武奈ヶ岳−新雪の山に登ってみた
- GPS
- 07:46
- 距離
- 9.7km
- 登り
- 1,031m
- 下り
- 1,029m
コースタイム
- 山行
- 6:10
- 休憩
- 1:25
- 合計
- 7:35
過去天気図(気象庁) | 2022年01月の天気図 |
---|---|
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
新雪直後でしたが、トレースがしっかりとついています。特に危険箇所はありません。 |
その他周辺情報 | 下山後は、くつき温泉「てんくう」で汗を流しました。 |
写真
感想
<プロローグ>
このところよく雪が降っている。週末の雪山はどこに登ろうかと思案してみた。天気予報のよい奥美濃の小津権現山、花房山などは、雪がたっぷりあって、登山者もほとんどないだろうから、山頂までは届かないないだろう。そこで比較的近いところで、登山者もそれなりいて、山頂に届くであろうと思われた比良山系の武奈ヶ岳に登ってみることにした。天気予報は、午前中は曇りで、午後から晴れてくるということである。武奈ヶ岳には何度も登っているが、調べてみると、積雪期に登ったのは2013年1月以来のことになる。ちょっとズルい考えではあるが、先行する登山者がいて、雪が深くてもトレースがあるだろうから、ラッセルしなくてよいだろうと思い、少し遅れてスタートすることにした。
<坊村駐車地〜登山口>
京都市内から国道367号を北上し、大原→途中越え→花折トンネルと進み、武奈ヶ岳の登山口である坊村駐車場には、午前8時過ぎに着いた。曙橋を渡ったところにある広い駐車場には10数台の車が駐まっていた。身支度を整えて、チェーンスパイクを履き、スノーシューも担ぐことにした。曙橋を渡り、比良山荘の前を通ると、結構雪が積もっていた。この山荘の名物は熊肉を使った「月鍋」であるが、まだ食べたことがない。一度は味わってみたいものだ。地主神社を見送り、明王橋にやってくると、男女ペアが明王谷方面から戻ってきた。聞くと、武奈ヶ岳への道を間違えて明王谷林道の方へ歩いていたようである。明王橋を渡り、明王院を左手に見送ると、武奈ヶ岳の御殿山コースの登山口となる。
<登山口〜本来ルート合流点>
登山口からはやや急な斜面を登っていくことになるが、植林帯の中を黙々と登っていく。しかし、先行者のトレースがしっかりとついているので、比較的軽い足取りでどんどんと進む。空はまだまだ曇天のグレーだが、樹林の中なのであまり気にもならない。やがてca640mあたりで傾斜が緩むが、ここから正面に急斜面が見えている。ここからは左にトラバースして急登していく記憶であったが、トレースは少し右方向に振りながら尾根を登っている。ちょっと違うなぁと思いながらも、トレースのないところをラッセルして体力を消耗するよりも、体力温存と思い、トレースを辿ることにした。案の定、トレースは急登をこなし、尾根に出ると左方向に向かっている。やがて標識があり、本来ルートが登ってくる地点に出た。ここでスノーシューを履くことにした。担いでいるよりは履いた方が重くないからだ。
<本来ルート合流点〜御殿山>
スノーシューを履くと、トレースの跡を踏まなくてもよくなり、自分の好きなトレースを付けながら登って行く。P846を通過するとやがて冬道ルートと夏道ルートの分岐点にやってきた。標識が冬道(積雪期)ルートを案内している。周囲の自然林には雪がたくさんついている。南方向に展望があるところを通過すると、樹木に付着している雪の量が一段と増えてきた。ふと右手を見ると樹間から打見山と蓬来山が見える。先行するグループを追いかけながら尾根をどんどんを登っていくとやがて見覚えのある御殿山ピークに着いた。ここには登山者が10人くらい休憩していた。北に目をやると、雪に覆われた白い西南稜が見えている。ああ、あそこまで行けるのかという思いが先立った。もちろん、先行者はすでにワサビ峠の方向にトレースをつけている。
<御殿山〜武奈ヶ岳山頂>
10分ほど休憩した後、ワサビ峠に向かった下ることにした。ここからは一段と雪の量が増えている。すぐにワサビ峠に降り立ったが、標識は頭が少し出ているだけだ。ここから登り返していくことになるが、先行者は樹木を避けるようにトレースをつけている。そのまま後追いすることにしたが、やがて7、8名の登山者に追いついた。樹林の中から抜け出て最初のピークに登るところだったが、先行者の一人が足を深く雪の中に突っ込んでしまい、抜こうとしてもなかなか抜けず苦闘している。仲間たちも何とかしようと手伝っているが、抜けない。少しの間、じっと待っていたが、寒くなるだけでしんどいので、先に行かせてもらうことにした。最初のピークを越えると、尾根は少し下っていき、再び緩やかに登っている。尾根の右側には大きくはないが、雪庇ができている。トレースを追いながら進んで行くと、先行者の姿が見えてきて、みるみるうちに追いついてしまった。追いついてみると、その先にはトレースはなかった。つまり、この先行者が先頭者だったのだ。ここまで先頭に立ってラッセルしてきただけにかなり疲れているようだ。トレースを使わせてもらったお礼を言い、ここで先頭を交代することにした。次の第2ピークまではさほどの積雪もなく、むしろクラストしているような斜面であったため、スノーシューのクランボンがよく効いて登りやすかった。ここからは最後の急登となるが、スノーシューでガンガンと登っていける。そして、小さいながらも雪壁があり、これを踏み越えて登っていく。少しずり落ちながらも、攀じ登るのだ。ここを越えると緩やかな尾根になって、琵琶湖側からのルートと合流し、山頂に着いた。山頂にはすでに数人の登山者がいたが、すべて琵琶湖側のイン谷口から登ってきた登山者であった。積雪量は、当然ながら琵琶湖側の方が少ないことから、比較的に楽に登ってくることができたのであろう。
<武奈ヶ岳山頂〜御殿山>
武奈ヶ岳山頂に到達したが、生憎、ガスっていて眺望はほとんどない。午後からは晴れてくるという天気予報であるが、山頂は少しながらも風があった寒い。15分ほどの滞在時間で御殿山まで戻ってからランチタイムにすることにした。登ってきた道を降りるのであるが、続々と登ってくる登山者とすれ違う。第2ピークから下っていくと、少し雲が切れて晴れ間が見えてきた。もう少し山頂に滞在すればよかったかという後悔の念が頭をもたげる。しかし、今更戻れない。ここは、スノーシューの威力発揮ということで、登ってくるときにつけたトレースではない、無垢な雪面にトレースをつけながら下った。これはこれで快感である。下りの場合には、雪庇の左側がよく見えることから、踏み抜きが回避できるようにトレースを刻んだ。ワサビ峠から登り返して御殿山に戻ってきた。ランチは、このところ定番になっているしゃぶしゃぶ鍋である。御殿山から西南稜がよく見える位置に陣取って、ゆっくりとランチを楽しんだ。
<御殿山〜登山口>
1時間ほどのランチタイムの後、下山することにしたが、下山はなるべく登りのトレースのないところを歩くようにした。これもスノーシューならではできることである。やがて本来ルート合流点にやってきたが、ここからは本来ルートを下山することにした。すでに先行して下山しているトレースがある。ここはかなりの急斜面であるが、雪がしっかりとついていることから、スノーシューで駆け下りることができる。これがツボ足ならば、そうはいかないところである。Ca640からは、登ってきた登山道を下ることになるが、ここもできるだけトレースのないところをどんどんと下っていく。そろそろ疲れたと思う頃に登山口に戻ってきた。
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