8歳にリードしてもらう岩登りにつぐ岩登りの十二ヶ岳【山梨百名山】
- GPS
- 06:49
- 距離
- 7.5km
- 登り
- 892m
- 下り
- 883m
コースタイム
天候 | 快晴 富士山がとてもよく見えました |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年10月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
整備は完璧 四ヶ岳あたりから岩のアップダウン 十一ヶ岳から先は岩登りの連続 「ハードなコース」と書いてあることも でも吊り橋以外に高度感のあるところはナシ |
その他周辺情報 | 富士西湖温泉いずみの湯 ここは人が多すぎなくて最高なのです |
写真
感想
早く起こして車に乗せると車酔いになってしまう息子にとって、今のところ7時スタートがぎりぎりのところ。
なんとかへろへろの息子を車につめこんで出発、富士吉田インターから道の駅かつやまでひとやすみ。湖で遊びたそうな息子をまた車につめこむ。
十二ヶ岳の駐車場は「西湖温泉にあとで来ると約束してとめる」なんて書いてあったりもするけど、それはちょっと気が引ける(あとで行くけど)。
文化洞トンネルを抜けたあたりに駐車場があるらしい……と、ちょっとさまよったあと、「十二ヶ岳登山者用駐車場」という看板を発見。無事に車をとめることができた。富士吉田方面から文化洞トンネルを抜けて右側(山側)に進んだところにこの駐車場はある。元公民館、らしい。
登り口はまたややわかりにくく、駐車場から少し西湖集落方面に歩いたところの民家脇。先行するグループは文化洞トンネルを反対に抜けてから登ったようだった。
民家脇をのんびり上がっていくと、たくさんのお地蔵さん。古くからの生活道路なのだろうね、よそ者が入ってごめんなさいとちょいと思う。そのむこうに山に入る道があった。
尾根道をたんたんと登り、いったん平らなところに出る。これがミネ山山頂、ひと休みしてそのまま登っていく。この日は紅葉がとても美しく、赤に黄に目を楽しませてくれた。
しばらくすると長浜集落からの道と合流。そして大きくトラバースで折り返していく道になる。この辺りまで来ると、富士山がそれはもう見事にみえる。これはいい山に来たね。
写真を撮りながら進んでいたら、息子が「松も入れて撮れ」という。それがいかにも日本っぽいから、と。まったくそのとおりだが、君は人生何周目なのか。そして息子は自分でも富士山写真を撮りたいといって妻から了解なしにケータイを奪ってしまい、怒られていた。
ほどなくして稜線に出た。ここは「毛無山」の山頂。ふもとっぱらキャンプ場の奥から登る毛無山とは別の山だ。しかしここからの景色はほんとうに見事! この富士山ビューが得られるわりにけっこう楽に来れる山なので、十二ヶ岳を目指さないならお手軽ハイキングとしてよさそう。
数組のハイカーさんが休んでいる。我々もここでピーナッツなどを食べてひと休みしてから十二ヶ岳を目指そう。
なだらかな稜線をたどっていき、しばらくすると「一ヶ岳」のプレート。これを追いかけていくのはなかなか楽しいね。「二ヶ岳」「三ヶ岳」と続いて、そのあとにロープのある岩下り。きたか。こういうのが大好きな息子は嬉々として進んでいく。妻が何か言いたそうにしている。
「四ヶ岳」のプレートのところ、富士山と西湖が一望できる超絶景ポイント。だがそれはつまり「下がすぽーんと切れ落ちている」ということでもあって、ちょっと尻込みする。これから向かう十二ヶ岳がぴょこんと飛び出している。あんなとこ登るんか。このへんでだんだん気がついてきた、富士吉田から河口湖のあたりで見える険しそうなトンガリ頭をそれまで「鬼ヶ岳」の頂上だと思っていた。だがそれは今日のぼることにした十二ヶ岳の頂上だった。まあ、がんばっていこうか!
岩のアップダウンが続く。息子は想定よりずっとはやくタッタカと登って降りていってしまうので、「ちょっと待ってて!ひとりでいかない!」と言うものの姿がすぐに見えなくなる。父母をおいてひとりで遠くに行ってしまう年ではないからそこまで心配はしていないが、視界から消えるのはキツい。なんとか急降下の岩場をロープで下っていくと、息子は待ちくたびれて木の上でダイノジになって寝ていた。
「五ヶ岳」を過ぎ「六ヶ岳」まできたところでほぼ12時になった。息子の腹時計はひどく正確であり12時きっかりでおなかすいたになってしまう。とりあえずインスタントのフォーを食べさせる。
「七ヶ岳」「八ヶ岳」まではすんなりと進む。しかしこのあとに急な岩くだりとそれに続くロープ必須の壁みたいな岩のぼりが! 妻の不満が高まってきた! そしてもちろん息子は楽しそう。来てよかったと思う。
岩の壁を越えてしばらく行くと、「十一ヶ岳」。あれ、九と十がなかったね。そしてこの次に来たのがこのルート最大のイベント、
ヤバい吊り橋。
スカスカのクサリで組まれた橋。歩くところは2本のレール。「ひとりずつ渡れ」という足和田村(2003年に合併で消滅)のアラート。折れ曲がって人ひとり滑り落ちる余地のあるはしっこ。
落っこちそう!!! めちゃめちゃ怖いねこれ!!! さすが名物だけのことはあるわ!!!
ただ、ここで落ちた人の話は聞かない。きちんとていねいに渡れば大丈夫だろう。息子を先に行かせたが、「こわーいもうこんなところこなーい」と棒読みのニセ感想を言ってゲラゲラ笑っている。そうやって余裕こいてると落ちるぞこの野郎!!!
3人とも渡り終わって、さて進もう。と、この橋、渡ったあとがさらにイベントである。橋をおりたら右ではない、左でもない。道は、
真上!!!なんじゃこりゃあ!!!
橋終わって即岩登り。面白すぎる! 息子はひょいひょい登っていく。それになんとかついていく。そしてついに妻がブチギレた。何を考えてこんなところに連れてきたのか、こんな岩登りがあるなんて聞いてない、どんな騙し討ちなのかと。ごめんチャイナ、とだけ伝えて先に進む。
この岩壁、ちょっと長い。落ちてどうなるというところではないので命の危機はあまり感じないが、とはいえ高低差のある岩登りをいきなりしてるヤバさがつきまとう。ふと後ろを振り返ると、いままで来た毛無山からの稜線と見事に紅葉した木々。景色は最高だ、景色は。
何で相談もなくこんなところに連れてきたのか、とブツブツ言い続ける妻を尻目に息子は岩のあいだに白い花を見つけて愛でている。ママこれ見てね!と。妻も僕もけっこう必死なのだが。
さてこの岩壁を越えると、斜度が一気に和らいで、もうすぐ頂上だとわかる。登山道の分岐点でハイカーさんたちがごはんを食べている。そこからもう少し奥に進むと、十二ヶ岳の山頂。なかなか波瀾万丈だったけど十二ヶ岳に登りました!
毛無山のときは雲ひとつかぶってなかった富士山は、ちょっと隠れてしまった。それでも、この山頂からの景色もなかなかのもの。
この日の山ごはんは、サッポロ一番塩ラーメンにネギと白菜をどっさりブチ込んだもの。ほこらの横でいただきました。
さて、山をおりて温泉に行こう。妻が「またあの岩の道をゆくつもりか」と詰め寄ってくる。もちろんあんなところをもう一度通るつもりはないよ、と応えつつ、下から見ると急なトンガリのこの山にゆるいくだりなんてあるのかな?とちょっと心配していた。
桑留尾(くわるび)方面にくだってゆく。最初はやぶの中の道だが、即ロープの急降下が登場。妻が鬼のような顔をしている。息子はさっさとおりてしまう。木々がすっかり秋色、赤や黄に染まっていて目に美しい。
ロープ、ロープそして最後にハシゴ。楽しそうな息子と必死の妻をうまくバランスとりながらおりてきたが、どうやら急なところはこれでおしまいらしい。だんだん傾斜がゆるくなり、林のようなところを進む。
西湖方面への分岐を左折、駐車場に向かう。まっすぐおりると桑留尾、西湖温泉なのだが車を取りにいかなければいけない。
駐車場方面の道は高度を下げることなくほとんど水平につけられていて、散歩道のよう。途中から旧根場通学路と合流し、西湖集落に到着。少し歩くと駐車場、おつかれさまでした。
車で富士西湖温泉いずみの湯へ移動、ゆっくりおふろ。ちょうどいい山とちょうどいい温泉、なかなかいいアドベンチャーといい山行ができたと思う。あまり同意してくれなさそうな人がひとりいるが。
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