朝ごはんにしよう。おにぎりひとつ、それだけだと寒いので自販機の缶スープひとつ。三ツ峠山に登るつもりでいたからこの時間だが、今倉山なら1本遅い特急でも大丈夫だったっぽいけど黙っておく。
道坂隧道へのバスに乗り込む。運転手さんいわく、いま行って帰ってきたけど山のほうは雨でしたよ、と。大丈夫かな?
ガタイのいいソロ男性が御正体入口で降り、うちと3人組パーティが道坂隧道まで乗って行った。ちなみにバスの表記は「道坂墜道」、縁起悪い誤字やめれって思ったけれど昔はそうとも書いたようだ。
バス停の名前のとおり道坂トンネルの目の前でバスを降りて、まずは今倉山へ。トンネルの横から、トンネルの上にあがる。ちょっと面白い。
まずはそこそこの急坂をジグザグにあがり、御正体山とつながる尾根に出る。道坂峠だ。息子、雨早くも「ここがちょうじょう?」と聞いてくる。何言ってんだ。
天気予報は曇りのち晴れ。でも今のところ山は雲に包まれている。尾根の両サイドは真っ白。
息子は想像どおりノロノロ運転。もすこし早く登ろうよ、といっても、こちとら早く起こされてんでぇ、みたいな反応が返ってくるだけである。
しょうがないなーと思っていたら、思いっきり前に転んでしまう息子。ほっぺたを強打したようで珍しく半泣きである。口から血が出ている。あらららと思ってよく見たら、ぬけかけの前歯がぐらぐらになっていた。ちがでたよー、って半泣きの息子だが、これはあんまり心配するタイプのものじゃないね、、、
温泉入れなくなるよ、とか、そんなんじゃ富士山はまだ難しいよ、とか、息子のこころに響きそうな言葉をかけてなんとかエンジンがかかることを期待するが、「パパきょうのおやまはすぐくだりだっていってたけどウソじゃんか」などと言ってくる。うーむ、難しい。
それほど急でもなく、ゆるくもない尾根を登る。途中、雲が一気に晴れて陽がさし、遠くまで見えるようになったと思ったらまた雲に包まれる。たんたんと登って、今倉山に到着。山梨百名山! だが眺望とかそういうのナシ!
さて、ここからは稜線歩き。おまちかねの下りだよ、って伝える前にダッシュの息子さん! ねーいきなりエンジンかけないで!
稜線歩きなのでアップダウンがある。登りになったところでなんとか追いつく。鍛えられた7歳児の本気はかなりのものだ。
痩せ気味の稜線をこえて少し上がるとまたしてもゆるいくだり! 息子エンジン着火! とうちゃん必死! どうやらここが今回の最高峰・御座入山(今倉山西峰)だが猛烈に通過していく!
ちょっとした岩をロープを使ってくだるところでやっと追いつき、また離されて、まっ平な林に到着。西ヶ原というらしい。
雲があたりを覆っていて、濃い霧のようになっている。そこに陽が差して、筋になった光と散らばった光でなんとも幻想的な光景に。
そのあと雲が動いて、林の向こう側だけ真っ白、こっちはクリア、という面白い状態に。こういうのを見れるのも山登りの良さだね。
朴葉で遊び、写真にとってママに送ってという息子。だが残念、圏外だ。
尾根に乗り、少し行くと本日のメイン・赤岩に到着。バスで一緒だったパーティの方々に拍手で迎えていただいた。ありがとうございます!
ここは山という名前はないけれど、このルートで本来いちばん、というかこのあたりで随一の眺めのよいところ。だが残念ながら雲が厚い。隙間からはるか下の街が見える。これだけでもかなりの絶景だ。
この山頂では3パーティほどが休み、お昼ごはんを食べている。そこそこ人気のある山なのだね。うちもごはん食べよう。
おにぎりは定番のかつお梅、そしてラー油おかか。息子がかぶりついていると、なんとあきらめていた富士山が顔を出してくれた! いやー、富士山が見えるのと見えないのとでは気分が違うものですねえ。と、妻から「こっち雨だけど大丈夫?」というメールが届く。うん、こっち富士だから大丈夫。
湯をわかし、息子はお気に入りのカップヌードルペペロンチーノ、父は水曜日のカンパネラ「ラー」経由で気になっていたカレーメシをいただく。カレーメシ食べさせてね!と言ったきり無言で麺をすする息子。だがすまん、カレーメシこれけっこう微妙だ、、、ひとくち食べて無言で戻す息子、まあそうなるよね。
さて、次なるは二十六夜山。赤岩の山頂からくだり、少し行くと軽い登り。中ノ沢ノ頭というらしいピークを過ぎると、なんとも気持ちのいいゆったりしたくだり。落ち葉を踏みしめながら歩く晩秋の林、どこまでも歩いていたい。息子は朴葉で仮面を作っている。
アスファルトの立派な林道が見えてきて、道は階段になる。いったん林道におりて、また階段で二十六夜山へ。
やや岩っぽい痩せ気味の尾根を進むと、わりとあっけなく二十六夜山山頂。ごほうびコーラを息子が飲んでいると、また少しだけ富士山が姿を見せてくれた。
二十六夜山と名付けられた山は道志村にもある。いずれも、村人たちが二十六夜待ちを山頂の広場で行った、というものらしい。二十六夜の月には阿弥陀様、観音様、勢至様が見えて願いが叶う、というものだというけど、結局のところ無礼講だったことだろう。こんな深い山での夏の夜の宴、どんなものだったんだろうか。
ここをおりれば、月待ちの湯。のんびりおりていこう、、、と思ったが息子はそれを許してはくれない。枯れ葉のつもった坂道をハイスピードでおりてゆく。
尾根を小刻みな九十九折で、ついで小さなコルと呼ばれるところで右に折れ沢に向かい大きな九十九折でおりてゆく。そのあいだずっとハイスピード運転の息子、先行するパーティさんにおいついては小休止を繰り返す。
仙人水という湧き水があり、ペットボトルに入れて少し持ち帰る。岩からしみだすような感じかと思ったらジャバジャバ出ていてちょっと気圧された。
かっちゃ坊という僧が修行したというかっちゃ岩……も息子は高速で通過。丸太橋のかけられた沢は橋を無視して岩づたいに渡っていった。元気だねえ。
かっちゃ岩から道は沢に沿ってほぼ傾斜がなくなった。岩がちだったのが土の道になり、やがてアスファルトの道に出合って登山道は終了。結局バスからずっとこのパーティさんと一緒にやまのぼりをさせてもらった。ペースが作れたこともあってか、計画より1時間以上の早着だった。
パーティさんはバス停へ、我々は月待ちの湯へ。細い道を行くと墓地のところで砂利道になり、キャンプ場のところで太い道と合流。そして温泉が見えてきた。
3時台に温泉到着。こんなに時間がとれることはあまりない、今日はゆっくり湯に浸かろう。
月待ちの湯は山間にありながらバスのアクセスが信じられないくらいに悪く、そのせいか客が少ない。都留市へのバスは3:50(山からきたらろくに入れない)か18:30(東京着が9時近くなる)の2択である。完全にふざけてか
やたら湯船の広い内風呂、野山感ある(そして敷地が意味なく広い)露天風呂。やや塩素くさいけれどよい湯だった。
1時間ちょっと、とてものんびりお湯につかってタクシーで都留市。富士急行線で大月へ。ここで息子は特急かいじと特急富士回遊の連結を真近で見ることができた。
久しぶりに息子とふたりで過ごした。家族3人(車)も楽しいけど、父子2人(電車バス)もいろんな冒険ができて楽しい。また妻をうまくちょろまかして息子と出かける算段をつけていこうと思う。
息子の歯は無事、夕飯のビーフシチューを噛んだときに抜けました。
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