槍ヶ岳 北鎌尾根 ババ平をベースに周回
- GPS
- 20:14
- 距離
- 43.9km
- 登り
- 2,608m
- 下り
- 2,610m
コースタイム
(22日)3:00ババ平BC-4:10水俣乗越-5:35北鎌沢出合-7:10北鎌のコル-10:40槍ヶ岳-13:00ババ平テント撤収13:40-15:00横尾
(23日)5:30横尾-6:15徳沢-7:05明神-7:50上高地
天候 | 21日 雨 22日 曇り(3000m付近はガス) 23日 曇り時々雨 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年08月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
バスで上高地へ |
コース状況/ 危険箇所等 |
北鎌沢右俣への分岐は見過ごさないように注意。 水は右俣上部でも補給可能だったが、左俣との分岐で補給が無難。 独標から先はなるべく稜線付近をキープしたほうが良い。 最後のチムニーはザックが重いと難しい。 念のため20mロープを携行したが使用せず。 ロープを使用しなければならない状況になる前にルートを再考すべき。 GPSの電池が切れそうになった為、肝心の北鎌周辺のトラックがほとんどありません。部分的に電源を入れた箇所だけ記録が残っているので手動でトラックを追加しています。 |
写真
感想
初めての北鎌尾根。どうせやるなら初見単独で。しかもなるべく登山者の少ない平日にルートファインディングを楽しみたいと思いました。
昨年は大雨で天上沢へ下降することができずに撤退。
今年こそはとリベンジのキタカマです。ババ平にテントを残して軽装でスピード周回する作戦をとりました。
1日目
上高地バスターミナルを出発すると雨が降り出し明神でカッパを着用。横尾でいよいよ本降りとなり山荘の軒下で雨宿り。
まったくテンションがあがらない中、なんとかババ平に到着しテントを張って翌日に備える。
2日目
2:00起床。20mロープと1ビバーク分の装備を持って3:00に出発。暗闇の中水俣乗越への登りの途中でGPSからアラームが鳴る。確認すると、なんと電池残りわずかの表示。予備の電池もテントに忘れてきてしまった。しかたがないので電源を切り、以後現在地確認のときのみ電源を入れることにする。水俣乗越から天上沢への下降ではやたらとヘッドランプに虫がたかりうっとうしい。しばらく雪渓を下ると広い河原となる。
間ノ沢出合あたりで夜が明けるが槍はガスの中。
天上沢は広くて気持ちの良い場所で快調に1830m地点の北鎌沢出合まで下る。
ここから北鎌沢右俣は見えているが分岐点が見えているわけではない。右俣の角度から推察してもっと先に分岐点があるように錯覚してしまい、危うく見過ごしてしまうところだった。ここで沢の水をがぶ飲みしてハイドレーションの水を満タンにする。右俣上部は斜度がきつくなり、息も切れ切れでなんとかコルに到着する。
独標手前までは一般登山道状態で迷うことは無さそう。P8への急な登りの手前で初めて先行登山者に遭遇。少し言葉を交わし先を行く。
独標の手前でトラバース中の先行パーティー2名を確認するが、トラバースを終えるといつのまにか追い抜いていた。以後山頂まで誰にも会うことはなかった。
独標のピークはパスしてここから先は稜線をキープしながら順調に高度を上げる。槍はガスに覆われてまったく見えず非常に残念。
雲行きが怪しく、ついつい早足になってしまう。
P14の登りでトラバース道の誘惑に負けて稜線を大きく外してしてまう。落ちたらアウトの箇所をなんとか稜線まで戻るが15分ほどタイムロス。
最後のチムニーは、巻けば楽に上がれそうだったがせっかくなのでトライしておくことにする。下のチムニー(たぶん)は岩が濡れてステミングがききづらく、かなりスリリングだった。核心部を抜ける瞬間にザックが岩に引っかかりアドレナリンが噴出するがなんとかクリア。上のチムニーは問題無しで10:40槍ヶ岳山頂に到着。気が付けばコルから3時間半で山頂に抜けていた。山頂は登山者もまばら。うわさの拍手などもちろん無かったが、最高の達成感にしばし浸る。
一般登山道を槍ヶ岳山荘まで下り、あとはババ平のテントまで駆け足で下る。ここでもう一泊する予定だったがどうしてもビールが飲みたくなったのでテントを撤収して横尾まで下山する。快適な横尾キャンプ場にテントを張って一人で乾杯。すっかり緊張から解放されたせいかテント入り口を開けたままいつの間にか寝込んでしまった。
3日目
天気が崩れそうな予報なので早々に出発。
上高地に到着するころ雨が降り出した。
全体を通して体力とルートファインディングがカギになると感じました。岩場の通過に関してはザックの重さによってかなり印象が違ってくるのではないでしょうか。
自分の場合、荷物を軽量化したことで選択できるルートの幅が広がり、結果として比較的安全に踏破することが出来たと思います。
taka32さんこんばんわ。
北鎌尾根の記録を拝見しました、凄いですわ。
一度は訪れたいと思ってますが、、中々その気になれませんね、余りにリスクが多いのでついつい慎重になってしまいます。まぁ、足に自信がありますが北鎌尾根は想像がつきません、いつまでも未知の世界の様に思ってます。
因みに、私は日帰り登山を好んでしてます、例えば新穂高から槍ピストン、新穂高から笠ピストン、馬場島から剣ピストン、新穂高〜奥穂〜ジャン〜西穂〜西穂山荘まで1日、新穂高から三俣蓮華ピストンなどなど。(水晶目指し遠いので引き換えしました)
どうも北鎌尾根は滑落のイメージが強く行きたいですが、いざ行くとなると尻込みします。
北鎌尾根ソロ縦走されたtaka32のご意見をお聞かせ下さいませ。どんな事で結構です是非参考にしたいと考えてます。
KAME32さんコンメントありがとうございます!
私もたいして経験豊富なわけではないのであくまで私見として捉えていただければと思いますが、北鎌はルートさえ誤らなければ技術的にそれほど難しい箇所はありません。
ただ、不測の事態に対応できるクライミングスキルやビバーク術など総合的力がバックグラウンドとして必要かとは思います。
ここでの事故はほとんどがルートミスによる滑落ではないでしょうか。
実際いたるところに紛らわしい踏み跡があるので惑わされてしまいますが巻き道に騙されずに慎重に進めば問題ないと思います。
ルートに関してはネット上にたくさんの報告があるので情報を集めてイメージをつくっておくといいでしょう。
日程的には新穂高あるいは上高地からの日帰りも不可能ではないと思いますがよほど体力的に余裕がないとリスクが大きいと思います。疲れて判断力が鈍るとちょっとしたルートミスが命取りになってしまいます。
装備に関してはテントやクライミングの重装備で踏破するのもそれはそれで楽しみ方の一つだとは思いますが私の場合は重荷に耐えられる自信が無いので軽装でスピード重視の作戦をとりました。このへんは個人の志向になってきますがテントでババ平にBCを置くか山小屋での前泊でなるべく荷物を軽くしてゆとりをもってトライするほうがいいような気がします。
一口にキタカマといってもいろんなスタイルでのアプローチが考えられますがとにかく安全なルートを見つけること、これに尽きると思います。
ありのままの自然と対峙して自分でルートを見つける楽しさは一般ルートでは味わえない醍醐味ですよね。
KAME32さんは体力的には問題なさそうですのでぜひ万全の準備をしてトライしてみてください!
taka32さん、ご意見有難うございます。
貴重な北鎌体験者からのご意見よく理解できました、感謝します。
そうですね穂高縦走の時も荷物軽量で何とか鎖の懸垂箇所を登れたのを思いだしました。ルートを見つけて登る楽しさが山登りでの面白さですね、私は岐阜西美濃周辺の低山に良く出かけますが薮漕ぎ・ルーファイを好んでまして、少し不安な時も緊張感あって好きですね。キタカマは今色んなビデオ拝見しイメージ作りしてます、楽しくなってきてますね。小生はそろそろ筋力の低下も感じてますので、今日も気分一新でボルダリングでも体験に行ってきます、何か新たな発見があるやも知れませんから、、。
taka32さんの槍ケ岳日帰りヤマレコ拝見しました、ほぼ私と同じスピードですね。数々のヤマレコ大変参考になります、これからもtaka32さんのヤマレコを勝手に参考にさせて頂きます、これも感謝・感謝です。
有難うございます。
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