快晴の天子山塊・雨ヶ岳〜毛無山を根原から周回。カンアオイの花と赤富士の御褒美も。



- GPS
- 09:10
- 距離
- 16.3km
- 登り
- 1,306m
- 下り
- 1,318m
コースタイム
天候 | 快晴 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2021年11月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
根原駐車場¥300利用 |
その他周辺情報 | 富士眺望の湯ゆらり(南都留郡鳴沢村)¥1500 |
写真
感想
西側からの富士山を間近に眺められそうで、前から気になっていた天子山塊の毛無山。
ただ登山口となる朝霧高原へのアクセスが公共交通機関だとかなり悪い。
富士山駅・河口湖駅から新富士駅行のバスだと始発でも道の駅朝霧高原着が10時。
これだとピストンでも時間的にちょっと厳しそうだ。
逆に新富士駅・富士宮駅から富士山駅行のバスだと始発で道の駅朝霧高原着が8:27。
これなら登ってこられそうだが、東京西部からだと新富士駅7:15・富士宮駅7:50発のこのバスに乗ることができない。
なので結局どこかで前泊しなければならないのだ。
どうせ前泊するなら天子山塊西側の下部温泉に泊まり、湯之奥登山口までタクシーで行こうかと計画してみた。
が、会うのは1年ぶりとなるHrを誘うと車を出してくれるというので、だったら予約等の面倒がないので前泊なしで日帰りで行くことにした。
天気のいい方でと決めていた今週末。
土曜日の方が予報がよさそうなので、土曜日に決定。
待ち合わせはもう一人一緒に行くYcと自分とが便利な高尾山口駅で。
高尾山に登らないのに高尾山口駅というのは不思議な感じだが、高尾山口駅は高尾山ICにも近いので車の人との待ち合わせに前にも使ったことがある。
6時過ぎの高尾山口駅前はさすがに人は少なかったが、圏央道高尾山ICから中央道に接続する八王子JCTが既に渋滞し始めていたので、国道20号を西に進み相模湖ICから中央道に乗ることで渋滞を回避した。
いつもは中央本線から見ることの多い、扇山、岩殿山などが中央道からだとより近くから見えるので面白い。
大月JCTから中央道富士吉田線に入ると、今度は真っ白に雪化粧した富士山に向かって走っていく。
富士急行よりも高い位置を走るからか富士山が見える場所が多いように感じる。
目の前に富士山が見える河口湖ICで下り、今度は富士山の西側に向かって回り込んでいく。
富士山麓の紅葉シーズンだからか、朝早いにもかかわらず国道139号線の交通量は多い。
足和田山や精進湖付近を走り抜けると、周囲はきれいに色付いていた。
確かにこの辺りだと麓を歩くだけでも紅葉が楽しめそうだ。
今回、毛無山だけだとつまらないので雨ヶ岳から縦走することにしていた。
この場合毛無山から雨ヶ岳に向かう人が多いようなのだが、毛無山への登りが急登なので雨ヶ岳から毛無山へ歩く計画だ。
雨ヶ岳への登山口となる根原に駐車場があると地図にあったのでそこに停めたのだが、民営の駐車場なのに300円とリーズナブルなありがたい金額だった。
根原からまずは端足峠へ向かうのだが、この辺りは東海自然歩道も通っているのだから案内板が充実しているだろうと地図もよく見ず出発。
確かにトイレがあるあたりまでは案内板があったのだが貯水池の上部で早くも登山道を見失う。
本来ならばここで地図を出すべきだったのだが、右手の尾根筋に登山道らしき道を発見したのでそこを登っていく。
後から考えれば植林伐採のためのブルドーザー道だったようだが、丸太で簡易舗装されていて歩きやすいのでそこを登っていった。
するとそのきれいな道が途切れてしまう。
確か登山道は尾根筋だったかなと、尾根を登っていく。
さすがに途中でこれは登山道ではないなと思うのだが、ところどころ踏み跡のようなところもあり、いずれ登山道に合流するだろうと高度を上げていった。
が、登山道に合流せず、なんとなく20年前奥秩父の東沢渓谷から甲武信ヶ岳へ登るはずが道を見失って木賊山まで藪をかき分けて進んでいった時のような雰囲気になってきて↓
https://www.yamareco.com/modules/yamareco/detail-175764.html
さすがにまずいなと思いこの前ダウンロードしたばかりのヤマレコアプリで現在地を確認してみた。
そして、ああ…またやってしまったか…と愕然。
端足峠へ向かう登山道とは全然違う南側の尾根を登っているではないか。
すでに隣の竜ヶ岳と同じくらいの標高まで登ってきてしまっているので、とりあえず危険な谷筋に入らないように尾根を忠実にたどり登山道を目指すことにした。
結果的に藪や崖に阻まれることなく登山道に合流できたが、また危ない橋を渡ってしまった。
せっかくアプリをダウンロードしたのだから、分かりにくい登山口の所で活用すべきだった。
端足峠を通らず雨ヶ岳へ直登した感じになり、雨ヶ岳へは思ったよりも早く到着。
山頂直前から展望が開け、朝霧高原を挟んで雲ひとつない富士山が大迫力だ。
東側からの富士山は見慣れているのだが、西側からの富士山は縁が薄い。
東側からの吉田大沢よりもくっきりと刻まれた大沢崩れがあるせいか荒々しい富士山だ。
山頂部も、白山岳から最高峰剣ヶ峰まで横にまっすぐ広く開いている感じがして、壁のように迫ってくる富士山だ。
雨ヶ岳まで登ってしまえば毛無山までタカデッキ、大日岳と多少アップダウンはあるものの快適な稜線歩きが続く。
東側の富士山の眺めだけではなく、西側の南アルプスの眺めがあるのが楽しい。
なるほど、天子の名に恥じない抜群の富士山と南アルプスの展望だ。
鳳凰三山、白峰三山、荒川三山と見えていて、その手前に崩壊地のある山がある。
それを見てHrはあれは七面山だと。
Hrは七面山に毎年登りに行ってるとのことで、宿坊に泊まるのも楽しいそうだ。
今度一緒に連れて行ってもらうことにした。
毛無山は横に長い山で、見晴らしの良い山頂のような場所が長く続く。
三角点のある山頂はやや狭く人も多かったので、少し手前の見晴らしの良い場所に引き返してそこで昼食にすることにした。
Ycがお手製のサンドウィッチを持ってきてくれている。
風も穏やかで陽射しも暖かで、目の前には大迫力の富士山。
富士山の周りには、パラグライダーがふわふわとたくさん漂っている。
最近流行りの言い方で言えば「ずっといられる」「ずっと見ていられる」状態で、結局1時間以上もゆっくりとした。
毛無山山頂から少し先ですぐに下部温泉へ向かう登山道を分け、朝霧高原へ向かっての急降下が始まる。
この急降下に備えて自分としては珍しくストックを持ってきていたが、岩の上に落葉が積もっていて滑りやすくなっていたので、やはり持ってきてよかったなと思う場面が何度かあった。
岩場の陰でカンアオイがちょうど花を付けていた。
花が少ない時期に花があるだけでも嬉しいのに、久しぶりに見る珍しい花だ。
ヒメカンアオイかもとも思ったのだが、花の時期からしたらカントウカンアオイだろう。
珍しいのでYcとHrに一応教えてみたところ、2人とも興味を持ってくれたのが嬉しかった。
珍しい植物でも人によっては全く興味を示してくれない場合もあるからだ。
下りた先の「ふもとっぱら」は人気のキャンプ場のようで、確かにこれだけ目の前に富士山を眺められるのだから人気の理由が分かる。
出発地の根原までは朝霧高原の散策が続く。
ただ富士山を眺めながらなので全然苦にならない。
ススキ原の中富士山の上には上弦の月が懸かっている。
さすがに暗くなり始めたので途中から国道139号を歩いていくことに。
と、右手に見える富士山がだんだんと赤く染まり始めた。
アーベントロートを見ていこうと話し合う必要もなく3人とも既に足が止まっていた。
国道脇で富士山が赤く染まっていくのを眺め、そしてあっという間に色褪せたかと思うと、とたんに冷気を感じるようになった。
そこから先、根原まで思っていたよりも長いねと話しつつ苦にはならない。
一日中富士山を眺めながら歩けたのと同時に、同じような感覚の友人たちと一緒に過ごせた楽しい一日だった。
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