幌尻岳 スキーワンディ(戸蔦別川林道-八の沢-新冠川-東カール)
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- GPS
- 14:54
- 距離
- 26.9km
- 登り
- 2,664m
- 下り
- 2,654m
コースタイム
- 山行
- 13:15
- 休憩
- 1:39
- 合計
- 14:54
天候 | 高曇り |
---|---|
過去天気図(気象庁) | 2022年04月の天気図 |
アクセス |
利用交通機関:
自家用車
|
コース状況/ 危険箇所等 |
戸蔦別川林道はびれい橋まで車で入れます。今後の工事の状況によってどこまで入れるか分かりません。 その先の林道の沢筋には台風被害による土砂崩れの名残があります。 八の沢中盤はデブリに覆われています。 新冠川は渡渉可能。時期が遅ければ不可。 |
その他周辺情報 | 登山後の温泉は新嵐山荘。日帰り入浴270円!!安い。 |
写真
感想
GW初日、一昨日から北海道入りして初日は観光と家族との温泉旅行に費やした。2日目は移動日にあて、今日から山にいける。山旅には学生時代の後輩で春から釧路在住になったコンを誘っていた。彼も家族持ちで家族との時間を大切にしたいはずだが、嬉しいお誘いありがとうございます。とノッテくれた。彼とは2018年にも北海道の山を巡り、羅臼、斜里、芦別岳、羊蹄山etcを滑った。
今回最初の山は一番行きたかった、幌尻岳に狙いをつける。夏には何度も訪問したことがあるが、スキーでまだ滑ったことはなかった。コンもどうやら因縁があるらしく宿題としていたらしい。幌尻岳へは日高側からは林道が塞がれており日帰りは絶対無理なので、十勝側の戸蔦別川林道からアプローチする。事前にびれい橋まで入れることはリサーチ済み。ここからであればスキーの機動力を存分に発揮し、直線的に日帰りで狙えることができると踏んだ。やるしかないだろう。
家族と別れ、車を観光仕様からから車中泊仕様に変換しいざ帯広方面へ。時間があったのでケチって下道を選択したのだが、とてつもなく長いこと。日勝峠から望む白い日高を見てモチベーションは一瞬上昇したが、北海道特有の直線道路に飽きたし、林道終点手前15kmにも及ぶダート道の運転には堪えた。車は砂埃まみれになってしまい勘弁してほしい。寄り道込みで5時間強もかかってしまった。
終点のびれい橋から先は荒れていて無理。とりあえず無事着の祝杯。コンはまだ来てなかった。お先におやすみzzz。出発は1時に約束していた。コンもしっかり到着していた。久しぶりの再会。さあ、行こう奥深い幌尻岳へ。出だしは雪がないので板を担いでいく。どこから板が履けるか。6kmの林道が長い、時折熊の足跡も出てくる、一人であれば心細いが、ありがたやパートナーがいる。幌尻岳へはまず八の沢をつめていく。下部の雪は少ない、序盤の八の沢はジャージャー水が流れているので、基本的に右岸の雪を繋いでいく。一旦板が履けるようになり、これで重荷から解放されると思いきやすぐでデブリが出現。早朝のデブリはカチカチで歩きにくいのでまた担ぎ直した。大雪の影響で全部落ちてきたのか、果てしなくデブリが続いている。滝も出てきて一筋縄ではいかない。ようやくちゃんと板が履けるようになったのは結局標高1300m。1680mの最低コル目指して登っていく。かなり急で雪庇もあるが、うまく回避して上り上げた。最低コルは幌尻ー戸蔦別岳の稜線、七つ沼カールと今からいく東カールが一望できる展望台であった。
一旦、1210mの新冠川二股まで約標高差500mをスキーに切り替え、硬く慎重に落とす。新冠川はなんとか渡渉点が残っていた。東カールまでは緩やかな傾斜で登りやすかった。早る気持ちを抑え一歩ずつ進める。カールボーデンにはパッカリと割れた桃太郎岩が鎮座している。幌尻岳は学生時代の夏に幌尻からカムエクへ沢を繋いだのが最後でそれ以来。その時、北カールから七つ沼カールを経由したが、東カールは未踏だった。雪も緩んで登りやすかったので東カールの右側をつめて、8時間かけて登頂。順調だった。二人ともスキーでは初の幌尻岳に感動し、写真を取り合う。
帰りはもちろん頂上から東カールを一直線に落とした。キャーキャー喚きながらあっという間にカールボーデンに到着。コンは感極まって自衛隊が帽子を投げ飛ばすかのようにストックをぶん投げていた。下部の台地状の緩やかな斜面も快適であった。一つ反省を、新冠渡渉点をそろりそろり降りていると、藪に板が引っかかりスキーのまま新冠川へ落ちてしまった。下着から、ブーツからびしょ濡れになりマジで不快。怪我がないだけよかった。こんな奥深いところで怪我でもしたら遭難だ。八の沢へはまた標高差500mを登り返さないといけない。最後の登りだと思えば元気が出るが、まだ先は長い。
八の沢上部のスキーも楽しみ、デブリが出てくるところで潔く板を担いで沢を下った。疲れ果てて林道も行きより30分オーバーしてしまった。濡れたブーツで皮膚がふやけ靴づれを作りながら下山。初日から完全燃焼させてもらいました。しめて15時間、もうこのルートからくることはないであろう幌尻岳。
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