さわらびの湯→長沢背稜→雲取山→石尾根→奥多摩駅


- GPS
- 16:37
- 距離
- 53.7km
- 登り
- 4,361m
- 下り
- 4,314m
コースタイム
- 山行
- 6:45
- 休憩
- 0:13
- 合計
- 6:58
- 山行
- 8:06
- 休憩
- 1:22
- 合計
- 9:28
累計歩行時間 区間歩行時間 時刻 場所
11/2
0:00 0:00 0801 さわらびの湯バス停
(途中、通行止に遮られて引き返す)
1:01 1:01 0902 有馬渓谷釣場事務所前(落合)
1:34 0:33 0935 栃ノ木入沢との分岐点
2:27 0:53 1028 白岩沢登山口(入山)
3:25 0:58 1126 有間林道終点付近
4:06 0:41 1207 長沢背稜取付点
4:08 0:02 1209 日向沢ノ峰(〜1216)
4:35 0:27 1243 蕎麦粒山
5:19 0:44 1327 一杯水避難小屋
5:52 0:33 1400 ハナド岩
6:17 0:25 1425 七跳尾根分岐
6:54 0:37 1502 酉谷山避難小屋(〜1631)
7:08 0:14 1645 酉谷山
7:17 0:09 1654 酉谷山避難小屋(泊)
=====
11/3
0:00 0:00 0518 酉谷山避難小屋
0:44 0:44 0602 滝谷ノ峰ヘリポート
1:05 0:21 0623 水松山と長沢山の鞍部(〜0628)
1:31 0:26 0654 長沢山
2:37 1:06 0800 芋ノ木ドッケ
3:03 0:26 0826 大ダワ
3:18 0:15 0841 雲取山荘(〜0855)
3:37 0:19 0914 雲取山(〜0921)
3:48 0:11 0932 小雲取山
4:03 0:15 0947 奥多摩小屋
4:22 0:19 1006 ブナ坂
4:33 0:11 1017 七ツ石山
5:11 0:38 1055 高丸山と日蔭名栗山のコル(〜1103)
5:24 0:13 1116 日蔭名栗山
5:40 0:16 1132 鷹ノ巣避難小屋
5:56 0:16 1148 鷹ノ巣山(〜1209)
6:53 0:57 1306 六ツ石山
7:52 0:59 1405 三ノ木戸林道登山口(下山)
8:22 0:30 1435 奥多摩駅
天候 | 11/2 薄曇 15時頃小雨 夕方ちょっと晴 11/3 曇時々晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2013年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車 バス
↓(西武池袋線) 飯能駅 ↓(国際興業バス:http://kokusaikogyo.ekiworld.net/dia/timechart/jikoku500102.html) さわらびの湯 【復路】 奥多摩駅 ↓(JR青梅線) |
コース状況/ 危険箇所等 |
1.さわらびの湯〜落合 有間ダムの北側はコンクリートで固めた法面が大崩落しているため、 歩行者も含めて全面通行止。ダムの南側を渡り、遠回りする必要がある。 2.落合〜白谷沢登山口 林道を歩くが、車は有馬渓谷釣り場奥のキャンプ場先までしか通れない。 有間林道と白岩沢林道の分岐では、両方に柵がされているが、 左が白岩沢林道。ひたすら林道沿いを歩くが、 白岩沢と林道が最初に交差するところ(小さな滝がある)から 沢沿いを直接突き上げてもよいが、非常にキツいので、 白岩沢登山口の看板が出るまでは大人しく林道沿いを歩くほうが吉。 3.白岩沢登山口〜沢源頭 入ってすぐ、「←日向沢ノ峰」という標識が出るので、 正しくはこれに従って進むが、事前の調査を意識し過ぎ、 誤って直進したため、白岩沢ではなく、北側の有馬沢を遡上してしまい、 有間林道の突当り付近に上がった。 上部は傾斜がきつい上に猛烈なザレ、ガレで この時期は草付も枯れていたので、バランスを取るのが大変辛い。 林道の突き当たりから南に入りしばらくすると、尾根にあたる。 尾根を巻く道沿いに赤リボンがいくつかあるが、 これに従うと都県界尾根の52号鉄塔の西側に上がるので誤り。 この尾根をひたすら直登。完全な藪漕ぎ。踏み跡はほぼないが、 有馬沢の遡上よりははるかに楽。 尾根を詰めると、棒ノ嶺からの都県界尾根ルートのすぐ北側に乗る。 そこが長沢背稜のスタート地点。 ※本来のルートは今回の山行の参照とさせていただいた lizhijpさんの以下のレコ。 http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-196040.html 4.長沢背稜(日向沢ノ峰〜芋ノ木ドッケ〜雲取・三峰縦走路) よく踏まれているが、奥に入れば入るほど、 ところどころでルートが細く(場所によっては30cm未満)、 エスケープルートが非常に少ない上に長いので、 初心者だけのパーティには向かない。 ほぼ全ルートが尾根の南(奥多摩)側を巻く。 水松山〜長沢山の手前だけ北(秩父)側になるが、 この付近だけがルートがやや不明瞭。 長沢山からはほぼ尾根通しで、芋ノ木ドッケに向かって傾斜が急になる。 芋ノ木ドッケは白岩山方面と雲取山方面への分岐の標識はあるが、 山頂名を示す標識がない。 芋ノ木ドッケから雲取山方面は非常に急な下り。油断禁物。 水場は一杯水と酉谷山避難小屋前の2か所だが、 時期によっては涸れている(特に冬場) 5.雲取・三峰縦走路〜雲取山 よく歩かれているので割愛します。 6.石尾根序盤(雲取山〜七ツ石山) よく歩かれているので割愛します。 7.石尾根中盤(七ツ石山〜鷹ノ巣山〜六ツ石山) 七ツ石山から七ツ石小屋に下りる分岐を過ぎると、途端に登山者が減る。 鷹ノ巣避難小屋までは尾根通しのルートと尾根の南側の巻き道が並走。 ぼんやり歩いていると、大概巻き道に入る。 鷹ノ巣山も巻けるが、巻くのはもったいない。 鷹ノ巣山から先も登山者が減るが、六ツ石山まではそこそこいる。 六ツ石山は縦走路から外れたところにピークがあり、 登るにはピークを巻いた先から戻るような形になる上、 奥多摩駅から来る場合は突き当りになるので、 石尾根縦走者はよくパスするようだ。 8.石尾根終盤(六ツ石山〜奥多摩駅) 樹林帯の下り。しばらくはなだらかだが、三ノ木戸山を北側から巻いた後は 急な下りになるので、これまでの疲労が一気にくる。 三ノ木戸林道の登山口で舗装路に出てから奥多摩駅までがまたえらく長い。 ※奥多摩駅から徒歩10分ほどのところに著名な「もえぎの湯」があるが、 時期柄芋洗い状態なので、入湯は諦めた。 奥多摩駅ロータリ内に待ち時間情報があるので参考にするとよい。 http://www.okutamas.co.jp/moegi/ |
写真
http://yamatabi-hanatabi.com/toritaniyama.html
感想
今回の山行では、以下のレコを参照させていただきました。
ここに御礼申し上げます。ありがとうございます。
lizhijpさん:白岩沢源頭から長沢背稜へ
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-196040.html
LArcさん:酉谷山避難小屋のガラス窓を拭いてくださっているレコ
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-352969.html
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長沢背稜はなんて素晴らしいところなんだ!
というのが今回の山行の感想です。
前々から通して歩いてみたいと思っていた長沢背稜。
そのきっかけは、昨年の梅雨の時期に、
棒ノ嶺から都県界尾根を通して、長沢背稜の東端である日向沢ノ峰まで歩いた時、
向こうに見える、たおやかに曲がった尾根に惹かれたことでした。
http://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-201964.html
そのアプローチにあたり、以前と同じように棒ノ嶺から向かうのではなく、
かつては一般ルートだったその北側の落合集落から
白岩沢を遡上して長沢背稜に上がるというクラシックルートを辿ろうと考え、
今回実行した次第です。
このルートは、昭和50年代ごろまでは歩かれていたようですが、
現在では荒廃し、途中からは踏み跡も全くないようです。
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さわらびの湯バス停前からスタートし、
いきなり有間ダムの北岸が通行止めで途中引き返し、
というトラブルに遭遇したため、
改めて南岸に渡って落合まで歩きました。
白岩沢も途中でルートを誤って1本北側の有馬沢を遡上してしまったため、
これまたタイムロス。
その上、ものすごいザレ、ガレで草付も貧弱、
登ることはできても、とても下れそうにない、とんでもない沢でした。
有馬沢を遡上すると源頭部は林道で、長沢背稜はまだ上です。
林道を少し歩くと終点になるので、
その先から再び長沢背稜に向かって上がります。
ここは完全に藪漕ぎなので、肌の出ない服装と手袋は必須です。
この後に歩く長沢背稜と石尾根がなだらかなルートなので、
しょっぱなにガッツリ刺激的な歩きをするのも、
まあ悪くないだろうと好意的に捉えたつもりですが、
なんにしてもこの最初の4時間は強烈でした。
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長沢背稜はひとが少なく、奥まっているので本当に静かですが、
ルートはよく手入れされています。
途中に一杯水と酉谷山に避難小屋がありますが、
この山域を愛する有志の皆さんによって、いつもきれいに保たれています。
特に、酉谷山避難小屋は「老少年」さんという、
この山域では有名な方が定期的に掃除をし、
トイレ用のバイオ消臭剤を置いて、トイレを清潔に保っています。
本当にありがたいことです。
今回、酉谷山避難小屋には15時過ぎにつきましたが、
定員5〜6名のスペースは満員で、土間が空いていたので、そこにマットを敷きました。
都合7名で一泊しましたが、皆さんマナーが良く、
「老少年」さんが時折警鐘を鳴らしているような懸念材料はありませんでした。
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さて、今回は2日で50km超の長丁場、
翌朝はさっさと出発しないと、と思って一番最初に起きて準備していましたが、
前日に一杯水の手前あたりでパスさせていただき、
避難小屋でもご一緒した女性が、ぼくより先に準備を終えて出発。
どうしたものかと思い、声をかけると、なんとぼくと同じルート。
即ち、芋ノ木ドッケから雲取山、石尾根を経て奥多摩駅まで歩くとのこと。
総距離は30km以上ありますので、
こういうことをするひとはそういなかろうと思っていましたが、
よもや同じ日に同じルートを歩く方に出会うとは思いませんでした。
そう言えば前日の縦走中、前方に女性の姿を見かけてから、
パスさせていただくまでの10数分程見ていましたが、
足どりあくまで軽く、身のこなしは軽やかで無駄がなく、
避難小屋での食事の準備や後片付けやその他諸々、明らかに経験値が高く、
ここ最近お山を始めたひとではない動き方だったので、
目を見張っていました。
ぼくは女性の約30分後、5時20分ごろに出発です。
夜は明けていませんので、ヘッドライトでルートを照らしますが、
そう危険なところはなく、アップダウンも少ないので、
集中していれば特に問題はありませんでした。
それにしても、紅葉の3連休の2日目だというのに、
長沢背稜ではほとんど誰ともすれ違いませんでした。
2日合わせて10人くらいだったのではないでしょうか。
アプローチが悪く、エスケープルートも非常に長い上、
近くに雲取山や川苔山という花形もあるので、
地図を見てもこのルートを歩こうと思い至らないのかもしれません。
けれど、その静けさといい、この山域を愛するひとびとの心といい、
ルートの整備の行き届いている様といい、本当に素晴らしいところです。
自然にも感謝ですが、皆さんの心意気にも感謝です。
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さて、長沢背稜の西端である芋ノ木ドッケに向かってはちょっと登るものの、
基本的にはアップダウンは少なく、順調に芋ノ木ドッケに達しましたが、
ここには芋ノ木ドッケを示す道標がなく、何故か雲取〜三峰縦走路の
三峰側に下りたところに道標があります。
芋ノ木ドッケには「白岩山、三峰→」と「←雲取山」という道標があるだけです。
芋ノ木ドッケから儒走路への下りは短いですが強烈です。
ここに登ってくるひとびとを何人か見かけましたが、みな大変そう。
降りてからは毎度おなじみの縦走路なので、
距離も時間も計算しやすく、気持ちが楽になりました。
雲取山荘で先述の女性に追いついたので、ベンチに座って少々談話。
前日は古里駅から赤杭尾根を経て日向沢ノ峰へアプローチし、
避難小屋まで歩いたそうで、これまたなかなか渋いルート選択、
そして凄い長距離です。
その身のこなしからは大して疲れているご様子もなく、
これからあと20kmも歩くというのに、淡々としています。
先に雲取山に向かって登っていきましたが、
雲取山で再び追いつきます。
「お先に」と声をかけ、ここで女性とはお別れです。
できれば15時〜16時の間に下りたいと思い、
石尾根に入ってからは一気にペースを上げます。
鴨沢から七ツ石を経て雲取へ登ったり、稲村岩尾根から鷹ノ巣を登ったりと、
部分部分では石尾根を歩いていますが、
通して歩くのは初めてなので、距離や地形は事前調査で分かっても、
距離感は掴めていません。
天気は、快晴とは言えずとも見通しはよく、
紅葉が色鮮やかで多くの登山者が楽しそうに歩いてます。
ぼくもその景色に心を和まされながら、スタスタ歩きます。
鷹ノ巣に午前中に辿り着いたので、15時〜16時の間に下山する目処が立ち、
ひと安心といったところ。
それにしても、石尾根を奥多摩駅まで縦走する登山者は結構いるようで、
みんな一様に速足です。
ちょっと写真を撮ろうと立ち止まると、すぐに追い抜かれてしまうので、
抜きつ抜かれつみたいな状態になり、あまり精神衛生的によくありません。
六ツ石山を過ぎると樹林帯になり、いよいよ終わりが見えてきました。
そして紅葉もこのあたりの標高が最も色づいており、
この長い尾根を最後まで退屈することなく歩くことができました。
下山地近くにある羽黒三田神社で安全にお山歩きできたことへのお礼のご挨拶をし、
無事に奥多摩駅に下山。
「もえぎの湯」で汗まみれの身体を流そうと思いましたが、
駅ロータリの案内板を見たら「30分待ち」・・・。
きっと芋洗い状態なのでしょう。
さすがにげんなりし、トイレで清拭、着替えをして、
来た電車に乗って帰りました。
-----
9月に高尾山口駅から三頭山まで日帰りで縦走をしましたが、
この距離感が今回の山行で大いに役立ちましたし、
この時は登り中心のルートだったので、
今回の下り中心の石尾根であれば、まあ何とかなるかな、
という目算は立てていたものの、
何しろ2日で50km以上という長丁場だった上に、
最初に道なき道の強烈な登りがあったので、
なかなかタフな山行でした。
それにしても、冒頭に記したように、
長沢背稜は本当に素晴らしいところでした。
雪の季節にはさらに静かな佇まいを見せるであろうことを想像し、
次は2〜3ヶ月後にまた訪ね、酉谷山避難小屋をきた時より
綺麗にしていきたいと思っています。
今回は出発が早く、宿泊客も多かったゆえ、
自分のスペースしか綺麗にできず、それが多少心残りでした。
>抜きつ抜かれつみたいな状態になり、あまり精神衛生的によくありません。
あぁ、わかるわかる・・・。
正直、抜かされると抜かし返したくなっちゃうんだよっ。
別に競争してるんじゃないのにね〜やだね〜。
やっぱもっさんタフだね。
おつかれさんでした〜
いや〜、抜かれるのは構やしないんだが、
追いついちゃうのがね
ぼくは追っかけられてペース乱れるのが嫌だから、
自分より速いひとにはさっさと抜いてもらうことにしてるんだが、
逆に前のひとに追いついた時にペースを上げられてしまうと、
後から急き立ててるみたいで、
なんだか申し訳ない気持ちになるんだよね。
今日は朝に整体行って、夕方にかる〜くジョグで流して、
温冷交代浴で身体をしっかりと休ませました。
再来週がとんでもヴォッカだから、
疲れは早く取らないと・・・。
motchさん、こんばんは。
ロングルートおつかれさまでした。
山での出会いは、言葉の過多に関わらず、嬉しいものですね。
日本全国、いっぱい山があるのに、今日この日、ここで出会った「この人」に、なんだか親近感を覚えてしまいます。
それが、自分が「また歩きたい」と強く印象付けられたのなら、なおさらかと思います。
抜きつ抜かれつは、、、。
お山も下界もバーチャルも、根っこは同じでは?
「あぁ、佳きにはからえ、、」と、殿様目線、、、って、自分もムズカシイですけど、できたら楽かな、と。
こんばんは。
ソロ山行のときは、あまり他者と話すことはないのですが、
酉谷山避難小屋という場所の特殊性ゆえか、
何だか妙なシンパシーがありましたし、
小屋でも中年夫婦と随分いろんな話をしました。
まあ、もう会うこともないのでしょうが、
名前も知らないひとたちに親近感を覚えるのもいいなあ、と思いましたね。
抜きつ抜かれつ・・・。
ぼくは抜かれるのは構わないのですが、
追いかけるのはちょっと・・・。
かと言って、自分のペースを乱すのも・・・、
といちいち考えてしまうわけです、小人物なもので(笑)。
こんにちは、motchさん
クラシックルートとは知らずに2月に50号鉄塔からエスケープで利用していたようです。
積雪ありトレース無しでしたけれども青テープもあり道も判別できました。真剣に地形図見ながら降りていて、水場からはトレースあってホッとしたのを良く覚えています。
このルート、せっかくだから三峰(二瀬尾根とか)か丹波山に降りて静かな山旅にするのはアリかもしれませんね
こんばんは。
そうなんです、25000分の1では普通に載ってますからね・・・。
下りから上がっていくと、途中で道標なく白岩沢に入り込むので、
知らないと通り過ぎて52号鉄塔へ行ってしまうようです。
まったく、情けない・・・。
今回、石尾根をフル縦走したことがなかったので、
このようなルート設定にしたのですが、
雁坂峠方面もすごく惹かれました。
もう1泊すれば甲武信まで縦走できたかな・・・、
などと次回への妄想を膨らませる次第です。
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