八ヶ岳・編笠山〜権現岳〜キレット〜赤岳
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- GPS
- --:--
- 距離
- 20.5km
- 登り
- 2,229m
- 下り
- 1,720m
コースタイム
14日・0415青年小屋〜0550権現岳〜0740キレット小屋〜1010赤岳〜1200行者小屋1203〜1530八ヶ岳山荘
天候 | 晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2013年07月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス
|
コース状況/ 危険箇所等 |
終始薄曇りの中の南八ヶ岳縦走となりました。 初日の観音平〜編笠山〜青年小屋は、危険な場所はありません。少々付記すれば、編笠山の頂上直下は急こう配なので、歩行は慎重に、ということでしょうか。後ろの人に落石は注意です。また、押手川あたりまでは、アブとブヨが猛烈にたかってきます。腕を3か所ほど刺されそうになりました。当然ながら、半そで半ズボンは刺されまくります。長袖は絶対に必要です。 青年小屋〜権現岳〜キレット〜赤岳は、今回のルートの核心部です。権現小屋に至るルートも片側が切れた岩場などが目白押しです。さらに、キレット越えは危険地帯の連続です。61段の梯子、ザレたルンゼ、キレキレの巻き道など危険な個所は満載です。歩行距離も10時間に及び、天候予測、地図読み、体力、技術など登山の総合力を試されるルートです。 |
写真
感想
赤岳に来たのは今年3月以来です。当然ながら氷点下20度近い冬山でした。今回は夏山。さらにたっぷり縦走をさせていただきました。ちなみに参加したのは、毎日新聞旅行の登山学校です。太田ガイドがリーダーだから参加しました(太田さんは最近国営放送によく出ていますね)。
今回のコースは、コース自体の厳しさもさることながら、天候をしっかりと読めないといけないと痛感しました。
2日目、青年小屋を午前4時半に出発したのは、正午には行者小屋に到着したかったからです。そんなに早く出なくても、と思う向きもあるかもしれませんが、赤岳周辺は正午過ぎから雨の予想でした。さらに雷の発生も考えられるわけです。山岳気象情報「ヤマテン」の予想もまさにそうなっていました。核心部分であるキレットを、雨の降らないうちに通過しよう、というのは当然の判断です。それで午前4時過ぎの出発となりました。
とはいえ、コースは随所に厳しいところがありました。権現岳に向かう登山道もキレキレ。体がまだ目覚めていないのに、崖の上を歩くのは体に良いわけがありません。緊張しても、体はまだ覚醒しておらず、手足の反応が鈍いことが自分でもよくわかりました。とにかく慎重に慎重に、でした。
権現岳を過ぎて北に進むと、現れるのが61段の梯子でした。長いだけでそんなに緊張することはないのですが、やたらと太ももに力が入ってしまいました。
そのあといくつかのアップダウンと鎖を超えて、キレット小屋に。目の前には赤岳に続く岩壁がそそり立ちます。こんなところ登れるの、というのが正直な感想でした。
樹林帯を抜けて岩肌に取りつきます。ジクザクに登ったり岩肌にしがみついたり。最大の難敵は風でした。西寄りの風が終始強く吹きまくり、バランスを維持するのに苦労する場面もありました。ザックにレインカバーをつけている人がいましたが、ヨットの帆のようにふくらみ、危険な状況でした(もちろん取り外しました)。スリリングなんて言葉では言い表せない、危機感を感じました。
核心部注の核心部は、赤岳のちょっと手前。痩せ尾根に取り付けられた、2メートルほど梯子です。これが岩壁にへばりつけるように、取り付けられています。垂直に登るというよりも斜め上への移動になるのですが、右側のがけに落ちたら100パーセント即死です。ほんの数メートルではありますが、下を見ないようにまり越えました。
赤岳山頂は、海の日ということもあり、大勢の方がおられました。すれ違うのも大変なほどの人数でした。風以外の難点は、寒さでした。ほぼ冬。半そでの男性もいましたが、ブルブル皮膚が震えていました。それって低体温症になりかけてるのでは、と心配になりました。
帰りは文三郎尾根を下りました。冬と同じコースでしたが、冬の方が歩きやすいと実感しました。なにしろ、壊れかけの階段を、冬には下る必要がありませんので。雪の上をアイゼンでザクザクと進んだ方が楽ですね。
行者小屋も大賑わいでした。南沢を下りましたが、数えきれないほどの登山者とすれ違いました。みんなちゃんと宿泊できたのでしょうか。
ちなみに宿泊した青年小屋も混んではいましたが、布団は一人1枚でした。快適でした。
15枚目の黄色い花は「ヤツガタケキスミレ」、32枚目の白い花は「チョウノスケソウ」ではないかと。他は調べないとわかりません。今度は赤岳〜硫黄岳縦走だね。私も行きたい……。
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