朝日連峰 朝日俣沢 岩魚止沢 大朝日岳
- GPS
- 15:49
- 距離
- 20.1km
- 登り
- 2,115m
- 下り
- 2,101m
コースタイム
- 山行
- 5:40
- 休憩
- 0:28
- 合計
- 6:08
天候 | 25日 曇り時々晴れ 26日 ほぼガス、昼頃ちょっと晴れ |
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過去天気図(気象庁) | 2021年09月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
朝日鉱泉より600m程手前に通行止めゲートがあり、その手前のスペースに駐車出来ます。スペースは15台程。停められない場合は戻りながら路肩のスペースに停めるしかありません。 通行止めゲートから朝日鉱泉までは看板案内の近道を利用して徒歩10分程。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
朝日川支流 朝日俣沢〜岩魚止沢 3級 雪渓なし ラバー 平水 この時期のせいかヌメヌメでかなり神経使いました。タワシ有効。 朝日鉱泉から中ツル尾根コースの登山道を75分程歩き朝日俣沢と黒俣沢の出合いから入渓。 朝日俣沢は周年禁漁区。黒俣沢は解禁。 一日目 入渓してしばらくは穏やかな河原を行く。 ちょっとした小滝にも深くて綺麗な釜があり、暑い時期じゃないと泳ぐ気にはなれないが、へつりに詰んで初っぱなから泳いで突破。全身ズブ濡れになるが、朝日の沢を目一杯楽しんでやるという気合いが感じられた。 右岸から流れ込む、檜沢、ミカゲ沢、下ノ大沢を見送ると、左岸から30m大滝がかかっており、皆で歓声を上げる。 800mで上ノ大沢出合い。この二俣を右に入るとゴルジュとなり、滝が連続し初日の核心部と言えよう。 今回はヌメリが酷く、タワシを多用しながら登れる滝は登ったが、どの滝も一癖あるような滝で楽しめた。 ザイルを出したりお助けを出したり、小さく巻いたりしながら楽しく順調に進む。 940mの幕営地には早く着きそうだったので、休憩を多めに取りながら進んだが、13時には幕営地に到着。 この先はいいテン場がないらしいので、ちょっと早いがここで初日の行動を終える。 940mの河原状には、インゼルに1ヶ所、左岸に1ヶ所適地があり、今回は少し広めな左岸にタープを張った。薪は豊富。 二日目 この日は長丁場なので6時スタート。 幕営地の目の前には8mの直瀑がかかっている。これは登れないので右岸から巻き。すぐ上の5mトイもまとめて巻いて懸垂なしで降りれた。この巻きは特に悪い印象はない。 少し行くと両壁が立ってきて、左岸から下岩魚止沢が迫力ある連瀑で落ちている。この辺りの景観はさすが朝日と言える迫力満点の渓谷である。 そして進む先にはこれまた見事な幅狭ゴルジュが待ち構える。 CS滝を水線から突っ張りで越えて続く連瀑も直登で越える。この辺りからアドレナリンは全開である。 少し河原状になり、インゼルに整地すれば1人か2人は寝れそうなスペースあり。 そしてまたすぐに両岸切り立ったゴルジュ。そして目の前に6mCS滝が見えてくると、左岸から3m滝で出合っているのが岩魚止沢である。 岩魚止沢は、出合いから3m5m4mの連瀑になっており、真ん中の5mは左壁の岩場を登り後続にザイルを投げる。岩が脆いので注意。 これを越えるとこの沢最大の50m大滝。 水線は細いので威圧感はないが、高さもあり見事な滝である。 水線のすぐ左から直登の記録もあるが、ヌメリもあって時間もかかりそうなので、左の草付きから取り付いて乾いた左壁をフリーで登る。足場はしっかりしてるが、高さがあるので慎重に登る。 大滝上段から水線に入れそうだったが、そのまま左壁の岩場を登り無事滝上に出る。 この左壁登攀は、フェルトだと怖いかもしれない。 そしてここから怒涛の連瀑帯突入。 特別難しい滝はないので、ヌメリを落としながらほとんど直登で越えて行くが、6mCSは右岸巻き。 途中5m程の滝でtakashiiiiiさんが落下するアクシデントがあったが、無傷で事なきを得る。 1470m二俣を右に入ってからも連瀑帯は続き、まだ続くのかよ〜と愚痴の出る中、1570m辺りでようやく連瀑帯が終わり一息つく。 奥の二俣を左に入り、最後の滝を越えると次第に水は涸れるが、沢型はしばらくは残っており、稜線目指して高度を上げる。 ずっとガスガスで真っ白だった景色だが、この辺りで青空が見え、稜線の綺麗な紅葉が目に飛び込んで来て感動のフィナーレを迎える。 最後のツメは、大朝日岳山頂にダイレクトに出ると藪こぎを強いられるので、なるべく山頂よりに、そしてなるべく藪を避けて進み、最後にちょっとだけハイマツと楓の藪を漕ぐと1840mの登山道に飛び出した。 みんなそれぞれ達成感を感じながら目と鼻の先にある大朝日岳山頂へ登頂した。 下山は中ツル尾根コースを三時間かけて下山。 |
写真
装備
共同装備 |
30m×2本。20m補助ロープ1本。
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感想
モーリーさんからお誘いあった岩魚沢。いつか行きたいと思っていたので二つ返事でO.K.しましたが、朝日入門の沢にしてこのスケールで痺れっぱなし。滝を越えるとすぐ次の滝が迫って飽きる暇もありませんでした。次の課題も見えたけどもう水の冷たさが厳しい時期になってきたのであとは来期のお楽しみでしょうか。
今シーズン、岩手の尿前沢と同じくらい目標にしてたのが、この朝日俣沢岩魚止沢である。
朝日連峰の沢は、去年ハナヌキ峰に抜ける根子ノ三沢を遡行して以来だが、朝日の主稜線に突き上げる沢となると今回が初遡行となる。
朝日の沢に行きたいと言っていたchicken_manさんにも声を掛けると、二つ返事で参加となり四人パーティーでの遡行となった。
入渓前から若干緊張気味であったが、朝日の沢はやはりスケールがでかかった。二日目は沢の中では終始ガスガスだったが、それでも朝日の沢を身体いっぱいで感じる事が出来た。これぞ沢登りと言える素晴らしい沢であり、そこを遡行出来ているという嬉しさをずっと感じながら歩く事が出来た。
この朝日俣岩魚止沢は、朝日連峰では入門の沢となっているが、さすがに初心者はもちろん、初級者向きでもないと思った。
故・弘田氏の記録にもある通り、3級レベルの滝をフリーでサクサク登れない人がパーティーに1人でもいると、大幅な時間ロスになり1泊2日でも厳しくなると言うのは本当だと思う。
以前カモの会のお二人が、日帰りで12時間を切って下山までこなしている記録を拝見したが、体力的にも技術的にもとんでもない強者だと改めて思った。
今回も入渓地点で唯一お会いしたソロの方も、一日で抜けるかも、と言っていたが、話を聞くと4級や5級の沢にもソロで行く本物の沢屋さんであった。またどこかでお会いしたらよろしくお願いします。
念願だった大朝日岳に突き上げる沢を無事遡行出来たのは、メンバーのおかげであり、タープ泊も含めてとても楽しい二日間を過ごす事が出来た。
中々簡単には入れない朝日の沢であるが、来期に繋がる内容の濃い沢登りが出来た事に心から感謝したい。
ありがとうございました。
コメント
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