利尻山で利尻ルール実践(鴛泊ルート)
- GPS
- --:--
- 距離
- 12.1km
- 登り
- 1,557m
- 下り
- 1,532m
コースタイム
11:30 山頂
14:40 野営場
天候 | 雲 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
7合目より、徐々に傾斜がきつくなります。 9合目よりさらにきつくなるうえ、ガレているので歩きづらいです。 トイレのブースには、紙はありません。 登山ポストは、野営場管理事務所にあります。 温泉は宿が用意してくれました。宿を使わない方は、利尻富士温泉というのがあるみたいです。 http://www.town.rishirifuji.hokkaido.jp/guide/hotspring.html |
写真
感想
夏休みに、たくさん山に登りたい!
ふだん行けないような遠い山に登ろうとチョイスしたのが、利尻富士の呼び名でおなじみの利尻山でした。
日本最北端の百名山であることから、山をやっている方には知名度の高い山なのではないでしょうか。今回、利尻山を調べていて思ったことは「環境保護への意識が高い山だな」ということでした。山麓の二つの町が協力して作った「利尻ルール」というルールが定められています。それは
1.携帯トイレを使うこと
2.ストックにキャップをつけること
3.植物の上に座らない、踏み込まない
の3つだということです。
携帯トイレを前日に購入し、いざ利尻山に出発です!
この日は、朝5時に鴛泊の旅館からスタート。旅館「夢海」の主人の運転する車で、山麓の野営場まで連れて行ってもらいました。天気は曇り。西のほうはところどころ雲が切れています。
準備運動をして、登り始めるとほどなく「甘露泉」。おいしい湧水を汲むことができます。水場はここで最後なので、水を満タンにして進みます。
道はその先で分かれていますが、標識がしっかりしているので、迷うことはないと思います。高い木々の中を、ずんずん進みます。
だんだん、木々が横に生えるようになってきて、身長170前半の友人が頭をぶつけるような高さになってきました。私も何度か木に頭をぶつけました。油断できません。
第一展望台を過ぎるあたりから、徐々に西側の眺望が開けてきます。ペシ岬や礼文島が見えてきます。東側はガスってます。
7合目、「胸突き八丁」と書いてあるあたりから、いよいよきつい登りです。8合目、その先の避難小屋までの道が、しんどく感じます。また、避難小屋周辺はぬかるんでいるところが多かったので、スパッツを持ってこなかったのは失敗だったと思いました。
9合目から山頂までは、ガレ場です。足がズルズル滑るので、慎重に行動する必要があります。途中、沓形コースからの道を右に見ながら、進みます。だいぶガスが濃くなってきて、360度何も見えません。
山頂は北峰と南峰のふたつのピークがありますが、道の崩落のせいで南峰に行くことはできないみたいです。山頂の祠で写真をパチリ。
軽く食事を取って、下山を開始します。この日は夕方まで山頂が隠れていたので、早めに下山して正解でした。
帰りは行きよりも神経を使いました。ガレ場に足を取られたり、枝に頭をぶつけたりしながら帰ってきました。
帰りも、「夢海」の主人が迎えに来てくれました。帰りの車の中で、「海にタッチしてから山頂に登る人もいるんだよ」と教えてくれました。うーん、夢があって、いいですね!
ところで、みなさんは自分の便を持ち運んだことがありますか?検尿や検便といった少量はあるかもしれませんが、普段の用便で出る量を持ち運んだことは、経験がない方も多いのではないでしょうか。
私は、今回の利尻登山において、利尻ルールを守り、避難小屋の簡易トイレで用便を済ませ、それをザックに入れて持ち帰ってきました。
お宿で買った携帯トイレは非常に使い勝手のよいもので、使用方法もトイレの中に書いてあったため、大きな混乱なく使うことができました。トイレの中に便が残っていないことや、芳香剤が置いてあったこともあり、たいへん快適に用を足すことができました。
ちゃんと縛れば漏れてくることはありませんし、チャックで密閉しているためにおうこともありません。縛るときに空気を抜き忘れたためかさばりましたが、何か自然に対していいことをしたような気になりました(そんなわけはないのですが)。
よく「自然に帰るんだし」ということで登山道を外れたところで用を足す人がいますが、そのために登山道の外にある草花を傷つけることはいけないことです。
また、ウンチやオシッコが自然に帰るためには長い時間をかける必要があり、冬の期間が長い利尻山などでは長期に渡ってこれらの汚物が山に残ることになりかねません。結果的に、こういった汚物に含まれる大腸菌などの雑菌が地中に染み込み、湧水として我々の前に湧き出てくるかもしれません。詳しく調べていないので本当にそんなことが起こるかどうかは不明です。しかし、可能性はゼロではありません。
貴重な自然を守るため、自分で出したものの始末は自分でしよう、という気持ちを持つことは、とても大切なことなのだと思います。また、実際にそういった行動を起こしてみることで、「ウンチやオシッコを持ち帰る」という抵抗を持っていたことが。実はたいしたことではないことに気つきます。
これらの取り組みを助けるために、山中に簡易トイレを準備したり、持ち帰ったものを処理するための仕組みを整備するのには、ずいぶんと多くの苦労があったことでしょう。
しかし、本家富士でも同じ問題が指摘されているように、ウンチやオシッコの処理はモラルを含めたたいへん大きな課題です。山に行くみんなが高い意識を持って、これらの課題に取り組むことには大きな意味があるのだと思いました。
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