初の涸沢テント泊
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- GPS
- 52:00
- 距離
- 30.8km
- 登り
- 1,024m
- 下り
- 1,022m
コースタイム
2日目 6:40横尾-7:40本谷橋8:00-9:40涸沢
3日目 6:30涸沢-7:30本谷橋7:40-8:30横尾-9:30徳沢10:00-10:45明神11:00-12:00上高地
天候 | 1日目晴れ後曇一時雨 2日目快晴 3日目快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
バス 自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
上高地から横尾までは平坦な道。 横尾から涸沢まで整備された登山道で危険箇所は特にありません。 |
写真
感想
前に山雑誌の写真で一目見て以来その美しさに心を奪われ、絶対生で見てみたいと思っていた涸沢カールの紅葉。
10月初旬が紅葉のピークと去年から目星をつけて楽しみに待っていた。
事前の情報ではディズニーランドのような混雑だとか恐ろしい事書いている。実際、Twitterの山好きフォロワーの方が何人も同じ目的地に向かうようだ。山フェスのような感じになるんだろうか。
何時に出発すれば、駐車場とテント場が確保出来るのか全く予想出来なかったので、とりあえず限界に短く睡眠をとって2時半に起きてみる。3時に出発。
7時10分頃さわんど駐車場に到着。車がどんどん上高地方面に向かっているものの、入口の1個目の駐車場が空いていたので即停めた。そこからバスに乗り、8時には上高地に到着。
上高地は紅葉真っ只中で、小金色に染まっていた。このシーズン来るのは初めてなので、梓川と穂高連峰の美しさにテンションあがる。
朝食のおにぎりを食べてスタート。この日はまず3時間歩いて横尾でテント泊予定。時間的に涸沢に行ってしまうのは可能そうだが、テント担いでの消耗に自信が無いので相変わらずののんびりタイムスケジュールだ。
小梨平キャンプ場の紅葉を眺めながら進む。風が強い。稜線あたりの風はすごく強いんじゃないだろうか。事故が無いと良いけど。
景色を楽しんでいるうちにあっという間に明神館に着いた。おにぎりをもう1個食べて、明神館バッチを購入。レトロなデザインで素敵だ。
徳澤に向けて出発する。ほどなくして猿が登山道に現れた。一匹貫禄のあるボス風な猿がのっしのっし前の登山者についていく。危険はないのだろうか、と警戒しながらなかなか貴重な写真がとれた。
ボス猿(勝手に決定)を越えて進むと、びっくりするくらい沢山の猿が現れて猿祭り。一本の木に7、8匹子猿が遊んでて「猿のなる木」みたいになってる。
猿の集団の最後に奇声をあげて危険そうなはぐれ猿(これも勝手に決めました)がいた。
無事、何事もなく通過。
長い樹林帯を歩いてテン泊ザックの重みがこたえはじめた頃、
徳澤に到着。何度来ても美しいところだ。テント場から徳澤園の景色が絵になる。
徳澤園でもバッチを購入。
天候が悪化しそうなのでソフトクリームも食べずに先を急ぐことにした。
横尾までの道は初めてだ。それほど絶景スポットも無く、平坦な林道に慣れてきたこともあり淡々と歩く。重量ザックでも平坦な道ならだいぶ慣れてきたのかあまり疲れも感じずに歩けるようになってきた気がした。
11時過ぎには横尾に到着。テント場は想像してたよりも広く、かなり余裕があった。鹿島槍ヶ岳の大変なテント泊状況を経験していたので、拍子抜けするほど順調でホッとした。
テントを張ってる最中に、ポツポツと雨が降りはじめた。フライシートをかけるまでお待ちを!と山の神様に念じながら急いでセッティング。間一髪。
いつもながら天候運が良い。奇跡的なタイミングだった。
雨の音を聞きながら、ぬくぬくしながら昼食。持ってきた弁当を食べる。美味しい。重くても持ってきて良かったと思う。
お腹がいっぱいになり安心したところで昼寝。
昨日4時間程しか寝てないので、ほんとに気持ちの良い昼寝。
目が覚めて横尾山荘周りを見てみる。またバッチ購入。
遭難場所が記してある山地図が掲示されてあった。奥穂〜西穂間は7月〜8月だけでも3件滑落死亡事故があり、涸沢〜奥穂間も2件。恐ろしい。
今年だとすでに11人亡くなった方がいるそうだ。分かってはいるが、改めて身が引き締まる。
夕食はワカメご飯に、豚の角煮、キムチ、カニのスープ。家ご飯のようにがっつりで美味しく、満足。
前回鹿島槍の時、毎回インスタントラーメンorレトルトカレーなので、美味しい山ご飯食べたいね〜と話していたら奥様が頑張ってくれた。
やる事も山レコメモを書いておくことぐらいしか特にないので18時には就寝。早い。
2日目、4時起床。さすがに10月の北アルプスは寒かった。ダウンを着て、ダウンシュラフに入っていたが、隙間から冷気が入る。朝食にカップラーメン(ミラノ風ドリア味・・ラーメンに合わない感じ)を食べコーヒーを飲んだ後、のんびりと準備する。テントがバリバリと凍結していた。氷を払わないとたためないし、重量も増えるので念入りに払う。手がかじかむ。
6時40分ようやく横尾を出発した。なだらかな道を一時間進む。圧倒される屏風岩の横を通り、正面に北穂高の山容が見える。美しい。ピークの形がエベレストのようだと思った。
本谷橋につき、小休憩。
吊り橋を渡った後、急坂が始まった。下山してくる人が大勢列をなしてくるので、
なかなか進むのが難しくもあったが、登りの人はそんなに多くなく意外だった。一泊の人が多いのだろうか。この分ならテント場も良いスポットが空きそうだ、と期待が高まる。
坂はやや急だったが、昨晩がっつり11時間も寝ているし、涸沢に登っているという興奮もあって元気だった。
ほどなくして奥穂高がドーンと現れ、涸沢ヒュッテ、テント群が見えてきた。
写真を撮りながらゆっくり進んでいく。天気も快晴でこんな気持ち良い道があろうか。
涸沢槍が見えてくる。初め槍ヶ岳だと本気で勘違いして、見知らぬカップルにそうだと言ってしまったのが悔やまれる。恥ずかしい。知ったかぶりはするもんじゃない。
テント場に9時40分到着。
最初、すごい瓦礫の斜めの場所に建ててるテントがあったので、そんな環境に建てなければならないのかと驚いたが、やはり空きのスポットで良い場所が色々あって一安心。広めの平地を見つけ、設営した。
こんなすごいところでテント泊出来るなんて嬉しすぎる。
前穂〜奥穂〜涸沢岳〜北穂に囲まれた大パノラマ。やはり雑誌とかテレビで夢想してるのと体感する事はこんなにも違うのだ。
昼食は涸沢小屋で、カレーライス、モツ煮、ビール。
テント群を下に眺めながら至福のひととき。小屋バッチも忘れず購入。
今回ピークハントしないので、テントでのんびり昼寝タイム。後から思えば奥穂に向かう途中までのパノラマコースを回って少しでも下見をすれば良かった。
涸沢ヒュッテでコーヒーを飲み、絶景を撮影しながら贅沢な時間が過ぎていく。14時半くらいには稜線に太陽が隠れてしまったので夕方気分に。早い。
山レコメモを書いたり、写真を見返したりしてダラダラしているうちに4時半。日没前に夕食の準備。今回は奥様が来る前に実験してきたという特製ラーメン。茹でるラーメンに、具沢山味噌汁の具だけ入れてコンビーフをチャーシュー代わりに投入。なかなか豪華だ、いける。
ボリュームもカップ麺よりあって腹持ちしそうだ。
食後にコーヒーを飲みながらテントの中から景色を眺めていたら突如ストームトルーパーが現れた。絶景の中佇むストームトルーパーはなんだかシュール。
あの装備をここまで担いできた心意気を賞賛したい。
17時にはほぼ暗くなり、ヒュッテにトイレに行くと大行列。
上からテント群を眺めると、灯りの灯ったテントの一つ一つがランタンのようで綺麗だ。月灯りとテントの灯りと涸沢小屋の灯り。浮かびあがるアルプスの山影。ロマンチックな情景をしばらく眺める。
就寝。平坦な場所を見つけたとはいえ岩場の上で寝るのはなかなか辛い。昼歩き回ったわけでもないのでなかなか寝つけない。この日は暖かかった。
毛糸の帽子を被って寝ると全然違うことが発見。
4時に起きる。だいぶ日も短くなってまだ真っ暗。外の空を見ると満点の星空。
この日はもう下山するだけだが、3連休の渋滞もあることだし早く戻っておきたい。美しい光景に後ろ髪をひかれながらも、朝日を浴びる山を見ながらテントを片付け、下山を開始。
行きに写真を思いっきり撮っていたので、下山は歩きに集中できた。2時間で横尾まで来た。
身体の調子も良く、重ザックでもスイスイ。また北穂と屏風岩はくっきり見えて、本当に天候に恵まれた山行だった。
横尾から徳澤までの道も、今度は前穂がどーんと見えてこちらもすごい。行きには見えなかった光景だ。9時半頃徳澤に着くと流石に疲れてきて昼食タイムに。カレーうどんを食べた。美味い。角肉が柔らかくて絶品。
明神では山バッチ目的で嘉門次小屋へ。ここのバッチ、前回買わなかったのを後悔してたので嬉しい。イワナの塩焼きを食べたかったが今回は我慢した。
上高地に12時に到着。
西糸屋山荘で美味しいアップルパイを食べ、お土産に上高地の華を買い帰路に着いた。
今回は初めてという事もあり、涸沢までテントを担いでみるのがミッションだったが案外道も整備されてて楽に感じれた。
涸沢カールは、噂通り素晴らしすぎる場所だった。
今まで北アルプスの憧れといえば自分は槍ヶ岳だったのだが、ベールに包まれていた穂高の姿が真近に見え、奥穂はスケール感・重厚感を感じたし北穂はとにかく美しかった。実体をもった目標としてようやく御姿を現してくれた感じだ。
来シーズン、まずは涸沢から北穂に挑戦したい。
○オマケ
帰り、車で冷却水のランプが消えないというアクシデントが起きて松本のディーラーに。
原因はわからないが大丈夫そうだと事なきを得る。が、松本市の渋滞に巻きこまれこの後の高速渋滞にも断続的に会い、上高地を13時に出たのに家を着いたのが22時半だった。秋の3連休、半端じゃない。
■トイレコ
徳澤(外)
水洗。街の綺麗な公園トイレレベル
★★★★
横尾(外)
和式ボットン。連休という事もありちょっときつかったかな。
★★
涸沢ヒュッテ
洋式も和式も。人数多いだけに沢山トイレがある。普段綺麗なんだろうけど、フェス状態。
★★★
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