大朝日岳
コースタイム
- 山行
- 4:40
- 休憩
- 0:20
- 合計
- 5:00
- 山行
- 3:00
- 休憩
- 0:40
- 合計
- 3:40
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2003年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
<1日目>あまりにも天気が良い朝だったので、今年の登り納めは「朝日」と決めて、登山口の「古寺鉱泉」に車を飛ばしました。山は完全に冬なので、いくら小屋泊まりとはいえ、シェラフや外着などすべて冬物のため、55肇競奪も悲鳴をあげ、また、食料も結構あるので、背にはズッシリと重量感がありました。
日帰りでもないしノンビリ行こうかなとも思っていたのですが、熊の出没に脅えてひとりでに足が速くなっていました。アッと言う間に「古寺山」に着き、初めて人に会いました。風が出てきたので早く小屋に入ろうとギヤをチェンジし、予定より30分ほど早く小屋に到着。風が強いので山頂アタックは明朝に残し、窓ガラス越しに山頂が見える住処(寝床)を確保しました。
今晩は単独が4人、ペア(夫婦2組)が3組、4人の団体様の計14人。私は早々に夕食を食べてシェラフにもぐり込みましたが、なかなか寝つけませんでした。20時頃はガスで何も見えず、暴風が小屋を叩いていました。21時頃には寝たようです。
<2日目>午前4時に目覚めて外を見てビックリ。半分諦めていた空は一点の雲もなく、風も消えていました。どうやら風が追い払ってくれたようです。すぐに外に出たら、まだ真っ暗でしたが星の見事なこと。「大朝日岳」に今にもオリオンが落ちそうでした。
小屋に戻ってバーナーで湯を沸かしていたら、東京から来たという夫婦ペアの奥さんが、「上に行くんですか?」と言うので、「こんな日に行かないんですか?」と逆に尋ねたら、「昨日行ったので」と大たわけなことを言うので、「せっかく東京から来たのですから、ご来光は絶対に見てください!」と勧めてまた外に出ました。
コーヒーをすすりながら、次第に赤らむシーンにただ驚き、日の出まではまだ時間はありましたが、「とにかく行ってみよう」とカメラを持って走り出し、山頂にはわずか5分で着いてしまいました。当然私一人で、それこそオリオンに手が届きそうでした。風はないし寒くもなく、大パノラマを独占できました。そして、6時20分、「蔵王」から待望のご来光が上がり、今日の日の始まりを告げました。知らないうちに5人ぐらい集まっていて、一斉に大きな拍手が沸き起こり、先ほどのご婦人も「誘っていただいて本当に良かったです」と感無料の様子でした。私は次第に
赤らむ山々に絶句して呆然と立ちすくんでいました。「吾妻」も「飯豊」も「蔵王」をみな「おはよう」と言ってくれているようでした。「磐梯山」、越後の「妙高山」、「黒姫山」もクッキリと視界の中に入り、「鳥海」、「月山」、「葉山」も機嫌良さそうに浮かんでいました。
「影朝日」を見ながら小屋に戻り、すぐに下山の途につきました。「山の朝発ちは早い」のが鉄則です。道中も全くの快晴でした。私は登りよりも下りが得意という下山家なものですから、小屋から2時間40分で駐車場に着いてしまいました。今日は日曜日なので多くの登山者と出会いましたが、口々に、「小屋からですか?速いですね」と驚かれました。途中、水場で「月山エコプロ」の白田氏が7人位のツアー客を引率中で、「今日は小朝日までガイド」と言うので、「上は最高だよ」と激励しました。
とにかく、今回は狙いが見事に的中。素晴らしい登り納めとなり、帰りに寄った「大井沢温泉」の湯船からは、地元で「大井沢富士」と親しまれている「小朝日岳」がきれいに見えました。
余談ですが、初めて利用した新しい「大朝日小屋」は噂どおりの快適な山小屋でした。また、改築中の「鳥原小屋」は、今日が朝日町への引渡し日で、さっそく使えるということでした。これで、朝日の主稜線の小屋全てが改築を終えたことになります。
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