白山(御前峰ピークハント&BCスキー)


- GPS
- 13:06
- 距離
- 46.9km
- 登り
- 2,513m
- 下り
- 2,496m
コースタイム
1:55白峰ゲート - <約11km徒歩・自転車> - 3:40市ノ瀬ビジターセンター - <約6kmスキー登行> - 5:55別当出合登山口 - 7:15中飯場 - 8:50甚之助避難小屋 - <エコーライン> - 10:45白山室堂 - 11:35御前峰山頂
【復路】
12:00御前峰 - 12:10トンビ岩 - <トンビ岩コース> - 12:20南竜ヶ馬場 - 13:15別当出合 - <約6kmスキー歩行> - 14:10市ノ瀬ビジターセンター - <約11km自転車> - 14:55白峰ゲート
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
自転車
別当出合登山口まで片道約17kmを徒歩もしくは自転車で移動する必要がある。 今年は除雪が早く、市ノ瀬手前まで除雪が進んでいた。 (帰りがけにも除雪作業をしていた) 市ノ瀬から別当出合までの約6kmはスキーで移動。 つぼ足でも歩けそうだが、相当疲れそう。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
■コース状況 【白峰ゲート〜市ノ瀬(約11km)】 ・冬季は4月後半まで通行止め。 ・市ノ瀬手前まで除雪が進んでおり、自転車等は利用可能。 ・たまに落石箇所あり。 【市ノ瀬〜別当出合(約6km)】 ・冬季は5月後半まで通行止め。 ・車道は厚い雪に覆われている。 ・つぼ足でも歩けそうだが、ザラメなので歩きにくいかも。 ・下りはスキーで滑れるが、こぐ必要がある。 【別当出合〜甚之助避難小屋】 ・別当出合のつり橋は例によって踏板が外されている上に、朝は鉄骨が凍っていて相当怖い。(これまでの登山人生で最凶)・・・2012年は5月中旬に踏板が付けられた。 ・つり橋を渡ってから中飯場手前までは雪が少ない。 ・中飯場手前〜甚之助避難小屋までは雪も硬くなく軽快にハイクアップ可能。 【甚之助避難小屋〜白山室堂〜御前峰山頂】 ・この時期、午前中は斜面が凍っていて、かつ斜度も急になるので注意が必要。 ・弥陀ヶ原からは上は風も強くなってくる。 【御前峰山頂〜南竜ヶ馬場】 ・御前峰〜弥陀ヶ原までは雪が硬く、滑りにくい場所もある。 ・トンビ岩コース〜南竜までは適度に雪も緩んでおり非常に滑りやすい。 【南竜ヶ馬場〜別当出合】 ・午後になると水分の多いザラメ雪となるが、ツリーランが楽しめる。 ■温泉 白峰ゲートの近くにある「天望の湯」に立ち寄る。 露天風呂から御前峰、大汝峰を望むことができ、お勧め。 大人:650円。 |
写真
感想
いよいよ今年の大きな目標のひとつである白山BCスキーに挑戦する日がやってきた。
(ちなみに今年の目標は次の5つ)
1.白山BC(今回達成)
2.富士山BC
3.針ノ木岳BC
4.立山BC
5.剱岳登頂
今回の不安要素は未経験の距離と行動時間、それと標高差。
1.総移動距離46km
2.総行動時間14時間(結果13時間)
3.標高差2200m
距離、行動時間については共にこれまでの登山では経験したことがない。
標高差2200mについては甲斐駒ケ岳の黒戸尾根で実績はあったが、あくまでも登山靴でのものであり、スキー兼用靴での実績はなかった。
よって、今回の白山BCは今年の目標の中で最も困難になると予想していた。
元々この白山BCも4月中旬ごろを予定していたが、天気予報を見ると3月30日は高気圧に覆われて日本海側の天気がよさそう、ということで当初の計画を繰り上げることにした。
前日の金曜日は朝から同僚や上司に定時に帰宅する旨を何度も伝え、刷り込み?に成功。
そして終業と同時に速攻退社。
帰宅すると即座に食事、準備を済ませて白峰へと向かう。
道の駅「瀬女」に20:30頃到着し、1:00頃まで車中泊。
強い意志をもって1:00に起床し、30分程車を走らせて白峰ゲートまで向かった。
わかってはいたが、大げさすぎるほどにデカいゲート。
まるで「ここから先、入ったらどうなっても知らないよ?」と警告しているようだ。
積んできた折りたたみ自転車を下ろして市ノ瀬までの11kmの道のりを歩き始める。
除雪の進捗は聞いていなかったので、どこまで自転車で行けるのか不安だったが、幸運にも除雪は市ノ瀬手前まで進んでいた。
市ノ瀬手前で自転車をデポし、そこから別当出合までの6kmはスキー歩行となる。
この区間は前年にも歩いていたので、雰囲気は大体わかっていた。
おおよその予定通り、6:00頃別当出合登山口に到着すると、視線の先に恐怖のつり橋が待ち構えていた。
いくらこの時期踏み板が外されているとはいえ、ワイヤーで手がかりもあるし気を付ければ問題ないと考えていた…しかしその考えは甘かった。
何と、つり橋の鉄骨の表面が霧かなにかで凍っていたのだ。
スキー兼用靴のソールは一応ビブラムも貼られているとはいえ、さすがにツルツル滑る。
ワイヤーをギュッと握って、一歩一歩確実に進む。
正直言って、これまでの登山人生で一番緊張したシーンとなった。
15分くらいかけて何とかつり橋を渡り終えると、気分的には既に登頂を果したような気持ちになった。
本来ならここから登山開始となるわけだが、ここまでの道のりが長かったこととつり橋の緊張から解放されたことでだいぶ気分が楽になった。
中飯場手前からスキーでハイクアップ開始。
やはりスキーだと直登できるので夏よりも道のりが短く感じる。
甚之助避難小屋近くまで来るといよいよ展望が開けてくる。
十二曲がりやエコーライン、南竜ヶ馬場、後ろには別山が控えている。
この辺りは木々もまばらで帰りにツリーランするにはもってこいの場所だ。
その後、右手に万才谷を眺めながらエコーライン経由で弥陀ヶ原へ向かう。
万才谷も滑ったら楽しそうだが、5月でも滑れそうなので次回にお預け。
森林限界を超えると段々風が強くなる。
この日はそれほど風が強くなかったが、風が強い日は避ける場所が全くないので危険だと感じた。
白山室堂に到着すると、建物や神社の鳥居のほとんどが雪の中だった。
この辺りまで来るとハイマツ等の木々や岩など、ほとんどのものが雪に覆われているため山全体が巨大なスキー場のように見える。
テンションアップで、御前峰山頂に向かう。
その頃には御嶽山、乗鞍岳、北アルプスも雲で覆われてきていた。
そして御前峰登頂。
この時期の白山に登頂できたことで強い達成感を得ていた。
しばらく山頂で写真を撮っていると、もう一人のスキーヤーが。
後でわかったが、なんとヤマレコユーザーのsocksさんだった。
socksさんはこの時期何度も白山に来られているようで、この日は白山釈迦岳方面に滑るとのこと。
自分は初めてだし、まずは普通に南竜へ下ることにした。
そして満を持して山頂からドロップイン。
トンビ岩に向けて滑る。
弥陀ヶ原から上は雪が緩んでおらず割とアイスバーンに近かったが、エッジが効かないレベルではなかった。
トンビ岩で小休止してから楽しいトンビ岩コースを滑る。
適度に雪が緩んでいて滑りやすく、自分のシュプールだけが刻まれていくのも心地よい。
南竜から甚之助避難小屋方面にトラバースし、そこからは快適なツリーラン。
この絶妙な木々の間隔はスキーのためにあるといっても過言ではない。
楽しいアルペンスキータイムが終わり、別当出合から市ノ瀬まではクロスカントリースキー。
林道は勾配が少ないためあまりスキーが滑らず、クロスカントリークラシカル競技のように漕ぎながら進む。
自転車までたどり着くと、そこからは楽しいチャリでのダウンヒル。
ほとんど漕がずに11km移動できるのは、疲れた体にとってありがたく、また風も心地よかった。
15時前に白峰ゲートに到着。
13時間に及ぶ山行となったが、またひとつ限界突破できたことで、この上ない充実感を味わうことができた。
4月にまた来たいと思う。
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