比良駅から雪の武奈ヶ岳山頂
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- GPS
- 10:19
- 距離
- 16.3km
- 登り
- 1,323m
- 下り
- 1,311m
コースタイム
天候 | 快晴 |
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過去天気図(気象庁) | 2014年02月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
電車
帰り:JR湖西線比良駅 |
コース状況/ 危険箇所等 |
比良駅から大山口付近まで積雪はほとんどなかった。大山口から積雪がみられ、アイゼンを装着。青ガレから金糞峠への急登は数十センチほどの積雪があったが、トレースがしっかりと着けられており、特に問題なし。 金糞峠から先、コヤマノ岳への急登は、前回チャレンジした1月11日に雪が深かったため撤退したところ。今回は前回ほど深い新雪はなかったが、それでも数十センチほどの積雪があり、ここを超えるために購入して持ってきたMSRのスノーシューを装着。金糞峠からトレースをたどり、1時間30分ほどかかったが、順調に高度を稼いでコヤマノ岳に到着。 コヤマノ岳から武奈ヶ岳は、ここ数日気温が高かったのか樹氷はみられず、コース上に積もった雪が表面から溶けてだして、湿っぽくて重いシャーベット状になっていた。スノーシューを装着したまま最後の急登を登り、武奈ヶ岳山頂に到着。 帰りはコヤマノ分岐からイブルキのコバ方面に降りようとしたものの、トレースが少なかったので、コヤマノ岳方面に戻り、比良スキー場跡へ降りるコースを選択。こちらは踏み跡がそれなりに多く、ルートに迷うところはなかった。北比良峠でスノーシューを外してアイゼンに履き替え、ダケ道を大山口へ降りた。途中で積雪がなくなり、雪が溶けたあとの泥濘になったところで、アイゼンを外して下山。ダケ道を降り切る直前あたりは踏み跡がわかりづらく迷いやすいところがあった。 Flickrにて、この山行で撮影した写真を公開中 http://www.flickr.com/photos/kaoru_hayashi/sets/72157640445170014/ |
装備
共同装備 |
一眼レフカメラ 1
ザック 1
トレラン用ソフトシェル 1
アルパインパンツ 1
防寒用フリース 1
Tシャツ着替え用 2
登山靴 1
帽子 1
タオル 2
ヘッドランプ 1
ヘッドランプ予備電池 1
iPhone5 1 GPS記録用/現在地確認用
地図 1
コンパス 1
食料
レインウェア 1
モバイルバッテリー 1
10本爪アイゼン 1 グリベル G10
雪山用ストック 1
スノーシュー 1 MSR ライトニング アッセント 22
コッヘル 1
バーナー 1 プリムス 153ウルトラバーナー
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感想
1月11日に深い雪にはばまれてコヤマノ岳手前で撤退し、山頂はおろか姿さえ見ることができなかった雪の武奈ヶ岳。雪山対策としてMSRライトニングアッセント22を購入し、今回再チャレンジ。雪の武奈ヶ岳の山頂に初めて立つことができた。
ここ数日関西地方の日中は、この時期としては高い気温の日がつづき、この日も京都市内の日中の気温は15℃まで上ったため、積雪の状態は、前回の1月11日ほど深くはなかった。午前中はそれなりに踏み固められて締まった雪道で歩きやすかったが、正午以降になると雪が溶け出して、湿っぽく重い雪質に変化し、歩きづらくなった。
前回の経験から琵琶湖側から登る積雪時の武奈ヶ岳は、かなり時間が必要なことを考え、7:40ごろに比良駅に到着。イン谷口まで歩き、大山口に8:50に到着。ここでアイゼンを装着。
青ガレから金糞峠の急登にやや体力を奪われたが、10:15に予定通り金糞峠に到着。
ヨキトウゲ谷方面へいったん下り、木橋を渡って雪の積もった沢沿いを進み、コヤマノ岳南東尾根への分岐で渡渉。尾根道に入る。ここまでは前回たどったコースと同じ。コヤマノ岳に向かう急登を登り、前回撤退したポイントまではアイゼンで進むが、次第に雪が深くなってきたため、MSRライトニングアッセント22に履き替える。人生初のスノーシュー装着だ。急登なので、ヒールリフターを起こして登る。装着時の足の重さに息切れしそうになるが、それでも深い雪の急登をグイグイと登れる。時間と体力を消耗したが、自分のペースをつかみつつ、コヤマノクラウンが見えたときは一安心。ようやくここまで来れたと実感が湧いた。振り返るとブナ林と比良の山々、そして琵琶湖と空に浮いているように見える沖島の絶景。コヤマノ岳山頂まで琵琶湖側の眺望を写真に撮りながら、稜線を歩いた。
ブナ林の先に武奈ヶ岳山頂が見えたが、エネルギーが切れてガス欠が起きそうだったので一休みしながら行動食を摂った。想像以上に登りで体力を消耗していたようだ。スノーシューを履いたまま最後の急登を登る。山頂付近に登山者がいるのが見える。12:40、比良駅を出発して5時間、ようやく武奈ヶ岳山頂に到着。武奈ヶ岳山頂はこれで三度目だが、積雪時の武奈ヶ岳山頂はこれが初めてだった。
山頂でインスタントラーメンを食べてみたかったので、プリムスのバーナーを購入し、今回初めて持ってきた。山頂から琵琶湖側の絶景を見下ろしながら、バーナーでお湯を沸かして昼食。ここまで来るのに撤退もあったし、必要な装備を整えたり、天候を気にしたり、ルートを研究したりと、ここ半年ほど登山初心者なりにやってきたことを思い返しながら、山頂からの風景を楽しんだ。確かにこの達成感はなかなかないなと思った。
天気に恵まれたのでもっと居たかったが、帰りの時間のことを考えるとのんびりとしていられない。13:25に山頂を出発し下山開始。コヤマノ分岐から秋に歩いたことがあるイブルキのコバ方面に行こうとしたが、トレースが少なく雪も思ったより深そうだったので、比良スキー場跡地方面から八雲ヶ原方面へ下山することにした。日中の温かい気温で、雪が溶けて重い雪質に変わっていたが、MSRライトニングアッセント22の威力はすさまじく、どんどん歩けた。ただ体力を消耗していたため、北比良峠への登りは息切れがした。今後は疲れにくいスノーシューの歩き方を研究する必要があるだろう。
北比良峠でスノーシューからアイゼンに履き替え、計画より遅い15:15に出発。ダケ道に入る。途中で雪がなくなり、アイゼンを外した。
16:50に大山口に着いたときは、夕暮れ近くで暗くなりはじめていた。長時間歩き続けて、体力がなくなって動けなくなりそうになっていたため一休みし、コンビニのおにぎりなど残っていた食料を食べて体力を回復させた。ここまで来ればあとは行きに通った林道を下って、イン谷口、そして比良駅だ。
18:05に比良駅に着いた頃は、すっかり夜になっていた。今までの山行の中では、もっとも長時間で体力的にキツかったと思う。あらためて雪山を登ることがどれほど体力を消耗するかを知った。特に今回は、スノーシューやアイゼンやバーナーなど、いつもより重い装備になったことも関係していると思う。今後雪山にチャレンジしていくには、もっと重い荷物を背負っても疲れない体力を身につける必要があることを感じた一日だった。
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