四ッ岳 北面
- GPS
- 09:28
- 距離
- 13.8km
- 登り
- 1,551m
- 下り
- 1,540m
コースタイム
天候 | 快晴 微風〜弱風 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
写真
装備
個人装備 |
アウター手袋
予備手袋
防寒着
バラクラバ
着替え
ビーコン
スコップ
ゾンデ
地図(地形図)
コンパス
笛
ヘッドランプ
予備電池
GPS
筆記用具
ファーストエイドキット
針金
ガムテープ
常備薬
日焼け止め
保険証
携帯
サングラス
ツェルト
ナイフ
カメラ
|
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感想
焼岳下山しての民俗のフロ。
皆さん明日はどちらへ?との話題になった。
槍ヶ岳ワンデイ、残念ながらお仕事…と動向表明される中、ME-JINさんと私が未定。
誰ともなく「ランドレ君、ME-JINさんと行ってきたら?」と。
99%冗談と受け止めて「イヤイヤイヤとても私では、ME-JINさんと同行ムリですよ、ご迷惑をお掛けしちゃいます。」と。
その後、JUNDrさん、tooruohさんと食事した時にJUNDrさんから改めて「明日どうするの?」と。
あ、さっきのマジ振りだったんだ…と気付き「この後ME-JINさんに、ご迷惑でなければ…と聞いてみます。」と答えてME-JINさんのもとに。
車中で既にイイ感じに(w)なっているME-JINさんに「明日は…」と切り出すと、「おぉ、十石か四ッ岳かどっちにする?」と即答。
マジですか?マンツーですか?イチローと小学生がキャッチボールみたいな話ですよ?
もう開き直って「では、好天が見込めるので四ッ岳でお願いします。」と生意気にもリクエスト。
青天の霹靂とはこのことだ。
翌朝6時過ぎに平湯野営場スタート。
狙うは四ッ岳北面だ。
入山者は他に居ない。
今日は勉強山行だ!と意気込んでいる所にのっけから驚きの行動。
取りつきの急斜面、雪があれば谷、無ければ右の尾根、とするのが定番と思っていた。
全く違う視点から取りつく。
驚くほど楽に尾根に上がれた。
聞けば最近導入したライン取りとの事。
ME-JINさん自身、幾度となく登った箇所のはずだが、固定概念にとらわれず常にモアベターを模索する…。
前日までのトレースが残っているものの、良い部分は辿り、少しでも懸念を感じれば妥協する事無くラインを引き直す。
言葉では聞いていたが、実際の行動を見ると次元が違う。
私が1234と数える所をME-JINさんは1.0 1.1 1.2 と数えている印象。
まさに桁違いの繊細さだ。
フィジカルも凄い。
休憩しないのだ。
私も休憩は少な目短か目のつもりだが、これも桁違い。
装備変更などの小停止時にゼリーと紅茶を少し摂るだけで、常に行動を続ける。
「停まると寒いからね」と余裕のオーラ。
何とか食らいつき森林限界に到達。
乗鞍山塊に珍しく晴天微風(無風と言っても過言でない)の好天。
とはいえ山頂尾根へ続く斜面は部分氷化しておりクトー装着。
難しい地形の岩稜をこなして北東斜面に合流。
ここはパウダーが残っており楽に登れた。
少し時間が押していたが、設定リミット前に登頂を果たした。
二人で登頂を喜び写真を撮り合う。
私にとっては信じられない状況だ。
最高の好天でME-JINさんとマンツーマンで四ッ岳の山頂に立っている。
偶然の巡り合わせとはいえ…。
先日のJUNDrさんとペアで大崩も感動もののヤマだったし、今季は劇的なヤマが連発だ。
さて、ここからはお楽しみ滑走だ。
山頂直下からナイスパウダー。
岩稜をウマくこなして北ルンゼに。
ここは日陰であり、素晴らしいパウダー斜面。
滑りがヘタレな私でも歓喜してしまう雪であった。
その斜面を降りた所でME-JINさんが「山頂で休憩しなかったから少し休もう」と。
では補給と脚を休めて…と思いきや、少し食べただけで休憩終了〜。
…本当にタフである。
ここからは適度な斜度のツリーランと、トレースを意識しながらのトラバース滑りで順調に進む。
しかし、ルートは長く常に落ち続けるので休むポイントが無い。
しばらくしたら、遅れが出始める。
ME-JINさんは余裕で先行し、一気に行けるのだろうけど要所々々で待ってくれている。
大コケしては余計に足を引っ張るので、慎重に無理せず後を追う。
何とか野営の沢まで戻り安堵。
ME-JINさんは少し早く帰着していたが、5分遅れで私も無事下山。
ME-JINさんの思惑より1時間半以上の遅れだと思うが、16時前下山なのでご容赦願いたい。
またとない機会に恵まれた今回の山行は、現場での実体験でしか得られない経験や想像すらしていなかった観点など多くの勉強になった。
ME-JINさんには大変お世話になり感謝しています。
また、好条件の日にも関わらず一気滑走と出来ず、不完全燃焼されたのではないかと恐縮しております。
しかし、今日の経験を活かし、いつか足を引っ張らない一人前の山スキーヤーになるよう頑張りますので、今後ともよろしくお願いいたします。
ありがとうございました。
コメント
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「感想」、大変興味深く拝見しました。自分が行くのは霧氷を楽しむ位の雪山ですが、冬期登山の心構えとして参考にしたいと思いました。
慎重、謙虚、あらためて心に刻みたいと思います。
ありがとうございました。
最後に!ラストの写真、いいですね♪
今回ご一緒させていただいたME-JINさんは山スキーの大ベテランであり、一挙手一投足すべてに意味のある行動をされているのだろうと思います。
「だろう」と書いたのは、私がその意味のほんの一部しか理解できていないだろうという思いからです。
しかし、私レベルでもわかる事には、先ず冬山は夏と違い道がありません。
また、環境、状況が目まぐるしく変化します。
在りもの、既製品の行動指針がありません。
ですから想像力が重要になります。
私も常に意識していたつもりでしたが、自分のレベルが幼稚な物だったと思い知らされました。
登山に於けるPDCAを今一度見直し、成長の糧にしたいと思った山行でした。
写真ねw いつも歪んで映った自分を撮るようにしています。
今回はスタート写真失敗しちゃったけど。
一昨日の山行は掛け替えのない貴重な体験でした。
多くを学びましたし、多くを見て体験してきました。
得られた経験の真理を理解するには、今後の自己鍛錬が大切と思っています。
一度見聞きしただけで理解出来る事は然程多くないと思います。
オヤジの小言と冷酒は…ってヤツですよね。
ルート取りの訓練は今季の重要課題です。
先日お見せした青色のロガー、あれはコンパスと高度計として活用しています。
地形図とコンパス+高度計だけで行動出来るようになるのが第一目標です。
焼岳の滑降ではカンニングして過去ログ見ちゃいましたが。
あれは翌日の為に消耗を抑えるためとご容赦下さい。
近い内に籾糠で修行してきます。
槍ヶ岳もいつか達成しますよ。
3000m21座目も滑降で〆たいと狙ってます。
私も懲りないojinです。
いつまでも挑戦者でいられる人生を目指しています。
誰でも皆、挑戦する姿は美しいですね。
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