薬師岳:夜叉神からテント泊でピストン
- GPS
- 32:00
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 1,703m
- 下り
- 1,703m
コースタイム
夜叉神の森 7:15
夜叉神峠 8:05− 8:10
杖立峠 9:45− 9:55
山火事跡 10:50−11:05(間食)
苺平 11:50
南御室小屋 12:20
テント設営後、昼食・午睡
6/23(日)
南御室小屋 3:55
薬師岳山頂 4:50− 5:10
南御室小屋 6:00− 7:30(朝食・テント撤収)
山火事跡 8:35− 8:40
夜叉神峠 9:55−10:10
夜叉神の森 10:50
天候 | 6/22(土):概ね曇り,昼すぎから一時日がさす 6/23(日):曇りときどき晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年06月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
夜叉神の森駐車場は、この時期はさすがに週末とはいえまだ余裕あり。 広河原までのバス開通を間近に控え、冬期通行止め区間に向けて工事車両の通行が多い。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
・南御室小屋の先、急登を登った後あたりから残雪が一部に現われるが、歩行に支障はない。 ・下山後、夜叉神の森の食堂で山菜そば(680円)をいただいた。 ・芦安の金山坂温泉は、入湯税込みで、日帰り入浴700円。(以前より上がった?) |
写真
感想
今夏は南アルプスを重点的に歩こうと考えているのだが、混雑時の山小屋泊りはできれば避けたく、多少荷がかさばるがピーク時はテント泊で歩く計画をしている。
そこで、久しぶりのテント設営をはじめとする練習をすべく、比較的近場で環境もよさそうな鳳凰三山・南御室小屋のテントサイトを絡め、山歩きに出かけることとした。
自宅を深夜に出て、夜叉神登山口の駐車場に着いたのが午前5時。既に夜は明けていたが、行程に余裕があることもあり、しばし車中で仮眠し、7時すぎに出発することとした。
5時の段階でも若干登山者がいたが、7時になるとそれなりに人も増え、彼らに交じって登山届を出し、歩き始めた。
比較的緩い、よく踏まれた登山道を登っていく。地元中学校の生徒会が木で作ったマナー啓蒙看板があちこちにあるのが微笑ましい。1時間ほど歩いて夜叉神峠到着。
白峰三山は、頂上のみ雲がかかっているものの、概ね見渡せる。この時期の、新緑とセットで見る残雪の山々は、私の最も好きな山の光景でもある。夜叉神峠では立ち休憩だけにして、更に先に進む。
ここからは、しばらく急登が続くこともあるが、睡眠不足がたたってペースが鈍る。焦らず無理せず、休みたくなったら休んで、ゆっくり登る。山火事跡まで登るとまた白峰三山が美しく見え、ここで腰を下ろし、持参の手製おにぎりを食べて一息入れる。
おにぎりに力を得たのか、以後は順調で、結局、ほぼコースタイム通りで本日の泊地・南御室小屋に着く。
受付をすると、空いている好きなところにテントを張っていいとのことだったので、ちょっと小高くなっている木陰のサイトをチョイス。テントを張るのは久しぶりなので少々戸惑うが、10分ほどで設営完了。少々寒いが、森林に囲まれた静かなサイトで水場も近く、極めて快適な環境である。
ラーメンを煮て昼食をとり、そのまま午後はテントの中で午睡…。山に来てよかったと思う、シアワセなひと時である。
夕食は、山メシとして2つの試みをした。
一つは、米炊き袋での炊飯。紙の特製袋に普通の米を入れ、20分ほど熱湯の中でふたなしでグツグツ煮てから、10分ほど蒸らして完成。下界で食べる米と同等の味で、アルファ米よりずっとおいしいが、1リットルほど水が必要で、煮ている間にさし水も必要。水が豊富なサイトでないと少々厳しいか。
もう一つは、近年実にいろいろな種類が出てきた、セブンイレブンのパック惣菜。要冷蔵のものが多いが、冷凍ペットボトルと一緒に持参すれば、1泊程度の山行であれば十分活用できるはずで、今回は肉じゃがをチョイスした。これは大正解で、シングルの山行ではどうしてもレトルト品に頼りがちなところ、これからはメニューの幅が一挙に広がりそうである。
食後は、早々に就寝。
富士山世界遺産登録の報をラジオで聞きつつ、寝袋にくるまった。
翌未明、3時過ぎに目をさまし、昨日の米で作ったおにぎりを一つ頬張ってから、薬師岳山頂に向けて歩き始める。歩いているうちにだんだん日が昇ってきて、森林限界少し手前でご来光。山頂では、昇る太陽がおそらくきれいに見えたと思われるが、道を歩きながらでも、木々の間をこぼれてくる朝日はなかなかどうして幻想的であった。
森林限界まで上がると、やっと白峰三山をはじめ、南アルプス北部の山々がきれいに見える。残雪のこの光景、これが見たかったのだ。これまで何度も歩き、今年もこれから歩こうと思っているこの山系、このようにきれいに見えると感慨深い。
砂払岳まで来ると、背後に富士山が見える。私自身は登山の対象とはしていないが、昨日、世界遺産登録が決まったことで、これからますます注目されることだろう。
山頂まで着くと、おそらくご来光を拝んでいたと思われる薬師岳小屋宿泊者はほぼ撤収した後で、山頂を独り占めして、360度大パノラマをしばし楽しむ。遠くは北アルプスまで、周りの山々はまだくっきり見えるものの、この頃になると空が雲で覆われてきて、青空が少なくなってしまったのがやや残念。意外と風もあり、だんだん寒くなってきたので、20分ほどで折り返し帰途につく。
テントに6時に戻り、改めて味噌汁とおにぎりで朝食。冷えた体に熱い味噌汁は、元気回復に十分なパワーがある。食後、ゆっくりテントをたたんでパッキング。周りのテントは、一部は早々に撤収されているが、大部分は目下鳳凰三山往復中なのか、昨日のままである。ここを早朝に出れば、地蔵岳まで往復しても夜叉神には十分戻れるだろうから、そうした行程の人たちのものだろう。
下山は、極めて快調なペース。途中、山火事跡と夜叉神峠で、ザックを下ろして休憩したが、白峰三山はほぼガスの中。たまに青空も見えるので、じーっと待っていれば姿を拝めたかもしれず、実際そうしているカメラマンの方も見かけたが、私は山頂で既に見ているし、まあいいかということにして先に進んだ。
夜叉神の森には11時前に下り、おなかがすいたので、食堂でおそばをいただく。山で自ら湯を沸かして食事をする苦労を思うと、こうしてお金でサッと食事が出てくるのは、ありがたいことである。
食後は、少し休んで金山沢温泉へ。入口のBBQコーナーは大盛況だが、風呂場は他に殆んど誰もおらず、日曜の午後というのに静寂そのものである。お陰さまで、ゆっくり疲れをとった上で帰途につけた。
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