白崩沢下降〜東ノ川本流〜シオカラ谷
- GPS
- 32:00
- 距離
- 17.2km
- 登り
- 1,364m
- 下り
- 1,351m
コースタイム
10/14 6:15幕場−8:45西ノ滝下9:15−11:50シオカラ橋−12:20大台ヶ原駐車場
天候 | 10/13 晴 10/14 晴のち曇 |
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過去天気図(気象庁) | 2013年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
感想
10/13(日)
7:10大台ヶ原駐車場−8:45白崩沢下降点−12:35東ノ川本流13:00−16:30中崩沢出合
深夜のうちに大台ヶ原に入るが、三連休ということもあり、駐車場は想像以上に満杯。道中は天体観測を楽しんでいる人もいたが、駐車場は強風が吹き荒れており、車外にでるだけで一苦労。そのまま車中泊するが、翌朝も相変わらずの強風でとても寒い。しかし凄い速さで吹き抜けるガスの切れ間からは、しっかりと青空が覗いており、風さえ凌げれば絶好の登山日和。車中でもぞもぞと着替え、7:00過ぎに駐車場を出発。
まずは白崩沢下降点を目指して登山道歩き。尾鷲辻からは東屋脇の踏み跡に入り、テープを頼りに堂倉山方面へ。堂倉山は台高の名渓「堂倉谷」の源頭でもあることを考えると、中々感慨深いものがある。山腹を巻いて、適当なところから白崩谷に下降を開始する。
白崩谷の下降は最初は楽だが、中盤で大滝が三連続するので、一部懸垂下降を交えて下る。その後は巨岩帯が続き、少々足に堪えるアプローチ。一軒家レベルの大岩が普通に出てくる。頭上に広がる瑤砲皸掬櫃気譴覆ら、約4時間の下降で東ノ川本流に至る。
東ノ川本流からは多少泳ぎを交えながらの遡行となるが、青空の下、気温も高いので躊躇なく水に入る。
前方頭上にはエボシ瑤鬚呂犬瓩箸垢覽雋箏欧広がり、その上に大台ヶ原が浮かんでいる様は、どことなくギアナ高地を彷彿とさせる。
アメ止めの滝10mは登れないので、右岸巻きのルートに入るが、途中テープが沢床近くに貼られていて巻き終了と勘違いした為、エボシ滝周辺の巨岩帯に突っ込んでしまう。際どいムーブの連続で対岸に追いやられた末、最終的に左岸巻きでも突破不可能なことが判明。右岸巻きがまだ終わっていなかったことに気付き、懸垂下降を交えて元の場所に戻るが、ここのゴタゴタで一時間半ぐらい費やしてしまった。
右岸に戻るとやはり巻き道が続いており快適に進むが、途中で沢床に降りると、歩き辛い巨岩群となる。蜂の巣のぶら下がる巨岩の下を急ぎ足で通り抜け、釜を泳ぎ、岩の隙間を潜って、16:30ようやく中崩谷出合付近の快適な幕場に到着。すぐにテントを設営し、焚火と食事の準備。寒さもあまり感じず、快適な夜を過ごす。
10/14(月)
6:15幕場−8:45西ノ滝下9:15−11:50シオカラ橋−12:20大台ヶ原駐車場
5:00起床。6:15に幕場を出発すると、すぐに地獄釜滝25m。上部には茶壺瑤隆篳匹威圧的にそそり立っている。地獄釜滝自体は左岸からあっさり巻けるが、巻き途中にビバーク道具が一式残置されており、少々気味が悪い。
そこからは更に巨岩具合が進むが、一ヶ所ショルダーが必要だった程度で、特にハマることもなくスムーズに突破。一部真新しい残置ロープも張られていて、そこそこ快適。巨岩に攀じ登っていると、後方で何やら生き物の動く気配。最初は後続の遡行者かとも思ったが、よくよく見るとカモシカが岩の上からこっちを伺っていた。
前方の岩峰が近づいてくると、満を持して大岩三兄弟が登場…と思いきや、岩の隙間を潜ったり、左岸から巻いたりと、思ったよりあっさり抜けられた。
やがて沢は右へと曲がり、ついに西ノ滝150mと中ノ滝245mが、その威容を現す。
西ノ滝は下部に虹を架けており、その美しさに圧倒される。写真撮影したり、ぼーっと眺めたりしながら、30分ほどその場に滞在。これらの大滝は登攀対象にもなっていて、中々興味深い。
ここから東ノ川はシオカラ谷とその名を変え、巨岩も徐々に存在感を薄め、ゴルジュの中の小滝登りが多くなる。千岩瑤忘垢軍櫃ると、クライマーがサマーコレクションに取りついており、思わずガンバと声を掛ける。
その後はさらに遡行感度も上がり、癒し系の景観を楽しみながらのまったり遡行。小滝は基本的に直登できるが、後半の高倉滝と東ノ滝は左岸巻き。最後の最後でとって付けた様に癒し系のナメが登場し、気分が盛り上がったところで、急に登山客でごった返すシオカラ橋に飛び出す。
ここから30分ほどの急坂登りで駐車場に戻るが、時間も早いので大台ヶ原の最高峰でもある日出ヶ岳まで小一時間のハイク。しかしシオカラ谷後半から天気は悪化しており、残念ながら日出ヶ岳もガスで視界ゼロだった。まあ1週間に10日雨が降る大台ヶ原らしい天気ではあるが…。
東ノ川は全体的に巨岩歩きで、遡行の楽しさ的には他の名渓に劣るが、側壁にそそり立つ数々の瑤筺⊃百m級の大滝が織りなす景観は本当に素晴らしい。多雨と巨岩というキーワードでは、屋久島にも近い部分を感じる。
百名山のピークハントで来ると印象の薄い大台ヶ原であるが、東ノ川に崩れ落ちる出刃包丁の様な瑤簑臑譴凌堯垢盍泙瓩涜えると、とても魅力的な山として感じることができる。東ノ川本流遡行は、大台ヶ原の真の姿を知るための旅でもあるのかもしれない。
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