荒島岳
- GPS
- --:--
- 距離
- 8.9km
- 登り
- 1,236m
- 下り
- 1,219m
コースタイム
- 山行
- 0:00
- 休憩
- 0:00
- 合計
- 0:00
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
嵐のような八月が終わり、ふと気付くと夏山シーズンも後半に入っている。人生は短い。自在に身体が動かせる期間はもっと短い。最近とみに衰えを感じることもあり、とにかく山を目指すことにした。しかし八月中、私が多忙にあえぐ期間は嫌味なほど晴れ渡っていた空は、九月に入るとまともに晴れる日がなかった。ぽっかり晴天予報のこの日、ソロでは心もとないが、これを逃すとまたいつ晴れるとも知れないので、日帰りできる数少ない百名山の荒島岳を目指すことにした。
勝原登山道はカドハラスキー場の中を通るルートだが、2010年にカドハラスキー場は廃業し、分かりやすい看板がない。近付いてきたと思ったら注意深く入り口を探すと吉。見逃しやすいが、一応小さな看板は出ている。林道などの悪路を通る煩わしさは全くなく、舗装された国道からすぐに登山口につながっているのは嬉しい。
が、今回は前夜泊でもなく、運転でぐったりしたこともあり、悪天候の中しばし登るか登らざるかハムレットのごとく車の中で考える。晴天予報だったのに。。
平日で、しかもこんな天気だからか、駐車場には私一人。かっちーに天気予報の再送を依頼するも圏外……! こんな日に一人だなんて、心の底から登りたくない。でもどこからか歩いてきたおじさんが一人、登山口から霧の中へ消えていく。人がいるならと心を励まし、ダラダラ時間をかけて準備をし、6:15出発。
トイレの横に登山届を提出するボックスがあり、その中にアンケート用紙が入っている。そいつを記入してどこやらに持って行くと、無料で荒島岳の山バッジがもらえるとのこと。ただ他の場所で購入することもできるらしく、無料の山バッジのデザインがダサいこともあり、まあ買って済ますか。と登山届だけを提出。ボックスの中に蛾がいっぱいでかなり引いた。
雨も煩わしいのでレインウェアを着てみるが、これが大失敗。標高の低い荒島岳の序盤でこんなものを着てしまい、雨に濡れるよりも壮絶に汗だくになってHPは赤ゲージに突入。登山後30分でもう瀕死。登山を辞めるか、レインウェアを脱ぐか……ってことで脱ぐ。すぐ身体はずぶ濡れるが、どっちにしたってずぶ濡れ、この際気持ちいい。
身体はバテバテで既にコースタイムもかなりオーバー、リフトの残骸も古代遺跡みたいになっちゃってて、もう帰りたくて泣きそうになる。かっちーは大阪出張で早朝家を出ているはずだし、一人で学校へ行くよう頼んでおいた娘がちゃんと準備を済ませたのか心配でならん。しかし圏外、しかも雨。こんな情けない結果を携えて帰るために娘を一人置いてきたのかと、とにかく先へ進む。
急登が続き、ぬかるんだ足元はとても滑りやすい。聞こえるのはガスに濡れた葉から滴が絶えず落ちる音と、その水滴がザックに落ちてバタバタと叩く音。泣きそう。濡れてるのは涙か汗か鼻水か……もう分泌してるのが何液なのか分からぬほど全身ぐっしょり。取らんでいいザックカバーまで取ってしまいワケわからん。歩いても歩いても急登で、本当に急登なのか、この天気が必要以上に急登に思わせるだけなのか、それともソロの被害妄想か、とにかく道が急で辛い。
あとちょっとか、というところで私に先行している唯一のおじさんが下山してきた。「上は真っ白で何も見えんよ」の一言に、またガッツリ二つ折りにたたまれる私の心。「今日の予報は晴だって言ってたのにね」と傷を慰め合う。
ようやく登頂、ザックを下ろしてほんの数分だけ休憩し、虫もすごいのですぐに下山開始。急登ばかりのルートは、下りるのも本当に一苦労。急坂を下りるのは、急登と消耗度は殆ど変わらない。途中ですれ違ったおじさんに、「ここはしっとりぬれたブナ林に趣があるし、展望が売りの山じゃないから諦めがつく」なんて話しかけられ、そうですよね〜なんて同意する振りをしたが、諦めなんかつかない往生際の悪い私である。
へとへとになって13:35、やっとこ下山。もう登山なんてアホくさいものはやめようと、激しく決意させる厳しい山行だった。
娘の下校時間には間に合うまい、しかしとにかく急がねばと、山バッジを買うため道の駅九頭竜へ。そこで650円払って出してもらったバッジは、あのアンケートを答えるとどっかでただで貰えるバッジと同じのダサいやつだった
……もう、しばらくソロは勘弁。なんか色んな意味で疲れた山だった。
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