唐松岳・不帰景Bルンゼ
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- GPS
- 06:19
- 距離
- 14.2km
- 登り
- 1,064m
- 下り
- 2,077m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
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アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
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写真
感想
この日はTUSAC出身の若手・無山無命氏と不帰方面を目指すことに。朝一で二股に車をデポし、ゴンドラへ。この日は平日だったが祝日と土日の中日だからか結構な人出で、特に登山者が多い。チケットを買ってアダムに乗るのに時間を要した。ドローン氏、えんでかし、メインライン、垂直土地、まっちなどがいる。少し遅れて入山。
この日は八方池山荘上までシールで行き、コルまでの下りは板を持ってツボ足、また板を履いて山頂直下までシールで行ったが、ここが悪かったのでここから板を担いだ。Dルンゼに至るまでの先行者は1人。キャニオニングの田中彰さんで、彼はCルンゼを選択した。Dルンゼは今年既に滑っていたので、C尾根を観察する。パックされていて突っ込むのは恐い感じ。次いで記録の少ないBルンゼを覗く。
C尾根からはよくわからないが、雪庇がせり出しておりその下にはマッシュがいくつか続く。飛べるのか懸垂下降なのか、そこからはわからなかったのでドロップポイントまで行くことに。ドローン氏はまっちらと2峰に行くという。岩角にスリングを回して支点を構築し、まずは板を履いたまま雪庇の縁に出る。
下を見ると雪庇はハングしており、ギャップは2m強だろうか。飛べなくはないが、落ちたタイミングでコントロールを失ってクラックに落ちたり、怪我をしたりする可能性もある。無山氏にも見てもらった後、再度ツボ足でアプローチして確認した。結果、スキーを履いたままの懸垂下降を選択。最初に無山氏にロワーダウンしてもらい、30m一杯で解除。続いて懸垂下降に切り替え自分が最初のギャップまで15mで下りる。無山氏の見込み通りここからのマッシュは問題なく滑って回避できた。スリングは残置。
ロープを回収し、無山氏からドロップ。続いて滑り始めるが、フラットライトかつ重めの雪で滑走自体はこれといって楽しくなかった。ただ、ノートラックが滑りたかったし、雪庇から覗いたBルンゼには届きそうで届かない魅力を感じたので、行くしかなかったし、満足度は高かった。Bルンゼは出だしが狭いが、出口から見比べた感じでは全体的にCルンゼと同じくらいの幅だろうか。実はCルンゼを滑ったことがなく、無山氏は不帰全体で初めての滑降がBルンゼだった。
唐松沢に出てから2峰に向かった彼らを見上げる。なんだかんだで時間をかけたので、ドロップする時間はそれほど変わらなかった。この日は結構な人数が2峰を滑降。50になって初めてここを滑ったという帝王は感動しきりで、「あと20年早く来たかった」とおっしゃっていた。彼らの滑りを見届けた無山氏は刺激を受けたようで、キャットフェイスが具体的な目標となったようだ。ここは今でも滑り手の心を惹きつけてやまない。
彼らと合流してから一緒に下山。南滝はだいぶ埋まって今シーズン初めてスムーズに下りられた。その下の堰堤もほぼ埋まりつつある。
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