イグルー講習 乗鞍岳かもしかリフト終点付近
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- GPS
- 49:27
- 距離
- 4.7km
- 登り
- 66m
- 下り
- 467m
コースタイム
- 山行
- 0:34
- 休憩
- 0:01
- 合計
- 0:35
- 山行
- 1:00
- 休憩
- 0:10
- 合計
- 1:10
天候 | 晴れのち吹雪 |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
ケーブルカー(ロープウェイ/リフト)
|
写真
装備
個人装備 |
スコップ+のこぎり
スキー・ストック・シールかスノシュー
ビーコン
その他冬山泊個人装(寝具一式・ナイフや灯り地図磁石食器)
|
---|---|
共同装備 |
ツエルト
ストーブ・鍋
白ガスタンク600cc
|
感想
今回のイグルー会、季節、標高、気温も申し分無し。二日間で49個。巨大古墳群となる。イグルー会史最多イグルーです。リフトから30分くらい離れた、BCスキーヤーもコースにはしなさそうで雪崩もなさそうで、暴風雪も和らぐ針葉樹林の中です。
ただし、樹林限界を超えない針葉樹林の中なので、稜線のように作り放題とはいかない。ブッシュが60センチ下くらいから混じったりもしてブロック作りを妨げるところもあったが、全般に積雪は1.5m以上はあり、かるかた層も幅広くあった
。
食事くらいはできれば10人位座って入れる大型を作ろうかとも思ったが、やはり多人数の皆のアドバイスをして回っていたらそのヒマはなかった。メシと宿は各自の作った2〜3人用に分宿してもらった。
夜は寒いので早々に入り口を閉じてしまうのであまり行き来は無し。イグルーだから仕方が無い。できればもっと近づけて作ってトンネル連結して出入りできれば良かったけど。
ひとり一個作ったから数は多い。女子もたくさんいたけど、トイレイグルーをそれぞれに連結して問題なし。
夕方から寒気が来て吹雪き、びうびうとなり、隙間を塞ぐ実感もできたと思う。外気温朝マイナス13度、中はマイナス2〜7度くらいかな。外で作業しないと手先がしびれて感覚なくなること多し。
(反省)
・小さいのは屋根が塞ぎやすいけど、スペースが狭すぎてブロック取りに失敗するうち、中からとれる壁がなくなってしまい、電話ボックスみたいになってしまう。やはりはじめの穴は1.5X1.5はあったほうがいいなあ。
・ノコギリ紛失が一件あった。はじめにノコを立てて刺すよう一言いっておくべきだった。
・中の広げ技と入り口の閉じ技、ちゃんと皆に伝えられただろうか。これも最初にやったほうがいいかもしれない。
(面々)
顔の広いマリベさんの幹事で全国のイグルー志願者が21人集合。沢屋交流会やテレマークスキー人、自然学校ガイドなど、東海飛騨関西関東北海道の雪山登山愛好家。中に数年ぶりに会う若者や、山岳部センパイの娘さんもいて。これまでイグルーに関心を持ち何度かトライしているけど時間がかかっていたり、スキー板で屋根を補完したりだった人もあり。みな、技術を持ち帰る気満々でメラメラとしている。
現地で一発40分で作って見せたら、井グルスキーの手の内、喝破!とばかりに、すぐに成功する者続出。やはり自分でそれなりに雪工作を嗜んでいた人は、飲み込みが早い。何度かやって、手応えを得た人は、「良い技術を得た。これからの山行で生かせる」とか「何度もやってずいぶん理解した、もう何度かやればという感触を得た」とのこと。そこまで思えれば、あとは自分で発展します。
今回も、ノコギリで、適切なブロックを何も言わなくても切り出せる人と、云っただけでは「ハの字」の切り口を扱えない人がいることに気づいた。小さいようだけどかなり大事で、せっかくのブロックをジャガイモみたいにしてしまい、どうしても屋根が塞げないのです。でも横でつきっきりでノコ使いを教えると、飲み込みます。一日目どうしても挫折した人も、二日目には自作完成。満足しました。手ぶらで帰すわけにはいきません。
最後は猛吹雪になるまで、粘って作っていた数人。それぞれ満足感を持って終了できました。
山に登るより疲れた!という声あり。たしかにブロック掘り出しはちょっと重いですね。
寒冷前線真っ只中、昼をまわれば雪も降り出し極寒の乗鞍岳。
しかし日本各地からイグる志願者20名が集まったこのイグルー陣地一画だけは乗鞍岳の中でものすごい熱気を発しています!
所々で次々に上がる歓声と悲鳴はどちらを聞いても思わず笑みに。
全員が楽しみながらも真面目に熱心に作り上げるイグルー。
志ひとつのこの集まりに参加でき、時間を共有できた事を嬉しく思います。
〜「ハの字」を最後でのみこんだキキ😁〜
('ω')
◆講習会を実施するまで
イグルーというもので雪山泊をすることは見聞きして知っていたものの、実用性のあるものとしては捉えていなかった
その認識が徐々に変わったのは、去年からこの冬にかけてで、1つ目は今回も参加してくれたfujikoさんからよくイグルーの話題が出ていたこと。2つ目は11月末の初冬の白山で重大な遭難事故があった際に、米山さんが、雪山でのもしものためにイグルーは身につける技術だという発信をされていて、それが注目されたことで私のタイムラインにも流れてきたからだった。それを見て「ある技術・道具が、時代変われば当たり前のものとなり、それで事故や遭難が少しでも防げるように変わるのかもしれない」と思うところがあった。
米山さんとはつながりはなかったが、沢登りのスゴイ記録で見かける人という予備知識があり、イグルーかぁと何か自分の中に引っかかった。また、転勤を繰り返されている米山さんが再び愛知にいるということを知り、白山や奥美濃といった渋い山を縦走される様子も共感するものであったが、なおかつ愛知の歴史ある里山を歩いたりされる様子にとても親近感を覚えた。
その頃、山の歴史や地理の探訪を続けていても知名度や華やかさや分かりやすさがなければ、多くの人に興味を持ってもらえないという焦燥感があったので(奥美濃の明神洞の岩井堂と古道調査のこと)、全く知り合いでもない米山さんに、ダメもとでその踏査の記録をまとめたPDFファイルを送ろうと思い(そこまでの決意をもってだったかは忘れたが)コンタクトを取ってみた。どんな反応をされても、もともと面識もないのだから、マイナスも0も変わらないと腹をくくって(笑)すると、ありがたいことに読んでくださり、面白いといってもらえて嬉しかった。
そんな会話で、2月末に東海エリアでイグルー講習が企画されていたらしいが、オミクロンの蔓延で中止となったと聞いた。その講習に記者として参加して、取材内容を記事にまとめたいと思っていたことを告げると(←仕事にして学ぶ機会を得て家族交渉もうまくいく一石三鳥)、じゃあマリベさんが呼びかけて講習してみる?と米山さん。ビッグな提案で尻込みする気持ちもあったが、fujikoさんは絶対来てくれそうだし、他にもいるかも…と。やらない理由はないでしょと一念発起? 私が幹事となってイグルー講習をすることになった。
◆集まった人たち・準備
ツアーではないので、各自が自立した気持ちでいてくれないと困る。雪山なので、リスクは必ず存在する。最初は広く声かけしようかと思っていたけれど、考え直して、自分とのつながりがある人、その人が保証してくれる人までに限ろうと思った。全く力量も装備も分からない人では、本当にもしものときに対処できないし、裁判沙汰になったらシャレにならん。
自分のFacebookでの告知と、興味のありそうな4〜5人に直接声かけをした。知り合いを誘ってくれる人もいて、だんだん増え始め、15人くらいが最後は23人くらいまで増え、当日は20人の参加+米山さんとなった。
中には兵庫、そして北海道からフライトで東京入りして来てくれる人までいるという、すごいことになって、イグルーの注目度は、一部のもの好きだけではなく、これから広がる予感、すでに広がっている実感を得ることができた。
このことから、記者として、つながっている出版社に問合せて、一社から取材の承諾を得ることもできた。
準備中は、イグルー講習がどう進行するのか、私がよく分からないことで、ちょっと不安もあったけれど、米山さんが「設計図」を出してくれたり、いくつかのパターンを考えてくれて、それ頼みとなった。というのも、泊まりのイグルー講習なのだから、イグルーで食事も寝泊まりもしなければならない。しかし、参加者がどれだけの数のイグルーを作れるのか、大きさは狙ったようなものができるのか、やってみないと分からないからで、2〜3人で食事をまとめられるよう、計画は進めた。(コンロなどを共有したい)
お一人体調に不安あってキャンセルになったが、そのほかにコロナ影響などがなく、なによりここまで準備した幹事役の私自身が、行けないという事態にならなくて、ほんとうにほっとした。
◆1日目
愛知組、4人が乗り合わせて、東海北陸道経由で現地へ。スキー場の第3駐車場(やまぼうし駐車場)は、私が2月にきたときよりもずっと空いていた。泊まりの人は除雪車が通れるように、壁際にとめるよう指示がある。じきにメンバーが集まり、リフト券を買うあたりで輪になって自己紹介。各自リフト等でかもしかリフトトップを目指す。(米山さんから私2千円借りてます。返します。松見さんからも1千円借りて、ドタバタしておりすっかり返金ができないままという失態。後日paypayを活用して返金)
リフトトップでは、それぞれ樹林帯に入るにあたって装備の準備。スキーの人、歩きの人、いろいろ。半数近くスキーがいたかな。歩きのトレースとスキーのトレースは別にしないと、ルート取りが合わない。私は8年ぶりくらいのスキーで、なかなか切り返しがうまくいかない。ほどなくして、平らな、米山さんの考えていたポイント付近に到達。もう少し先を検討するも、濃い樹林を抜けるまではできないと判断して、森の中でイグルー講習をすることになった。
予報では午後から崩れてくるので、急ぎ講習開始。米山さんはしゃべりながらも、しっかり50分程度で、形を作ってみせてくださった。本当はそこから、地下でつながるようなイグルー村を作ろうと考えていたけど、みんな方々に散って、好きなところでイグルーを作り始めた。米山さんは、全員のイグルーをまわって、全員に直接ポイントをアドバイスしていた。途中、雑誌編集部のカメラマンさんがイグルー制作の各ポイントを撮影するために、米山さんにもう一度撮影用のイグルー制作をしてもらうことになった。
私は、取材、皆さんの様子を見て回る、自分も作りたい、昼休憩も…と、あわあわしていて、この日は1つしか制作できず。一緒に夕飯を食べることになるメンバーのイグルー制作を手伝うなどした。イグルーは、大きすぎても当然屋根がうまくふさげないが、かといって小さいのもブロックの切り出しが十分できない。やはり1.5m四方がいいのかもしれない。
夕方には、樹林帯なのにけっこうな雪と風。二つ玉低気圧がきているので、状況としてはハードだ。夕飯をどうするか迷うが、まあなんとか入れそうな大きさのものに、6人が入る。これはかなり、狭かった(笑)物がどこにあるのか、足は攣るし、本当は別グループのイグルーにものぞきにいきたかったけれど、寒すぎてとても動く気になれず、ゆっくり夕飯を食べて、各自のイグルーに戻って寝ることとした。いやほんと寒かった。
◆イグルーでの就寝
私と加藤さんが、最初に米山さんが制作したイグルーで並んで寝ることに。その奥に私が連結して制作したイグルーはトイレ棟に。また横に加藤さんが連結して制作したイグルーを、米山さんの個室とすることにした。
寝てみて思う。やっぱり寒い!
・屋根の穴を、明るいうちに丁寧にふさいでおくべし!重要!
・トイレ棟を作った場合、そこからじゃんじゃん冷気が入ってきてしまう。冷気のことを思うとトイレ棟はなくすのも手かもしれない。ザックや雪のブロックでふさぐといっても、すきまをなくすことは難しい
・イグルーの外との出入り口も、すきまを極力なくして塞ぐ必要があるが、これがまたなかなか難しい。私は出入口の下に頭が来る位置で寝ていたので、ちょうど顔の上に雪が降りかかるような形となった。
・雪面には、レジャーシートくらいは敷いていたし、多少の保温性のあるペラペラのマット、それからエアマットを敷いたが、すぐ下が雪となると、やはりもっと床には保温できるマット類を敷いた方がいいと感じる
・人間がいれば、ぜったいくっついて寝た方が暖かい
こんな感じで、なかなか寒くて、というのも、甘く見て?(やりがちな失敗)寝袋を少し薄くしてしまったのだ。普段からホッカイロも持っていかない。背中やひざやおしりが寒い……!どうしても寒くて眠れなくて、何度も起き上がっていた。23時くらいだろうか。空のプラティパスに空気を吹き込んで、おしりのしたに敷いた。気休めでもこれがエアマットになれば……。その頃から、ようやく眠れた。
◆2日目
朝、雪が降り積もり真っ白だ。朝ご飯を食べるために、昨日の食事したイグルーへ移動。朝はマルタイラーメン。寒いこともあって、のんびりとイグルー内で食べ、コーヒーも飲んだ。しかし今日はスキー練習にも行きたい関西グループなどは、早い時間からイグルーを1つ作るといって活動開始しているので、米山さんは出ていった。
私もようやく動き出し、またまた皆さんの様子を見に回る。なにしろ人数が多く、半分くらいは初対面なのだ。一言しゃべったりしたく。お昼前くらいに、この講習を離れるメンバーがいるので、一度しめましょうといって、集合写真を撮った。
その頃からだんだん人も減ったので、私もイグルー作りを始める。2つ目は、深すぎて、最後に出るときに崩落!!!! このままじゃ終われない!
皆さんはもう十分作り切って、いるのだけど、私は今更まだ作りたくて、お昼くらいから3つ目の制作をさせてもらう。もう一度米山さんから指導をしてもらい、最初からきれいにブロックを切り出すコツなど教わる。おかげでなんとか、完成させることができた。
天気はもうずっと雪で、ニット帽は雪が凍り付いている状況。一緒に車で愛知に帰る榊原さんは早々に下山していて、次に加藤さんも下山。歩きのユイさんも、私がイグルーを完成させるのを見届けてから歩いて下っていった。
さて、ここからが私にとってはまだ試練だ!なにせ8年ぶりの下手なスキーで、ゲレンデまで下らないとならない。板をつけて、最初こそ樹林帯を滑りだすが、すぐにどうにもならなくなり、板を外して坪足で樹林の斜面を下っていくことにした。緩斜面になるとラッセルがひどく、また板をはき、ようやくゲレンデに出ると、滑り出せた。ゲレンデも、ホワイトアウト状態で、どちらに行けば駐車場に戻れるのかよく分からないことが何度かあった。
環境としては厳しい中で、よくこれだけの数のイグルーを作ったなあと思う!
幹事のまりべさん、指導いただいた米山さん、ありがとうございました!
作り方での注意点メモです。
・スタートは130-150センチの正方形で
・最初から、大きなブロックを狙って作り込む
・一人プレイがメイン、助けてもらうのは後半の天を埋める時と整形する時
・ブロックを40Lザック以上の大きさに切る
・水平出しをしっかりやる
・細長い柱を使い天を埋めていく
・多少の隙間は無視して、構造を作る
・切り出しには、薮も対応しないとなので、のこぎりが適してる
・ザラメ雪の場合、雪面が接着しにくく、かなり難しい
・出入口は、ツェルトで防ぐと暖かい
・木ノ下は障害物が多いので、避けた方が無難
・構造を作り上げた後は、中と外で連携しながら、穴を塞いだりしていくのが良さそう
・温度は零度くらいに保たれるし、周囲の音が聞こえない。(リスク評価をしっかりしないといけない
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