姥ヶ岳 石跳川〜南西斜面滑降
- GPS
- 05:21
- 距離
- 10.6km
- 登り
- 1,125m
- 下り
- 1,111m
コースタイム
10:40 装束場付近
11:00 アイゼン装着
11:50 姥ヶ岳山頂
12:05 山頂から南西斜面へ滑降開始
12:15 南西斜面滑降終了
昼食
12:45 登り返し
13:45 南斜面ツリーラン開始
14:00 自然博物園帰着
天候 | 雪のち曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
ハイグレード山スキー最新ルート集(岳人編)の姥ヶ岳南西斜面とは多少違うかもしれませんが、ブッシュの状況から快適に滑れるのは今回滑った斜面になると思います。 ルート集では40°の急斜面と説明されておりますが、体感的には35°以上は確実にありますが、40°あるか無いかと感じたので、やはりルート集とは若干違う斜面かもしれません。 ですが標高差400m近いオープンバーンを一気に滑れるので満足感はかなりあります。 時期、天候、条件によっては非常に危険なルートになると思われますので 行かれる方は、リスクを覚悟で、自己責任にて安全な山行を楽しんでください |
写真
感想
SAZABI氏が前の週から下見をして,登りながら斜面を確認し,計画された上での滑降だった.自分は,丸山沢に続いて,また連れて行ってもらったような感じで,最大限に恐縮ではありつつも,目の前の大きな斜面に感動した.
下に,SAZABI氏撮影の姥ヶ岳(1699.7m)から石跳川(1116m)まで,標高差554mを滑り降りるノーカット映像を代理でUPしたので貼っておくことにする.撮った本人的は,納得いかない部分もあるらしいが,個人的には盛大に拍手を送りたいと思っている.昨シーズンの靱帯断裂→手術→リハビリを経て,体力作りのトレーニング,下調べ,道具の精査を行った上でのこれだという事が,映像だけでは伝わらないのだけれど,何かこう,一つ一つのアウトプットの裏には,多かれ少なかれ,ドラマがあるものなのだと,改めて思い直すことが出来た
姥ヶ岳山頂〜石跳川(撮影:SAZABI氏)
登り返して滑った樹林帯(撮影:SAZABI氏)
姥ヶ岳の南西斜面は岳人編集部編のハイグレード山スキー 最新ルート集で40度の上級者コースと紹介されており、昨シーズンまでは自分には到底無理と、憧れと羨望の斜面でした。
それに月山スキー場から月山本山にしか目が行かず、石跳川・湯殿山方面を滑る発想が持てませんでした。
今シーズンはマテリアルをかなりグレードアップした事と、横倉の壁を一日30本以上二日間滑る特訓をした事もあり、多少急斜面やアイス、湿雪に対して度胸もつき、もしかして挑戦する権利を得たのでは無いか?と思いあがり、先週下見を兼ねて自然博物園から入山し、石跳川を経て姥ヶ岳に登り、運よく南西斜面と思われるポイントに辿り着いたのですが、急斜面で下が見えず、斜面の状況が判らない為(びびって)断念しました。
帰りに寄った志津のつたやさんの露天風呂から、姥ヶ岳南西斜面はどこだろうかと探したら、滑り台のように大迫力な斜面がそれだと確信。
これは来週こそは滑りたいと決意しました。
今回はM16が多忙により不参加の為、パートナーをJ7に変え、再挑戦。
もうスキー場もオープンしたので、月山スキー場を利用すれば容易にアプローチ出来ますが、斜面の状況を下からしっかり観察しつつ雪の状態も確認したかったし、登山要素も多少楽しみたかったので、石跳を装束場まで詰めてから、姥ヶ岳西尾根を登って山頂経由で南西斜面にアプローチする事にしました。
当然、アーンユアターンのほうが満足感が遥かに高い事も理由の一つです。
朝8時過ぎに自然博物園に到着した時点で、なんと雪。
結構降っています。
スキー場でだらけるか?と軟弱な考えも出ましたが、今回のパートナーはストイックで名高いJ7氏なので即却下され、博物園からシールつけてスタート。
天候は回復してきて、高曇りになり、風も弱く、条件としてはかなり良くなり、撤退する理由が無くなりました。
雪の降り具合や質によっては雪崩も?と心配しましたが、杞憂のようで
樹林を抜ける頃には視界も晴れて、湯殿東斜面や、目指す姥ヶ岳南西面もくっきり見えます。
大きな滑り台のようで、楽しそうですが上部はアイシーな感じと見て取れ、ヘタレ故に多少の緊張感があります。
くぼみや割れも散見されますが、十分に滑れると判断。
石跳川を装束場に向かうコースは、湯殿山と姥ヶ岳に挟まれ大迫力な谷状になっており、後ろを振り向くと朝日連峰が臨め、素晴らしい景観で、登山としてもかなりの満足感が得られました。
湯殿山・姥ヶ岳のコルまで登り、装束場までは行かずに姥ヶ岳に向けて尾根を登り始めます。途中、アイシーなトラバース部分があり、その後も凍結斜面が続く事が想定出来、板を背負いアイゼンに変えましたが、トラバースはすぐ終わったし、斜度も緩いので必要無かったかな?と思います。
前日の雪で吹き溜まりは膝ラッセルの部分もあり、少し消耗してしまいました。
姥ヶ岳から湯殿山に向かう斜面は石跳川のツアールートとしても、湯殿山への縦走路としても人気のようで、時間的にもリフトアクセスと思われる山スキーヤーが次々と降りてきます。
品倉に向かう尾根にもスキーヤーが見えます。
姥ヶ岳山頂はそれまでの登山気分とは打って変わって、さながらテーマパークのようで、皆さん思い思いに楽しそうに過ごしています。
月山本山に向かう登山者もかなりの数が見えます。
一応、山頂ではあるので、記念撮影して、滑降準備をしてさっさと降ります。
南西斜面の入口へ先週よりも効率よく、一直線に向かいます。
姥ヶ岳上部は斜度は緩いもののかなりアイシーで、このまま急斜面へ?と少し不安
ですが、板が走るのは気持ち良い。
ほどなく南西斜面の入口に出ます。
ここが所謂南西斜面と言われる斜面で間違いないかは確信は持てませんが
斜度も長さも登りを労うには十二分なスケールです。
相変わらず入口からは斜面の全貌は見えず、遥か下に石跳の沢が見え、向かいにはクレイジーな滑走者により数本の美しく大きなシュプールが刻まれている湯殿山東面が魅力的な様相を見せています。
今シーズン、タイミングが良ければ、あの斜面も滑りたい!でも来シーズンでも良いかな。
下見で問題無い事もわかっているので、ドロップ開始です。
上部の凍結部分はガリガリとやや慎重にターンをして、斜度が落ち込む手前で下まで見通せるようになり一度止まると、3本ほどのシュプールが見えます。
ここから先は重い新雪斜面のようです。
今日は我々が最初だと思っていたので少し残念ですが、ファーストドロップに敬意を表しつつ粉雪とは違う重雪の不思議な浮遊感を楽しみながら一気に滑り降ります。
滑りは相変わらず攻め足りない、やや不満の残る感がありますが、斜面自体は素晴らしく大興奮出来ました。
湯殿山東面の練達なボードやテレマークの滑走者達を眺めながら石跳川の広場で昼食。
さて帰るかと腰を上げるとストイックJ7氏が発動して登り返してどこか滑ってから帰ろうと言いだします。
達成感と帰る気で満たされ、頭の中は温泉で一杯なので、湯殿山に登って、、、と言う案は即座に却下して、まだ多少高度を保っているので、南西斜面のもう一本南側のやや斜度が緩んだ、先週降ったオープンバーン(南斜面?)を登り返してスキー場方面に抜け、そこから先週断念したツリーランをして石跳の下部に出れば、合理的かつ滑走も楽しめる提案。
J7氏も同意。
登り返し中、ゲレンデから入ってくるのか、時折ボーダーやスキーヤーが滑って行き、人気の斜面である事が伺えます。
リフトや姥沢駐車場が臨める場所まで出て、板を履きツリーラン開始!
このツリーは人気のようで、シュプールだらけですが、
確かに、距離、斜度、木の間隔、どれを取っても最上級なツリーランポイントに入ると思います。
先週も登りながら思いましたが、ここは是非厳冬期にスーパーファットで楽しみたい。
ツリーランを楽しんだ後は、何人も滑って板が良く走るトレースを使って、あっという間に自然博物園に帰着。
帰りはいつものつたやさんから、満足感と気持ちいいお湯にどっぷり浸かりながら、先週と違い滑り降りる事が出来て身近に感じられる滑り台のような南西斜面を眺めました。
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