神璽谷で道迷遭難・大津県警山岳救助隊に救出された
- GPS
- 04:50
- 距離
- 3.2km
- 登り
- 618m
- 下り
- 53m
コースタイム
- 山行
- 3:59
- 休憩
- 0:50
- 合計
- 4:49
天候 | 晴時々曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
コース状況/ 危険箇所等 |
枯葉、迷い込んだ道はザレ場、岩場、石岩崩れの危険、斜度45度、道無しなど |
その他周辺情報 | 登山口にパーキングスペースあり 10台以上、トイレ無し |
写真
装備
個人装備 |
雨具(ゴアテックス上下)
懐中電灯
防寒シート
昼食のパン・おにぎり
行動食のおやつ
水分1.5 リットル
タオル2
手袋
ビニール袋
ケータイ
カメラ2台
筆記用具
健康保険書
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感想
九死に一生を得ました
ヤマレコ記録をいくつか読んで
ショウジョウバカマやイワウチワが見たくなり
一人で一度も登ったことのないコースの神璽谷コースから
北比良峠を目指した
朝急いでいて前夜確認しておいたヤマレコユーザーの道迷いの記録の再確認を怠った
しばらくはルンルン
迷った地点では二つの道にわかれていたように見えた
すぐに出会うだろうと安易に考えて右手へ入った
やがてどうも怪しい
ここで戻って確認すべきなのにどんどん
やがて斜度がきつくて登りはできるが降るのが難しいところまで来て
地図で見ると本道に行く距離はそれほどでもなさそうに見えた
仕方がないので登る
進む方向は西なのにと、わかっているのに障害があり登れない
地図と実際は違うのだ
足場が悪くて やがて20m登るのに60分かかる
一歩一歩が死の転落の危険
心を持ち直しては休憩を入れて手足の力を回復させるよう心がけた
800mを超えると次第に寒い
4点支持 しっかりとした木の根(見えれば掘りだして掴む)、大きなしっかりとした岩以外は体重はかけられない
少々の大きさはぐらりと動く 小さいのはガラガラ崩れる動くし落ちる
よほどしっかりした岩でないと手はかけられない
一度掴みかけてグラッとしてぞっとした
体は足が支えられれば地面に抑えるようにして
捕まるもののないザレ場で立ち止まり少し下りまた登る
尾根を目指した
尾根へ着いて見ると下は絶壁 尾根伝いなど不可能
尾根にまたがり体力を失わないように水分と食べ物を少し食べ休憩して降りる
さらに登ると斜度が60度
一歩一歩が死を覚悟 落ちれば300mは落ちるだろう
ザイルとカラビナとピッケルのいる場所(山岳訓練の場所だろう)
ヤマレコでは近くを通った形跡がある
でも 79歳の私には絶体絶命
体力を失い寒い 力もなく筋肉がつれる
(芍薬甘草湯は2つ持っているがリュックを下ろせるどころでない)
遭難した
救急要請する決心をする
生まれて初めて
上に見えるコンクリート小堰堤風(後で救急隊の人に聞くとあれは岩が崩れ落ちるのを避ける建造物だと)
恐怖を覚えた とにかくあそこなら道があるのではと
またひょっとしてあそこならヘリに見つけられやすいかも
15時半 ぐずぐずすると日が暮れる 東斜面だ
立ち止まると寒くて震えてブルブルと大腿筋肉が大きい振るえ
堰堤近くの中ぐらいの松のある2m 四方ぐらいの空き地
そこへ落ち着くと110番して 言われたように119番へかけ直す
ケータイが通じる 充電の電池があるというのが命の絆と知る
20分ぐらいでヘリコプターが見つけてくれた
ケータイの位置情報で逆探知できるようだ
ヤマレコの位置情報も告げた
後で警察に点検された
登山届はしてあるか、飲料、食料、ケータイ、ケータイ充電器、懐中電池、衣類(雨具、防寒具シート、ツエルト) これらを持っているかと
すぐにヘリコプターと捜索隊が出発するが、夜を過ごさなければならないかも。
確実に死んでいるところを助けていただいた滋賀県警大津の方々山岳救急隊の方々に心より感謝いたします。また愚かな高齢の遭難者に優しく接していただきました。
今でも思い出すとブルブル体が震えますが、援助が来るまでの待ち方、励ましを頂き不安と恐怖が和らいだのでした。
コメント
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とても怖い思いをされたと思います。
何よりご無事に生還されて良かったです。
( ̄(エ) ̄)ノ_彡☆バンバン!
ありがとうございます。心も身体もまだ震えています。
救助された記録を他の方にお見せするのはとても勇気がいることだと思います
我が身が同じ状況下に晒された時どのように行動すべきか、先人のデータを基にするしかありません
ありがとうございました、そして無事帰還、何よりです
お疲れ様でした😄
ありがとうございます。救出されましてただただ感謝です。
貴重な体験談をありがとうございました。
読んでいるだけで体が震えました。
登山初心者の身なので教訓にします。
ご心配と恐怖をお与えして申し訳ありません。現場であくまで冷静であること、滑らないこと、こけないことがとても大切とわかりました。支持がしっかりとできるところでは立ち止まって休憩して筋力の回復を待つ間、小声でひとりごちたり、歌を歌ったりして恐怖を和らげていました。リックも下ろせないので、水も飲めずでしたが、水など出せるリュックは張り出したりしてバランスを崩す恐れもあります。何度かストックを1本捨てよかとか、最後はリュックが重くなって、体が持ち上げにくいので捨てた方が良いのでは、、という考えもちらつきました。
実は昨年の秋、地元の低山で一緒にトレッキングをしていた主人が下山途中で滑落しました。
叫び声で振り向くと、木の根に躓いた主人が転んで一回転をして地面に落ち、そのまま山道から斜面を15m程ゴロゴロと転がり落ちました。
幸い、落ち葉がクッションになったのか彼は傷ひとつありませんでした。私もその時は色々と冷静に対処して、2人共無事に下山しました。むしろ夜に二人して転んだ事を笑って話たりも出来ました。
しかし次の日から、滑落した本人よりも目撃した私の方に異常が現われました。人が階段を下りるのを見るのが怖くなったのです。そして、寝しなに主人が何処からか落ちる夢を見て眠れなくなりました。勿論、暫く山にも登れなくなりました。しかし時が経ち、丘のような低山巡りから慣らした結果で今に至ります。正直、未だ怖いです。でも心と体が許してくれるように必ずなります!今はちょっと信じられないかも知れませんが…
貴重な体験談、本当に宝物です。
拙い雑文をすみません。
ありがとうございます。ご主人様にそのようなことがあったとは、また目撃された貴女がPTSDになられたとは、大変お気の毒です。本当に恐怖だったことでしょう。今日の新聞体育欄に、運動は認知症と反比例と書いてあり、登山は特に、凸凹を歩き、登り、景色を眺めてなど、、脳に良い刺激ではと思います。
救急隊の人に言われたように、楽しむ登山、私も時間をかけて徐々に慣らしていくしかないかな、と考えています。やはりこれを書いていても何となく動悸が戻りますね。
なんども道迷いになりそうになった経験がありますが、本当にシンプルですが、すぐに戻るのが最善手でしょうね。なんとかなりそうだ、と言う油断を勇気を出して断ち切るしかありません。
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