極寒と強風、防寒対策失敗の硫黄岳
- GPS
- 06:22
- 距離
- 12.9km
- 登り
- 1,112m
- 下り
- 1,100m
コースタイム
帰り 赤岳鉱泉(昼食)12:45-13:35美濃戸山荘
天候 | 晴れ-山頂は曇り(強風) |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年01月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
プリウスで前輪チューンで登ってきた方がいました。 駐車場は19日(日曜日)7時過ぎで7割ほど埋っていました、帰り13時過ぎは3割ほどでした。 |
コース状況/ 危険箇所等 |
危険箇所はありません 美濃戸から赤岳鉱泉までは登りはノーアイゼンで大丈夫です。 帰りは軽アイゼンで充分でした。 赤岳鉱泉から赤岩の頭までは森林帯でしっかりしたトレースがあって快適です。 しかし赤岩の頭から硫黄岳までは吹きさらしのため、強風でトレースが消えてしまい不明箇所あり。 吹きだまりは雪が深くかなり埋りますので、雪が着かない尾根伝いを進みます。 ここからは強風と極寒です、防寒対策はくれぐれも万全に! 我々は山頂の避難小屋(4〜5人は入れるかな、天井は低いです)に飛び込み、其処で防寒対策をし直しました。 |
写真
感想
そろそろ八ヶ岳でもと思っていましたが、A君の靴が修理に出しているため、
とりあえず無理をしないで登れる硫黄岳?に行くことにしました。
土曜日でも良かったのですが、前日みた天気予報がいまいちだったので、日曜日に変更です。
でも実際、山では土曜日の方がはるかに良かったようです。(天気予報の嘘つき!)
朝6時に伊那を出発、1時間強で美濃戸着です。
この日は朝は天気も良く山頂は風は強そうだったので、メンバーのN君に、
冬山の厳しさ知ってもらうには良いかもと思って出発しました。
(結果冬の厳しさを一番痛感したのは、他ならぬ私自身でした。・・・・)
出発時の美濃戸の気温が-15℃、いつもより一枚ミドルウェアを着込んで歩き出す。
直ぐに体中暖かくなるが、自分はメガネだけが曇って落ち着かない。
この日数儿澆辰神磴、木々から粉のように落ちてくる中、ツボ足で赤岳鉱泉まで行く。
ここまでは青空が広がって、山頂から最高の眺望を期待できたはずでした・・・。
ここでアイゼン装着、ピッケルを持って出発。
林間は風もないから、帽子の上にコーグルをして、バラクラバは直ぐ出せる様にしていました。
赤岩の頭まではしっかりしたトレースを快調に登っていきます。
日曜とあって、登る人より下ってくる人が多く、たくさんの人とすれ違う。
登るにつれて、それまでの青空が無くなって、見えていた阿弥陀や赤岳の山頂にガスがかかりだしてきました。
この日はなんか天気の神様に意地悪をされているような気がしました。
ここまでは、特に寒さは感じませんが、相変わらずメガネが曇って困ります。
何度も曇り止めをしたのですが、ネックウォーマーやハードウェアーの襟のせいですぐ曇ってしまいます。
赤岩の頭に立つと、頂上は強風のため雪煙の様になって見えません、どんどん天気が悪くなってきます。
本当にあっという間に視界がなくなりました。
早速ゴーグルをと思ったら、かぶっていた帽子からの蒸気で凍り付いて何も見えません。
さらに困ったことに、今度はメガネが曇りではなく蒸気が凍り付いて真っ白になってしまいました。
また帽子を脱いでバラクラバを着用したため、脱いだ帽子が一瞬に凍ってカチカチになってかぶれない。
さらに一枚着込んでいたフリースのフードも汗で凍ってしまいかぶれません、
バラクラバとアウターのフード、メガネなしのど近眼の裸眼状態です。
先が見えないので、A君に誘導してもらい、A君の足下だけ頼りに震えながら山頂へ登りました。
N君もやっぱりゴーグルが使えず、さらにバラクラバをザックに入れてしまったため同じ境遇です。
山頂に小さな避難小屋があるのを知っていたので、3人とも其処に飛び込むように入りました。
中は低い天井から氷のシャンデリアが垂れ下がっていて、息をのむように美しい。
とにかく風が入ってこないので暖かい、本当に助かりました。地獄に仏の気分です。
ここでしっかり防寒対策をし直してから一気に下る事にしました。
下りだして、自分はメガネをしていないので、ガスが凍って小さな針の様になって目に飛び込みます、
これでは目を開けていられません、それに目の横に風が当って痛くて仕方ない、
凍傷の心配も出てきて、片手でフード横を覆います。
しばらくするとフードを覆う手が駄目、3枚重ねの手袋にしたのですが、手先が痛い・・・、
何度もグーパーしながら裸眼で近眼、トレースの消えた真っ白い中をよたよたしながら下りました。
赤岩の頭までが距離が短く、少しは視界が効いていたのが幸いでした。
これがもっと距離があったらと思うとぞっとしました。
赤岩の頭から森林帯に下ると、うそのような別世界、風のない穏やかな山に一瞬に変わってしまいました。
メガネも凍らず曇りも取れました。やっと世界がクリアに見えました・・・・。
ここからは、持ってきたヒップソリで行程の半分以上を、滑って下りました。
ソリに乗って足を上げるので、最後は腹筋が痛くなりました。
あの地獄のような経験は夢のようで、げらげら笑いながら楽しく下ってきました。
あとは山荘で昼食を食べて、のんびり下ってきました。
この日は登山口出発時で-15℃、下って来ても-10℃でしたので、
山頂の強風下では体感温度は-20℃以下だったと思います。
とにかく寒〜い、寒ーい一日でした。
もちろん帰りは近くの温泉でしっかり暖まって帰りました。
今回の山行で、いままでの防寒対策の未熟を痛感しました。
とにかくゴーグルは直ぐ取り出せて、曇らないようにしなければなりません。
また手袋も、さらにミトンタイプを重ねたらと思いました。
さらに自分にとって最大の問題は、メガネの曇り止めと、今回のような極寒強風時はメガネのレンズが凍り着いて真っ白になって使えない事、これらの対策を考えなくてはと痛感しました。
ペースダウンをしてなるべく汗をかかないようにすることも必要なのかなあ・・・。
それよりも、冬山だけ使い捨てのコンタクトにでもするのが一番かなと思っています。
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