羊蹄山−比羅夫コース
- GPS
- 14:00
- 距離
- 10.8km
- 登り
- 1,541m
- 下り
- 1,541m
コースタイム
過去天気図(気象庁) | 2013年09月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
登山ポスト有り、道中危険個所はありません。9合目のガレ場のみ落石注意。 |
写真
感想
私達クロヒマワリの会の来年度の目標は二つの世界遺産地域である羅臼岳、富士山を登頂することです。
どちらの山も最低1400メートル以上の高度を登り片道7キロ以上を歩かねばなりません。
その予行演習とトレーニングを兼ね、初心者の妻と膝に爆弾を持つM氏との3名でのトライでした。
羊蹄山比羅夫コースは初心者向けとはいうものの片道5.5キロ標高差1500メートルで今年度の私達にとっては初めての長丁場です。
そのため、普段はのんびり出発派の私達でしたが今回はまだ暗い4時30分に登山開始しました。
駐車場にはすでに5、6台の車が止まっていましたが、登山ポストを見る限り前日からの登山者で避難小屋での宿泊組と予想されました。つまり私達が本日最初のパーティです。
ヘッドランプを頼りに歩き始めます。緩やかな森林帯を約1時間程歩くと風穴。そのすぐ後に一合目半の標識が、
はじめて見ました、一合目半??
その後も順調に四合目まできました。コースタイムよりはやや遅れていますが私達にとっては十分な速度です。
ところがここからが悪夢の始まり・・・
四合目の半分も行った頃、M氏の膝に違和感が感じられると申告がありました。右足の膝裏が痛い?かも・・・
夏に旭岳に行った帰りと同じような症状で、その時大変な苦痛ととともに歩き通したM氏の暗い記憶が呼び起されました。
あの山行ではロープーウェイ駅に着く頃、彼は膝を全く曲げられないロボット人間と化していたのです。
五合目に到着すると大休止をとりながら登山を継続するか否かを話し合いました。
登りは比較的我慢できるが下りは前回同様かなりの苦痛を伴うことが予想されます。
時刻はまだ8時にもなっておらず余裕がありますが、これ以上登って降りれなくなることを考えるとこのまま撤退したほうが良いに決まっています。
その方向で決定し、もはや全員温泉モードになった時今回同行できなかった会のメンバーからメールが入りました。
M氏はその内容に発奮したのか、行ける所まで行ってダメなら避難小屋泊まりで、と冗談ともつかないことを言い猛然と先に歩きだしました。
そのまま七合目までの登りは何とか頑張れましたが、やはり痛みが増しているようで苦肉の策として膝のサポーターにプラスして
腰に巻いていたサポーターも膝に転用し、だましだまし登りなんとかかんとかようやく火口淵の分岐点までたどり着きました。
この間後続の登山者に道を譲ること数え切れず。
「ここで待っているから頂上行っておいで」とM氏。自らの足の具合を冷静に考えた上での提案に私たちは反論の余地はありませんでした。
しばらく休むことで膝の痛みも少しは治まるだろうという見通しもあって、二人で頂上に向かいました。
天候は晴天、風もほとんどなく、気温はちょうどの絶好のコンディションの中火口淵を約30分歩き頂上に立ちました。
出発してから約8時間です。あまりの景色のよさにそんなに時間がったったとは到底感じられませんでした。
M氏には申し訳なかったのですが、こんなに気持ちの良い頂上を踏んだのは久しぶりです。
頂上には4〜5パーティが休んでおり、それぞれ写真を撮ったり食事をしたりしていました。
写真を撮るとそこそこにM氏のもとに戻り、お昼ご飯にしました。
絶好の好天のおかげでM氏は寒くもなくゆっくりと休息をとれた様子でした。
13時30分、下りにも時間がかかることを考慮に入れ下山開始です。
登山口到着予想は日没前の17時30分、M氏を筆頭にゆるゆると下ります。
M氏はやはり前回同様ロボット人間(失礼)になりかかっていましたが、ラッキーなことに旭岳とは違いこちらは森林限界が高めで掴む木がいたるところに生えています。
急な下りの足場の悪いところでは木を掴みながらまるで手長猿のように足に負担をかけないように降りて行きます。ふーむ、人はどんな環境にもなじんでいけるのだ。
四苦八苦しながらの下山、
初心者の妻はぬかるみで滑って横向けに転がるはM氏は足に力が入らず登山道を逸脱し脳天逆落とし状態になるは、散々な下りでした。この間後続の登山者に道を譲ること数え切れず。
日の入りの17時46分現在、私達は風穴の少し下あたりにいました。ここから駐車場がまた長い。行けども行けどもたどり着かず一瞬道を間違えたかと思えるほどです。
結局駐車場に到達したのは18時30分。あたりはすでに真っ暗、登山口に設置されている街灯一つが唯一の明かりでした。なんと入山してから14時間も経過していたのです。
本日この山に一番長くいたのは間違いなく私達です。一番最初に登り始めて一番最後に降りてきたのですから・・・
いったいどれだけ山が好きなんでしょうね♪
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