現地ガイド?とゆく両神山(日向大谷コースで絶景の山頂へ)


- GPS
- 07:43
- 距離
- 9.3km
- 登り
- 1,430m
- 下り
- 1,419m
コースタイム
7:00 両神山荘
7:35 会所
8:16 八海山
8:57 孔法乃井戸
9:10 清滝小屋
9:30 産泰尾根
9:48 鎖場
10:10 両神神社
10:55 両神山頂 (昼食)~11:30
11:59 両神神社
12:35 清滝小屋
14:23 両神山荘(山荘で談話)~14:30
14:33 日向大谷口駐車場
天候 | 晴れ |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2014年03月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
◆会所まで:ほぼ土道で、アイゼン不要 ◆たちや掘~清滝小屋:雪道。トレースが分かりにくいのでピンクテープ伝いに。 ◆清滝小屋以降:要アイゼン。鎖場、急斜面トラバースあり。 |
写真
感想
※犬の名前を取り違えていたようなので訂正しました(3/16)
今回、登ってみたのは特徴的な山容を持つ秩父の名峰・両神山。
大雪の影響のため道路状況が心配だったのですが、先週に路線バスが復旧したらしいので、ならばマイカーでも行けるかな?と突撃してみました。
駐車場から少し舗装路を登ると見えてくるのが両神山荘。登山届ポストもこちらにあります。登山者数をカウントしてるらしいので計数器をカチリと押してコンクリートの壁のふちから登山開始です。
両神山荘さんのところのワンコ・ポンさん(名前は後に教えてもらった&調べた)が腰のポーチをクンクン嗅いで来たのですが、あいにくチョコレート類しか行動食はなく「君が食べられるモノ持ってないヨー」とか話しかけたのが今回の始まり。
歩き始めると、てててっと山道を先に行ってしまいます。「ああ、やっぱり山に慣れてるんだな」と呟きながらマイペースで追いかけると不思議なことに距離が離れるでもなく縮まるでもなくほぼ一定。どうやらこちらの速度に合わせて歩いている様子。ああこれはどうやら案内してくれているのかな。
こちらの歩調に合わせるのはヒマなのか時々地面を鼻で嗅ぎ回ったり、山道脇でキジ撃ちし始めたりするわけです。そんな際にうっかり私がガイドさんを追い抜いたりすると「ダメダメ、私が先に行くの!」とばかりにダッシュで前に行ってまた距離をとる。しばらくすると「ちゃんと付いて来てる?」とばかりに振り向いてこっちを見たりする。その仕草がなかなか可愛らしい。なんだか楽しくなってきました。
なお、道の状況は山荘から会所までは雪道まじりの土の道。会所から沢(たちや掘)までは土道まじりの雪道。その後はほぼ雪道です。清滝小屋まで登りはアイゼンなしでも問題ありませんでしたが、尾根に出てからは凍結部分も多くなるのでアイゼンが欲しいところです。下りは滑るので会所までアイゼン必要でした。
会所からたちや掘に至ると斜面の巻道から沢を縫うように何度か渡るようになります。トレースが薄くて道を見失いそうになりますが随所にピンクテープが下がっているのでそれを伝って行けば間違いないです。まあ今回は優秀なガイドさんの案内があったので、それほど迷わなかったのですが。
八海山の石仏から孔法乃井戸への登りはかなりの急登。すこしくたびれたので先を行くガイドさんに一声かけてから腰を下ろすと、それが分かったのか、なんとこちらに戻ってきて私のすぐそばで座って休み始めるじゃないですか。なんとも賢い。ホントにガイド犬なんじゃないかと首を傾げつつ更に先へ。
清滝小屋は今は避難小屋として開放されているようです。水洗トイレは冬季閉鎖ですが、冬用トイレは利用可能でした。ガイドさんは雪がなくなったベンチで日向ぼっこしてゴロゴロしはじめます。案内はここまでかな?と清滝小屋裏の山頂への道を進み始めると、ああガイドさん追いついて来ました。直登でこの坂を登れてしまうのが羨ましい!
産泰尾根(産体尾根)に出てしばらくすると、とたんに岩稜らしくなり狭い尾根道に。融けたのち再度凍った氷も現れたりして油断できません。ガイドさんも先に行くのではなく、私の一歩後ろを歩くような状態に。いよいよ鎖場が始まるとガイドさんの足がストップ。何度か登れそうな斜面を探しながら上を見上げてウロウロし、諦めたのか斜面に背中を向けてペタンと道に座り込んでしまいました。斜面の上から声をかけると「あとは1人で行ってらっしゃい」とばかりに一瞥してまた元の姿勢に。どうやらここからはソロのようです。なんだか寂しい。3時間近くもの案内ありがとう。
鎖場は急ですが油断しなければさほどでもなく、むしろ延々と続く急斜面のトラバース気味の登りが難儀でした。雪が固まっていないのでズルズル沈みながら上を目指します。両神神社と御岳神社を通り過ぎ、露岩が現れると頂上はもうすぐ。最後の鎖を登りきると小さな社と山頂標柱のある両神山頂です。
この日の展望は最高の文句なし。富士山をはじめ、浅間山、榛名山、八ヶ岳、甲武信に雲取、谷川岳が望めました。木々に少し遮られて見えない北方面以外、320度くらいを見晴らせます。うっすらと北アルプスも確認できましたから、まさに登った甲斐があったと充実感に浸りました。
ガイドさんを待たせているからと、名残惜しみながら下山を開始。しかし先ほどの鎖場地点に至っても姿がありません。どうやら山頂でほぼ入れ違いに下っていった登山者と一緒に下山したようです。ちょっと残念。しかも気付かないうちにアイゼン片方が外れてなくなっていたため下山はちょっと難航しました。
何度かスリップしながら慎重に下りていくと、上から「アイゼン落とさなかったか」との声が。山頂付近ですれ違った男性が親切にも届けてくれました。どうやら先行した方が見つけて木に引っかけておいてくれたのを私は気付かずに通り過ぎてしまっていた模様。この男性からガイドさんの話も聞けたのですがそれによると、登山者を案内する犬として有名らしく、メディアの取材で取り上げられたこともあるとのこと。「道理で」と納得する傍ら、今日片道だけでも同行できたのは幸運だったのだなあとしみじみ思ったり。
両神山荘に戻ると、ガイドのポンさんはちゃんと帰宅し、既にのんびりしておりました。挨拶に伺うと「あ、無事行ってこれたの」とばかりに顔を上げて目線を寄越すのみ。最初から最後まで無口なガイドさんでした。ちなみに母犬のポチさんは若い頃、八丁尾根の鎖場も乗り越えて頂上まで行けたらしいですよ。
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