大無間山(井川田代から)
- GPS
- 14:55
- 距離
- 18.4km
- 登り
- 2,400m
- 下り
- 2,397m
コースタイム
- 山行
- 12:46
- 休憩
- 2:06
- 合計
- 14:52
天候 | 快晴→曇り→晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
【積雪状況】 ・井川田代〜小無間小屋 ほぼ積雪無し。 ・小無間小屋〜鋸歯P1 ほぼ積雪無し。急登の一部に凍結部分があり足の引っ掛かりが少なく困難 ・鋸歯P1〜小無間ピーク 崩壊地点はさほど雪は無く、小無間取り付きから積雪が顕著。先行者が1名おり、その方をトレース。 ・小無間ピーク〜大無間ピーク手前300m ここから先は自分が先行。トレース無し。 踏み抜き地獄(足首〜腿)が続き、山頂部手前の急登付近より尻高さのラッセル。猿のように木を伝って急登を通過。山頂部では腹高さのラッセル。 ・大無間山ピーク手前300m〜大無間山ピーク ここから先は小無間での先行者と入れ替わり、その方をトレース。ピークが近くなるほど積雪が薄くなり、大無間ピークでは膝下ほど。 |
写真
感想
雪山を何も知らず、初見で大無間山に挑んだ記録です。
同日に挑んだ方がいたおかげで生還しました。
自分はここで死ぬのか、と思う体験は強烈なものでした。下山してしばらくは自分の半分は死んでいるような、奇妙な感覚がありました。
しかし変なもので、この山行がきっかけで深南部が好きになり、その中でも大無間山は自分にとって特別な山になりました。その夏、南アルプス山域で思いきり活動することになります。
【反省】
・雪山装備が甘すぎる
雪に埋もれ風が吹き付けるので休めない、という問題に対応できる道具が必要。また、軽アイゼンだけでなく、ワカンのような物があれば少し違っていたかもしれない。雪を溶かす道具もなかったので、あれば安心だった。
ちなみに、アイゼンは12本爪にしたからといって何か変わる訳ではない環境だったし、ピッケルも不要だったと思う。
・計画が甘すぎる
同日登っていた方は深夜スタートの夜終わりで計画。雪を進むスピードを遅くしないと消耗が激しくなるので、このような計画に一定の合理性があると思った。計画に遅れる、という心理状況はパニックを招き精神的ダメージが大きい。特にゆとりある計画を最初から立てるべきだった。
・撤退判断が遅すぎる
踏み抜き地獄が続いた時点で撤退を決断しなければならなかった。日帰り装備では疲れを感じてからでは遅すぎる。もう少しで山頂だから…と無理をするのは禁物。一度パニックになると立て直すのに時間が必要だが、その猶予さえ与えてくれない環境(というよりは装備?)だった。
結果的に、2人で互いに先行を交代して大無間山ピークへ行く形になった。自分からすればこの方がいなければ間違いなく死んでいた。当日、それに今でも、深く感謝の気持ちでいっぱいです。
ヤマケイにその方の記録があります。改めて拝見すると、同じ環境・時間を共有していたにもかかわらず自分とは随分違う認識をされていることがわかります。ちゃんと雪山がどんなものかをご存知だからこそなのだろうと思います。
コメント
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私は四月でしたがやはり踏み跡見つけて涙が出そうになりました。
今後の登山人生の血肉になるような素晴らしい経験だと思います、読み応えありました。
大無間、やはり積雪期には人が入らないのですね。
同日に登る方がいただけでも本当に奇跡的だったと思います。
雪山に今後取り組むかどうかは未定ですが、半年ほど経過して知識も増えてきた今ようやく冷静に振り返ることができるようになりました。
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