藤原岳 〜やっと会えた福寿草&ドロドロ登山道に大苦戦〜



- GPS
- 06:35
- 距離
- 7.5km
- 登り
- 1,000m
- 下り
- 982m
コースタイム
9:18 2合目
9:46 4合目
10:16 6合目
10:45 8合目
11:05 9合目
11:42 藤原山荘 11:58
12:16 藤原岳山頂 展望丘 12:25
12:50 藤原山荘(昼食休憩)13:19
13:47 9合目
14:05 8合目
14:45 5合目
14:55 4合目
15:12 2合目
15:31 大貝戸登山口
天候 | 7日にかけて8合目より上は冠雪 8日の天気は曇りのち晴れ 樹林帯を抜けると強風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
≪道の状況≫ ・全体的によく整備され、道標も完備しているので迷う心配無し。 ・6合目手前で分岐があるが、どちらに行っても7合目で合流する。 ・8合目までは樹林帯の道で歩きやすい。 ・8合目以降は残雪あり。登山道はドロドロでスリップ注意。 ・8合目〜9合目の間、沢をまたぐ箇所が足元が不安定で滑り落ちる危険大。 ≪登山ポスト≫ ・大貝戸登山口の休憩施設に有り ≪トイレ≫ ・大貝戸登山口に立派な公衆トイレ、靴洗い場有り。 ・藤原山荘横にもトイレがある(あまりきれいではないが…)。 ≪ヤマビル≫ ・本日は遭遇せず。 |
写真
感想
先日の霊仙山で福寿草に会いたかったものの、花どころが樹氷がみれるくらいの寒さのため空振り(樹氷は樹氷でまた良かったのですが…)してから半月。
なんとしても福寿草が見たい、と思い計画した藤原岳登山。
諸兄のレコを拝見すると8合目以上ではまだ見頃とのこと、期待を膨らませて当日を迎えましたが…。
登山前日の4月7日。季節外れの爆弾低気圧が日本列島を通過。その後は冬型の気圧配置となり、夜は西濃地方もかなりの降雨。
あちゃー、明日は中止かと思いましたが、天候の回復を祈って休みます。
登山当日4月8日。天候は急速に回復し、朝の配達を終えるころには上空には青空が広がっていました。
しかし、西に目を向けると養老山も霊仙も伊吹も池田山も…上が白い!
どうやら昨日の雨は標高800メートル以上では雪になったようでした。
朝7時、相棒宅に集合し、藤原岳に向かいます。
今日はいつもの相棒と山の先輩であるHさんご夫婦と4人パーティー。
Hさんは腰を痛めてしばらく本格的な登山は控えてこられたので今日が復帰戦。
でも岐阜の低山を登りまわった猛者ゆえ心配は杞憂に終わりそう。
これまで登られた山の話を聞きながら1時間半ほどで藤原岳登山口の大貝戸に着きました。
下から見上げる藤原岳は、上が結構白い。そしてガスがどんどん流れていくので、山頂部は強風であることがわかります。
だれも冬山装備を持っていないので、あまり雪がひどい場合は途中で撤退とのことを打ち合わせ、各員準備開始。私の影響で登山に目覚めた相棒はいつのまにかバッチリ登山用のウエア等が揃っていて今日もキマッています。
対する私はやっとモンベルの長そでTシャツを買ったくらいで、下はただのジャージだし…。まあいい、登山は道具でするものではない(←本当か!?)
全員準備を整えて9時ちょうど、山頂へ向けていざ出発。神社の鳥居をくぐって登山開始です。
朝の森の中は樹間から朝日が差し込み、空気もひんやりしてとてもさわやか。
私の登るスピードが一番早いかと思いきや、ちんたら写真を撮っている私が他の3人からどんどん離されていく次第でした。今日が復帰戦のHさんもさすが百戦錬磨の山人だけあって腰を悪くしていることを感じさせないくらいグングン登られます。やはり私の杞憂だったか…。
足元に目をやると時折スミレの花が咲いています。岩の隙間、山の斜面にひっそりとしかし凛として咲くスミレ。種類も多くてなかなか覚えられません。
20分ほど登って2合目に到着。かなり登ったように思いましたがまだ2合目。先は長いことを思い知らされます。
3合目を過ぎると一瞬山頂方向の視界が開けます。
やはり山頂付近は結構雪が積もっている様子。
福寿草が咲いていてもみんな雪の下になっていそうな予感。
あーまた霊仙の二の舞かなあ、でも一株でも福寿草が咲いているといいなぁ、と思い歩みを進めます。
登り始めて50分ほどで周りがきれいな雑木林の4合目に到達。
森の木々はやっと芽吹き始めで早春の装い。新緑の季節はさぞ気持ち良い登山が楽しめそうなところです。
一角にはアセビの花が満開になっていました。
5合目付近で、紫のちいさな花が鈴なりになっている花を発見。しかし、野草図鑑にはそれらしきもの掲載されておらず、花名がわからず。Hさん曰く、ムラサキシキブではとのことですが果たして…??
成長すると野草図鑑に載っている何かになるのかもしれません。
(追記…ネットの野草図鑑で調べたところムラサキシキブとは全く別物でした…。図鑑を熟読してみるとツクバキンモンソウの小さいもののように思われます。)
このまま雑木林を進むのかと思いきや、6合目から8合目までは再び杉の植林地を進み、1時間50分程で8合目に到着。足元にはカタクリの葉が生えるも、今は葉っぱのみ。
8合目手前から日陰にちらほら雪が現れますが、8合目以降では本格的に積雪するようになりました。
登山道は溶けた雪でぐちゃぐちゃ。田んぼのような道にこの後山頂まで苦しめられました。
しかし、足元をよく見ると…ありました、福寿草!
雪の中から葉と花を出して咲いていてくれました。
やっと会えたので感動もひとしお。
最初の一株を夢中で写真を撮ると、先行する相棒からこっちにもっと咲いているとのこと。行ってみると福寿草が群落になりあちこちに咲いていました。
雪の中に黄色のきれいな花を出している姿はまさに早春の山という感じです。
しかし、まだつぼみの状態のものが多く、開いているものも雪のためかきれいに開いていない、といった具合でした。
きれいに咲いているものを求めてあちこち写真を撮りまわり、気が付くとほかの3人はずっと先を登っているのでした。
8合目から9合目の区間に本日最大の難所が。
沢を横切る地点、土の斜面に付けられている登山道はぐちゃぐちゃで、足を置くとズルズルと足元が崩れる始末。
掴まる場所も無いので、ここを渡りきるのに一苦労でした。
安全に通過するポイントは足場になる部分を踏み固めながら渡ることかと思いますが、これは一日何人かは滑り落ちる登山者が出そうな気がします。
泥濘の登山道に苦しみながらも8合目から20分程で、9合目に到着。
足元には福寿草の群落。下界の展望も開けていて、気持ちのいい休憩ポイントでした。
それぞれ休憩、水分補給、記念撮影を楽しんで、頂上へ向けて出発。
相変わらずドロドロの登山道。しかし、樹林帯を抜けるこの区間、周りの景色は白い雪と青い空が美しく、これはこれで乙なものでした。
11時42分、藤原山荘に到着。
藤原岳山頂の展望丘が手の届くところに見えてます。
樹林帯も抜けているので強風が吹き荒れていました。
ここで、ウィンドブレーカー代わりに昨日やっと購入したモンベルのレインダンサーを着用。実は今までレインウエア無しに山を登っていたのでした…。
さすがは山用のレインウエア。風は遮断するのに中は蒸れず。
これで今後は山で雨が降っても安心です。
小休止後、山頂へ向けて出発。
周囲は積雪5センチ程度。道は相変わらずドロドロ。諸兄のレコを見ているとヒロハノアマナなどの花が見れるとのことでしたが、今はみんな雪の下か。
樹林帯を抜けてからは福寿草も無く、時折ちいさなネコノメソウが見られるくらいでした。
山荘から少し下って、いよいよ山頂への最後の登り。
融雪した水が登山道に流れ込み登山道は泥の小川と化していました。
とても登山道を歩ける状況でない個所もあり、枯れた灌木帯の斜面をなんとか登って進みます。
しかし、小川のようなところに突入しても浸水してこない登山靴はよくできていますねぇ。
泥濘の道に苦しみながらも、なんとか12時16分、藤原岳山頂の展望丘に到達しました!
南にはいなべ市街から桑名へ続く平野、木曾三川の流れ、伊勢湾。
その西には鈴鹿の山々。御在所岳、鎌ヶ岳も頭をのぞかせます。
北には御池岳。その向こうには琵琶湖。琵琶湖越しに比良山地。そして積雪して頭が白くなった伊吹山。
東には養老山地、笙ガ岳、養老山、養老山地越しに濃尾平野も見渡せます。
ダイナミックな展望に大満足でした。
しかし、遮るものが無くて立っていると危険なほどの強風。
写真撮影だけして、早々に藤原山荘に引き返すことになりました。
ドロドロの道は登りよりも下りが怖い。
気を抜くとズルリと滑るので慎重に慎重を重ねて下りました。
こんなところで転んでたまるか。
なんとか転倒せずに済み、藤原山荘に戻りました。
強風のため、山荘の中で食事しようかと思うも、中は大混雑で座るスペース無し。
仕方ないので、風の弱い山影に座ってランチタイムとしました。
今日も相棒の奥様から愛妻弁当の差し入れ。
おにぎりに、栄養バランス満点のおかず付き。料理上手な奥様がいる相棒が羨ましいかぎりでした。
昼食が終わり、時間は13時を回っていましたので、今日は天狗岩方面へは行かずに下山することになりました。
やはり歩きにくい道のため予定よりかなり時間をロスしていたのでした。
帰り道、8合目までは再び泥濘の道との格闘。
相棒とHさんの奥様は足を取られて転倒し泥まみれに。
沢渡りの難所は全員で協力し、安定した地点にいる人が後続のメンバーに手を貸してなんとか無事クリア。
足元に咲く福寿草は午前中よりも若干花が開いたようでしたが、やはりつぼみが多く、まだ早い感じでした。
やっとのことで8合目に戻り、泥濘から解放されました。
後はどんどん下るだけ。花がないかとあちこち探すと、ミヤマカタバミのつぼみや名がわからない花を何種類か見つけることができました。
写真を撮りながら、快調に下り、15時少し前に全員無事に登山口に帰ってきました。天狗岩に寄っているともう1時間半は遅い下山になったいたので、賢明な判断だったと思います。
足元はみな泥だらけ。相棒の青い登山靴もチョコレート色になっていました。
腰に爆弾を抱えているHさんも特にどこか痛むところも無いようで余裕の表情。完全復活されたようですので、これでまた山登りを楽しめますね!
今日はドロドロ道に苦しめられたものの、念願の福寿草に会い、山頂からの大パノラマも楽しめて充実した山旅となりました。
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